
クリスマス・イブの白昼。 突如として、SHIBUYA109前に設置された特大パネルから黒カーテンが落とされた。 戦慄かなのを映したスチール広告が現れる。 何か異様な空気を察知した通行人は、イベントスペースへ吸い込まれるように群がる。 「まさかね」 「ちょっと行ってみる?」 「えっうそでしょ?」 一帯が騒然とする中、その「まさか」の通り、戦慄かなのが姿を見せる。 1月14日にソロ1stアルバムとなる『Solitary』のリリース、同日に初ワンマンライブの開催を発表した彼女は、 そのニュースを届けようと渋谷の中心でゲリラライブを敢行すべく現れたのだ。

ダンサー2人を引き連れ披露されたのは“Baby UFO”。しなやかな振付で名フレーズ「あなたを迎えに遠くの星から来ました」という歌詞が歌われ、ぐっと観衆を惹きつける。femme fataleで見せる解像度の高いキュートな世界観と地続きながらも、加えて戦慄ソロに宿るのは一抹のクールさとエッジィさ。間近でパフォーマンスされるそのきびきびとした舞いに、引き込まれた通行人が次々となだれこんでくる。 続いて披露されたのは“Distance”だった。トラップ風のダークなサウンドにラップ調の崩した歌唱を織り交ぜながら、きちんと戦慄かなの流のエレクトロ・ポップに仕立てたこの曲。彼女は、煌めくダンスサウンドで渋谷の街にキラキラと星をかけた。ドールメイクを施しながらも信念を感じる鋭く強いまなざし。一帯の空気は見事に掌握された。2曲を歌い踊り、アルバム発売と同日に行われるワンマンライブについて告知した彼女は、颯爽とステージを去っていった。



言うまでもないが、2022年の国内ポップカルチャーにおいて最も際立ったクリエイティビティを発揮した表現者は、戦慄かなのである。そのタレント性は、TikTokを中心に“だいしきゅーだいしゅき”や“悪魔のキッス”といった曲で次々とバイラル・ヒットを生み出したムーブメントの側面からも主張できるが、実は彼女の本当の実力はそれだけでは語り得ない。戦慄かなのの表現活動に宿る「凄み」は、音楽を中心としながら映像やダンス、さらにはコスメブランド……と多くの人を巻き込み表現を拡大させつつも、常にDIYな精神を保ち続けている点にある。だからこそ、プロジェクトが巨大化しつつも、彼女の直感から来る「可愛い」「カッコいい」という感性が宿るそのクリエイションは“ファビュラス”なのだ。そして、ゲリラライブという行為自体が、まさにそのDIYでファビュラスな振る舞いに他ならない。2023年、戦慄かなのはさらに勢いを増すだろう。

Text by つやちゃん Photo by 横山マサト
femme fatale「step into」Music Video
INFORMATION
戦慄かなの 1stフルアルバム「Solitary」 2023年1月14日(土)0時 先行配信リリース 2023年1月27日(金)CDアルバム販売予定
戦慄かなのソロライブ2023「Solitary」 2023.01.14(土) OPEN 16:00/START 17:00 会場:Zepp DiverCity(TOKYO) 【一般】ぴあ https://w.pia.jp/t/fabkanano/ (配信チケットもこちら) ローソン https://l-tike.com/kananosenritsu/ e+ https://eplus.jp/kananosenritsu/
戦慄かなの POP UP STORE 2022 2022.12.23(金)~12.29(木)SHIBUYA109 渋谷店 8F DISPにて開催中
※詳しくは公式HP、Twitterにて femme fatale公式HP/ファンクラブ 隠し子倶楽部 https://fuckin-femmefatale.jp
戦慄かなの
戦慄 かなの(せんりつ かなの、1998年9月8日生まれ) フジテレビ「アウト×デラックス」2022年3月までレギュラー出演 セルフプロデュースアイドルユニット「femme fatale」で実妹・頓知気さきなと活動中 2021年6月1stシングル「Fire Paan」をリリースしソロ活動を始動
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