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【ライブレポ】TENDREライブで魅せた極上の夜、会場から「ナイステンダー」響き渡る。

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ampelのベースヴォーカルを務める河原太朗のソロプロジェクト・TENDREが、3月11日に渋谷TSUTAYA O-nestで、デビューEP『Red Focus』のリリースパーティーを開催した。WONKのサポートメンバーとして知られる安藤康平のソロプロジェクト、MELRAWとのWレコ発として開催されたこのライブ。ブルージーかつ情熱的なMELRAWの演奏で、すでにフロアの高揚がひしひしと伝わってくる。 TENDEREがステージに登場すると、少し笑いながら、小西遼(CRCK・LCKS)、松浦大樹(奇妙礼太郎、LUCKY TAPES他)、亀山拳四朗(Aun beatz)、AAAMYYYのサポートメンバーを紹介。 “Night&Day”で、「他に例えようのない、今を作り明かそう。」と、早速オーディエンスの手を引くように極上の夜の始まりを予感させていく。 「なんか喉が」といたずらっぽく咳払いしたかと思うと、その流れでボイスパーカッションを始め、“DISCOVERY”へと続く。赤い照明のみで照らし出されるメンバー。轟然としながらも美しいサックス、一気に燃え上がるようなドラムで、フロアにいる一人一人の体温が上がっていくような熱気を感じる。 music180316_tendre_1 music180316_tendre_6 music180316_tendre_4 “crave”では、喜々と跳ねるような音の粒と印象的なベースラインの上にTENDREのセクシーな歌声が響き、恋煩いの悲喜交々や軽やかな駆け引きが微細に描き出される。 music180316_tendre_21 ここでMCを挟み、TENDREが「まだ新人ほやほやという感じなんですが、今日という日を迎えられて嬉しいです」と感謝を述べた。TENDREが「愉快な仲間」と呼ぶサポートメンバーとのやりとりにもフロアからは笑いが巻き起こる。演奏はもちろんだがそのトークから滲み出るチャーミングなユーモアセンスもオーディエンスの心を掴んで離さない魅力のひとつだ。 「まだまだあるのでゆっくり楽しんでいってください。」と“walk”を披露。たゆたうようなピアノの旋律と歌声で、空気の流れが真夜中のように深く静謐になっていく。そんな空気に包まれたまま「新曲やろうかなと思います」と、新曲“SOFTLY”を歌い上げる。まるで揺れる息遣いまでもが聞こえてきそうな歌詞の情景と、骨太でありながらも耽美な演奏にオーディエンスもじっくりと聴き入っていた。 music180316_tendre_6 ここでTENDREが「ナイステンダー」という言葉があると話し始め、フロアはまた笑いに包まれる。FLAKE RECORDSの店主・DAWAが生んだ言葉らしく、オーディエンスからも「ナイステンダー」の声が上がり、このあとも曲の間にたびたび叫ばれる言葉となる。 そして「今日は特別な夜だから」とゲストの呂布がステージに飛び込んだ。妖艶な側面を強めた演奏と呂布のラップが絡み合う至高の“All in One”にオーディエンスはハンズアップで応える。TENDREが「褒めたらできる子です!」と歓声を煽り、激さを増すサックスソロにもフロアはどんどんその熱を上げていった。 music180316_tendre_10 music180316_tendre_9 続いて「彼女の曲もやろうかな」とサポートメンバーであるAAAMYYYの“KAMERA”。AAAMYYYとTENDREの歌声の美しい掛け合いと重なりによって、胸がきゅんとなるほどに男女の感情の交わりやすれ違いが表出し、誰もが感じた経験があるであろう恋の痛みや嬉しみが優しくなぞられていくようだた。 music180316_tendre_35 「ほんといい曲だよね」とAAAMYYYとのコラボを終え「楽しい時間は、結構あっという間に過ぎるもんなんだぜ……って言ってみたかったんだよね。」と笑うTENDRE。『Red Focus』のレコ発ということでドレスコードを赤にしていたらしいが、自分だけ赤を身につけていないと知り少し赤面したTENDREに、すかさずAAAMYYYが「顔赤くなってきたね。」とからかうと、フロアから「ナイステンダー」の声が飛んだ。 music180316_tendre_33 music180316_tendre_31 3月22日(木)に大阪でのレコ発、3月25日(日)の<IMAIKE GO NOW>を皮切りに今年はフェスへの出演を多数するということ、4月1日(日)に7インチの発売を記念したHMV吉祥寺店でのライブを告知すると、表情を変えて「集中するので照明を落としてください」と会場を真っ暗に。じんわりと最低限の照明だけを照らして奏でられた“hanashi”は、《嘘じゃないさ、この瞬間を逃したくない》という胸の高鳴りが、甘美な音像としてきらきらと瞬き、心に降り注がれるようだった。 music180316_tendre_13 改めてオーディエンスに感謝を述べると「“DRAMA”という曲で終わりたいと思います」と『Red Focus』のリードトラックでもある“DRAMA”を演奏。ミラーボールが華やかに回る中、フロアが一体となってシンガロングする。《大切さ変わらない気持ちはもう止むものじゃない》《揺るぎない全てが出会えばあなたの物》と、芽生えた思いを祝福し、誰かの特別な夜の予感の背中を押してくれる。強さも弱さも、優しさも甘さもひっくるめて、オーディエンスの心を柔らかに包むように、その思いを流麗に奏で上げ、「ありがとうございました!」とステージを去った。 すぐに盛大なアンコールが巻き起こり、再びステージに戻ったTENDRE。「発表があるんだ。」と唯一引き連れてきた松浦大樹にドラムロールを要求し、この日も披露した新曲“SOFTLY”をニューシングル『SOFTLY・RIDE』として5月23日(水)にリリースすることを発表。自身もオーディエンスも満場一致の「ナイステンダー!」が飛び交った。 ソロを始めたころはふたりでライブ出演などもこなしていたというTENDREと松浦は、これまでを少し回想し、最後に「ampelの曲やってもいいですか? 」と “Karada”をセルフカバー。ドラムとキーボードというシンプルな編成だからこそ、ふたりの紡ぎ出すグルーヴがより感じられ、TENDREの歌声もしなやかに広がっていく。曲間で小西、亀山、AAAMYYYも呼び込まれ、ふたりが押し広げた空間に鮮やかな色彩を足すかのように音を重ねていった。 music180316_tendre_7 最後にメンバー全員で一列にならび、写真撮影タイム。記者会見のようにフラッシュが光り、メンバーも「こんな数のスマホみたことないかも。」と笑っていた。ブラックで無骨なグルーヴの上に軽やかにきらめく音をひとつひとつ並べ、柔らかな日本語詞とともに響かせていくという、格別のバランス感覚を持つTENDREの魅力が濃縮した一夜だった。 music180316_tendre_18 【SETLIST】 1. Night & Day 2. DISCOVERY 3. crave 4. Walk 5. SOFTLY 6. All In One ( W / Ryofu) 7. KAMERA ( W / AAAMYYY) 8. hanashi 9. DRAMA -アンコール- 10. karasa

EVENT INFORMATION

TENDRE × MELRAW “W” double release party 大阪公演

2018.03.22(木) 大阪 心斎橋CONPASS 詳細はこちら

IMAIKE GO NOW 2018

2018.03.25(日) ボトムライン他今池周辺ライブハウス9会場 詳細はこちら

RELEASE INFORMATION

『Red Focus』

[amazonjs asin="B0767YSR8B" locale="JP" title="Red Focus"] 2017.12.06(日) 詳細はこちら

text by 飯嶋藍子 photo by kosuke

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