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夏フェスに最適な新フレーバー「ZIMA SALTY LEMON(ジーマ ソルティレモン)」発売記念!ねごと、Rei、10-FEET、夜の本気ダンスに訊く、夏フェスに感じる魅力や思い出とは?

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ZIMA SALTY LEMON
いよいよ本格的に到来した夏フェス・シーズン。音楽やファッションはもちろんのこと、他にも絶対に欠かせないモノと言えば?? そう、お酒です。中でも昨年フェス会場で販売されると瞬時に売り切れ、今夏製品化された新フレーバーが「ZIMA SALTY LEMON(ジーマ ソルティレモン)」。 それもそのはず、「ジーマ ソルティレモン」は、これまで長年音楽フェスのアツい現場をサポートしてきたZIMAが、“夏フェスを想定して”開発したフェス仕様の新フレーバー。夏フェス会場でのリフレッシュをサポートすることで、当日の快適なフェス体験を促します。 そうして生まれた思い出は、きっとかけがえのないものになるはず。かくいう自分も、夏フェスではこれまでに色々な出来事を経験しました。たとえば02年の<サマーソニック>。会場で友達とライブを観ていると、すぐそばにリバティーンズのカール・バラーがライブを観にやってきて、去り際に飲みかけのお酒のカップを放置。テンションの上がった友達がホームランボールを取りに行くかのごとくサッと駆け寄り、残りを飲み干した光景は謎過ぎて今も忘れられません。真面目な話をすれば、その場でしか生まれないアーティストの熱演や、観客と一体になった盛り上がりに感動したことは、それこそ数えきれないほど。2017年の夏は、どんな体験が待っているんでしょうか? ZIMA SALTY LEMON 今回は今年の夏フェスを盛り上げてくれる人気アーティスト4組に、フェスでの思い出や「ジーマ ソルティレモン」の感想をききました!

ねごと

ZIMA SALTY LEMON
L→R:藤咲佑、澤村小夜子、沙田瑞紀、蒼山幸子
——これまでのフェスでの思い出の中で、みなさんの印象に残っているものというと? 沙田 最近だと、15年に<サマーソニック>のビーチ・ステージに出たときに、目の前に砂浜が広がっていたのは印象的でした。ムードがよくて、お客さんも楽しそうで。 藤咲 VAMPSの<HALLOWEEN PARTY 2013>でKISSの恰好をしたのも楽しかったです(笑)。 澤村 観客としては、みんなで<フジロック>に行ったよね? 沙田 ザ・エックスエックスやヴァンパイア・ウィークエンドを観たんですよ。 蒼山 フェスはみんなが解放された状態で、「どれを観よう?」と歩き回るような雰囲気で。その中で音楽を楽しめるというのが一番ですよね。 沙田 私たちのライブも、セクションごとに流れを考えて構成するワンマンとは違って、フェスではどのタイミングから観ても楽しめるようにセットリストを考えることが多いんですよ。 ——最近のねごとはエレクトロニックな方向にどんどん音楽性を進化させていますが、これもライブでの経験から生まれたアイディアだったそうですね? 蒼山 そうですね。きっかけになった『アシンメトリ e.p.』までのライブの中で、横ノリのダンス・ビートで曲を繋げて演奏していくのが肌に合ってきたんです。ねごとはもともとの性格もあって、「オラーッ!」と盛り上げるよりも、演奏の熱を伝えて、お客さんにも自然にノッてもらう方が心地いいと思っているので。でも、不思議なんですけど、エレクトロな方向になっているものの、ライブとしては前よりも熱を帯びているような実感があって。これは曲を繋げているのが大きいんだと思います。お客さんの熱量も(途切れることなく)どんどん上がっていくというか。 ——最近は蒼山さんがキーボードを離れ、よりお客さんと一緒に盛り上がる瞬間もありますね。 蒼山 その方が、お客さんともっと近い距離にいられる場面ができると思うんですよ。 ——そうしてライブの形が変化していくときに、意識したことはありますか? 沙田 私や佑が打ち込みやシンセ・ベースを使って幸子がキーボードを離れられるように工夫していく中で、CDではいくらでも音を入れられるので、音源との整合性をライブでどう取っていくかということは課題だったかもしれないですね。でも、この変化はとても自然な流れだったんですよ。もともと、ねごとの音楽はそんなに音を入れすぎているわけではないので。 蒼山 ただ、ライブの見栄えは随分変わったよね。 藤咲 それに、今のモードに変わってからは、ライブでもよりコンセプトを中心に考えるようになりました。「この曲とこの曲は繋げたい」と、よりビートを意識するようになっているんですよ。 蒼山 新曲の“DANCER IN THE HANABIRA”も、ツアー中に作った曲です。(プロデューサーを務めた)BOOM BOOM SATELLITESの中野雅之さんと、最初のワンフレーズから共有して作っていきました。“アシンメトリ”のときは、最初にバンドだけで作って一度答えを出してから中野さんに投げたんですけど、今回は中野さんからも、イチから立ち会いたいというお話をいただいて。 ——“DANCER IN THE HANABIRA”は、『アシンメトリ e.p.』やアルバム『ETERNALBEAT』で推し進めたエレクトロ路線を引き継ぎながら、よりスケール感が増しているように感じました。 蒼山 中野さんは私たちのこれまでの変化を見てきてくれているので、それを踏まえて音楽性を用意してくださったと思うんですよ。事前に「もっと打ち込みになっても大丈夫か」と聞いてくれたりもして、話し合いながらすり合わせていった感じでした。 ——音楽的には、今回新しく影響源になったものはあったんですか? 沙田 引き続きEDM感を出そうという話はしてました。中野さんは色々な音楽を聴いている方なので、「最近はもっとダウンビートのものが流行っているけど、まだ日本では早いのかな……?」という話もしながら、今はスケールを大きくしていくということを考えていきました。 ——夏には様々なフェスへの出演も決定しています。みなさんがライブをしていて最も楽しさや、アツさを感じる瞬間というと? 澤村 演奏中にお客さんが泣いている姿を見ると、私もうるっと来てしまいます。ときには変なタイミングで泣いているお客さんもいて――。それにつられて私も熱くなったりして(笑)。 藤咲 解放されて自由に踊っている姿を見ると、こっちもさらに気分が上がりますよね。 沙田 ねごとのライブは後半に向けてヒートアップしていくので、私は演奏がどんどん高まっていって、「昇天する……!」となる瞬間が好きですね。 蒼山 私の場合、いい意味で周りが見えなくなる瞬間です。たとえばお酒と一緒で、解放されてフワーッとなったときに楽しさを感じるというか。私たち自身がライブを楽しむことで、観ている人たちも楽しんでくれると思うんですよ。 ——「ジーマ ソルティレモン」は夏フェスを想定して作られた新フレーバーです。実際に飲んでみて、感想を教えてもらえますか? 藤咲 ラベルにも「Born In Music Fes」と書いてありますね。 澤村 ほんとだ! しかも飲みやすい! フェスで飲んだら美味しいでしょうね。ハンモックに揺られながらのんびり飲みたいです(笑)。 藤咲 海が見えるシチュエーションも合いそう。 蒼山 さっぱりしていて美味しいので、暑い日に合いそうです。 沙田 夜もいいかもね! (ライトアップされた)夜のフェス会場にも合いそうな気がします。 ZIMA SALTY LEMON

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まるでミーカ?フレディ・マーキュリー?ポップ職人ビッケブランカが生み出しだデビュー・アルバム『FEARLESS』

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ビッケブランカ
まるでミーカやフレディ・マーキュリー存命時のクイーンを思わせるドラマチックなポップ・サウンドで注目を集め、昨年ミニアルバムのリード曲“Slave of Love”が「Google Play Music 音楽のある生活・ウェルカム篇」のCMに起用された、愛知県生まれのシンガーソングライター、ビッケブランカ。彼がデビュー・アルバム『FEARLESS』を完成させた。

SKY-HIへの楽曲提供も! ポップ職人ビッケブランカのこれまで

ビッケブランカ“Slave of Love”
ビッケブランカはすべての楽曲の作詞/作曲、アレンジを手掛ける山池純矢のソロ・プロジェクト。マイケル・ジャクソンやSMAP、ミーカなど様々なアーティストに影響を受け、“純真無垢な海賊の下っ端”という意味のビッケブランカ名義で‘12年頃から本格的に活動をスタートさせると、’14年にミニアルバム『ツベルクリン』を、’15年に2ndミニアルバム『GOOD LUCK』を発表。 その後メジャーに移籍すると、スムージー「エンナチュラル」のCMソング“Natural Woman”や‘16年10月のメジャー初となるミニアルバム『Slave of Love』をリリースして東京・渋谷WWW公演を含むツアーを盛況のうちに終了。「ミュージカル調のクイーンっぽい曲をやりたい」と思っていたSKY-HIがラジオで彼の曲を耳にしたのがきっかけで、’17年の3 rdアルバム『OLIVE』の“Over the Moon”にトラックを提供したことも話題になった。

幅広い音楽性と声域が生み出すマジカルなポップ・ワールド

ビッケブランカ“ファビュラス”
The Buggles - Video Killed The Radio Star
ビッケブランカの音楽の最大の特徴は、次々に場面が転換するミュージカルのような楽曲構成と、日本語詞/英語詞を織り交ぜた低く特徴的な歌声&よく伸びる高音のファルセットを自在に行き来するボーカルワーク。そして、洋邦問わず古今東西のサウンドからの影響を詰め込んだバラエティ豊かな音楽性。これはたとえば、‘15年の『GOOD LUCK』に収録されていた人気曲“ファビュラス”を例にしてみると分かりやすい。 この曲ではミーカを思わせるピアノを基調にしたポップ・チューンの上で、特徴的な地声とファルセットが自在に切り替わり、サビではバグルスの“ラジオスターの悲劇”から引用した「Oh-a-aho oh」というコーラスを挿入。音楽性/声の音域ともに幅広いキャパシティを持っていることが、ビッケブランカのマジカルなポップ・ワールドを支えていることを象徴するような楽曲だ。ロック、ヒップホップ、ファンク、ミュージカル、J-POPらしいバラードまでを自在に行き来する雰囲気は、まさにポップ・マエストロといった言葉が最も似合うんじゃないだろうか。

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【ライブレポ】フリースタイルだけじゃない!韻シストが示した多様なヒップホップのあり方、楽しみ方

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韻シスト

Live Report:<NeighborFood 東京> 2017.06.24(土)@代官山LOOP

6月24日、代官山Loopにて、韻シストが主催するレギュラー・パーティー<NeighborFood東京>が開催された。7thアルバム『Another Day』リリースを7月19日(水)に控えた東京でのライブ。スペシャル・ゲストには、彼らと同じく90年代後半から活動を始め、地元を拠点としながら日本のヒップホップ・シーンに大きく貢献してきた仙台のGAGLE。さらには、この会場を利用して『Another Day』からの最新シングル“Jam&Jam”のミュージック・ビデオの撮影も行われるということで、特別な夜になる予感がひしひしと。詰めかけたオーディエンスからも溢れんばかりの期待感が伝わってくる。 韻シスト ライブが始まる前に、まず行われたのは“Jam&Jam”のミュージック・ビデオ撮影。メンバー5人がステージに上がり、BASI(MC)とサッコン(MC)がジョークも交えた軽妙なやり取りで段取りを説明していく。「今から生演奏じゃなくて、CDの音源を流して俺らは歌ってるかのようにやるんですけど、公開されたら『あれ歌ってるみたいやけど、実はマイク入ってないねんで。』とか、どんどん言ってくれていいんで。MVが作られる瞬間を目撃していってください!」という言葉に、オーディエンスの熱気は早くも最高潮だ。 6月17日の<NeighborFood大阪>で初披露されたばかりの“Jam&Jam”は、力強いアタックのイントロからシンガロング対応の爽やかなフックへと展開する、非常にライブ映えのするファンク・チューン。その音源に合わせてBASIとサッコンがヴァースを始めるたび、オーディエンスからは大きな声援が飛び、フックの《Jam&Jam》というリフレインでは一回目から大合唱が巻き起こる。3回目の撮影前には、「ここから皆さんメインです」というサッコンの言葉に対する熱狂的会場のレスポンスに、バンドからは「何か大阪みたいやな。ここ代官山ですよ(笑)。」という嬉しい反応も。オーディエンス・メインのショットでは、アウトロでBASIとサッコンがコール&レスポンスを繰り返し、観客の熱気が最高潮に高まったところで、ミュージック・ビデオの撮影は締め括りとなった。 韻シスト「Jam&Jam」(2017.7.19 Release 「Another Day」収録)
ここで一旦DJにバトンタッチ……と思いきや、Shyoudog(Ba)から「せっかく付き合ってくれたから、一曲だけプレゼントしようかな。」とサプライズが。韻シストBANDによるメロウで柔らかいアンサンブルに続いて聴こえてきたのは、《誰の為に流した涙なの?止まらない止められない今夜だけは》という胸が締め付けられるように切ないフレーズ。昨年リリースした6thアルバム『CLASSIX』から、“Tear Stain”だ。Shyoudogの歌声が響いた瞬間、会場中から驚きの声が上がり、そこからは全編に渡ってオーディエンスも一緒に歌い酔いしれる。特別な夜が、最高の演奏で最高のスタートを切った。
韻シスト
Shyoudog
DJが日本語ラップのクラシックを取り混ぜたプレイで会場を温めた後、ステージに登場したのは今回の<NeighborFood>のスペシャル・ゲスト、GAGLE。DJ Mu-Rの鳴らすドープなビートをHUNGER(MC)がスキルフルなラップで乗りこなし、2人の鳴らす音に呼応してMITSU THE BEATSが様々なエフェクトを加えることで、常に有機的に変化していくパフォーマンスは、日本のヒップホップ界隈でも最高峰のチームワークだ。

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オリジナル記事: 【ライブレポ】フリースタイルだけじゃない!韻シストが示した多様なヒップホップのあり方、楽しみ方

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【インタビュー】“音が鳴る根源的な喜び” LOVE PSYCHEDELICO、最新作『LOVE YOUR LOVE』で更新した音楽地図

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LOVE PSYCHEDELICO
4年ぶりのオリジナル・アルバム『LOVE YOUR LOVE』をリリースしたLOVE PSYCHEDELICO。ここにはルーツとなるヴィンテージロックもリズム・アンド・ブルースも、現代のトレンドも、時間軸やジャンルを越境して音楽を取り込む今の20代以下の世代とも共振する、LOVE PSYCHEDELICOの音楽地図が新たに加筆、更新されている印象がある。 すでに10年が経過したプライベート・スタジオ「GOLDEN GRAPEFRUIT」での、吟味した音作りや音録り、二人でミックスの最終段階まで手がけた感触の「近さ」。そして”愛”とは訳しきれない彼らならではの“LOVE”をもう一度問いかける言葉の数々。一見、ナチュラルに音楽を自由に紡ぐように見える二人だが、その背景には「音楽でしか表現できない何か」へのシビアな態度がある。今この2017年にこそ聴いてほしい『LOVE YOUR LOVE』、そしてLOVE PSYCHEDELICOのスタンスとは。

Interview:LOVE PSYCHEDELICO

LOVE PSYCHEDELICO
photo by 上山陽介
——本作までの4年間、音楽に関することや、それ以外でもどんなことが気になったりしながら過ごしてましたか? NAOKI 音楽の話から行くと、まず(高橋)幸宏さんとツアー回ったり、すごいいい経験を沢山させてもらって、すごく充実した日々だったんですけど、やっぱりミュージシャンて新しい曲を披露してないとダメだよね、というか(笑)、新しい曲をもっと演奏したいよねっていう。もっとわかりやすくいうと新しい曲に早く出会いたくなってきたね、みたいな感覚がベスト盤の頃にありました。ベスト盤のツアーって、それこそデビュー当時からの曲をいっぱいやるので余計そういう気持ちになったんだと思うんですけど。 ——いきなり話が逸れるんですけど、先日OKAOTO’Sのニューアルバム『NO MORE MUSIC』の取材をしていて。「音楽ってこれ以上いるの?」っていう気持ちになった時があってって話をショウくんがしてて。 NAOKI・KUMI うん。 ——作り手としてもそうだし、リスナーとしては特にサブスクリプションで聴いてると、聴きたいけど追いつけない気持ちとかがすごいあるよねって話をしてて。そういう思いに無縁な感じのするデリコのお二人なんですけど(笑)、実際どうなのかな? と思って。 NAOKI 前それ言ってたよね? KUMI もう作んなくてもいいかなと思うときもあるし、そういう気持ちになるときもあるし。特に作り終えた時は、「あ、もういいかな。」って思ったりもしますよ(笑)。 ——それは納得のいくものができたからもういいかなと思うってことですか? KUMI それもありますね。 ——いわゆる世の中にいっぱいあるからって理由ではないと。 KUMI それは思っても気のせいかもしれないね。いっぱいいろんな音楽あるし、ありとあらゆる分野、ジャンルの音楽。で、みんな素敵だし、なんかもう飽和してるんじゃないかなって感じることはあるけど、それは気のせいかなって思うかな。 NAOKI 自分たちにとっても世の中にとっても新しい音楽が生まれるっていうのは、すごい大切なことで必要なことなんだなっていうのを前回のベスト盤のツアー中にすごく思ったことで。例えば僕らがクールだなと思って着ている洋服と、今の二十歳ぐらいの子がクールだなと思って着ている洋服は同じ90年代ブームが今きてるとか言われてるけど、同じそのムーブメントを体感して洋服を選んでるつもりでも、ちょっと違ったりとか(笑)。どんどんどんどん時代や世代って新しくなっていって、同じコミュニケーションしても感じ方がちょっとずつ違ってるので。そういうものが一番繊細に知らないうちに取り込まれるのが音楽な気がしてて。やっぱりその時代その時代に新しい風が吹いてた方が健全だなっていうのはベスト盤を出して思ったかな。
LOVE PSYCHEDELICO
photo by 上山陽介
——言葉も新しくなっていきますもんね。音楽って言葉を載せるにしても全部混ざってるものだし。 NAOKI ベスト盤の後のことでもう一つ思い出したのは、ちょうどその頃から二人でアコースティック・ライブ、<Two of Us>ってタイトルだったんですけど、一番最初はほんとに小さなところで、すぐ手を伸ばせばオーディエンスに届くぐらいのそういうところでアコースティック・ライブを始めたんですよね。で、その二人だけの形態でフェスに出たりとか。いつもライブをやるなら同じバンドメンバーで、LOVE PSYCHEDELICOってバンドなんだっていう意識をすごく持ってたんですけど、そこを一回二人に戻って、お互いのギターのプレイだったり、そういうところの確認作業というか、お互いのプレイに耳を傾けながら音楽を奏でる機会があったのは大きいよね? KUMI うん。もうちょっと自分たちの核っていうのを再確認した方がいいかな? っていうのもあったんじゃないかな、二人でやってみようっていうのは。でもすごいそれはいい経験だったと思うし、それは今後も続けて行きたいね。 ——曲の骨格が分かるし。 NAOKI ほんとそれを確認したかったんだよね。もっと言っちゃうと楽曲というか、LOVE PSYCHEDELICOの骨格を確認するというかね。最初から仲間がいるんじゃなくて、まず二人の存在であったり、お互いのギターの音があって、そこに何か足りない時に初めて誰かを呼ぼうっていう、そういう発想に一回戻れて、そういう作り方をしたので、今回すごく歌とコードが中心の楽曲が多いのかもなぁとは思いますね。

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オリジナル記事: 【インタビュー】“音が鳴る根源的な喜び” LOVE PSYCHEDELICO、最新作『LOVE YOUR LOVE』で更新した音楽地図

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【インタビュー】 “優しき巨人” ユップ・ベヴィンが奏でる温かいサウンド。世界と現実との関係を描いた最新作の魅力に迫る

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ユップ・ベヴィン
身長2mを超える大柄な体格からは想像できないほど繊細で優しい音色を奏でるプレイ・スタイルから“ジェントル・ジャイアント(=優しき巨人)”と称されるオランダのピアニスト、ユップ・べヴィン(Joep Beving)。彼が〈ドイツ・グラモフォン〉と契約して最新作『プリヘンション(Prehension)』を完成させた。 Spotifyだけで既に6,000万回近く再生されている15年の初アルバム『ソリプシズム』で、ポストクラシカルと映画音楽とミニマルからアンビエントの中間を行く癒しの要素を持った独特の音楽性を確立した彼は、本作で自分をより一歩引いた場所に置き、コンポーザー的な能力をさらに生かすことで、様々な人の集合体としての人間=世間と、現実との関係性を描くことに挑戦。 パーソナルで親密な魅力を保ちながらも、同時によりスケールアップした雰囲気が全編を覆っている。幼少期からそこに至るまでの過程や、日本語からインスパイアされた楽曲もあるという『プリヘンション』の制作過程を聞いた。

Interview:ユップ・べヴィン

ユップ・ベヴィン ——あなたの音楽には、とてもパーソナルな部分から出てきたことを感じさせるような雰囲気がありますね。そもそも、音楽と出会ったきっかけはどんなものだったんですか? 両親がピアノを持っていたこともあって、3、4歳頃に僕もピアノを弾きはじめたのが最初だったよ。でも、それからピアノは弾いたり弾かなかったりして、長く弾かなかった時期もあったんだ。ただ、その間もずっと音楽は好きで、「いつか自分のレコードを作りたい」ということは考えていたよ。それをピアノで作ることになるとは思っていなかったけどね。 ——へええ。では、当時はどんな音楽に惹かれていたんでしょう? 小さい頃は、ジャズやマイケル・ジャクソンが好きだったんだ。それから14、15歳の頃に一度はクラシックを聴きはじめるんだけど、その後僕はグランジやオルタナティヴ・ロックにハマっていった。それでペイヴメントやニルヴァーナ、サウンドガーデン、レッド・ホット・チリ・ペッパーズ、ピクシーズ、バッド・レリジョンのような音楽に夢中になったんだ。当時の僕はスケーターで、ペニーワイズも好きだったよ。それからエレクトロニック・ミュージックやアシッド・ジャズ、ジャングルのような音楽も聴くようになった。それが22歳ぐらいまでの話。そこからは、「すべての音楽を聴く」という感じになっていったんだ。 ——あなたほど体格がいいと、スポーツに誘われることも多かったんじゃないかと思います。それでも音楽にのめり込んだのは、もともとの性格が関係していたんでしょうかね? そうだと思うな。僕はずっと、運動よりもアートやカルチャー、言葉の方が好きだった。これはうちの親もそうだったからね。そういえば16歳の頃、バスケットボール・チームに入って、22から23歳の人たちと一緒にプレイしたこともあった。僕は背が高いからセンターで、ボールを受けるという役割でね。でも、あれはすごくフィジカルなゲームで……指を痛めてしまったりする。それで音楽に集中することにしたんだ。それに、僕はもともとあまりスポーツが得意じゃなかったんだよ。「White Men Can't Jump(=白人は跳べない/映画『ハード・プレイ』の原題)」という言葉があるけれど、あれはまさに僕のことだね(笑)。ホッケーもテニスもスケートもやったけど、どれも全部向いていなかったんだ。 ——その後アップライト・ピアノの蓋を開けて演奏するというスタイルを確立して、ミュージシャンとしてデビューするわけですが、これは音を大きくしたり、ピアノを打楽器的に使ったりするためにはじめたスタイルだったそうですね。ただ、普通の人は「音を大きくしよう」と思っても、この奏法を思いつかないと思うんですよ。何か、この奏法を発見するきっかけのようなものがあったんでしょうか。 今のスタイルは、頭で考えたというより、ごく自然に生まれていったんだ。僕はもともと祖母のピアノを弾いていたんだけど、そのときにモデラート・ペダル(弦とハンマーの間にフェルトが挿入され柔らかい音になる弱音用ストップ)を踏んで弾くと、自分の思うような理想の音になることに気づいたんだ。 そういう経験があって、僕は自分が奏でる音を、温かい毛布にくるまれているような音にしたかった。それに蓋を開けて弾くと、中に埋め込まれたハンマーが動いて音が鳴るという、ピアノの仕組み自体が鳴る音も聞こえてくる。それがまるで「ASMR(Autonomous Sensory Meridian Response:聴覚や視覚への刺激によって感じる、心地よく、頭がゾワゾワするような感覚)」のように、本来聴こえてこない音までが聴こえるような効果をもたらして、とてもリラックスできることにも気づいたんだ。 そこに録音で最後にテープ・コンプレッションをかけると、ヒス・ノイズのような効果が生まれたりもするしね。特に、今回の『プリヘンション』は、前作とは違って自分がズームアウトして大きな空間の中に音が存在しているような作品にしたかったこともあって、このスタイルがより活きてきたような気がする。もちろん、親密さは保っていると思うんだけどね。 ユップ・ベヴィン ——話を聞いていると、あなたはプレイヤーでありながら、同時にプロデューサー的な視点を持っている方なのかもしれませんね。今回の作品では、その魅力がより追究されているように感じました。 前作にあたる『ソリプシズム』は、自分と、自分以外との関係性を定義するような……言ってみれば「ひとり」の作品だった。つまり、ピアノの前にひとりで座っているようなアルバムだったんだ。でも、今回の『プリヘンション』は、もっとより多くの「集合体」としての人間と、現実との関係を描こうと思った。 だから、さっき話したように視点をズームアウトして考えていったんだけど、そうするとそこには色んな人間がいるわけだから、音数が前作に比べて増えたし、より空間を意識することになったんだと思う。相変わらず小ささもありながら、同時にもっと大きなバックグラウンドもあるような……そんな作品になったんじゃないかな。 ただ、僕の場合、音楽を作るときはピアノの前に座ると、そこに音楽が降りてくるような感覚だから、それを「いい/悪い」と批評する立場にはいなくて、与えられたものを受け入れるという感覚なんだ。一度そこから離れて、また戻って……。そうすることで1枚のアルバムになっていく、という感じなんだよ。 ——なるほど。「ひとりの作品ではない」という話に繋がるかもしれませんが、『プリヘンション』には曲名に人の名前が入っているものがありますね。たとえば“ピッパのテーマ”の「ピッパ」は、キャサリン妃の妹・フィリパ・ミドルトンと同じ名前になっていますが……。 はははは! 実はそれは、僕の2番目の娘の名前なんだ(笑)。前作に“Sleeping Lotus”という曲があるけれど、そのロータスというのが1番目の娘の名前でね。2枚目を作るときに、奥さんから「2番目の子供のことも忘れないで」と言われて「ピッパのテーマ」を作った。とはいえ、今回は特定の人というよりも、もっと大きな意味で世界と現実との関係を描いていったんだ。現実を形作るのも人間だし、現実を変えるのも人間で、人にはそれを正しい方向に変える責任があると思うからね。 Joep Beving performing Sleeping Lotus live

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フジロックおすすめアクト・フードに失敗談!yahyel、DÉ DÉ MOUSEらアーティスト&ギョーカイ人に訊いてみた

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フジロックギョーカイ人
いよいよ間近に迫った<FUJI ROCK FESTIVAL ’17>(フジロック)! 「どのアーティストを観よう、どのフードを食べよう、行き帰りはどこか立ち寄ろうかな、便利グッズは何を持っていけばいいかな、あ、雨対策どうしよう……。」と当日に向けあれこれ迷っている人も多いのではないでしょうか? そんな方々のヒントになるべく、今回Qetic編集部が、今年<フジロック>に参加する、音楽に関わりの深い業界の方々にアンケート調査を実施! HomecomingsyahyelDÉ DÉ MOUSEUHNELLYSといった今年出演するアーティストを始め、ライターにカメラマン、フェスのプロ、<フジロック>オフィシャルショップ、レコードショップやアウトドアブランド、レーベルや広告プロモーションに関わる計14人に<フジロック>でおすすめするあれこれを聞いてみました。

<フジロック>おすすめを聞いてみた! 〜経験者編〜

フジロック
昨年の様子 photo by Qetic

yahyel 篠田ミル(sampler) 28日(金)PLANET GROOVE出演

Q1 <フジロック>参加歴 2016年に初参加。 Q2 観たいアクトとその魅力は? 数多くあり迷うところですが、エイフェックス・ツイン(Aphex Twin)が本当にライブをやるのかを見届けたいです。

Aphex Twin Live at Field Day 2017 (alt. audio)

Q3 オススメのフードを教えてください 夜中に食べるあったかい麺類全般。 Q4 行き帰りに寄れるおすすめスポット 近くの温泉がいいらしい(と聞きました)。 Q5 アクト以外のオススメの◯◯を教えてください ・会場内を流れる小川。暑い時は最高です。 ・水鉄砲。意外に楽しめます。 ・軽い折りたたみイス。本当にあると便利です。 Q6 <フジロック>での失敗談 夜楽しみすぎて、翌朝の取材に寝坊しました。

EVENT INFORMATION

FUJI ROCK FESTIVAL ‘17

フジロック 2017.07.28(金) START 23:00 PLANET GROOVE

完 売 必 至 ! マウント・キンビー + ヤイエルという夢の組み合せでジャパンツアーが実現!

2017.10.06(金) 大阪@Fanj Twice
INFO: SMASH WEST 06-6535-5569 [http://smash-jpn.com] [http://smash-mobile.com]
2017.10.09(月) 東京 @WWW X - "WWW & WWW X Anniversaries"
INFO: BEATINK 03 5768 1277 [www.beatink.com]
詳細はこちら

DÉ DÉ MOUSE 28日(金) RED MARQUEE出演

Q1 <フジロック>参加歴 2009年と2012年、今年で3回目。 Q2 観たいアクトとその魅力は? ・エイフェックス・ツイン ライブなんだかDJなんだか、自分の曲なんだか人の曲なんだか分からない、一貫した最高に面倒臭くてかっこいいステージング。“window licker”くらいはやってくれるだろうけど、“4”とかかけてくれたらうれしいな。

Aphex Twin - "Windowlicker" (Official Music Video)

・アヴァランチーズ(The Avalanches) 当時『Scince I Left You』に全部持って行かれてしまった身としては、新しいアルバムが出たことも、そして<フジロック>で観れることも奇跡!

The Avalanches - Because I'm Me

Q3 オススメのフードを教えてください すみません、2009年にオレンジコートの先にあるフードで激辛ラーメンを食べたことしか思い出せません。 Q4 行き帰りに寄れるおすすめスポット 帰りの赤城高原とかの大きなSAはメッチャ混んでるので、小さめのSAに寄るのが良いと思います。 Q5 アクト以外のオススメの◯◯を教えてください 苗場食堂にはアクトやミュージシャンが集まってくるので、色々な人を見れて面白いですよ。 Q6 <フジロック>での失敗談 靴が汚れるからって、ぐちゃぐちゃな泥の中、サンダルでフラついていて、足の汚れが落ちなかったこと。

EVENT INFORMATION

FUJI ROCK FESTIVAL ‘17

2017.07.28(金) START 12:30/END 13:20 RED MARQUEE

RELEASE INFORMATION

dream you up

フジロック NOW ON SALE DÉ DÉ MOUSE NOT0015 not records ¥2,200(+tax) 01 get you back 02 face to face 03 bent 04 dream you up 05 chase after chase 06 rock you up 07 as you like it 08 flesh! + blood 09 whimsy love 10 hand on your hand 11 pump it up (feat. Anamanaguchi from NY) [amazonjs asin="B06XDQ5DT4" locale="JP" title="dream you up"] 詳細はこちら

UHNELLYS キム 30日(日)苗場食堂出演

Q1 <フジロック>参加歴 2011年と2013年に参加。 Q2 観たいアクトとその魅力は? クイーンズ・オブ・ザ・ストーン・エイジ(Queens of the Stone Age)とヒカシューを観たいです。QUEENSはグランジ界の貴重な生き残りだと思っていて、是非ともその音を聴いてみたいんです。ヒカシューはまだライブを観たことが無いんですが、今年5月にNYでレコーディング中のヒカシューを訪れた時の独特な音楽にヤられました。

Queens of the Stone Age - The Way You Used to Do (Audio)

Q3 オススメのフードを教えてください やっぱり苗場食堂での「おでん」ですね。沁みます。 Q5 アクト以外のオススメの◯◯を教えてください HIPHOPレーベルを経営するオーストラリア人が出店する日本酒バル「posh tommato」がオススメです。パレス・オブ・ワンダー近くにあります。 Q6 <フジロック>での失敗談 張り切って遊び過ぎて、出演前に疲れ切ったことですね。足がガクガクになっちゃって。ホテルに楽器を取りに帰るのも「無理かも……。」って思いました。

EVENT INFORMATION

FUJI ROCK FESTIVAL ‘17

2017.07.30(日) 苗場食堂 START 22:30/END 23:10

RELEASE INFORMATION

SWING

2017.07.18(火) UHNELLYS 1. BREATHE 2. TOO MUCH HUMAN 3. IS WHAT 4. UNDERGROUND 5. IN THE 6. HEAVY 7. OF THE WORLD 8. SICKMAN 9. BONE 10.AT END OF DAY [amazonjs asin="B071GMZWKR" locale="JP" title="SWING"] 詳細はこちら

Homecomings 畳野彩加(Vo,Gt) 29日(土)木道亭出演

Q1 <フジロック>参加歴 3年目。 Q2 観たいアクトとその魅力は? アヴァランチーズ。去年観れなかったので今年こそは観たいです。アヴァランチーズを大音量で聴ける空間がもうそれだけで最高だと思うのでライブが本当に楽しみです! とにかく苗場までとりあえず来てほしい!

The Avalanches – Subways

Q3 オススメのフードを教えてください まだ食べたことがないんですが、フィールド・オブ・ヘヴンの方に美味しいピザ? が食べられるところがあると聞いたので気になっています。 Q4 行き帰りに寄れるおすすめスポット 越後湯沢駅周辺においしそうなご飯屋さんがたくさんあります! <フジロック>の帰りに寄ったら良い〆になりそうです。 Q5 アクト以外のオススメの◯◯を教えてください ・川に入る! 夏フェス感がすごく味わえます。 ・椅子! これは必須だと思います! Q6 <フジロック>での失敗談 初めて<フジロック>に行った時にメンバーの福富がビーサン半袖半ズボンで臨んで案の定痛い目にあっていたので山はなめない方が良いです。

EVENT INFORMATION

FUJI ROCK FESTIVAL ‘17

フジロック 2017.07.29(土) START 13:00/END 13:45 木道亭 平賀さち枝とホームカミングス

"PLAY YARD SYMPHONY" TOUR

2017.09.07(木) 名古屋 TOKUZO 2017.09.08(金) 梅田 シャングリラ 2017.09.09(土) 渋谷 WWW 2017.09.15(金) 福岡 the voodoo lounge 2017.09.16 (土) 広島BANQUET(SPACEO92) 詳細はこちら

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オリジナル記事: フジロックおすすめアクト・フードに失敗談!yahyel、DÉ DÉ MOUSEらアーティスト&ギョーカイ人に訊いてみた

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コーネリアス、クラフトワーク、シミアンとの共鳴。ペンギン・カフェが語る、偶然性の魅力と制約の大切さ

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ペンギン・カフェ
アンビエント、ミニマルが流行した80年代に「巨大なペンギンがオーナーを務めるカフェで鳴らされる音楽」というファンタジックな設定に基づいた音楽で人気を博したサイモン・ジェフスのプロジェクト、ペンギン・カフェ・オーケストラ(Penguin Cafe Orchestra)。彼の亡きあと、その息子アーサー・ジェフスによって結成され、ゴリラズやスウェード、トロージャンズのメンバーが集ったバンド、ペンギン・カフェ(Penguin Cafe)が、通算3枚目となる最新作『The Imperfect Sea』を完成させた。 ペンギン・カフェ名義での初のアルバムとなった11年の『ア・マター・オブ・ライフ...』を経て、彼らは14年の『ザ・レッド・ブック』でより幅広い音楽性を追究。そして今回の『The Imperfect Sea』では、クラフトワークやシミアン・モバイル・ディスコ、初代ペンギン・カフェ・オーケストラのカヴァーなども交えながら、よりエレクトロニカ、クラブ・ミュージック色濃厚な楽曲を生演奏で成立させている。その姿はまるで、亡き父の影を追っていたアーサー・ジェフスが、自分ならではの個性を追究しはじめたことを告げるかのようだ。バンドの中心人物アーサー・ジェフス(ピアノ/ハーモニウム/クワトロ)と、トロージャンズのメンバーとしても活動するダレン・バリー(ヴァイオリン)に、ハプニングを重視したアルバムの制作過程と、本作に詰まった想像上のストーリーを聞いた。

Interview:ペンギン・カフェ(アーサー・ジェフス&ダレン・バリー)

ペンギン・カフェ
写真:石田昌隆 衣装:Herr von Eden
——09年以降ペンギン・カフェ名義で活動を続けてきた中で、今のメンバーにはどんな魅力を感じていますか? アーサー・ジェフス(以下、アーサー) 今のメンバーは、少なくとも全員他にひとつはバンドやプロジェクトを持っている状況なんだ。たとえば、トム(・チチスター・クラーク/ハーモニウム、ウクレレ)はイギリスのシークレット・シネマ(ロンドンで流行している体験型の映画鑑賞会)での仕事をしていたりするわけで、いつもペンギン・カフェにいるわけじゃないんだよね。だから、それぞれが戻ってきてペンギン・カフェで一緒になって演奏すると、それぞれの持ち味やアプローチ/スキルの違いが活きてくるんだと思う。 それに、顔を合わせるとリラックスできるような関係なんだよね。みんな友達だし、中には家族もいるし、プレッシャーを感じることなく、みんなが気兼ねなく過ごせるような状況になっているんじゃないかな。 ダレン・バリー(以下、ダレン) そうだね。ツアーだってそうでさ。「今度はイタリアでやります」「週末もライブがあります」「今度はこっち」「次はあっち」と色々と行く場所が決まって、そこで好きな曲を楽しく演奏することができる。これは僕からすると本当に楽しいことだよ。 ——過去に制作した2枚のアルバムを通して、メンバーそれぞれの演奏や、バンドとしての在り方には変化があったと思いますか? 少し振り返ってもらえると嬉しいです。 アーサー うん、変わってきていると思う。僕自身、活動を続ける中で自分がやりたいことが次第にはっきりしてきたし、他のメンバーにしても、活動を共にするにつれて、前よりも分かってくれていると思うんだよ。「僕をどうやって助けてくれるか」についてね(笑)。 ダレン (笑)。 アーサー だから、バンドとして進歩してきているんだと思う。特に今回は、僕の方で意識的に制作のプロセスを変えてみたんだ。参加するミュージシャンも使う楽器もこれまでと同じだけれど、テクスチャーやサウンド、誰をどこに配置するかということについて考えて、間を大事にしていこうと思った。そういう作り方をした結果、今回はとてもバランスの取れた作品になったんじゃないかな。そうすることで音のひとつひとつを吟味することができて、トラックごとの個性やバラエティをはっきりと打ち出すことができたと思っているよ。 ——最新作『The Imperfect Sea』を聴かせてもらうと、ペンギン・カフェ・オーケストラの世界観は引き継ぎつつも、より今のメンバーの個性が反映された作品だと感じました。 アーサー 確かにそうかもしれないね。14年の前作『ザ・レッド・ブック』を出して、ツアーを終えたあと、僕らは1年間活動を控えることにしたんだ。そして今回ふたたび集まって作品を作り始めたとき、「こんなことをやりたい」ということをみんなで挙げて、その中から「これは前にやった」というものを削っていった。今回は「これまでにやっていなかった新しいことがやりたい」「バンドとして新境地を開拓したい」と思っていたんだよ。 ダレン 僕から見ても、アーサーのコンポーザーとしての進化を感じるんだ。以前より自分らしさを出すことに抵抗がなくなっているし、より自分ならではの音楽を追究している印象を受けた。それが今回の作品にも表われていると思う。僕らはアーサーが考えていることを具現化する立場で、彼がどんな方向に向かおうとしているのか把握するのが難しいときもあるけれど、今回もアーサーのヴィジョンをみんなが読み取って、具現化していった。完成した音楽を聴いてくれれば分かると思うけれど、今回はすべてが上手くいった作品なんじゃないかと思うよ。 レコーディング中は演奏をして、一度離れると他のメンバーの演奏によって音楽が変わっていて、「じゃあ僕はこうしよう」と考えたりするような感じだったね。僕自身もコンポーザーだから色々とアイディアはあるけれど、引くところは引いて余計なことは言わないようにしたりもして(笑)。そういうバンドの力学も進化した気がするね。 ペンギン・カフェ

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【インタビュー】FEELFLIP、一発録りの最新作『Recording Now!!!』で示したライブバンドとしての実力

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FEELFLIP
今春のドラマーのメンバーチェンジを経て、新体制にて活動中のFEELFLIP。Skhaotic(SKA+chaotic)を標榜し、5人組というホーン隊を有したスカパンク・バンドとしては必要最小限の編成ながら、5人だけとは思えぬ曲構成やサウンドの厚さ、各人の技巧の高さは高く評価されている。 そんな彼らが前回のインタビューの際にも公約していたライブレコーディングによる新作制作を敢行。それが完成し、このたび届けられた。 「新曲をライブの雰囲気と共にパッケージしたい……」、そんな多くのライブバンドの夢を見事に実現した彼ら。バンドの多くがその方法論に憧れながらも実現に至らないのにはわけがある。熟考すると、これはとてもリスキーな行為であるから。既発曲のライブ録りと違い、新曲だから当然集まったお客さんもその曲たちを初体験→ノりに難あり、を始め、直しの効かない一発録音、その重圧や緊張感、自身の新曲の体得具合等々、そのリスクや懸念を挙げるときりがない。 ところが彼らは、それらを全て想定内とし、対策を練り、工夫を凝らし、今回実現に至らしめた。結果、彼らの信条であるライブハウスでのライブならではの雰囲気や勢い、熱量や臨場感を擁しながらも、作品としてもクオリティの高い1枚を完成させた。 今回、その誰もが理想に思うが実現に至らなかった弊害をクリアし、リリースにまで至らしめた彼らの、その道筋とノウハウを伝えたい。 FEELFLIP / "Recording Now!!!" Trailer

Interview:FEELFLIP

FEELFLIP
左から:MOCK[B.Sax.]、TOMOYA[Vo. Gt.]、PON[T.Sax.]、IKKE[Ba.]、Steve[Dr.]
——今春から新ドラマーとしてSteveさんが新加入しましたが、わりと早く後任が見つかりましたね。 TOMOYA そうなんです。前回の取材時には、既に何人か候補はいたものの、絞り切れてなくて。技術面のみならず、人間として一緒にやっていけるかもけっこう重要でしたからね。なので、このSteveとも、まずは呑みから始めました。 ——恒例の(笑)。 TOMOYA そうそう(笑)。このバンドもIKKEと俺が飲みの席で、「一緒にバンドを組もう!!」って話から始まったし、今のメジャー契約も、お酒を飲んで、「じゃあ、入ろうか」でしたから (笑)。まずは、PONとIKKEが先陣として3から4件ハシゴして様子を見てもらいました。 ——3から4件(笑)!? TOMOYA で、「良さそうだ」との報告を受け、我々も交え再度呑みに行き、そこで人となりを知った感じです。その後ですね、一緒にスタジオに入ったのは(笑)。 ——まずは面接を終えて、続いて実技試験に進んだと。 IKKE とは言え、以前対バンしたことはありましたからね。だいたいの技量は知っていました。自分は同じリズム隊なので、下手なヤツと一緒にまたやり直すのはキツいなと思っていたんで。なので、人選は慎重に行いました。いい奴で、楽しい奴で、演奏技術もある奴……そんなちょっと高いハードルをクリアしたのが、このSteveだったんです(笑)。 FEELFLIP ——FEELFLIPはメンバー各人の演奏スキルも高いので、技術的にも最初からかなり高度なものを求められそうですもんね。ちなみにSteveさんも加入前はパンク系のバンドを? Steve いや、エレクトロニカのバンドをやってました。電子音楽や同期をバンドや楽器隊と融合させたグループに居たんです。 ——FELLFLIPのような音楽性とはある種正反対なグループじゃないですか。 Steve 真逆ですね。そのグループはかなりかっちりとした構成だったこともあり、自分の性に合わないところがあって。「いつか自由にドラムを叩きたいな……」と考えていたところに、この話をもらったんです。 ——転向にはかなり勇気を有したのでは? Steve 元々色々な音楽が好きだし、影響を受けてきましたからね。それはあまり無かったですね。 FEELFLIP FEELFLIP ——逆にFEELFLIP側には、違った畑からのドラマーを迎えることへの抵抗等は? IKKE 無かったです。むしろドラムの安定感が欲しかったので。最初に合わせた時も非常にやりやすかったし。テクニックはしっかりとあるので、逆にグルーヴは一緒にやっていくうちに高めていけばいいかなって。 PON 元々色々な音楽を聴いてきたヤツだし、俺らも好きな音楽が全員全く違いますからね。 TOMOYA 色々なことをやってきたぶん、様々なリクエストにも即時順応してもらえるんです。一度聴いてもらえば、2度目からはスムーズに叩けちゃう。そんな技量と起用さを持っているヤツで。俺らの昔の曲も2回ぐらい聴けば叩けちゃうんですよね。今後、色々と贅沢なこともリクエストできそうなので、こちらとしても音楽性や表現の幅を広げていく為にもいいドラマーと出会えたと喜んでます。 Steve 自分らしさを尊重してもらって、自由に叩かせてもらってます。僕自身、このグループには毎度かなり刺激を受けていて。叩いていても都度新鮮だし。自身を更に成長させてくれるんじゃないかなって。Skhaoticという、いわゆる楽曲構成の概念をあまり考えず、捉われずにオリジナルな音楽を作っていく。それを単にトレースするのではなく、自分で思う、「こう叩いたら楽曲が更に面白くなりそうだ」、「ここでこう叩けば楽曲がこうなっていくんじゃないか」を入れ込んでいけたらなと思っています。 ——Steveさんの加入以降、どうバンドが変わりましたか? TOMOYA 演奏も安定しているし、正確だし、臨機応変なので、とてもやりやすいです。以前の暴れるドラミングからちょっとクールな感じに映るので、その辺りは従来のファンは多少物足りないかもしれないけど、まっ、その辺りもおいおいでしょう。 IKKE 既に10回近く一緒にライブをやってきて、グルーヴもかなり高まってきだしましたからね。これからです! ——では今後は、Steveさんの得意分野のシンコペーションやポリリズム、変拍子も取り入れられたりして? IKKE 早速今回、変拍子を取り入れさせてもらってます(笑)。ギター、ベース、ドラムに2管というスカバンドでは最小限のスタイルなので、この5人で何を表現できるかは常に課題の一つなので、ひとパートひとパートの結びつきをより深いものにしていくのが、今後の目標に加わりそうです。これからはそれらの結びつきも更に強いものになっていくことでしょう。

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オリジナル記事: 【インタビュー】FEELFLIP、一発録りの最新作『Recording Now!!!』で示したライブバンドとしての実力

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夏の主役はケツメでしょ!“夏の思い出””LOVE LOVE Summer”に続くケツメイシ、今年の夏ソング『はじまりの予感』

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ケツメイシ
昨年、メジャーデビュー15周年を迎えたケツメイシ。昨夏には、それを祝うべく日産スタジアムにて<ケツメイシ 15th Anniversary 『一五の夜』 ~今夜だけ練乳ぶっかけますか?~>を敢行7万人を動員し、加え、同日には、残念ながらチケットを入手出来なかった方や会場に来られなかった方のために、全国各地でパブリックビューイングも行われ物凄い観客動員数を記録したことも記憶に新しい。 そしてライブでは、事前にファンからリクエストを募った、歌って欲しい楽曲の上位20数曲が歌われた。実際、その中には夏の歌も多く、しかもそれらのほとんどを皆が知っているという、彼らの楽曲自体の浸透度にも驚いた。 そして、その順位や歌が発表される度に起こる大歓声から、その夏曲の人気が高さや需要の高さにも改めて気づかされた。そう、ケツメイシの夏歌は、とても高い人気と需要があるのだ ケツメイシ / 『15th Anniversary 「一五の夜」 ~今夜だけ練乳ぶっかけますか?~』ダイジェスト

ケツメイシの軌跡を振り返る

ところでケツメイシとは、一体どんなグループなのだろう? いまさら感はあるが、改めて以下に軽く説明しよう。

デビューから2005年『さくら』の大ヒット

1996年頃に現メンバーのRYO(MC)、RYOJI(Vo)、大蔵(MC)、DJ KOHNO(DJ)が揃い、活動を開始したケツメイシ。1999年12月にシングル『こっちおいで』をインディーズよりリース。2001年4月発売のシングル『ファミリア』からはメジャーにフィールドを移し、ヒップホップやダンスホールレゲエ等をベースに、歌とラップ(orレゲエの1ジャンル、ラガマフィン)を融合させた、その聴きやすく、馴染みやすいフックやメロディーを擁した「歌」にて、世間を席巻。結果、人気をお茶の間にまで広げていった。 2005年2月発表の『さくら』では、自身初のシングルチャート1位を獲得。同曲を含むアルバム『ケツノポリス4』は、J-POP史上燦然と輝く累計200万枚を超える大ヒットとなり、国民的アーティストと呼ばれるまでになる。 去年はメジャーデビュー15周年を迎え、7万人を集める大規模なコンサートを大成功に収め、10月には10枚目のオリジナルアルバムをリリース。今年に入ってからも、3月からは全国7大都市を回る大規模なアリーナツアー<KTM TOUR 2017 幻の六本木大サーカス団「ハッキリ言ってパーティーです!!」>を敢行し、現在はそのラストスパート中。この7月19日(水)には、話題のニューシングル『はじまりの予感』(DHC[F1]ミネラルベースメークシリーズCMタイアップ曲)が発売され、精力的な活動を行っている。

レゲエ・ヒップホップ+J-POPの先駆者

彼らのレゲエやダンスホール、そしてヒップホップといった、いわゆるクラブミュージックの類を、J-POPテイストに味付け、無意識だったとは思うが、一般層にまでそのメソッドを広げていったことは、特筆に値するもの。今の音楽シーンでは、常套になっている「歌+ラップやラガマフィン」「メロディアスなラップやラガマフィン」を用い、それを当たり前のように、お茶の間にまで浸透させた功績は大きい。 彼らが出てきた頃、世の中のクラブミュージックは、ある種のハーコースタイル(ヒップホップの派生ジャンル)が主だった。いわゆるクラブミュージックをそのままオーバーグラウンドのシーンに持っていく。それがかっこいいと目されていた。しかし、そのカウンターのように現われた彼らは、聴きやすさや親しみやすさを武器に、それをぐいっと自分たち側へと持ってきた。もし、彼らのヒットや彼らが切り開いたシーンへの受け皿の準備がなかったら、後のnobodyknows+やFUNKY MONKEY BABYS、九州男やC&K、GReeeeNの台頭や、後の湘南乃風のブレイクもなかったかもしれない。 彼らの人気のメカニズムをもう少し探ろう。それはやはりリリックだ。ストリートではなく、身近や親しみのある情景や信条をいささか真摯に伝える。そして、カッコ悪いところも曝け出して、それが実に共感を得ている。これまでは憧れの対象であったヒップホップをより身近なものにし、市井の人々の心証と重ねやすいものにしていく。これも現在では当たり前の表現方法だが、彼らより以前にそれを用いていたアーティストが居たかどうかは、はなはだ疑問である。 また、サウンド面も重要なファクターだった。おバカな曲やノリの良い曲だけでなく、どこか郷愁や哀愁を誘い、みんなが体験したかのような光景を眼前に広げてくれ、物語を広げてくれるようなサウンドも三位一体を見せ、彼らの歌の可視化を手伝った。特に郷愁・哀愁性や光景を広げてくれる部分では彼らはピカイチ。それらは、初期の頃より二人三脚でその情景作りに寄与してきたトラックメイカーのYANAGIMANによる功績も大きい。彼の可視化させるかのようなサウンドや歌世界に寄り沿い、それを更に広げていくかのようなバックトラックは、サンプリングや打ち込みから、情景性豊かなストリングスや鍵盤、ホーンを始めとした生楽器やアコースティック楽器等もふんだんに取り入れられ、一つのバックミュージックとしてもキチンと成立させているほど。この辺りもイノベーターとして特筆に値する。

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【ライブレポ】Nabowa、最新作『DRAWINIGS』の世界観をクリエイティヴ集団DRAWING AND MANUALと描き出す

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Nabowa

Live Report:Nabowa 5th Album『DRAWINIGS』先行レコ発<Nabowa Drawing> 2017.07.15(土)@渋谷WWW

Nabowa インストゥルメンタル・バンドNabowaが、前作『4』以来、3年2ヶ月ぶりとなるオリジナル・アルバム『DRAWINGS』のリリースに先行して、収録曲全曲披露ライブを行うというので、興味津々で足を運んだ。この新作、CD(+DVD)に関して言えばアルバムタイトルが示唆しているように、クリエイティヴ集団DRAWING AND MANUALが手がけた映像作品が全曲分DVDに収録というか付帯されている。というわけで、今回の先行レコ発は、アルバムでのアプローチをライブで立体的に見せるという、よくよく考えてみるまでもなく相当にシビアな現場である。いかにNabowaが完成したニューアルバムの世界観をいち早くオーディエンスに届けたいのか? がわかるというものだ。 会場のWWWのエントランスでは、事前に告知されていた通り、この新作を全曲収録したカセットテープが配布される。今、機能するカセットデッキもウォークマンも簡易なテレコすらないことを猛烈に残念に思いながら、なんとかして聴いてみようと密かに思った。最近、アナログレコードに次いで注目される音楽ソフトであるカセットテープは、単におしゃれなだけではないのだ——などと思いつつ、フロアに入ると今もらったカセットと同じアートワークがステージの背景に投影されている。物語は始まっている、そんな連続性を生み出していた。ステージ上の演出がまた素晴らしく、クラシカルなベッドサイドランプからスタンドライト、植物などが楽器とともに並び、さしずめNabowaのリビングルーム。さらに映像をメンバーが見られるように鏡もいくつか置かれていたというのだ。なんとメンバーに優しい演出なのだろう。 Nabowa 開場BGMが途切れると、場内にアンプの唸りが聴こえるほどのフロアの集中力の中、メンバーが登場。アルバムの曲順通り“Slipper de”でスタート。ループする景山奏のギターに、川上優のバスドラ、堀川逹のベースと音が重なって行くのだが、音源より少し長い。映像は男性と靴の映像がカットアップされ、謎解きのイメージだ。続く“Ping Pong”では山本啓(Vl)のギター・リフ的な奏法、イヤホンで音楽を聴きながら踊る男性の映像が解放と官能へ導く。ちょっとハードボイルドで予測不能な映像が演奏と相まって開放感だけじゃない不穏な緊張感を生み出すのが体感的にユニークだ。もちろん、誰もが同じ感情を持つわけではないだろう。それもこの楽曲に対するMV、しかもそれをリアルタイムの伸長に合わせて展開するダイナミズムよっている。 Nabowa 打って変わって牧歌的なニュアンスのある“Ooh la la”では子供の実写とアニメーションの融合。再び4人に戻って、優しいバイオリンとピアニカのユニゾンから歩くようなテンポを持った、“Bell”では、深呼吸するような演奏と紙飛行機が世界旅行するような映像が見事にリンクし、もはや劇伴をライブで楽しんでいるような心地さえ覚えた。そう。それぐらい楽曲と映像は分かち難く、この日のDRAWING AND MANUALの役割はVJの域を超えていたのだ。 もちろん、その場で音にリアクションしながら生成されて行くVJも有機的な変成のダイナミズムを有しているが、NabowaとDRAWING AND MANUALがこの日この場所で発生させたコラボレーションは、良い意味でそもそもストーリーがある。緊張感に溢れた序盤のことを良い意味で忘れるぐらい、5曲が演奏された頃にはひとまとまりの表現として気楽に楽しめるようになっていた。 演奏があまりにも楽しいためか、主にMCをする山本以外に、景山もハンドマイクでDRAWING AND MANUALの凄さ、よくぞ全曲MVを作ってくれたと感謝の言葉を述べる。何よりステージ上が愉快・痛快なヴァイブスに溢れているのが伝わる。 Nabowa

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『リフレクター』から4年。アーケイド・ファイアが最新作『エヴリシング・ナウ』で示す本物の「バンド」の在り方

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アーケイド・ファイア
前作『リフレクター』から約4年、二日目のヘッドライナーを務めた<FUJI ROCK FESTIVAL ‘14>での来日ライブからちょうど3年。カナダはモントリオールが世界に誇るバンド、アーケイド・ファイアの通算5作目となる最新アルバム『エヴリシング・ナウ』がついに届けられた。 彼らは、大所帯のバンド編成(現在のパーマネント・メンバーは6人だが、ライブではサポートも含めて常に10人前後のミュージシャンがステージに上がる。)から繰り出される圧倒的なライブ・パフォーマンスで、これまでイギリスの<グラストンベリー>、アメリカの<コーチェラ>、スペインの<プリマヴェーラ・サウンド>、ブラジルの<ロック・イン・リオ>といった世界各地の音楽フェスでヘッドライナーを務めてきた。 また、ライブでの動員力のみならず、批評面においてもアルバム・リリースのたびに世界中の賞にノミネートされ、受賞してきた経歴を持つ。特に2010年発表の3作目『ザ・サバーブス』は、グラミー賞の最優秀アルバム賞に選ばれたほか、ブリット・アワードのインターナショナル部門、地元カナダのジュノー賞やポラリス・ミュージック・プライズといった名だたる音楽賞を総ナメに。名実ともに、押しも押されもせぬ世界最高峰のバンドの一つだと言える。 アーケイド・ファイア 最新作『エヴリシング・ナウ』は、そんなアーケイド・ファイアが2017年に完全に照準を合わせて作り上げた一枚。これは、今年最も重要なロック・アルバムだと断言していい。「何もかもが『すべて、今すぐ』という世の中で、その欠点も栄光も全部ひっくるめて、今を生きるという経験を捉えようとした」とウィン・バトラーが語る本作の情報が伝わってきたのは、今年5月末のこと。出演予定だった<プリマヴェーラ・サウンド>の出番直前に、Twitter上にはロシア語のスパムボットを模した、謎めいたアカウントが登場。 そこにはビデオが2本アップされ、ロシア語でリード・シングル“エヴリシング・ナウ”の情報が「リーク」されていた。アメリカの新大統領、ドナルド・トランプ率いる政権がロシアとの関与を追求され、それを大統領自らが「フェイク・ニュースだ」とツイートする現代社会への痛烈な皮肉。それを皮切りに、彼らは「Everything Now Co」という架空の企業とサイト、Everythingnow.comをローンチして『エヴリシング・ナウ』の情報を解禁し始めた。 Everythingnow.com まず同サイトでは、アルバムのジャケットにもなっているデスバレーに設置された巨大看板を映すライブ・ストリームが行われた。ただ、ほぼ何も起こらないその中継では、ときおり「LIVE」の文字が「LIE」に変わる瞬間があり、本当に生ライブ配信なのかどうかさえ分からない。その後、そのサイトはアルバムの詳細やツアー日程、ミュージック・ビデオのアップ等、新作についての情報を伝える内容となったが、それらの情報はいくつものポップアップ・ウィンドウで無造作に配置された、カオティックなデザイン。 また、新たに作られたTwitterアカウント(@EverythingNowCo)では、嘘か本当か判別できない企業とのタイアップ商品(車、コンドーム、シリアル、ロボット、イヤホン、ジーンズ等々)の情報が垂れ流され続けている。グローバル企業が知らない間に消費者の情報を吸い上げ、パーソナライズしてマーケティングに使用する世の中。フェイク・ニュース、ポスト真実といった言葉がメディアを賑わし、「無限のコンテンツ」に囲まれて、何が本当で何が嘘なのか、もはや誰にも分からない。『エヴリシング・ナウ』のテーマは、そんな現代社会の混沌とした状況そのものなのだ。
アーケイド・ファイア
『エヴリシング・ナウ』ジャケット
新作リリースに合わせたインタビューにおいて、メンバーのリチャード・リード・パーリーは本作のテーマについて、こんなことを言っている。 「行き過ぎた商業主義だったり、なにもかもが商品と化してしまっていること、欲しいものはいつでもすぐに手が届く場所にあること……まさに我々が生きているこの時代の有り様、だね。ここにきて、昔デヴィッド・ボウイが言ったことが現実になったんだよ。彼は『いつか蛇口をひねれば音楽が流れてくるような時代が来る』と予言したんだ。ついにそういう時代がやって来たのさ。僕たちはそんな大きな変遷の過程を、実際に生きて体験するという奇妙な機会に恵まれた。ひとつの時代から全く違う時代へと。さらにこの先なにが起きるのか、さっぱり見当がつかない。っていうか、今の状況に対処する方法すら分からなくて、こんがらがった時代に当惑している。そういったことがアルバムに反映されているんだ。」(以下、リチャードの発言は全て同オフィシャル・インタビューから引用)

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Reiに訊く15の質問と1つのお絵かき

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Rei
音楽への深い愛情と、確かな技術、そしてその可愛らしい容姿でデビュー以来確実にファン層を広げ続けるシンガーソングライター・Rei。先日行われた<フジロック>での演奏も話題となった彼女に、「一番言われて嬉しい言葉」や、「好きなお笑い芸人」等カジュアルな質問を中心に15の質問に答えてもらった。最後にQeticのマスコットキャラクター、「あいつ」をキュートに描いてくれたので、そちらもぜひチェックしてみて欲しい。

Interview:Rei

①まずは昨日の晩御飯と、今食べたいものを教えてもらえますか? 昨日の晩御飯はサラダを食べました。今は梨が食べたいです。 ②最近買った一番高い買い物はなんですか。 エフェクター用のケースです。フランスの音楽フェスで初めて活躍しました。お気に入りのバンダナをくくりつけました。 ③最近捨ててしまったものはなんですか。 ずっと愛用していたスカートが役目を終えたので、お礼を言って捨てました。 ④一番言われて嬉しい言葉はなんですか。 大好き ⑤一番好きな映画はなんですか。また一番好きな映画のフレーズは。 「ユリイカ」 「落ち込んだりもしたけれど私は元気です」魔女の宅急便より ⑥お気に入りのギターにニックネームはつけていますか。 LG-2というGibsonのアコースティックギターは、モデル名の響きが似ているのと、ヴィンテージ楽器だということもあって「爺さん」と愛を込めて呼んでいます。 ⑦音楽活動で大切にされているのは「違和感」だそうですね。最近感じた違和感はなんですか。(音楽以外でも構いません) 日頃からパソコンやスマホに没頭しすぎている人をみかけると違和感を覚えます。 ⑧長岡亮介(プロデュース、共演歴もあり)の魅力を友達に紹介するとしたら。 何ごともフラットで偏見をもたない方です。 ⑨好きなお笑い芸人はいますか。 バナナマンさん ⑩<フジロック>出演おめでとうございます! <フジロック>の思い出はありますか。 近隣の山々に霧がかかっていた光景がとても綺麗だったことです。あと、バンドメンバーが誕生日だったので、帰りのサービスエリアでケーキとバースデーソングでお祝をしました。 ⑪アーケイド・ファイア、フェニックスらが出演したフランス<Les Eurockéennes>に出演の感想を教えてください。 音楽に熱狂的な方が多くて、世代も広く、ポジティブなエナジーが溢れていました。 REI aux Eurockéennes – ARTE Concert
⑫緑を最近好きになったそうですが、小さな頃から好きな色は何色ですか。 青です。 ⑬自身の楽曲をカバーしてもらいたいアーティストは BECK Beck - E-Pro
⑭新作のタイトル『CRY』に込めた意味は CRY=泣く、のは感情が溢れだす瞬間。EMOTIONALに生きていたい、という想いをこめました。 ⑮『CRY』の聴きどころを教えてください。 もがきながらも、前向きに戦う主人公を描いた歌詞です。 Rei "Tumblin’" (Official Music Video)

Reiが描いたQeticマスコットキャラクター「あいつ」

Rei
Illustration by Rei

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2017年も可愛いフェス女子&コスプレをキャッチ!フェスファッションスナップ@フジロック’17 #fujirock

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フジロック
雨の多い3日間となった<FUJI ROCK FESTIVAL’17>(以下、フジロック)。そんな天候の中でも、音楽好きの<フジロック>ファンで苗場は連日大にぎわいでした。 例年に続き今年も、Qetic編集部が気になったフェスファッションの方々をスナップ! モデル・ミュージシャンをはじめ可愛い女性陣が登場! さらに、毎年話題のあのコスプレの方や、手作りTシャツの方も! 必見です♪

ファッションスナップ@FUJI ROCK FESTIVAL’17 女性編

①名前/②職業/③ファッションのお気に入りポイント/④どのアクトを観に来た?

①あやこ/②大学生/③きれいな刺繍の黄色のトップス④Lorde・The xx・The Avalanches

フェスファッションフェスファッション 黄色のタンクトップがキュートなあやこさん。ツインお団子ヘアが、フェスらしいアクティブな印象です。

①にしこ/②靴販売員/③上野の古着屋で見つけたギャル系ブランドのワンピースと厚底のマーチン/④The Lemon Twigs

フェスファッションフェスファッション フリルの大きいワンピースがよく似合うにしこさん。厚底のマーチンは防水性も高そうです!

①かな/②大学生/③黒スキニーとマーチン…グランジファッションに憧れます/④Catfish and the Bottlemen

フェスファッションフェスファッション デニムジャケットがクールに決まっているかなさん。水色のリュックもアクセントになっています!

①Yap/④never young beach

フェスファッションフェスファッション TENGATシャツのYapさん。お目当てだったnever young beachの会場から出てきたところをキャッチ!

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【インタビュー】ダイソン創業者の息子率いるザ・ラモナ・フラワーズ。日本との親和性、U2のようなスケール感の音楽を語る

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英ブリストルで結成され、14年にデビュー作『Dismantle And Rebuild』を発表すると、その後ステレオフォニックスのツアーに参加。16年に2作目『Part Time Spies』を発表して、<FUJI ROCK FESTIVAL’17>(以下、フジロック)への出演のため初来日した5人組、ザ・ラモナ・フラワーズ(The Ramona Flowers)。来日直前には、ニューEP『MAGNIFY』に日本盤ボーナストラックを追加した国内盤もリリースされた。

The Ramona Flowers - Skies Turn Gold

新曲“If You Remember”“Take Me Apart”“Numb Drunk”の3曲に、過去曲、日本人アーティストによるリミックス、ライブ音源をコンパイルしたこの作品は、インディ・ロックやニュー・ウェイヴ、エレクトロまでを取り入れた音楽性や、グラム・ロックやUK耽美派、もしくはニュー・ロマンティックを思わせる英国特有のメロディを持つ彼らの最新形と過去とがまとめられたまさにバンドの入門編と言える内容。

The Ramona Flowers - Run Like Lola

ギターのサム・ジェ-ムスは世界的掃除機メーカー・ダイソンの創業者・ジェームス・ダイソンの息子でもあり、来日中はダイソンの世界初のフラッグシップ店となった青山店でインストア・ライブも行なった。フジロック出演前、日本に到着したばかりの彼らに、結成から現在までの歩みや新曲のレコーディング過程、そして現在制作中というニュー・アルバムの方向性について訊いた。

The Ramona Flowers - Start To Rust

Interview:ザ・ラモナ・フラワーズ

ザ・ラモナ・フラワーズ ——ラモナ・フラワーズというバンド名は、『スコット・ピルグリム VS. 邪悪な元カレ軍団』のヒロインの名前から取られていますね。この作品はバンドがテーマになった物語でもあるだけに、とても面白い話だと思いました。 サム・ジェームス(Gt)(以下、サム) 僕がその映画を観て「いいな」と思って決めたんだ。映画の中であの女性キャラクターが登場したとき、すごくミステリアスで、とてもいい名前だと思った。それで色々と調べたら、他に同じ名前のバンドもいなくてね。みんなに提案してこの名前に決まったんだ。  ——「ミステリアスな雰囲気」というのは、バンドにとって大事な要素だったんですか? サム そうだね。ミステリアスで、どこか神々しいような雰囲気があって――。それは大事な要素だったと思う。それに、そのラモナ・フラワーズ自体が、映画が進むにつれてどんどん役割を持ち出したというのもイメージにあっていたんだ。彼女はすごくクールだよ。 ——そもそもメンバーはどんな風に集まったんでしょう? スティーヴ・バード(Vo)(以下、スティーヴ) 最初、サムとウェインとデイヴが別のバンドをやっていたんだけど、それが上手く行かなくて終わってしまった。それでシンガーを探すためにウェブサイトに募集をかけていたのを僕が見て、オーディションを受けようと連絡したんだ。そうしたら、応募したのが僕しかいなくてそのままシンガーになった(笑)。エドはデイヴの知り合いで入ったよ。 ——サムはダイソンの創業者ジェームス・ダイソンの息子さんだけに、メンバーの間では驚きもあったんじゃないかと思います。 ウェイン・ジョーンズ(Ba)(以下、ウェイン) まぁ、僕はサムを小さい頃から知っていて、そのときはダイソン自体も本当に小さな会社だったんだ。町の小さい工場を持っている会社という感じでね。だから、僕からするとその後の方が驚きだよ。会社がどんどん大きくなっていったんだ。 スティーヴ 後からバンドに参加した僕とエドは、サムがダイソンの創業者の息子だと知って正直驚いたけどね。でもそれは、バンドに入って1か月後ぐらいの出来事だったと思う。最初はそんなこと全然知らなかったんだよ。 ザ・ラモナ・フラワーズ ——ラモナ・フラワーズにはインディ・ロックやニュー・ウェイヴ、エレクトロニック・ミュージックなど、様々な要素が詰め込まれています。これにはみなさんそれぞれの趣味・嗜好が反映されていると思いますが、メンバーそれぞれが好きな音楽というと? デイヴ・ベッツ(Key & Gt)(以下、デイヴ) ボンベイ・バイシクル・クラブのフロントマン、ジャックがやっているミスター・ジュークス(Mr Jukes)はすごく好きだね。メインストリームの音楽とはちょっと離れたようなもの。あとはデ・ラ・ソウルのようなヒップホップ・アーティストも好きだよ。 スティーヴ ミスター・ジュークスは僕も好きだね。あとはフェニックスの新作『ティ・アモ』もよく聴いているんだ。 エド・ガリモア(Dr)(以下、エド) 僕は何でも聴くけど、最近はアメリカーナのようなものを聴くことが多いな。 ウェイン 僕も色々だけど、チェインスモーカーズの新譜を聴いているね。 サム 僕はサンファのデビュー・アルバム『プロセス』。ピアノとエレクトロニック・ミュージックが混ざった、あの美しい雰囲気は素晴らしいと思う。 デイヴ 基本的に、僕らの音楽はそういうメンバーそれぞれに好みが違うバラバラの音楽を、一か所にまとめていくことで完成まで持っていくんだ。 サム ラップトップを使って、全員がそれぞれのテイストでアイディアを加えていく。それをまとめていく中でプロデューサーが作業に加わっていくという制作方法なんだ。バンドをはじめた頃は、とにかく「エレクトロニックな要素を入れよう」ということは考えていたね。それが核にあって、あとは自然に今のような方向性になっていったと思う。 ザ・ラモナ・フラワーズ ——では、最初に曲を作ったときのことは覚えていますか? デイヴ 最初に作ったのは“Dismantle and Rebuild” だったと思う(14年作。現在よりエレクトロニックな音楽性ながら、壮大なサビを持っている)。この曲はいまだにバンドの核にある音楽性を象徴している曲として演奏しているよ。

The Ramona Flowers - Dismantle and Rebuild

スティーヴ “Dismantle and Rebuild”を作ったときは面白い話があったな。最初、バースはあったんだけどコーラスがなかったんだ。だからゲームをやっていたデイヴに「コーラスを考えてくれよ」と言ったら、「うるさいな。しょうがないから書いてやるよ」と言われて……。 デイヴ ちょうど機嫌が悪かったんだよ(笑)。 スティーヴ (笑)。でもその結果、この曲のコーラスが完成することになった。 サム それに、曲が完成する前に一度他のバンドのためにスタジオを空ける必要があってね。それで戻ってきたら、サンプラーのつまみが戻る前よりも7 BPMくらい速くなっていた。それをそのまま使ってみたら「こっちの方がいいんじゃない?」という話になって、最終的にそっちを採用したのも覚えてるよ。レコーディング中は、いまでもメンバーが間違えて弾いたフレーズを「そっちの方がいいよな」と採用することがあるんだ。そのためにもレコーディング中の音は全部録音しておいて、そこから使える要素を探していったりもするね。 スティーヴ そうそう。僕もボーカルをスマートフォンに録りためているよ。 デイヴ 僕も自分のギター・プレイを全部動画で撮ってる。じゃないと、ときどきどうやって弾いたフレーズなのか忘れてしまうことがある(笑)。とにかく、僕らはその場の偶然性も取り入れて、楽曲を完成させていくという姿勢を持っているんだ。 ——その際、全員で共有しているゴールのようなものはあると思いますか? スティーヴ スマッシュヒットだね!(笑)。 サム (笑)。曲作りに関して言うと、リスナーが次にどんな音が来るのか想像できてしまう曲ではつまらないと思うんだ。だから、メロディにしてもフックにしても、「次にどんな音が来るんだろう?」と楽しんでもらえるようなものが作れたら、それがゴールだと思う。 エド その上で、リスナーが共感してくれる要素があることも大切にしたいんだ。 ザ・ラモナ・フラワーズ

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PassCodeが魅せるギャップ。「可愛らしさ」と「激しさ」を持ち合わせた彼女たちの魅力をフォトスナップで

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南菜生、高嶋楓、今田夢菜、大上陽奈子から成る大阪発ラウドロック・アイドルユニット、PassCode。 2014年の結成以来、アイドルファンだけでなく、ラウドロック、プログレに至るまで様々なジャンルの音楽を表現し、多くのファンを獲得してきた。 そんな彼女たちが8月2日にメジャー1stアルバム『ZENITH』をリリース。「ZENITH=頂点」を目指すという想いが込められた今作は、ユニットの魅力が余すことなくパッケージされた一枚となっている。 PassCode "ZENITH" digest
今回Qeticでは、彼女たちの一番の魅力であろう「普段の可愛らしさ」と「ライブ時の姿」の“ギャップ”にフォーカス。公園で遊んでもらったり、フルーツジュースを飲んでもらったり、彼女たちの柔らかい雰囲気が伝わるスナップの後に、激しいステージが魅力のライブフォトを掲載し、その“ギャップ”を楽しめるようにした。 残念ながら撮影当日、今田夢菜が体調不良で全員参加とは行かなかったが、十分に彼女たちの“ギャップ”が伝わる内容となったので、その姿を楽しんでいただけたら幸いだ。

PassCode Photo Snap

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【インタビュー】マーカス・キング・バンド、<フジロック>で示したサザン・ロック継承者としての実力

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The Marcus King Band
アメリカ南部に息づくブルース、カントリー、ソウル、ジャズ……。それらルーツ音楽の土着的な伝統は、オールマン・ブラザーズ・バンドやレーナード・スキナードといったバンドの台頭によって60年代から70年代にロックと邂逅し、今現在まで連綿と続くサザン・ロックの豊かな歴史を形作ってきた。その系譜の正統後継者と言うべき、若きギター・ヒーロー。それがマーカス・キングだ。 いまだ21歳という驚異的な若さのマーカス・キング率いるマーカス・キング・バンドは、2014年に自主リリースしたデビュー・アルバム『ソウル・インサイト』が話題を呼び、オールマン・ブラザーズ・バンドのウォーレン・ヘインズとデレク・トラックスに見初められることに。ウォーレン・ヘインズのプロデュースの下、デレク・トラックスもゲストとして参加した最新作『マーカス・キング・バンド登場!』は、米ビルボードのブルース・アルバム・チャートで2位を記録するなど、サザン・ロック・シーンに彗星のごとく現れた神童として、アメリカを中心に注目を集めている。 初来日となった<FUJI ROCK FESTIVAL ‘17>では、金曜深夜のCRYSTAL PALACE TENTと土曜のFIELD OF HEAVENで二度のパフォーマンスを成功させ、ライブ・バンドとしての実力を見せつけたマーカス・キング・バンド。 今回のインタビューの席には、パーマネント・メンバーであるジャック・ライアン(ds)、スティーブン・キャンベル(b)、ジャスティン・ジョンソン(tp, tb)、マット・ジェニングス(org, key)、ディーン・ミッチェル(sax)の5人も同席。物心がつく前から楽器と音楽に囲まれて生活してきたという幼少期からバンドの結成を経て、最新作『マーカス・キング・バンド登場!』をリリースするまで、マーカス・キングのこれまでの経歴を中心に話を聞いた。

Interview:マーカス・キング・バンド

The Marcus King Band ——今回はマーカス・キング・バンドにとって初めての来日となりますが、まずは日本の印象を聞かせてください。 マーカス 美しいところだね。まるで俺達の地元みたいだよ、湿気もすごいし(笑)。 スティーブン 俺達の地元もセミがよく鳴いてるから、本当にサウスカロライナに似てると思うよ。日本の文化もとても興味深くて、五感を刺激されてるような気がする。 ——あなた方は<FUJI ROCK FESTIVAL ‘17>に出演されたばかりです。あなた方の出番は金曜深夜のCRYSTAL PALACE TENTと土曜のFIELD OF HEAVENでしたが、日本で二度パフォーマンスしてみて、いかがでしたか? マット 金曜の深夜と、土曜の昼間の出演だったから、実質一日に二回ステージをやったようなものだったんだよ。どちらも、とにかくオーディエンスが素晴らしかったね。 マーカス 俺が聞いた話だと、金曜深夜に演奏した会場のテントはオランダ製で、建てるのに6日、解体するのに2日くらいかけて、いろんな国のフェスを回っているらしいんだ。そんなテントで演奏できるなんて、とても名誉なことだと思ったよ。 マット 次の日のステージは、お客さんの向こう側に山が見えて、小雨が降って霧がかっていたんだけど、その雰囲気もマジカルな感じがして良かったな。 THE MARCUS KING BAND - "Rita is Gone" (Live at JITV HQ in Los Angeles, CA)
——マーカスは幼少の頃からお父さんとお祖父さんの影響で、ギターを弾き始めたそうですね。最初にギターに触れたのは何歳くらいの頃でしたか? マーカス 3歳の時だね。俺の祖父はフィドル奏者だったし、大叔父や大叔母はゴスペルを歌っていたりして、音楽は常に生活の一部だった。3歳で初めてギターを手に取った時、すごい解放感が感じられたのを覚えているよ。その当時は自覚もなかったんだけど、後から振り返ってみると、自分にとってギターは感情を吐き出すための純粋なツールだった。幼心に、これが自分に最もふさわしい楽器なんだってことだけは分かっていた気がする。 ——どういう風に楽器を教わったのですか? マーカス もちろん実践的な弾き方を教わったこともあるけれど、自然と身についていったという方が正しいだろうね。昔から家に楽器がたくさんあって、ハイハイをしている頃から気づいたら自分から楽器を触りにいくような子供だったらしいんだ。小さい時はドラムを演奏するのが好きで、親はギタリストよりもドラマーになるんじゃないかと思ってたみたい。 ――それからギターへと興味が移っていったきっかけは何でしたか? マーカス 俺達のドラマー、ジャック・ライアンと出会ったからだね。バンドの中でも、彼との付き合いが一番長いんだけど、彼と会って一緒にプレイするようになってから俺はギターの方にフォーカスするようになったんだ。 ——幼い頃から、家族のバンドと一緒にステージに上がっていたそうですが、何歳ごろからステージに参加していましたか? マーカス 8歳の時が初めてのステージだった。演奏したのは“オレンジ・ブロッサム・スペシャル”っていうブルーグラスの曲で、4つのコードしかない曲なんだ。だから、当時から演奏の合間にアドリブを入れたりしてた。その他には、叔父さんやお祖父さんと一緒に、“アメイジング・グレイス”をやったりもしたね。 ——あなた方の生まれ故郷であるサウスカロライナ州グリーンヴィルという街の音楽シーンについて教えてください。そこには、どういうローカル・シーンが根付いているのでしょうか? ジャスティン 小さくて、閉鎖的だね。凄腕のミュージシャンやソングライターは沢山いるんだけど、演奏できる会場が少ないんだ。 ジャック 支えてくれるお客さんは沢山いるんだけど、みんな顔見知りみたいなものだから緊張感に欠ける部分もある。今日見に行けなかったとしても、また来週・再来週があるからいいや、みたいな感じで。だから、本気で音楽をやろうと思ったら、グリーンヴィルの外に出ていかないといけないんだよ。 マーカス グリーンヴィルに、堅い絆を持ったコミュニティがあるのは間違いないよ。じゃあ、そのグリーンヴィルから君たちはどうやって出たの? って聞かれることが多いんだけど、言ってしまえば、ただ離れたっていうだけなんだ。最初の数年は金にはならないかもしれない。でも、強い思いを持って離れるのは大事なことで、そうしなければずっと狭い檻の中に閉じ込められてしまう。そうは言っても、俺はグリーンヴィルを愛しているんだけどね! The Marcus King Band

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指でこすると、人気モデルがすっぴんに!「あの娘のすっぴんBefore⇒After」を試してみた

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クラシエ
ふき取り水クレンジング「CReeR(クリー)」のWebサイトで、新コンテンツ「あの娘のすっぴんBefore⇒After」が7月19日(水)より公開! 「CReeR(クリー)」は、1本でメイク落とし、洗顔、角質ケア、化粧水の4つの機能を持つ、洗い流し不要のふき取り水クレンジング。 「あの娘のすっぴんBefore⇒After」は、「CReeR」のクレンジング効果をWeb上で実際に体験できる新コンテンツとのことですが、一体どういうことなんでしょう……!?  クラシエ キャンペーンサイトのトップ画面に並ぶのは、ばっちりメイクをした4人の美女達。クレンジング効果が体験できるのは、メイク後とすっぴんの差が話題のタレント砂糖るきさん、メイクによる七変化が人気の岩本紗也加さん、元AKB48メンバーの平田梨奈さん、甘いガーリーメイクが人気の本多胡桃さんの4名です。 百聞は一見にしかず! 早速試してみましょう! クラシエ まずは左端のこの方。女性向けファッション誌『Ray』専属読者モデルの本多胡桃さんです。『CanCam』『JJ』などでも活躍し、独自のガーリーな世界観に憧れるファンも多数! 「写真をマウスでこするとメイクが拭き取れます。」とのこと。パソコンだとマウスで、スマートフォンだと指一本でできるようです。マウスを滑らせてみると……。 クラシエ なんと、マウスでこすった部分のメイクが落ちているではありませんか! クラシエ 半分だけ落とすとすっぴんとメイク後の変化がよくわかります! 全て落とし切ってみましょう。 クラシエ 完全にすっぴんとなった本多胡桃さん。すっぴんでも、十分すぎるくらい可愛いですね。それでは、他の方のメイクを落としてみるために、トップページに戻りましょう。 クラシエ あっ! メイクを落とした1人だけすっぴんになっています! 他の3人の変化も気になりますね、次は右端・平田梨奈のメイクを落としてみましょう。 クラシエ 元AKB48メンバーの平田梨奈さん。アメリカ出身で堪能な英語を活かしながら「ひらりー」の愛称で親しまれ、2016年に卒業後はソロで活動し、大学に通いながら舞台などで活躍中です。 クラシエ 半分だけ落とすとこんな感じに。 クラシエ すっぴんでもいい笑顔ですね! クラシエ トップ画面に戻ると、平田さんのメイクも落ちています! メイクをしているお二人と比べると、すっきり落ちているのがよくわかりますね。次は、左から二番目の岩本紗也加さん!

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“GIGS” CASE OF BOØWYを現在に再現。日本ロック界の伝説、BOØWYと海外音楽シーンの接点

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デビューから35年、解散から30年を経た今も日本国内で多くの新規ファンに再発見され、数多のバンドに指針を与え続けている日本ロック界の伝説、BOØWY。彼らは活動期間わずか6年という短さにも関わらず、日本のロック・シーンに決して消えない楔を打ち込み、現在に至るまで大きな影響を誇っています。 もし彼らがいなかったとすれば、今ほど日本で「ロック」が市民権を得ることもなかったかもしれません。音楽的な側面だけでなく、状況をガラリと変えたという意味でも、彼らが今の邦楽ロック・シーンに及ぼした影響は計り知れないほど大きい。そんなBOØWYが日本の音楽シーンに残した功績については、今さら語るまでもないでしょう。 今年2017年は、BOØWYがデビューを果たしてから35周年のアニバーサリー・イヤー。それを記念して6月には、2007年に初めてリリースされた紙ジャケリイシュー版6枚(3rd『BOØWY』、4th『JUST A HERO』、5th『BEAT EMOTION』、6th『PSYCHOPATH』、シングル・コレクションの『SINGLES』、BOØWYの代表曲をロビン・スミスがオーケストラ・アレンジしたインスト・アルバム『オーケストレーションBOØWY』の6作品)と、98年リリースのベスト盤『THIS BOOWY』の初回盤紙ジャケが復刻。また、LAバーニーグランドマンにてカッティングを行った180g重量盤のアナログLP『JUST A HERO』、『BEAT EMOTION』、『PSYCHOPATH』の3作品もリイシューされました。 そして、アニバーサリー・リリース第二弾として用意されたのが、1987年7月31日の神戸ポートピア・ワールド記念ホールと、8月7日の横浜文化体育館での2日間に、「BOØWYのレパートリー全てを演奏する」というコンセプトのもとで行われたライブ、<“GIGS” CASE OF BOØWY>の全演奏曲目を収録したコンプリート盤です。絶頂期にあったバンドの鉄壁のアンサンブルと、会場の臨場感を追体験するのに、ピッタリの一枚と言えるでしょう。 BOØWY「IMAGE DOWN」 from ブルーレイ『“GIGS” CASE OF BOØWY COMPLETE』
BOØWY「B・BLUE」 from ブルーレイ『“GIGS” CASE OF BOØWY COMPLETE』
ただ、それだけではなく、キャリアを総括するこのライブ・アルバムを聴いて改めて感じるのは、彼らが同時代の海外ロック・シーンからの影響をオリジナルに咀嚼して進化し、その結果持つに至った表現の多様性の凄味。 デヴィッド・ボウイやエルヴィス・コステロからジミー・イート・ワールド、AFI、アダム・ランバートまで、ソロ・キャリアを通して多くの洋楽アーティストをカバーしてきた氷室京介。 日本が世界に誇るギタリストとして、デヴィッド・ボウイ、ロキシー・ミュージック、ローリング・ストーンズといった錚々たる面々とステージで共演し、リー・リトナーやギャング・オブ・フォーの作品に参加した経歴を持つ布袋寅泰。 BOØWYの看板だったこの2人の天才は、バンド解散後の長きに渡るソロ・キャリアでも、事あるごとに海外の音楽の影響と接点を見せてきました。しかし、彼らはBOØWY時代(あるいはアマチュア時代)からリスナーとしても優れた耳と幅広い視野を持ち、海外の音楽シーンの動向をいち早く自身の音楽へと取り入れていたのです。そこで、本稿ではBOØWYと海外のロック・シーンとの接点を改めて紐解き、考察してみましょう。

BOØWYと海外のロック・シーンとの接点

デヴィッド・ボウイ、T-レックス、ロキシー・ミュージック グラム・ロックの影響

まず、彼らのルーツとして最も大きいのは、何と言ってもデヴィッド・ボウイ。上述したように直接的なカバーや共演もあり、氷室京介と布袋寅泰が若い頃から多大な影響を受けてきたことは本人たちの口から何度も公言されています。 また、BOØWYという名前は男ばかりだからという理由と合わせて、デヴィッド・ボウイにちなんで付けられたもの。初期は「暴威」という漢字表記のバンド名で活動していましたが、その表記は山本寛斎がデヴィッド・ボウイのワールドツアー用に製作した衣装の「出火吐暴威」と同じです。氷室京介の艶のある歌唱と、布袋寅泰の分厚く疾走感のあるロックンロール・リフの原点は、特にグラム・ロック時代のデヴィッド・ボウイと、その盟友だったギタリストのミック・ロンソンにあると言えるでしょう。 David Bowie - Ziggy Stardust (From The Motion Picture)
デヴィッド・ボウイだけに限らず、氷室京介と布袋寅泰のルーツは70年代前半のグラム・ロック全般にあります。デヴィッド・ボウイと並んで、グラム・ロックを代表するバンドと言えばT-レックスとロキシー・ミュージック。その2組から受けた影響も度々本人たちの口から公言されており、特に布袋寅泰はギターを始めたのはマーク・ボランがきっかけだと明言しています。 Roxy Music - Love Is The Drug
70年代と言えば、グラム・ロックと同時期にハード・ロックのムーヴメントが世界(特にイギリス)を席巻した時代でもありますが、BOØWYのルーツは徹底してハード・ロックではなく、グラム・ロック。後に日本のビジュアル系にも多大な影響を与えることになるBOØWYの耽美で刹那的な世界観は、元を辿ればグラム・ロックに端を発していると言えそうです。

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<フジロック>2017年のベストアクト&エピソード!DÉ DÉ MOUSE、ザ・ラモナ・フラワーズらアーティスト&ギョーカイ人に訊いてみた

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フジロック
7月28日(金)から30日(日)まで、大いに盛り上がった<FUJI ROCK FESTIVAL ’17>(以下、フジロック)。 名だたるアーティストの素晴らしいパフォーマンス、絶品フェスごはん、<フジロック>でしか味わえない非日常的空間……。数々の思い出の余韻に浸り、来年の<フジロック>を待ち焦がれている方も多いことかと思います。 今回Qetic編集部は、今年の<フジロック>に参加した、音楽に関わりの深い業界の方々にアンケート調査を実施! Homecomings、DÉ DÉ MOUSE、UHNELLYS、ザ・ラモナ・フラワーズといった今年出演したアーティストを始め、映像作家、ライターにカメラマン、フェスのプロ、<フジロック>オフィシャルショップ、レコードショップやアウトドアブランド、レーベルや広告プロモーションに関わる方々に、今年の<フジロック>の様々な「ベスト」を伺いました。

<フジロック>おすすめを聞いてみた! 〜経験者編〜

DÉ DÉ MOUSE 28日(金) RED MARQUEE出演

Q1 今年よかったアーティストとその感想 ・エイフェックス・ツイン 大雨を照らすレーザーと炸裂するノイズ!! ・ロード エモいステージングに胸が熱くなりました。 Q2 今年よかったアクト以外の○○ パレス・オブ・ワンダーのサーカス感がとてもよかったです。 Q3 今年のエピソードを一つ教えてください ステージに向かうバスに乗り込むエイフェックス・ツインを見つけ、「これを逃したらもう会えない!」と無理やり話しかけてCDを渡したのがぼくのフジのハイライトです。 Q4 例年と変わったと感じることはありましたか? 今年もピースフルだったと思います。 Q5 来年の<フジロック>に向けて抱負をお願いします! メリハリつけて遊びます!

DÉ DÉ MOUSE / get you back MV -α version-

EVENT INFORMATION

デデマウスの盆踊り`17

フジロック 2017.09.15(金) START 17:00予定 六本木ヒルズアリーナ 太鼓&音楽:デデマウスさん 踊り:ホナガヨウコさん、菊池明明さん、田中蕗子さん
<#東京イイもの~ミタイ・キキタイ・伝えたい/How do you find Tokyo?~>イベント内での開催となります。
詳細はこちら

UHNELLYS Kim 30日(日)苗場食堂出演

Q1 今年よかったアーティストとその感想 デス・グリップス とにかく自分たちのスタイルを叩きつける姿勢が素晴らしかったです。 Q2 今年よかったアクト以外の○○ パレス・オブ・ワンダーの奥にあった日本酒バー「ポッシュトマト」が、やっぱり居心地が良すぎて毎日通ってしまいました。 Q3 今年のエピソードを一つ教えてください 前回の出演時よりもスタート前から集まってくれている人が多くて嬉しかったですね。 Q4 例年と変わったと感じることはありましたか? 子供連れで参加している方が多くなっているかなと感じました。椅子をたたまずに持って歩く人が結構いて、人が多いところでは、子供達に危ないなという気がしました。 Q5 来年の<フジロック>に向けて抱負をお願いします! 来年は前夜祭も参加してみたいです。

UHNELLYS - DOORS(Official Video)

RELEASE INFORMATION

SWING

2017.07.18(火) UHNELLYS 1. BREATHE 2. TOO MUCH HUMAN 3. IS WHAT 4. UNDERGROUND 5. IN THE 6. HEAVY 7. OF THE WORLD 8. SICKMAN 9. BONE 10.AT END OF DAY [amazonjs asin="B071GMZWKR" locale="JP" title="SWING"] 詳細はこちら

Homecoming Gt.Vo 畳野彩加 29日(土)木道亭出演

Q2 今年よかったアクト以外の○○ 今年ピラミッドガーデンに初めて行ったのですが、時間の過ぎ方がゆっくりとしていてすごく好きな場所でした。チャイとかカレーとか美味しいお店があって疲れが癒せる場所でした。焚き火を椅子で囲んで本を読んだり寝たり話をしたり、自由な空間でした。<フジロック>の新しい楽しみ方をまた一つ知れました。 Q3 今年のエピソードを一つ教えてください 朝までレッドマーキーで踊るってやつを初めてやったんですけど最高でした。これは癖になっちゃう。 Q4 来年のフジロックに向けて抱負をお願いします! あの景色と興奮をもう一度味わいに行きます!

Homecomings "PLAY YARD SYMPHONY"(Official Music Video)

EVENT INFORMATION

"PLAY YARD SYMPHONY" TOUR

フジロック 2017.09.07(木) 名古屋 TOKUZO 2017.09.08(金) 梅田 シャングリラ 2017.09.09(土) 渋谷 WWW 2017.09.15(金) 福岡 the voodoo lounge 2017.09.16(土) 広島BANQUET (SPACEO92) 詳細はこちら

映像ディレクター 加藤マニ

Q1 今年よかったアーティストとその感想 あまりたくさんは観ていませんがデス・グリップスはほぼ最前でザック先生の超絶意味不明ドラムを見られて最高でした。以前に深夜のレッド・マーキーで見たときは逆光中心の照明だったので、とにかく怖いバーネットっていう印象でしたが、明るいところで見たら彼を含めて(怖いんですけど)めちゃくちゃ可愛かったです。アンディの常にカクカクしたCGみたいな動きも相まって、みんな漫画みたいでした。普通はモニタに送出される映像の方が距離が近くてかっこよく見えるのですが、彼らはモニタで見るより絶対肉眼で見た方が素敵なんですね。全員が常にずっと変なことしてるから人力のスイッチングではなく各位の心でスイッチングしたくなるのかもしれません。低音がすごすぎて心臓が痛かったです。

Death Grips - The Powers That B (Official Video)

Q2 今年よかったアクト以外の○○ パレス・オブ・ワンダーのHOTDOG TRAILERで買えるチリチェダードッグがヒジョーにおいしかったので3回も食べてしまいました。 Q3 今年のエピソードを一つ教えてください 一緒に会社の事務所を借りている奥藤祥弘監督たちとキャンピングカーで出かけましたが、彼がどうしても屋外で麻雀をしたいと言い、積み込んだ半自動雀卓をなんとか使用できたことは、それなりに思い出深いです。東3局で雨天コールドとなりました。 Q4 例年と変わったと感じることはありましたか? 私事ですが、30歳を越えたせいか、雨が降ってもそこまでションボリしなくなりました。これはこれでいいじゃない。という気持ちを持てるようになった気がします。 Q5 来年の<フジロック>に向けて抱負をお願いします! 今年で6年連続3日間参加をしていますが、やっぱり前後の仕事を詰めまくってでも行ってよかったな〜という気持ちになるので、とにかく来年もフルで参加したいです。

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フジロック

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<ULTRA JAPAN 2017>はEDMフェスではない!アンダーワールド、水カン、MIYAVI、ザ・チェインスモーカーズら出演、魅力を徹底解剖!

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ULTRA JAPAN
昨年、3日間で合計12万人を動員したモンスター・フェスティバル<ULTRA JAPAN>が2017年も開催される。過去3年間で25万人以上を動員し、一般発売のチケットは過去3年とも販売開始からものの数秒で完売(!)したというのだから、初開催から4年目のフェスにしてその人気と注目度は爆発的、驚異的ですらある。 とはいえ、まだ<ULTRA JAPAN>に足を運んだことがない人もいるだろう。そんな方のために今回は2017年9月16日(土)、17日(日)、18日(月・祝)の3日間にわたりお台場「TOKYO ODAIBA ULTRA PARK」にて開催される<ULTRA JAPAN 2017>を大特集! 2017年の<ULTRA JAPAN>はいったいどのくらいスゴイことになっているのか!? そもそも<ULTRA JAPAN>ってどんなフェスなのか!? どうしてそんなに人気があるのか!?  この特集を一読すれば丸わかり! ULTRA JAPAN

2017年はLive stageが登場し、間違いなく過去最強のラインナップ!

年々、前年を凌ぐ進化を遂げてきた<ULTRA JAPAN>。4年目を迎える2017年に関しては、すでに第2弾出演者発表まで行われているが、現時点ですでに過去最強といっても過言ではない強力な出演者たちがラインナップされている。 世界のトップDJが集う「ULTRA MAIN STAGE」にはAlesso(アレッソ)、Steve Angello(スティーヴ・アンジェロ)、Nicky Romero(ニッキー・ロメロ)、The Chainsmokers(ザ・チェインスモーカーズ)、Hardwell(ハードウェル)、KNIFE PARTY(ナイフ・パーティー)、Tiësto(ティエスト)、Steve Aoki(スティーヴ・アオキ)、Kygo(カイゴ)といった世界トップクラスのDJ、さらに今年から新設された「LIVE STAGE」にはUnderworld(アンダーワールド)、Pendulum(ペンデュラム)、Empire of the Sun(エンパイア・オブ・ザ・サン)といった屈指のダンス・アクトたちに加え、国内からCrossfaith、MIYAVI、ちゃんみな、水曜日のカンパネラといったバラエティ豊かなアクトたちも名を連ねている。

The Chainsmokers - Live @ Ultra Music Festival 2016

Steve Angello - Ultra Music Festival 2015 [Full Set]

Nicky Romero - Ultra Music Festival Miami 2017

さらに「RESISTANCE」ステージにはSasha&John Digweed(サシャ&ジョン・ディグウィード)、Carl Cox(カール・コックス)、Seth Troxler(セス・トロックスラー)などの実力派のベテラン勢に加え、日本のテクノ・シーンを牽引してきたTakkyu Ishino、KEN ISHII、Fumiya Tanakaの3人のレジェンドの名前が並んでいるなど、このステージもヘッドライナー級が名を連ねているという、圧巻の豪華さ。間違いなく過去最強のラインナップ!

脱EDM! <ULTRA JAPAN>はもはやEDMの祭典ではない!

Crossfaith、MIYAVI、ちゃんみな、水曜日のカンパネラをはじめ、2017年は実にバラエティ豊かな出演者たちがラインナップされているのも大きな特徴。 前述した本拠地マイアミの<UMF>がそうであるように、<ULTRA JAPAN>もEDMの祭典的なイメージを脱却し(もともとEDM中心のフェスではないのだが、そのようなイメージを持つ人も少なくない)、メジャーからアンダーグラウンドまで、また音楽性も実に様々なフィールドをカヴァーしている。 「ULTRA PARK STAGE」ではDJ BAKU、DJ YOGURT、okadada、Monkey Timersといったアンダーグラウンドの実力派たちのプレイも体験することができるので、ぜひお楽しみに。

Crossfaith - 'Freedom (ft. Rou Reynolds from Enter Shikari)' Official Music Video

MIYAVI - The Others

ちゃんみな(CHANMINA) - LADY (Official Music Video) [YouTube Ver.]

水曜日のカンパネラ『メロス』

「都市型フェス」ならではの来場者のファッションにも注目!

山など自然のど真ん中で開催されるタイプの野外フェスとは異なり、悪天候や防寒を気にせず、自由にファッションを楽しめるのも「都市型フェス」の魅力のひとつ。モデルやファッション関係者の参加も多く、毎年、様々なトレンドを生み出している本拠地マイアミの<UMF>では、宇宙を彷彿とさせるスペーシーなスタイルが目立っていたとのこと。東京ではどんなスタイルがトレンドになるのか? ぜひあなた自身も楽しみながら、参加していただきたい。 ULTRA JAPAN

<ULTRA JAPAN>での消費カロリーは?

<ULTRA JAPAN>で万歩計をつけ、一日の運動量(移動距離)を調査したところ、次のような結果が得られたとのこと。 ・多い人 32,054歩 1,800キロカロリー消費 ※距離に換算すると23.7キロ ・少ない人 19,383歩 1,300キロカロリー消費 思いっきり遊べば遊ぶほど、ダイエット的な効果も期待できそうだ! ULTRA JAPAN

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