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現役DJ15人がフジロックでかけたい1曲&編集部が絶対に観たいアーティスト

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FUJI ROCK FESTIVAL
あと7日で<FUJI ROCK FESTIVAL ’19>(以下フジロック)がついに開幕します! 今からはやる気持ちを抑えられないという方も多いはず。きっとそんな皆さんの中には、お目当てのアーティストやDJたちに「あの曲をプレイしてくれないかな?」なんて、思いを馳せている人もいるのでは? 今回Qeticでは、<フジロック>に特別な思い入れがある今巷で勢力的に活動しているDJたちに、「もしあなたが<フジロック>でDJするなら?」というテーマで1曲ずつ選曲していただきました! それぞれが自身のかけたい曲について、思いの丈を語ってくれています。 さらにQetic編集部が選ぶ絶対に観ておきたいアーティストの楽曲もご紹介! ここで一気に<フジロック>へのモチベーションをあげちゃいましょう!

もしフジロックでDJするなら何かける?

DaisukeYoshinO))) (HideOut)

Perfect Day / Lou Reed
初めて行った<フジロック>、2004年のヘッドライナーがルー・リードでした。もう観ることが叶わないなら。Oh it's such a perfect day !! TwitterInstagram

masatonagumo(GOHAN DISCO)

お祭りマンボ / 美空ひばり 日本一のお祭りで、日本のグルーヴを轟かせたいから。 TwitterInstagram

DJ 調査行こう(BUCHIAGARU CREW 主宰)

Sunny / Chris Montez
雨がつきものの<フジロック>にあって、晴れ間が覗く瞬間に一番の醍醐味があると思います。そんな風景にピッタリ合うので選びました。 TwitterInstagram

樹里(Parklife/BYE CHOOSE)

Charlie Brown / Rejjie Snow
昨年沢山いいアーティストがアルバム、曲をリリースして、その中で見つけたアーティスト。そこから彼のこの曲をプレイし続けてるのに<フジロック>には来ない。いつかGreen Stageで見れたら最高だから出るまでプレイし続けたい。 TwitterInstagram

Yamashita Shuhei

Fools Gold / The Stone Roses
僕が初めて<フジロック>に参加した2012年のヘッドライナーであり、当時1番のお目当てだったという個人的に思い出深いアーティストだから。 2012年の<フジロック>がThe Stone Roses再結成後の日本初ライブで、すごい熱量だったことを覚えています。 曲としても、ご存知の通り、ダンサブルで最高です! TwitterInstagram

DJ いい人どまり

Odessa / Caribou
前にWHITE STAGEでCaribouがこの曲を演奏してブチ上がったことが、自分の音楽体験の中でも大きな出来事の一つになってるからです。椅子に座ってチルッていた僕を躍らせてくれました。そこから<フジロック>のリピーターになりました。その音をまた今年の来場者に聞かせてブチ上げたいです。 TwitterInstagram

ヤンス(Club80’s)

Vertigo/Relight My Fire / Dan Hartman
フツフツと盛り上がり、最高潮までもっていくあのテンション感が最高な一曲。僕にとっても、所属するClub80'sにとっても、アンセム中のアンセムを<フジロック>で共有したいです。 いつ聴いても最高な曲を<フジロック>で聴けたら、さらに、もう、最高すぎるでしょうよ、、、 TwitterInstagram

片山翔太(BYE CHOOSE)

1517 / The Whitest Boy Alive
The Whitest Boy Aliveは解散してしまったけど、自分が敬愛するErlend Øyeにフジのステージで演奏してほしい! し、この曲で爆踊りしたい。 TwitterInstagram

Takeshi Sato(Too Young To Love)

I Want Candy / Bow Wow Wow
ステージや時間帯を考え出したらキリがなかったので、<フジロック>全体を何となくイメージしたら最初に出てきた曲でした。色褪せないジャングルビート。 TwitterInstagram

DJ No Guarantee(CYK)

Ekey Ekey / Midnight Runners ヤケヤケ! 原曲よりもこちらのエディットの方がフロア向き。フジには明るいディスコがハマる気がします。CYKでもかかりがちな一曲。 Instagram

gori (dumbdisco)

On Hold / The xx
<フジロック>には幅広く音楽好きが遊びに来ているので、全員踊らせたい!と思った時にこの曲が浮かびました。 2017年のGREEN STAGE、一生忘れません。 TwitterInstagram

CHIGON(LOVEBUZZ)

Dancing In The Moonlight / Toploader
いつどこで聴いてもイントロの「パーティが始まるよ〜!」感が最高です TwitterInstagram

KUWA(BYE CHOOSE)

Juice / Lizzo
いつ、どんな時でも聞くと元気になる軽快なディスコ・ポップなので、カンカン照り、豪雨、どっちにしろ過酷な<フジロック>にピッタリ。 Twitter Instagram

Yuuzirou Nakamoto

Flick a Switch (Hijack Mix) / The Loops of Fury 曲中盤ブレイクからの変態的なサウンド。 <フジロック>の深夜でこの曲をフックで流してがっつり踊らせたいです。 Instagram

has

Fever ft. SIRUP / YOSA & TAAR
2018年リリースの疾走感のある日本語2step。SIRUPの声が気持ちよく飛びながら踊るのも大合唱するのもありな曲。Craig Davidなどの男性ボーカル好きやUKG好きにも聞いて欲しいですね。 YOSA & TAARもSIRUPも去年仲良くなって色々一緒にイベント出たりと個人的にも思い入れのあるので選びました。 Twitter Instagram

Qetic編集部がピックアップするオススメアーティスト

さらにQetic編集部がおすすめする<フジロック>出演アーティストの楽曲も合わせてご紹介。<フジロック>に行く人も参加できないという人も、ぜひ楽曲を聴いて楽しんでみてください!

7月26日(金)

KING GIZZARD & THE LIZARD WIZARD / Rattlesnake
オーストリア出身の7人組サイケ・ロックバンド KING GIZZARD & THE LIZARD WIZARD アーティストや関係者に今年の注目は?と聞くと必ずと言っていいほど名前があがっています。 MITSKI「Nobody」
日本生まれ、NY在住のミツキ・ハヤカワのソロプロジェクト。海外では必ずオーディエンスが大合唱し会場が一体となる1曲です。9月のNY公演を最後にライブ活動を無期限休止することを発表しています。 ORIGINAL LOVE / 接吻
田島貴男によるソロユニットORIGINAL LOVEの言わずと知れた代表曲。意外にもフジロック初出演となった、今年のステージは必見です。 KID FRESINO / Coincidence
昨年、豪華メンバーで編成されたバンドを従えてリリースし話題となりました。バンドセットで出演することがすでに発表されており、どのようなステージになるかは必見です。

7月27日(土)

UNKNOWN MORTAL ORCHESTRA / Hunnybee
ポートランドを拠点に活動するUNKOWN MORTAL ORCHESTRAが昨年リリースした今曲のMVは、山あいを走る電車の車窓を眺めるバックパックを抱えた女性のアニメーションで構成されており、さながらフジロックに向かう道中のよう。 JAY SOM / Tenderness
待望の来日となったフィリピン系アメリカ人、Jay Som。ドリーミーでポップなサウンドに体を預けてみれば、きっと自然と体が揺れて心地よいはず。 GEZAN / DNA
常にアグレッシブな動きを見せるGEZANが遂に<フジロック>の WHITE STAGEに出演。USツアーを経て制作された今曲はイマのGEZANを表しています。 Tempalay / どうしよう
着実にステップアップを続けるTempalayの代表曲。不気味なサウンドと不安定な楽曲ですが、どこか癖になる今曲はBTSのメンバーもツイートするほど。

7月28日(日)

Khruangbin / Evan Finds The Third Room
ファンキーなギターサウンドが最高なバンドの楽曲の中でもとりわけファンキーなこの1曲。アジアンレディーが街中で陽気に踊るMVも含め、すべてがファンクネスに満ちていて、最高です。 James Blake / Don’t Miss It
みんな大好きジェイムス・ブレイクが自身の胸の内を記したことでも知られる“Don’t Miss It”。ベース・ミュージックの申し子が初めて赤裸々に愛を語る珠玉の名曲です。 TENDRE / SIGN
なんでも弾きこなしてしまうマルチプレイヤー・TENDREの夏の様相漂う心地いい1曲。これを聴きながら湾岸線を流すなんてのもいいんじゃないでしょうか。 never young beach / STORY
<フジロック>初出場から早4年、破竹の勢いでGREEN STAGE出演にまで辿り着いたnever young beach。 最新作のリード曲となる今曲はこれまでとは異なったアプローチで制作され、ネバヤンとして新境地になる楽曲となっています。 DJのみなさんに紹介していただいたプレイリストも公開しています! ぜひこちらを聴いて<フジロック>へのモチベーションを高めましょう! RELATED: ・フジロック初心者必見!フジロックへ行くまでに知っておきたいことまとめ【初心者必読】フジロック常連者に聞く、フジロックの楽しみ方25人に訊く<FUJI ROCK FESTIVAL 2019>にいく理由

EVENT INFORMATION

FUJI ROCK FESTIVAL ’19

2019.07.26(金)、27(土)、28(日) 新潟県 湯沢町 苗場スキー場 9:00 開場 11:00 開演 23:00 終演予定 詳細はこちら

Copyright (C) Qetic Inc. All rights reserved.


フジロック開催間近!ネクストブレイクアーティストが揃うROOKIE A GO-GO出演者の意気込みは?

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ROOKIE A GO-GO
いよいよ今週末26日(金)から開催される<FUJI ROCK FESTIVAL ’19>(以下、フジロック)。タイムテーブルも発表され、現時点でもうすでに自身のタイムスケジュールを組んで、どの時間にどのステージに向かうかを決め込んでいるという方もいらっしゃるはず。 国籍を問わず、多種多様なアーティストが各ステージに登場する中で、ネクストブレイクアーティストが集うステージ「ROOKIE A GO-GO」に注目している方も多いのではないでしょうか。ROOKIE A GO-GOには、<フジロック>出演経験のないニューカマーたちが登場します。この中からきっとあなたが気になるアーティストも見つけられるはず。 Qeticでは今回、今年のROOKIE A GO-GOステージを盛り上げてくれるアーティストに、それぞれが胸に秘めている<フジロック>への想いや意気込みをお伺いしました。

26日(金)出演アーティスト

23:00〜23:30 KOTORI

KOTORI 「RED」 Official Music Video
──バンドの自己紹介をお願いします。 2014年埼玉県越谷市で結成された4人組ロックバンド。現在は都内を中心に活動中。 ──ROOKIE A GO-GOに選ばれた時の心境を教えてください。 今まで色々なフェスのオーディションに応募してきたのですが、毎年応募していたのはROOKIE A GO-GOだけなので念願だったし、純粋に嬉しかったです。1週間ぐらい「やばい」しか言えなくなりました。 ──<フジロック>へ行くのは初めてですか? 初めてです。 ──当日はどんなパフォーマンスをしたいですか? <フジロック>のお客さんは正当に音楽を評価してくれる音楽人なイメージがあるので、そういう人たちがグッとくるようなシブい演奏をしたいと思います。 ──<フジロック>で楽しみにしていることは? 朝からビールを飲みまくることです! ──<フジロック>の意気込みをどうぞ! 朝からビールを飲みまくります! ──おすすめの楽曲を一曲教えてください。 “Yellow”。

answered by 横山優也(Vo./Gt)

ROOKIE A GO-GO
OFFICIAL HPTwitter

24:00〜24:30 E.scene

──バンドの自己紹介をお願いします。 新潟のスリーピースバンドE.scene(イーシーン)です! ──ROOKIE A GO-GOに選ばれた時の心境を教えてください。 僕たちは、新潟のバンドなので新潟枠として出演が決定しました! 最終選考ライブは苗場食堂で行われ、とても楽しむことができました! 選ばれた時は頭が真っ白でした。 バンド結成時から<フジロック>に出ることを目標にしていたので、単純にとても嬉しかったです! ──<フジロック>へ行くのは初めてですか? 3人とも初めてです! ──当日はどんなパフォーマンスをしたいですか? 新潟の代表として、新潟の音楽シーンが今熱いということを全国のフジロッカーに見せたいと思います! ──<フジロック>で楽しみにしていることは? 三日間音楽に浸れることです! ──<フジロック>の意気込みをどうぞ! 僕たちE.sceneは、26日の24時からです! 最高にワクワクさせます!
ROOKIE A GO-GO
Twitter

25:00〜25:30 HOPI

Sono Felice
──バンドの自己紹介をお願いします。 HOPI(ホピ)というバンドをしています。自分はトラック/ギターを担当しているキシノです。26日25時にROOKIE A GO-GOに出演させていただきます。 HOPIは2015年に結成したバンドで、スピリチュアルなムードのトラックにすごいボーカルをのせています。配信で楽曲を発表しつつ、東京中心にライブハウス/クラブなど場所問わずライブ活動をしています。 ──ROOKIE A GO-GOに選ばれた時の心境を教えてください。 信じられなくて混乱しました。一瞬騙されているのではないかと疑いましたが本当でした。 メンバーと、とうとうやったね、と祝福しあえた時に実感が湧いてきました。 一方で、3月に自信あるEPをリリースしていたので、今年は選ばれるかも思っていたところもあり、安心もありました。 ──<フジロック>へ行くのは初めてですか? 私自身は初めての参加です。 高校時代から、<フジロック>に行くときは自分が出演するときと決めていて、もしかしたら一生行けないかもと思ったりしてたので、とても楽しみにしています。 ──当日はどんなパフォーマンスをしたいですか? Ryuichi OnoくんのVJも交えて、場を圧倒するパフォーマンスができるよう頑張ります。 ──<フジロック>で楽しみにしていることは? 何より自分たちのステージが楽しみです。 出演者ではYaejiを一番楽しみにしていたのですが、出番が被ってしまいました。 大学サークルの後輩のTHIS IS JAPANやMonaural mini plug、友人もたくさん出演するので応援に行きたいです。 あとはキャンプ泊なのでそれも。 ──<フジロック>の意気込みをどうぞ! いいパフォーマンスして、来年も出演したいです! 初めての<フジロック>楽しみます!

answered by キシノジュンヤ(Gt)

ROOKIE A GO-GO
InstagramTwitterBINDIVIDUALHOPI

26:00〜26:30 paranoid void

redo / paranoid void
──バンドの自己紹介をお願いします。 3ピースガールズマスロックバンドです。ちまたでは「文学的インストゥルメンタル」と言われたりしています。活動拠点は大阪です。 ──ROOKIE A GO-GOに選ばれた時の心境を教えてください。 ずっとコツコツ地道に活動していたので、わかりやすい頑張りどころきたなって思いました。 ──<フジロック>へ行くのは初めてですか? はい、「<フジロック>に行くのは出るとき」と決めてました。 ──当日はどんなパフォーマンスをしたいですか? 「あの時あの場所でparanoid void見れてよかった」って思ってもらえるようなライブにしたいです。 ──<フジロック>で楽しみにしていることは? 初めて行くので、会場の雰囲気からライブからごはんから全てが楽しみです! ──<フジロック>の意気込みをどうぞ! 7月26日26時から演奏します! ぜひ見に来てください! いっしょに楽しみましょう!

answered by MEGURI(guitar)

ROOKIE A GO-GO
Official web siteTwitterFacebookInstagram

27:00〜27:30 Mildrage

mildrage - Armeria(Official Music Video)
──バンドの自己紹介をお願いします。 男女ツインスクリーマーが最大の特徴で 激しいサウンドでありつつ、メロディアスな掛け合いがあるなど 普段激しい音楽を聴かない人でも楽しんでいただけるバンドです。 結成地は厚木で普段の活動は渋谷が多いです。 ──ROOKIE A GO-GOに選ばれた時の心境を教えてください。 まさか選ばれるとは思ってなくて本当にびっくりしました。 自分達はポストハードコアというジャンルですし、他とはちょっと違うと思うので「いいんですか!?!?!」といった感じでした。 でもずっとフェスに出てみたいと思っていたのですごく嬉しかったです。 ──<フジロック>へ行くのは初めてですか? 初めてです。 ──当日はどんなパフォーマンスをしたいですか? 場に囚われず自分たちらしいパフォーマンスで会場全体を 巻き込めたらいいなと思っています。 ──<フジロック>で楽しみにしていることは? 自分たちの演奏はもちろんですが、普段なかなか見れない 海外のアーティストさんを観れるのがすごく楽しみです。 ──<フジロック>の意気込みをどうぞ! 初めてのフェスですが思う存分やりきりたいと思います。 会場をめちゃくちゃにしにいくので楽しみにしててください!

answered by MEG(Vo.)

ROOKIE A GO-GO
TwitterInstagramHP

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TENDOUJI×フジロック|東京オルタナシーン屈指の愛されバンドに訊く、フジロック初出演の意気込み

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いよいよ直前に迫った<FUJI ROCK FESTIVAL(以降、フジロック)>。みなさん、楽しむ準備は万全ですか? Qeticでは、今年3日目の苗場食堂に出演が決定しているTENDOUJIに、<フジロック>直前のインタビューを敢行。とにかくライブがハチャメチャでハッピーと評判の彼らに、<フジロック>初出演の意気込みはもちろん、苗場での思い出や今年楽しみにしているアクトなど、ざっくばらんに語り合ってもらいました。 結成当時から「<フジロック>出演」を目標の一つに掲げたという4人。昨年11月にリリースされた通算4枚目のEP『FABBY CLUB』に引き続き、片寄明人(GREAT3)をプロデューサーに迎えて現在制作中の新作のことや、Teenage Fanclubのオープニングアクトを務めたとき、ノーマン・ブレイクからもらったライブに向けてのアドバイスなど、貴重なエピソードをお届けします!

フジロック×TENDOUJI

INTERVIEW:TENDOUJI

──今回、<フジロック>への初参加が決まった心境をまずお聞かせください。 アサノケンジ(Gt/Vo) 嬉しいです。僕らずっと<フジロック>に出たくて、毎年ツイッターとかでも「全然(出演の)連絡がこないんだけど」みたいにボケてたんですよ(笑)。 モリタナオヒコ(Gt/Vo) 元々バンドをやろうと思ったのも、フジロックを観に行ったのがきっかけでしたからね。友達のバンドもみんな出るようになったし、毎年「お前ら今年、決まったらしいじゃん」みたいな噂を流され、「いやいや、決まってないから!」って突っ込むパターンを繰り返してたので(笑)、そろそろちゃんと出たいと思っていました。 アサノ 出るって決まった時に、バンド仲間や友人、お客さんと周りがみんな喜んでくれたので、それも嬉しかったですね。

フジロック×TENDOUJI
フジロック×TENDOUJI

──プライベートで苗場に行ったことはありますか? アサノ あるけど、3日間丸々参加したことは誰もなくて。 モリタ 友達のバンドを観に行くことが多かったですね。初めて行ったのはSuchmosやYogee New WavesがROOKIE A GO-GOに出た年だから5年前かな。まだ僕らバンドをちゃんと始める前で、<フジロック>に日本のインディーバンドが出られるんだと思って超感動しました。「<フジロック>、最高のフェスだな。出たいな」と強く思ったのを覚えています。 アサノ 俺は3年前に初めて行って。Red Hot Chili PeppersとMONO NO AWAREを観て、朝まで遊んで帰ってきました。去年は初めて昼間から見に行ったんですけど、それまで野外フェスとか行ったことがなかったので、フェスっぽい格好? みんなポンチョとか着てるのを、それっぽく真似したのだけど、防水じゃなくて布だったし足もビーサンだったから、一瞬でドロドロになっちゃって「帰りたい」ってずっと思ってました(笑)。 モリタ フェスとかライブハウスへ行くような青春時代を送ってこなかったので、「フェスといえば92年の<レディング・フェスティバル>でしょ?」みたいなノリで。当時の映像を観て、みんなCONVERSEのスニーカーにデニムとネルシャツで、グチャグチャになってはしゃぎまくってるのかなと思って行ったら、そんなやつ1人もいなくて。みんな本格的なアウトドアのウェアで重装備していて衝撃を受けましたね。 ヨシダタカマサ(Ba) 僕は2015年に初めて行きました。ちょうどTempalayと知り合ったばかりの頃で、彼らがROOKIE A GO-GOに出るから「観に行きたいな」と思って。 アサノ バイクで行ったんだよね、1人で。 ヨシダ 確か3日目の夜だったか、バイト終わりに「今から行こう」と思ってバイクを飛ばしました。 一同 (笑)。 ヨシダ チケットもなかったしギリギリまで迷ってたんですけど、行ったらすごい楽しくて。 モリタ あの時にヨッシー(ヨシダ)が送ってくれた動画、本当に衝撃を受けましたね。てか、身近で<フジロック>出るやつがいると思ったら、ちょっと悔しい気持ちもあってマトモに観れなかった。ケンジは特に興奮してたよね? アサノ いやもう、びっくりした。当時のTempalayは対バンしててもお客さんとか全然いなくて。そういう奴らが、動員とか関係なく純数に音楽だけの力で苗場に出てるの、マジですげえと思って。「やべえ、普通じゃいられねえ!」ってずっと騒いでましたね(笑)。 ヨシダ ほんと、僕も普通じゃいられなかったです。ただ、翌朝からバイトだったので、明るくなる前に東京に戻ってきましたけど(笑)。 オオイナオユキ(Dr) 僕はまだ<フジロック>に行ったことがなくて。去年は配信を観てましたね。自分たちのライブの出番直前までマック・デマルコを観てて、それでステージに上がったから……。 モリタ その時だけナオユキのドラムがユルユルだったよね(笑)。

フジロック×TENDOUJI
フジロック×TENDOUJI

──今回、楽しみにしているバンドってありますか? アサノ 僕はSuperflyとKing Gizzard & The Lizard Wizardですね。 モリタ King Gizzard & The Lizard Wizardは俺も楽しみ。いいバンドだよね。あとは、初日のMitskiやyaeji、深夜のKAYTRANADAが楽しみ。中でもyaejiがめっちゃ好きで、まじで友達になりたいですね。世界で活躍しているアジアのアーティストに色々話を聞きたい。 ヨシダ 僕はKhruangbinが楽しみですね。この間の来日公演は行けずに、ずっとYouTubeで観てたので。 オオイ 今、出てきた外国のバンド、一つも知らなかったので予習して行こうと思いました。僕はTempalayが楽しみですね。

Tempalay "のめりこめ、震えろ。"(Official Music Video)

──TENDOUJIを結成してすぐ、Tempalayやドミコと出会ったことは活動にかなり大きな影響を与えているそうですね。 モリタ 俺ら、バンドやるのもTENDOUJIが初めてで、バンド仲間とかも全然いなかったから、すぐに彼らと知り合って。しかも唯一「カッコいい」と思えたバンドだったので、ほんと会うたび刺激をもらっていました。

フジロック×TENDOUJI

──昨年11月にリリースされた4th EP『FABBY CLUB』は、片寄明人さんがプロデュースを手掛けていますが、片寄さんとの出会いもバンドに変化をもたらしましたか? モリタ レコーディングがめっちゃ楽しくなりました! 感覚が近い人と一緒にモノを作るのって、本当に大きな喜びがあって。自分の頭の中にあったアイデアが、どんどん具体的なイメージに近づいていくというか。「この曲は、こんな感じにしたいんだよね?」って、片寄さんが提示してくれるリファレンスがまあ、ことごとく当たってるんですよ(笑)。 もちろん僕らはGREAT3も大好きだし、片寄さんのような歴史を作ってきた人から直接知恵を授かるのって、ほんと光栄だなと思っています。 モリタ 実は今、新作のレコーディング中で、それも片寄さんにプロデュースしてもらっているんですよ。この前1曲だけラフで軽くミックスしてもらったんですけど、マジでハンパないものになると思います。とりあえず日本人でこの感じ出せてる人もいないし、たぶんおれらが最初になるんじゃないかなって。 アサノ まだ歌入れもしてないし、この段階で自分の音源を何度も聴き返すことなんて一度もなかったんですけど、もうリピートしまくってますね(笑)。 モリタ 最近、Spotifyで音楽を聴くことが多いんですけど、そうすると海外の音と日本の音の差に愕然とするんですよね。音圧もそうだし、アプローチの仕方もそう。僕ら、やるならどこに出しても恥ずかしくないような、世界基準の音源を作りたくて。そのアプローチを常に模索しながらやってきたんですけど、ようやく一つ達成した感はありますね。「これだ、これでいける!」って、ラフミックスが終わった瞬間に思えたし。 アサノ 早く全部終わらせて、リリースしたい。そして休みが欲しいですね(笑)。

フジロック×TENDOUJI

──メンバーみなさん、もともと中学からの友人なんですよね? モリタ はい。バンドは昔からやりたかったんですけど、28歳の頃に「今がラストチャンスだな」と思ったんです。とにかく毎日がつまらなかったんですよ。仕事もつまらなかったし、当時付き合ってた彼女がとにかくイケメン系のバンドマンが好きな子だったので「このままじゃ寝取られる」と思ったのが、本気でバンドを組むきっかけでした(笑)。とにかくその頃は、劣等感にまみれてたし、生きづらいという感覚が常にあって。 アサノ マジでこじらせてたよな、俺ら以外の友達も全然いなかったし(笑)。 モリタ バンド始めてからは余計そうなりましたね。仕事なんか行くより、マジでこいつらとつるんでる方が100倍楽しいって。だったら、こっちの人生に賭けてみようって。

フジロック×TENDOUJI

──もちろん音楽も大事だけど、この4人でいることも大事というか。 モリタ 少なくとも俺はそうでしたね。気が合わないヤツと一緒だとマジでしんどいっていうのを、社会人になってめちゃくちゃ痛感したので。笑いのツボとか、面白がるポイントとか、カッコいいと思うセンスとか、そういうのが一緒のやつといる方がいい。「靴がダサいヤツとは一緒にいられねえな」って思っていますね。 ──(笑)。音楽的には、どんなバンドを目指していましたか? モリタ 90年代のNirvanaやTeenage Fanclubが大好きで。いつもYouTubeに上がっている動画を観ながら「こういうライブやりたい」って思っていますね。去年、Teenage Fanclubのオープニングアクトをやったときに、ノーマン(・ブレイク)におそるおそる訊いてみたんですよ。「いつもライブやるときに心がけてることあるの?」って。そしたら彼が「そんなのないよ。ミスってもいいしメチャクチャになってもいい。毎回違うライブを観たくてお客さんも来ているわけだろ? 適当に楽しんじゃいなよ」って言われて。ただあの人たちよく考えたらクソ売れてるんで、あんまり参考にならないなと(笑)。 ──しかも、演奏メチャメチャしっかりしてますからね(笑)。 モリタ そうなんですよ(笑)。でも、その姿勢みたいなものは共感しました。 アサノ 僕ら、4人で共有しているライブのイメージがあって。それは、さっきモリタが言った92年の<レディング>に出ていたTeenage Fanclubのライブ。もう客が泥だらけで、ゆるい曲でも超ブチ上がって踊り狂ってるんですよ。あれが理想ですね。

Teenage Fanclub - Reading Festival 1992

モリタ そのこともノーマンに話したんだけど、「そうだったっけ?」みたいな反応だったね(笑)。 ──さて、今年のフジロックは苗場食堂に出演ということですが、とにかくハチャメチャで楽しいと評判のTENDOUJIのライブを初めて観るお客さんに、オススメの楽しみ方などありますか? ヨシダ ほんと予習とか何も必要ないので、気軽にふらっと遊びに来て欲しいですね。 モリタ そうですね。フジロックとか、俺らよりも観るべきバンドたくさんあると思うし、でもそんな中わざわざ観に来てくれた人たちには、とにかくフリーマインド、オープンマインドで楽しんでもらいたいし、俺らも楽しんでもらえるように精一杯演奏します! アサノ めっちゃ晴れてるか、土砂降りの豪雨かどっちかがいいですね。 モリタ えー、豪雨はやだよー(笑)。

フジロック×TENDOUJI

TENDOUJI - Killing Heads

Text by Takanori Kuroda Photo by Kodai Kobayashi

FUJI ROCK FESTIVAL 2019

FUJI ROCK FESTIVAL ’19

2019.07.26(金)、27(土)、28(日) 新潟県 湯沢町 苗場スキー場 9:00 開場 11:00 開演 23:00 終演予定

詳細はこちら

TENDOUJI

2014年、中学の同級生で結成。自主レーベル「浅野企画」を設立して、これまで3枚のEPと1枚のフルアルバムをリリース。 類まれなメロディーセンスと90年代のオルタナシーンに影響をうけた爆発力のあるサウンドを武器に、全ての会場をハッピーなグルーヴに包みこむ4人組バンド。2018年には「RUSH BALL」「BAY CAMP」などの国内フェス、そしてアメリカ最大級のフェス「SXSW」にも出演を果たす。2019年2月には、グラスゴーの至宝バンド「TEENAGE FANCLUB」の来日公演のサポートアクトを務める。また「ARABAKI ROCK FEST.19」「VIVA LA ROCK 2019」「COMING KOBE」「百万石音楽祭 2019」など大型フェスに続々と出演し、シーンを席巻。「FUJI ROCK FESTIVAL'19」にも出演が決定。 9/28(土)TENDOUJI Presentsの自主企画『MAKE!TAG!NIGHT!!! vol.3』を、POLYSICS・崎山蒼志を迎えて恵比寿リキッドルームで開催。 東京インディ/オルタナ・シーン屈指の愛されバンド、TENDOUJI。

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フジロック2019出演。逆輸入アーティストBIGYUKIのパフォーマンスは必見|ロバート・グラスパーら世界の大物から注目される理由とは

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いよいよ開催が間近に迫った<FUJI ROCK FESTIVAL 2019(以下、フジロック)>。その出演者の中に、USミュージック・シーンの第一線で活躍する一人の日本人がいることを知っているだろうか? その日本人とは昨年のスーパーオーガニズムに続く逆輸入アーティストのBIGYUKIこと本名・平野雅之。高校卒業後に渡米して名門バークリー音楽大学に進み、キーボーディストとして数々の著名アーティストからの信頼を勝ち得ている気鋭のプレイヤー/アーティストだ。彼の能力を買い賞賛を送る大物を一部挙げるだけでも、Q・ティップ、J・コール、タリブ・クウェリ、ビラル、ロバート・グラスパー、カマシ・ワシントン等々……と、USヒップホップからジャズ・シーンを股にかけた錚々たる名前が並ぶ。 2015年にアメリカの『JAZZ TIMES』誌が行った読者投票の「ベスト・シンセサイザー奏者」部門でハービー・ハンコック、チック・コリア、ロバート・グラスパーに次ぐ4位に選出されるなど、ジャズ・シーンでは以前から名うての奏者として知られていたBIGYUKI。ロバート・グラスパーは来日時のインタビューで「今最も注目しているのはBIGYUKI、日本のロバート・グラスパーだ」と話し、カマシ・ワシントンは現在行っているツアーのバンド・メンバーに彼を起用。ジャズ新世代を代表するミュージシャンからの共演を望む声は、今なお後を絶たない。

BIGYUKI - Changes/Soft Places

そんなBIGYUKIがポップ・ミュージックのシーンでも広く注目される契機となったのは、2016年にア・トライブ・コールド・クエストがリリースしたオリジナル・アルバム『ウィ・ゴット・イット・フロム・ヒア・サンキュー・フォー・ユア・サービス』だろう。USヒップホップ界の巨人が実に8年振りに発表したラスト・アルバムにおいて、彼はキーボーディストとして参加。そのプレイは中心人物のQ・ティップから絶大な信頼を受け、収録曲の“Melatonin”では作曲者の一人としてもクレジットされた。 同アルバムは当然のようにUSアルバム・チャート一位に輝いたが、全米一位獲得作品に日本人が参加したのは何とオノ・ヨーコ以来という快挙だった。同2016年、BIGYUKIはJ・コールのアルバム『4ユア・アイズ・オンリー』にも参加。同作も全米一位となり、全米一位獲得作品2作に参加した史上初の日本人となった。 BIGYUKIはこれまでに二作のリーダー・アルバム、『Greek Fire』(2016年)と『Reaching For Chiron』(2017年)をリリースしている。この二作品を聴けば、なぜ彼が同業者をこれほどまでに虜にしているのか、その理由が分かるはずだ。既存のジャズ・マナーだけに囚われず、自身の出自であるクラシックの繊細なタッチから黒人音楽のグルーヴィな躍動感までをシームレスに紡ぎ出していくピアノ/キーボード/シンセサイザーのプレイ。自身の演奏を核として、ギター、ドラム、パーカッション、歌からエレクトロニック・サウンドまでを駆使しながら安易なカテゴライズを拒否する独自の世界観を作り上げている。

BIGYUKI – Belong

彼は影響源としてジャズやヒップホップのみならず、ダブステップ、トラップ、テクノ、ジェイムス・ブレイクにレディオヘッドと、様々なジャンルの革新的なサウンド/クリエイターの名前を挙げている。2ndアルバムのタイトルに登場する「Chiron=ケイロン」とはギリシャ神話に登場するケンタウロスの名前で、野蛮で粗暴なケンタウロス族の中では例外的に、様々な知識や知恵を学び活かした思慮深い賢者だったという。『Reaching For Chiron』=「ケイロンになれるように」というタイトルにも象徴されるように、BIGYUKIは膨大な蓄積を未来の音楽へと昇華する、稀有なサウンド・クリエイターでもあるのだ。 今回の来日は、バンド・メンバーにもNYシーンの重要人物が揃う。ギタリストのRandy Runyonと、ドラムのTim "Smithsoneon" Smith (Drums)の二人は、数々のセッションやプロジェクトに参加し、ともにビラルのバンド等にも参加する盟友。BIGYUKIが「ベスト・メンバー」と称するトリオ編成となる。ライブでは、トラヴィス・スコットやエイサップ・ファーグ、XXXテンタシオンといったラッパー達のリミックスも披露しているため、熱心なジャズ・リスナーでなくとも十二分に楽しめるはずだ。

BIGYUKI - Travis Scott 'Antidote' Remix

BIGYUKI - ASAP Ferg 'East Coast' Remix

<フジロック>では、7月26日(金)に「PLANET GROOVE」のトップバッターとして登場。直前に行われるケミカル・ブラザーズやトム・ヨークのライブにも引けを取らない熱演を見せてくれるだろう。また、<フジロック>後の7月30日(火)には、渋谷WWW XにてD.A.N.との2マン・ライブ開催も決定している。ポップ・ミュージックの最先端を体感するべく、ぜひBIGYUKIのライブに足を運んでみて欲しい。

▼関連記事 【インタビュー】オノ・ヨーコを超える快挙も。BIGYUKI ロバート・グラスパー、Qティップから賞賛される男の見る世界

EVENT INFORMATION

FUJI ROCK FESTIVAL ’19

2019.07.26(金)、27(土)、28(日) 9:00 開場 11:00 開演 23:00 終演予定 新潟県 湯沢町 苗場スキー場 詳細はこちら

BIGYUKI×D.A.N.

2019.07.30(火) OPEN 18:30 / START 19:30 WWW X ADV ¥4,500 LINE UP:BIGYUKI / D.A.N. 詳細はこちら BIGYUKI オフィシャルサイト

text by 青山晃大

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フジロック最注目ルーキー、君島大空が語る音楽が“個”に帰ってゆく時代

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2019年を象徴するニューカマー、君島大空がまもなく開催される<FUJI ROCK FESTIVAL(以降、フジロック)>2日目、深夜24時よりROOKIE A GO-GOに登場する。今年3月にリリースされたデビューEP『午後の反射光』は大きく話題となり、かねてから賛辞を贈っていた崎山蒼志のほかにも、岸田繁(くるり)や川谷絵音、綾野剛まで錚々たる顔ぶれがその才能を絶賛。宅録による多重録音を駆使したメロウで儚いサウンドや、歌と歌詞に滲むパーソナルな詩情が広く共感を集めている。 将来を担うバンドやアーティストが一世一代のライブを繰り広げるROOKIE A GO-GOは、これまでに多くのミラクルを演出してきた。君島は今回、彼が「合奏形態」と呼ぶバンド・セットでの出演。くるりやKID FRESINOのサポート、CRCK/LCKSでの活動で知られる石若駿(Dr)、King Gnuの屋台骨を務める新井和輝(Ba)、吉田ヨウヘイgroupを脱退し、現在は中村佳穂BANDなどで幅広く活躍中の西田修大(Gt)という、今もっとも勢いのある3人の若手プレイヤーが脇を固める。君島もサポート・ギタリストとしてキャリアを積んできた実力者であり、どう考えてもルーキー離れした4人のステージは、今年の<フジロック>でも指折りのハイライトとなるに違いない。そこで今回は、君島の素顔やミュージシャン像を改めて掘り下げつつ、<フジロック>への想いを存分に語ってもらった。

INTERVIEW:君島 大空

──君島さんはまず、佇まいがいいですよね。見るからに才気走ったオーラを放っている。 そうですか(笑)。 ──ファッションにもこだわりとかあったりします? こだわり……「何をするか」というよりは、「何をしないか」を意識しているように思います。文字の書いてあるシャツは着ない、とか。 ──へぇー。髪型も独特ですよね。 これは自分で切ってます(笑)。もう5年くらいになるので、目を閉じても切れますね。 ──それはすごい(笑)。宅録を始めたのも5年前みたいですが、『午後の反射光』を発表してから急激に注目されるようになりましたよね。そういうリアクションをどんなふうに受け止めていますか? 昔から曲作りはしていたので、(ストックは)貯まっていたけど音源にしたことがなかったんですよ。だから、阿部さん(〈Apollo Sounds〉オーナーの阿部淳)に「CDを出させてください」と相談して。「これが自分です」という作品を出して、あとは半年くらい何もしないで寝てようと思っていたんです(笑)。出せたらどうでもいいわって感じで、出したあとのことは頭になかった。 ──わはは(笑)。  そんな感じだから、ここまで聴かれるようになるとは思わなかったですね。今までの自分を清算するような、ホントに個人的な音源だったし。なかなか実感がわかないけど、TwitterやInstagramで反応してくださる方がすごく増えてきて。「嘘でしょ!?」って感じですよね。今はそうやって聞いてくれる人のことを意識しすぎてしまわないよう、(周囲の声を)意識的に遮断している状態です(笑)。

──とりわけ反響が大きかったのは”遠視のコントラルト”だと思います。最近、カラオケでも歌えるようになったそうですね。 そうそう、僕も歌ったんですよ。先日、6年ぶりくらいにカラオケに行ったら「君島くんの曲もカラオケに入ってるよね」という話になって。「うわ、MIDIの打ち込みだー、ドラムがんばったなー、再現度がすごいなー」って面白くなっちゃいました(笑)。なんだかもう、曲が自分から離れてしまった感じがしますね。 ──あの曲の制作背景を改めて教えてもらえますか。 4年くらい前から曲はあって、ずっと歌詞がつかなかったんですよ。そこから2年ぐらい前に、自分のなかですごく悲しかったことを、自分で掬い上げるようにしながら作った曲で。だから、歌詞もストレートではないし、自分にしかわからないような言い回しをしていて。自分のなかの大事な部分が救われることを願いながら作った曲というか……誰かに聞かせるために作った曲ではないですね。 ──「悲しさを掬い上げる」って素敵な表現ですね。そういう内省的なフィーリングが、君島さんの音楽にはある気がします。 僕はたぶん、音楽を作るより聞く方が好きで。昨今のソロ・アーティストを見ていると、1人でギターを弾いて歌を歌うという範疇を超えて、サウンド・プロデュースやミックス、アートワークまで自分で完結させられる人が増えていますよね。そうやって内面を掬い上げる、炙り出していくような感じが、最近のソロ・アーティストの音楽にはある気がして。そうやって「個」に帰っているのは興味深いし、時代が病んでることも関係していそうですよね。それこそ「個人的な悲しみ」だったり、「こう感じるのは自分だけじゃないか」ということをテーマにして作った”遠視のコントラルト”が、いろんな人に聞かれているのもその表れだと思いますし。

君島大空 MV「遠視のコントラルト」

──君島さんがブライアン・イーノ(Brian Eno)の”By This River”をカヴァーしている映像がありますが、あの曲を好んで演奏するセンスも、今の話と繋がっていそうな気がしました。 あの曲は歌詞がとても好きで。何を言っているか全然わからないんですけど、荒涼とした場所でひたすら悲しみにくれている自分と誰か……人称も曖昧だし、何も強く主張してこない感じが自分のなかにスッと落ちてくるというか。「ここに帰れる場所があるんだな」と思わせるようなものが底流に流れている気がして、すごく好きです。

Ozora Kimishima(君島大空)▶︎ by this river(live at kakululu)

──そういう穏やかなサウンドも奏でつつ、『午後の反射光』にはノイジーな音や昂ぶったフィーリングも収められていて、そのコントラストがまた面白かったです。  リリースからしばらくして、「レディオヘッド(Radiohead)みたいだ」「UKっぽい」とか言われたんですけど、レディオヘッドって1枚しか聞いたことなくて、全然知らないんです。それなのに「こいつ影響受けてるよね」みたいな言われ方をして。 ──あらら(笑)。 僕はそもそも「音の壁」みたいなのが好きで。高校のときに親がパソコンを買って、YouTubeがやっと豊かになってきた頃だったので、そこから音響系をいろいろ聞くようになって。まずジム・オルーク(Jim O'Rourke)から入り、フェネス(Fennesz)がめちゃくちゃ好きになって、ああいう音楽をやる人になろうと思ったんです。Macとギターでアンビエントを作って、「スーパー・デラックスで煙草吸いながら演奏するんだ!」みたいな(笑)。 ──硬派でエクスペリメンタルな感じですよね(笑)。 あと、メタルもすごく好きで。ああいう音楽の轟音って、いきすぎると心地よくなってきますよね。眠くなってくる。マイ・ブラッディ・ヴァレンタイン(My Bloody Valentine)もそうじゃないですか。静寂と表裏一体というか、やさしい気持ちになってくる瞬間があって、そういうのが好きなんです。 ──君島さんの音楽にはポストロックの要素を感じるのに、他のインタヴューでそういう話をしてなかったので「あれ?」と思っていたんですよ。でもやっぱり、そういう音楽もルーツとして大きかったわけですか。 そうですね。当時はマス・ロックとかも流行っていたけど、テクニカルなことは高校時代にメタルをコピーすることで黒歴史みたいになったので、そっちはあんまり惹かれなくて(笑)。すごく低いところでドラムが鳴ってるとか、ベースが全部左に寄ってるとか、そういう音像へのアプローチに興味があります。 ──そういったサウンド・デザインへの興味が、宅録の道に向かわせたんでしょうね。 そうだと思います。ジム・オルークの『The Visitor』っていうアルバムが大好きで、急に12弦ギターが「何本鳴ってるんだ!?」って感じでいろんな方向から聴こえてきたりして。これは絶対にバンドでは再現できないし、そもそも再現性なんか考えてないだろうし、そういう意味では芸術性を突き詰めているんだけど、ポピュラリティもかなり高い。そういう意味で、ジム・オルークが手がけてきた音像を、自分のなかで目標の一つに置いている部分はありますね。

──7月にリリースされた2曲入りシングル“散瞳 / 花曇”も、君島さんの音楽における二面性をプレゼンするような内容だと思いました。“散瞳”は《灰色のノイズが走った》という一節もあるように、躁的でそれこそポストロック的というか。 たしかに、サウンドの空間性みたいなものを意識した曲ですね。これは『午後の反射光』を作っている時点ですでに完成していたんですよ。あのEPは自分の内省的な気持ちとずっと向き合いながら作っていたので、ひどく疲れてしまって。「自分はこんなに暗い人間じゃない」と思いたくて、”散瞳”みたいな曲を入れようと考えたんですけど、いざ出来上がったら明るくなりすぎたので外したんです。でも、『午後の反射光』のために作ったくらいなので、コンセプトにも通じるものがあるから(発表まで)時間も空けたくなかったし、「すぐ出したら面白いかな」と思ってリリースしました(笑)。 ──“花曇”はどうでしょう?  EPを出したあと、4月くらいに出来上がった曲ですね。実は“花曇”を聞いてほしくて“散瞳”を出したんです。というのも、自分が本当にやりたいのはアシッド・フォークなんですよ。時代が病んでる今、そういう音楽をやるのは意味がある気がしていて。

──たしかに、君島さんの音楽性を一言で括るなら、アシッド・フォークが一番しっくりくるかもしれない。 それこそ、ジェイムス・ブレイク(James Blake)の1stアルバムも僕の解釈ではアシッド・フォークなんです。「こういう系譜だからこういうジャンル」みたいな話は僕にとってくだらないことで、もっと内省的な解釈で歌っていることや音楽を捉えたいんですよね。 ──ジェイムス・ブレイクもジョニ・ミッチェル(Joni Mitchell)が好きだから、ああいう歌心に富んだ音楽を作ったわけですしね。 そうそう、アルバムのなかでカヴァーもしてますし。 ──その線で、最近好きな音楽ってありますか? 韓国の空中泥棒ですね。元は公衆道徳という名前で、Lampの染谷大陽さんがやっているレーベル〈Botanical House〉から出ていたんですけど、名義がいきなり変わって、去年の10月くらいにBandcampで見つけて、そこからずっと聞いてます。 ──『午後の反射光』を出した直後に、韓国の音楽を集めたプレイリストを公開していましたよね。 そうなんですよ。空中泥棒も一人で宅録していて、インタビューを読んだら商店街の地下室で作っているそうで。あの人もジャズ・ギターを習っていたみたいでコードワークとかも面白いし、音像がサイケデリックで、最初はどこの国の音楽かもわからなくて。ブラジリアンっぽい要素もあれば、急にディスコっぽくなったりもするし、「自分もこれやりたいなー」って気持ちにさせられますね。そこから、韓国のインディー・シーンをかなり意識するようになりました。

──ここからは<フジロック>について話を聞かせてください。出演が決まったときはどんな気持ちでしたか。 夏フェスはずっと縁がないものだと思ってたんですよ。ずっと自分の家で音楽を作っていく人生だと思っていたので、単純にすごく嬉しかったです。 ──<フジロック>に行ったことは? ないんです。ベースを弾いてもらう和輝さん(新井和輝)は長靴を買おうか迷ってる、山道だしヤバイらしいとか言ってて。そんなところに僕は行ける気がしませんでした。あと、羊文学の塩塚モエカちゃんが昔から知り合いで、何年か前に<フジロック>でジェイムス・ブレイクを観たという報告がLINEできたんですよ。「どうだった?」って聞いたら「そんなことより寒かった」と返ってきたのがメチャクチャ印象的で。 ──2016年ですよね。中村佳穂さんも同じ年の<フジロック>で「めっちゃ寒い思いをした」と話してました(笑)。 よっぽど過酷な状況だったんでしょうね(笑)。ただ今回は、バンド・セットも信頼できるメンバーを無事に集められたので、このメンツで夜中の<フジロック>なんて絶対楽しいじゃんって。 ──この3人がいかにすごいのか読者に伝えたいので、付き合いの古い方から順に、君島さんとの出会いについて教えてください。  一番古いのは和輝さん。同じ東京の西の方の出身で、近所の違う高校に通っていて。年は向こうが二つ上で、軽音部の部長も務めたりしていた気がします。毎週木曜日にセッションができるライブハウスが福生にあって、僕も高校1年生から通い始めたんですけど、そこに学生服で5弦ベースをバリバリ弾いている和輝さんがいて。こんなに怖そうな同世代くらいの方がいるんだ!って思いました。ベース一本で場を制すどころか、空間を捻じ曲げていたんですよ。そこから一緒にセッションしたり、ジャズの話とかもするようになり、高井息吹というシンガーのバンドで一緒にやるようになって。そこからの付き合いですね。 ──今ではKing Gnuのメンバーですもんね。  この前、「(知り合って)7年も経ってるのエモい」って話してたんですよ。King Gnuの前身バンドを組み始めたときもリアルタイムで見ていて、ライブにも行っていたので不思議な感じがしますね。

King Gnu - 白日

──その次に知り合ったのは? 西田氏ですね、みんな「修大メン」って呼んでいます。三軒茶屋でギタリスト5人でセッションするという恐ろしい会があって(※)、そこで知り合ったんですけど、エフェクターの並べ方が扇型なので「絶対にネルス・クライン(ウィルコのギタリスト)好きでしょ?」みたいな話をしてたら、急に観念的なことを言い出して。「場合によってはクリーンな音を鳴らすほうが、俺らのなかでは歪んでる認識になることもある」みたいな(笑)。 ※三軒茶屋GRAPEFRUIT MOONで2017年5月に開催された<「ULTIMATE SESSION 2017#2」~ULTIMATE GUITARS~>のこと。 ──彼はそういう話をするタイプですよね(笑)。 僕もそういう事を考えすぎる性質なので急にそんな話をし始めてくれて凄く嬉しかったんです。この人は絶対おもしろいと思って。そこから連絡をとるようになり、初めて対バンしたのが石若駿さんのSong Book Trioで。そこで石若さんとも知り合いました。修大メンはメチャクチャ仲良しで、週2くらいのペースで3時間くらい電話してます。バンド組み立ての高校生みたいに(笑)。 ──西田くんは5年前、吉田ヨウヘイgroupの一員としてROOKIE A GOGOのステージに立ってますよね。あのときは盛り上がってました。 当時の話を聞かせてもらったあと、「まさかROOKIE A GOGOにもう一回出るとは思わなかった」と言ってました。たぶん、修大メンが一番燃えていると思います。 ──そのあと、ドラムの石若くんとも知り合うと。 修大メンと連絡をとるようになったあと、初めて対バンしたのがSongbook Trio(※)で。そこで駿さんと知り合ったので、僕のなかで最初の認識はピアニストなんですよ。音を大切にした演奏が印象的で、僕のなかではビル・エヴァンスと並ぶくらいのピアニストですね。そのあと、岡田拓郎さんのバンドだったり、いろんな絡み方でご一緒させていただいて。あそこまで曲を汲み取る能力に長けている人はいないと思いますね。 ※石若によるポップス・プロジェクト「Songbook」では、石若、西田と角銅真実によるトリオ編成や、さらにメンバーを拡張したバンド編成でライブ活動を行なっており、そこで石若はピアノを担当している。 ──彼と共演してきた人はみんなそう言いますね。 でもさっきの3人は、そういう音響的なデザインを(合奏で)何も言わなくてもしてくれるし、むしろ知らなかった景色まで見せてくれるんですよ。駿さんに至っては、本番でリハーサルと全然違うことをやるから、「こんなに(スネアが)後ろにいるのに私たちは合うんだ!」みたいな感じで(笑)。「そんな技は知らんぞ!」っていう音塊を修大メンが仕掛けてスパークする瞬間もあります。そういうマジックが至るところで起きるんです。それは観ている方には伝わらない、かなり微細なものかもしれないけど、4人のなかで絶えず反応し合っている感じがしますね。お互い信じられるフィジカルの強さが当たり前にあった上で、譜面の先まですぐに行ってくれるというか。演奏の鮮度も高いし、常にキラキラしていて、ライブの内容も毎回違うけど絶対にいい。そういう多幸感があるような気がします。 ──話を聞いていたら、ホントに楽しみになってきました! お客さんとして<フジロック>で観たい人は? Ego-Wrappinですね。中納良恵さんに強く憧れた時期があって。Ego-Wrappinの曲も大好きなんですけど、“ソレイユ”っていうソロの音源を聞いて、そこからすごく好きになりました。歌い方がEgo-Wrappinのときとは少し違うんですけど、それがまた素晴らしくて。ピアニスト的で、ソングライター的で、さっきの話じゃないけど「個人的なものだなー」っていう印象が“ソレイユ”にはあって。思い入れが深いので、絶対に観たいですね。あとはやっぱり、ジェイムス・ブレイクも気になります。

中納良恵 『ソレイユ』

──君島さんと縁の深い、崎山蒼志さんも出演しますよね。 3日目の苗場食堂ですよね。遊びに行こうかなと思っています。 ──また一緒にやったりしないんですか? 今年5月の<CROSSING CARNIVAL'19>に引き続き。 どうにかなんないかなー、とは思ってるんですよね。楽器はあるので(笑)。 ──実現を祈っています! 最後に、<フジロック>への意気込みを聞かせてください。  僕自身が楽しみで、すごく高揚しています。たぶん、メンバー全員が高揚しているので、いいステージになると思います。夜中に外でライブができるっていうことにも単純に興奮を覚えているし、ずっと家で音楽をやってきた人間がROOKIE A GO GOに出演することにも勝手に意義を感じてしまっているので、僕も楽しみにしていますし、みなさんも楽しみにしてくださると嬉しいですね。

interview&text by 小熊俊哉

FUJI ROCK FESTIVAL ’19

2019.07.26(金)、27(土)、28(日)
 新潟県 湯沢町 苗場スキー場 
9:00 開場 11:00 開演 23:00 終演予定

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君島大空

1995年生まれ日本の音楽家。高井息吹と眠る星座のギタリスト。 2014年からギタリストとして活動を始める。 同年からSoundCloudに自身で作詞/作曲/編曲/演奏/歌唱をし多重録音で制作した音源の公開を始める。 ギタリストとしてタグチハナ、konore、坂口喜咲、婦人倶楽部、Orangeade、などのアーティストのライブや録音に参加する一方、2017年には霞翔太監督作品「離れても離れてもまだ眠ることを知らない」の劇中音楽を担当。 アイドルグループsora tob sakanaへの楽曲提供など様々な分野で活動中。 2019年3月13日に1stEPとなる『午後の反射光』をリリース。

オフィシャルホームページTwitter

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世界の片隅で活躍する女性クリエイターたち【ウクライナ・キエフ/PR編】

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宮沢香奈_interview_alisa_5
ウクライナの首都キエフという街を調べるより先に"Closer"というワードを検索したのを覚えている。”Closer”とは、世界の一流アーティストやジャーナリストたちから常に絶賛の声が上がっているキエフが世界に誇るトップクラブである。昨今ではベルリンでも不定期にCloser主催のパーティーが開催されており、注目度は増すばかり。そんな”Closer”の重要ポジションであるPRを担うPRマネージャーのAlisa Mullenにベルリン滞在中にインタビューを行った。戦争の痕と急成長が入り混じる混沌さの中で生まれた東欧アンダーグラウンドシーンにおける最前線が知れる貴重な内容となっています。是非ご覧下さい!!

エレクトロニックミュージックのPRは私の生き甲斐であって、人生そのもの

  宮沢香奈_interview_alisa_4 インタビュアー宮沢香奈(以下、Kana) まずは、ベルリンへようこそ! またこうやって再会出来てすごく嬉しいけど、ベルリンにはよく来るの? Alisa Mullen(以下、Alisa) そうね、かなり来てるから数えてないけど、10回未満ぐらいかな? Kana それはかなり来てるね。ここ(Holzmarkt25)もお気に入りの場所って言ってるぐらいだからベルリンにも詳しそう。とりあえず、プライベートトークは後にして、まず、Alisaの仕事、PRについて聞きたいんだけど、PRとして働き出して何年ぐらいになるの? Alisa もうすぐ10年になるかな。実は、私は昔弁護士だったの。弁護士とファイナンシャルの資格を持ってる。 Kana ええっ?? Alisa うちは両親が厳しくて、真面目に勉強して良い大学に入って、確実にキャリアを積んでいって欲しいっていう絵に書いたような厳格な家庭だったの。母親の希望で弁護士の仕事に就いたんだけど、正直とてもつまらなかったのよね。 Kana (笑)。今と分野が違い過ぎて驚きしかないんだけど、そこからPRになった経緯は? Alisa ライター兼フォトグラファーとして、スニーカー専門のオンラインマガジンを運営していたことがあったんだけど、その関連でアディダスのイベントに行った時に一流のPRエージェンシーを知ったの。そこで働きたいって決心して、雇われたのがPRとして働くようになった最初ね。そのPRエージェンシーはクライアントがアディダスはもちろん、インターナショナルなスポーツメーカーやとにかく大手企業ばかりだった。その後に、大手IT企業にも勤めたけど、結局そこでも資料作成とかオフィスワークがメインだったから、お金は良いけど楽しいと思えなくて……もうバケーションで旅行に行くために働いていたようなものだったわ(笑)。アメリカに2ヶ月間ぐらい旅行してた時に、もうオフィスワークはやりたくない! って思い立って、2015年に辞めたの。   宮沢香奈_interview_alisa_2 Kana 弁護士に、ライター、フォトグラファー、ITってすごいマルチ!(笑)クラブ関係のPRが最初だと思ってたからそんな経緯があるのはまたしもて驚きだわ。 Alisa オフィスワークを辞めてから、もっとクリエイティブなことがやりたいと思って、エレクトロニックミュージックの世界に入ったけど、最初はPRではなかったわ。ただ、いろんな関係者と知り合っていく中で、エレクトロニックミュージックの世界が自分の居場所だと感じるようになっていたの。でも、ベルリンへ行った時に、Berghainとかは知ってたけど、自分はまだよくクラブやDJのことを分かってないってことに気付いて、もっと深く知りたいって思って、キエフに戻ってからアーティストやミュージシャン、彼らの経歴を真剣に学び出した。もし、たとえCloserのバーで皿洗いの仕事をしないといけなくなっても私はエレクトロニックミュージックの世界でやっていくって決意していたわ。 Kana もともと、エレクトロニックミュージックやクラブカルチャーにものすごく精通しているんだと思ってた。でも努力と覚悟の甲斐あって、そこから一気にPRに抜擢されたわけでしょ? すごいことよね! Alisa 一週間のうちにCloserのディレクターから、<Strichka Festival>のPRを手伝ってくれないか?って話をもらって、そこからわずか数ヶ月でチームの一員に抜擢されたの。 Strichka Festival 2017 Kana 素晴らしい!!(拍手) ベルリンでの気付きがAlisaの運命を変えたのね。 今や世界のトップクラブに名を連ねている”Closer”について詳しく教えて欲しいんだけど、PRという立場からはどう思ってる? Alisa Closerは2013年にオープンして、私がPRになってからは4年になるけど、今もまだまだ成長しているし、どんどんおもしろくなっていると思う。Closerに限らずキエフのアンダーグラウンドシーン全体がそうだと思う。キエフは戦争の後にいろいろ変わって、裕福なビジネスマンたちがクラブやバー、レストランを次々オープンさせていって、バブルみたいになったの。Closerも最初の頃はツーリストがすごく多くて、撮影禁止って言ってもみんなトイレとかで撮影してSNSに投稿したがるのよね。ツーリストがそういうマナーを知らないのは仕方ないけれど、私はインスタにもストーリーにも絶対投稿しない。だって、パーティーってそういうことを楽しむためのものではないと思うから。 Kana 全く同意だわ。私も本気で踊りたい時はiPhoneをクロークに預けるぐらいだし、ベルリンではそれが普通だから”写真を撮ろう”という考えがそもそもないかも。DJの友人が撮って欲しいって時は別だけど。 Alisa ベルリンのクラブはそういったマナーがすでに根付いているけれど、キエフは当時まだそうではなくて。あるジャーナリストから取材を受けた時に、「フェスの成功の秘訣はドラッグのぬか床だからでしょ?」とか言われたこともあった。それなのに、今となっては「招待して欲しい」って手のひらを返したように言ってくるし(笑)。本来、クラブカルチャーってアンダーグラウンドであるべきで、ミーハーであるべきじゃないと思うのよね。 Kana 人は噂好きよね。どんなことに対しても。特に、クラブなんて目新しくて注目度が上がれば上がるほど色眼鏡で見てくる人が出てくるだろうし。それにしてもそのジャーナリストはひどいね。そんなリスペクトのない取材は絶対にしないわ!(笑) Alisa そういった混沌とした中で、3年前に実際にCloserに警察が入ってクローズを迫られたことがあったの。でも、私たちは裁判で勝ったからそのまま営業を続けることが出来た。 Kana うん、知ってる。記事で読んだ。 宮沢香奈_interview_alisa_1 Alisa そこから私たちはCloserのことを「クラブ」って言わなくなったの。「アートセンター」って言ってるの。なぜならフェスやパーティーだけでなく、ワークショプやショールーム、レコードストアもやっているし、レストランもスタートしたわ。私たちスタッフは全員すごく高いポテンシャルと誇りを持って仕事をしているの。だから、ノンストップで成長していくし、同時にクオリティーも保ちたいと思ってる。ドアポリシーもオープン当初から存在してるしね。 Kana CloserのドアポリシーはBerghainみたいに厳しいの? Alisa そうね。かなり厳しいから、どうやったら入れるの? ってよく聞かれる。私たちはCloserに来るお客さんのことを「Closerオーディエンス」って呼んでるんだけど、心底音楽が好きで、フリーマインドで、オープンマインドで、スタイリッシュな人たちに来て欲しいと思ってる。 Kana ドアポリシーに関してはベルリンでも賛否両論の意見があるけれど、私はある程度は必要なことだと思ってる。Berghainに関して言えば、「全身黒のファッションじゃないとダメ」ってことだけにフォーカスされてるけど、実際はそういうことではないと思う。テクノ=黒ってイメージは確かにあるから全身黒だったら入りやすいのは確かだろうけど、私はほとんどpanorama barにしかいないし、ジーンズや赤いワンピースで行くことだってある。心底、音楽が好きで、アーティストを知っていて、踊るのが好きで、ジェンダーレスに寛容ってとこを見られてると思う。音楽のセンスも良くて、ダンスのセンスも良い人は、大抵ファッションセンスも良いしね。ベルリンに話になっちゃったけど、2年前に行かせてもらった<BRAVE! Factory>の客層からはまさにそれを感じたわ。    BRAVE! Factory 2017 現地レポート    Alisa Kanaが来てくれた年から更にグレードアップしたのよ、<BRAVE! Factory>も。RAやmixmag、GROOVE、Crackで紹介されたり、世界のフェスランキングに入ったことで注目度も上がったし、自分がPRとして関わっているフェスが成長して、ワールドワイドな媒体に注目されるのはすごく嬉しいことよね。 Kana 会場の広さと贅沢な使い方にびっくりしたし、本当にクオリティーが高いと思った。また行きたいなー。キエフの街自体すごく居心地が良かった。美しい風景と人も優しいし。クラブカルチャーの変化も見てみたい。 そういえば、新たにPRエージェンシーを始めたって聞いたけど、エレクトロニックミュージック専門ってこと? Alisa そう。名前は〈STRELA〉って言うんだけど、ウクライナの全アンダーグラウンドシーン全てにおけるPRエージェンシーとして立ち上げたの。ブッキングエージェンシーでもあるわ。CloserのレジデントDJやCriminal PracticePahatamといったローカルのアーティストたちは本当にクールで実力もある。だから、ベルリンはもちろんだけど、アメリカとかもっと世界で活躍して欲しいと思ってる。だから、メディアへの露出方法やブッキングに至るまでフォロー出来ることをやってるわ。私は10年先を見てこの仕事をしてるのね。だから、今はウクライナのアーティストだけだけど、世界中のアーティストのPRエージェントが出来たらいいなと思ってるの。さっきも話したけれど、私はお金のために働いているわけじゃなくて、笑顔になるためこの仕事をやってる。エレクトロニックミュージックのPRは私にとって生き甲斐なのよね。 宮沢香奈_interview_alisa_3 Kana チャットした時に伝えたけど、私もPRに本格的に戻ったばかりだからAlisaの活動にはいつも注目しているし、本当に尊敬しているわ。 10年先を見てるって言ってたけど、具体的にはどんな計画や夢があるの? Alisa 今よりもっと大きなことがやりたいって考えてる。例えば、ビッグブランドとのコラボとかやりたいと思ってる。キエフではすでに<アートウィーク>がそうなんだけど、やっぱり政府からの協力を得れたら出来ることの規模や認知度が違うのよね。エレクトロニックミュージックはもっと文化として認められるべきだと思ってるし、もう少しでそうなると思って今すごく努力してるの。 Kana 政府から認められるって本当に重要だってドイツにいて分かった。日本は皆無だもの……他には?何か夢とかある? Alisa 夢ね……もっと世界を旅したいし、自分が大好きなことを続けながら、この分野で真剣に知識を学びたい人たちに教えて、一緒にエレクトロニックミュージックシーンのクオリティーを高めていきたいと思ってる。休憩やリセットも必要だからそうゆう時には旅に出て、これまで以上に世界中の多くの人と知り合えることを望んでいるわ。PRエージェンシーも立ち上げたし、息子がいるから子育てもしてるし、Closerのプロジェクトにも引き続き関わっていくし、それと並行して、PRが必要なクラブオーナーやオーガナイザーやアーティストに向けて伝授していきたい。自由な時間なんてないわね! だから、これは夢なの(笑)。でも、これらの全てをやることによって私が自由時間を得れるようになる方法だと思ってるわ! Kana ステキ!! 夢がある仕事って良いよね。私もやりたい事だらけだけど、保守的に考えてしまうこともあるから、Alisaを見習ってもっとガンガンいくわ。今日は本当にありがとう!! 今後も世界に散らばる美女クリエイターにスポットを当てて、インタビューを行っていきます。次回もお楽しみに!! 宮沢香奈_interview_alisa_6

Text by 宮沢 香奈

Photo by Saki Hinatsu Special thanks to : Ari Matsuoka, Holzmarkt25

EVENT INFORMATION

Brave! Factory Festival 2019

2019.08.25(土),26日(日) キエフ、ウクライナ 詳細はこちら

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ビートは世界と出会う――BEAT MEETS WORLD x WANDERMAN POP UP in RAH YOKOHAMA REPORT

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BEAT MEETS WORLD x WANDERMAN POP UP in RAH YOKOHAMA REPORT

お昼の12時からゆっくり開始という告知がされていたため、その時間にはRAH YOKOHAMAに出演者や関係者、おのおのの仲間やお客さんが少しずつ集まってくる。初春のうららかな天候に恵まれ、横浜駅前はおおいに賑わっている。店先には、大量の缶ビールが入ったクーラーボックスが置かれ、ピザが振る舞われる。そして、ビートメイカーへのショート・インタヴューと彼らのビート・ライヴから構成された<BEAT MEETS WORLD>というイベントが始まる。この記事はそこでのショート・インタヴューを中心にまとめたレポートである。 その前に少し説明をしておこう。DOWN NORTH CAMP/MONJUのラッパー、仙人掌は昨年10月から自身のソロ・アルバム『BOY MEETS WORLD』(2018年6月発売)のリミックス・プロジェクトを開始した。BUDAMUNK、ILL SUGI、BUGSEED、Aru-2、CRAM、RLP、EYTREG(8-reg)、dhrma、JUN NAGAOSA、YOTAROといった10名のビートメイカーにリミックスを依頼、1曲ずつの配信リリースを重ねていった。相談役はBUDAMUNKが務めた。そして今年3月、それらのリミックス・ヴァージョンにNARISKがプロデュースした新曲“TBA”を加えた11曲入りのフィジカル・アルバム『BOY MEETS WORLD - REMIX』を発表。さらに、5月にはjjjのラップをフィーチャーした“Darlin'”をNARISKがリミックスしたヴァージョンを公開する。

仙人掌“Darlin' feat. jjj” NARISK Remix

ここで、このリミックス・プロジェクトの重要なポイントと面白さを先に伝えたい。それは、仙人掌が、現在の多様化した国内のビート・ミュージックに積極的にアプローチし、ラッパーとしてビーツ&ライムの実験を試み、さらにそういう音楽を愛するひとりの聴き手として紹介者の役割を担ったことだ。昨年12月19日、DOMMUNEで「BEAT MEETS WORLD」という番組が放送されている。そこで仙人掌はみずからナビゲーターを務め、出演したBUDAMUNKとILL SUGIとともにリミックス・プロジェクトの背景にあるビート・ミュージックについて掘り下げた。 そして、そのDOMMUNEの番組の続編となるイベントが、4月7日、JR横浜駅からほど近くにあるセレクト・ショップRAHで行われたわけだ。SHOW5とSAWSKの2人が手掛けるアパレル・ブランド、WANDERMANのポップアップの期間中ということで、<BEAT MEETS WORLD>と<WANDERMAN POP UP>の共同イベントとなった。DOMMUNEに引き続いての登場となるILL SUGIに加え、Aru-2、CRAM、JUN NAGAOSAが集まった。ショート・インタヴューを始める前に、司会進行の仙人掌と僕はすでに3缶ほどビールを飲み干していた。だが、大丈夫だ。われわれには、“BEAT MEETS WORLD”という合言葉がある。

BEAT MEETS WORLD x WANDERMAN POP UP in RAH YOKOHAMA REPORT
BEAT MEETS WORLD x WANDERMAN POP UP in RAH YOKOHAMA REPORT
BEAT MEETS WORLD x WANDERMAN POP UP in RAH YOKOHAMA REPORT
BEAT MEETS WORLD x WANDERMAN POP UP in RAH YOKOHAMA REPORT

4人のビートメイカーに話を訊く前に仙人掌がこのリミックス・プロジェクトを通じて実感したビート・ミュージックの現在について語る。

「ほとんどは俺がこの人にはこの曲をリミックスしてほしいってお願いしましたね。全体が似たようなトーンにならずに、それぞれのビートメイカーが見事に自分のスタイルでリミックスしてくれて面白かった。しかも、リミックスを依頼して次の日に返してくれる人もいたぐらいリターンは基本的に早い。そういう瞬発力がいまのビート・ミュージックの面白さであり醍醐味でもある。DOMMUNEでも話したように、いまのビートメイカーはツイッターでつぶやいたり、インスタグラムに写真をアップするような感覚でビートを制作して発表している側面もあると思うんです。1日で5、6曲作っちゃうビートメイカーもいますし、“これが俺のいまの気分”みたいな感じでどんどんビートを残していく」

BEAT MEETS WORLD x WANDERMAN POP UP in RAH YOKOHAMA REPORT

さらに、なかなかメディアなどで伝えられることのない、アンダーグラウンドで進行するビート・ミュージックのグローバルな展開についても触れる。

「いま話したようなビートメイクと、ビート・ミュージックの動きが世界のあちこちで独自に起きて拡がっているんですよね。例えば、日本よりも海外で評価されている日本人のビートメイカーがいるけど、そういう事実や動きはなかなか国内のメディアでは取り上げられないから、アンダーグラウンドでムーヴメントが進行するっていう現象が起きたりもしていますよね」

少しこの話題を展開したい。昨年、現在の全世界的な、ビート・ミュージックの興隆の発火点となったLAのパーティ<ロウ・エンド・セオリー>が12年の歴史に幕を閉じ、その<ロウ・エンド・セオリー>から世界に羽ばたいた才能、フライング・ロータスが設立したレーベル、ブレインフィーダーが設立10周年をむかえた。ダディ・ケヴのインタヴューに拠ると、2006年に始まった<ロウ・エンド・セオリー>は、00年代後半のLAでオーセンティックなヒップホップのラインナップに入れられることでその特異な才能を発揮できないでいたフライング・ロータスを解放する一方で、最初の1年はLAのローカル・アーティストの楽曲よりも、J・ディラやダブリーの楽曲の方が頻繁にプレイされた。また、ターンテーブリストのD・スタイルズがレジデントDJを務めていた。そのように、ヒップホップ・カルチャーをひとつの基盤とし、おのおのが独自のエレクトロニック・ミュージックすなわち“ビート・ミュージック”を創造していった。そして、この約10年のあいだに、そうしたアイディアの種子が世界中にばらまかれさまざまな色や形の花を咲かせ、さらに新たな種子が生まれている。

ここに登場する4人は、こうしたビート・ミュージックのグローバルな展開のなかで、それぞれ我が道を行くビートメイカーだ。インタヴューを通して彼らの貴重な経験や知識を共有させてもらおう。

BEAT MEETS WORLD x WANDERMAN POP UP in RAH YOKOHAMA REPORT
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ILL SUGI――踊れる曲は全部踊っとく

「ここは、レペゼン、RAH YOKOHAMAのILL SUGIくんから行きましょう!」と仙人掌がILL SUGIを呼び込む。神奈川県相模原市出身のビートメイカー/ラッパーのILL SUGIはRAHで働いていた経験があり、これまでも店内でビート・ライヴを行ってきた。RAHで働き始めた経緯をILL SUGIに尋ねると、「Upper Playgroundっていう好きな服のメーカーのTシャツがすごくほしくて探していたらRAH辿り着いた」という答えが返ってきた。そして、どうやら、ILL SUGIが働き始めたことでRAHはビート・ミュージック・ジャンキーたちが集うショップになっていった側面もあるようだ。

ILL SUGI 俺が働くようになってからビートメイカーやビート・ミュージック好き、海外のお客さんが来てくれるようになりましたね。店内のスピーカーで大きな音量で音楽を流してお酒とか飲んで楽しくなっちゃっていましたから(笑)。働きながら店内でビートを組んだり、店の上にある事務所にPCを置かせてもらってビートを組んだりもしていました。 仙人掌 俺もフランスでレーベルやっている人とかビート・ミュージックに興味のある海外の人とRAHで会ったりしましたね。

BEAT MEETS WORLD x WANDERMAN POP UP in RAH YOKOHAMA REPORT

ILL SUGIの天真爛漫な人間的魅力が、人を引き寄せ、良いヴァイヴスを場にもたらしているであろうことは想像に難くない。ちなみに、フランスのCASCADEというレーベルは2011年に『Sunrise Choir - JAPAN RAP & BEAT』という日本のラップとビートを編集したコンピレーションを発表している。そのコンピには、『BOY MEETS WORLD -REMIX-』に参加したリミキサーであるJUN NAGAOSAやRLPもビートを提供している他、ILL SUGIとの共作もあるBUGSEEDや、BUDAMUNKとBudaBro$eというユニットも組むFitz Ambro$e、あるいは国内のビート・ミュージックの開拓者のひとりであるBUN(FUMITAKE TAMURA)らが名前を連ねている。いまから8年前のことだ。

Sunrise Choir - JAPAN RAP & BEAT BEAT IN-STORE LIVE @ RAH YOKOHAMA Vol.1 PART ONE

ILL SUGIは『BOY MEETS WORLD -REMIX-』において、仙人掌が、神奈川県藤沢市を拠点に活動するラッパー、MILES WORD(BLAHRMY)と共作した“Rap Savor”という曲をリミックスしている。同曲のリミックスに力が入る理由があったとILL SUGIは明かす。

「実は俺、17歳ぐらいのときにBlack Ignition Center(かつて存在した、DRAGON ONE、yack、MILES WORD、宙チート、ILL SUGIから成るヒップホップ・グループ)でMILESさんのバックDJをしていたんですよ。だから、気合いが入って何パターンもビートを作っちゃったりして(笑)」

ILL SUGIはそのころから、ライヴのバックDJだけではなく、ビートを制作していたという。最初はソニーの音楽制作ソフトウェアACIDでビートを作っていたが、それだけでは物足りなくなり、サンプラーなどの様々な機材での制作を試みる過程でビートのスタイルが変わっていく。そして話題は、Roland傘下のBOSSのサンプラーのSPシリーズに移る。

仙人掌 ILL SUGIはじめ今日いるビートメイカーの人たちはSPを使うじゃないですか。SPのコンプ(コンプレッサー)はめっちゃ重要だよね。 ILL SUGI 元々SPはビートを作るためじゃなくて、別の用途で持っていたんですよ。 仙人掌 SPは元々“音を通す”のが中心的役割の機材ですもんね。 ILL SUGI そう。SPのコンプをかけると音がめちゃ太くなるから、他の機材で作ったビートにもSPのコンプをかけたりするんですよ。SPのコンプをかけるといきなりビートのクオリティが変わった感じがするから最初はすごいびっくりして。で、あるとき、SPのYouTubeの映像を全面に押し出しているMyspaceのページを発見して、そういうヤツらのビートを聴いたり、プレイしている映像を観るようになって、「なるほど! SPでこんな風にビートを作るんだ!」って知って。それから自分でもSPでビートを作るようになりましたね。 仙人掌 ILL SUGIは、SP-404のタトゥーが入っていますからね。 ILL SUGI はい(笑)。たしかケヴ・ブラウンはチョップができるSP-505で、マッドリブがSP-303を使っていたと思う。ケヴ・ブラウンはSP-505をMPC(AKAIのサンプラー)とつなげたりしているんじゃないかな。SP-505は音が良い、というか、新しい音って感じがするんですよね。 仙人掌 ビートを作り始めたときからクオンタイズ(サンプラーに内蔵されたタイミングを補正する機能)は付けていなかった? ILL SUGI 最初はクオンタイズがかかっているのか、かかっていないのかもわからないぐらい知識がなくて。でも作っていくうちに、クオンタイズを外した方がノリがいい感じになるって気づいていったんです。

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Kev Brown Making a Beat|Mpc 2000XL|Kev Brown Makes Beats|Sp 505 Filtering

ILL SUGIは東京・中野のクラブ、heavysick ZEROでビートメイカーやラッパーが集う<SLOW LIGHTS>というレギュラー・パーティをオーガナイズしている。パーティをやる上で、ILL SUGIは何を心がけているのだろうか。

「音楽を聴いていると、どんどんいろんなものを好きになっていくと思うんですよ。俺の場合、最初ウータン・クランに衝撃を受けて二十歳ぐらいまでは本当にそういうヒップホップしか聴かなかった。でもだんだん耳が柔らかくなっていくと、いろんな音楽を好きになっていく。だから、みんなにもそういう風に音楽と接してもらえたらうれしいですね。踊れる曲は全部踊っとく。そういうことです。音楽を聴いてダンスしたいし、ダンスしてほしいんですよね。それが、<SLOW LIGHTS>のテーマですね」

CRAM――“ナシはナシ”

ILL SUGIに続いて登場したのは、<SLOW LIGHTS>のレギュラー・メンバーでもあるCRAM。彼は1991年生まれ、福岡出身のビートメイカーだ。2018年にDogear Recordsから、仙人掌とILL SUGIもラップを吹き込んだファースト・ソロ・アルバム『THE LORD』を発表した。また、CRAMはILL SUGIとともに『Below the Radar』という共作アルバムを2016年に発表している。CRAMとの出会いについてILL SUGIはこう話す。

「CRAMと福岡で初めて会ったときに、『ILL SUGIくん、ディビアシー(Dibia$e)って知ってる?』って言われて。そういう、自分が大好きなビート・ミュージックを共有できる友だちですね」

ディビアシーはLA出身のビートメイカー。90年代中盤から00年代中盤まで約10年ものあいだLAに住み、かの地のアンダーグラウンド・ヒップホップ、ビート・ミュージックに造詣の深いBUDAMUNKは、「Flying LotusとDillaの間にDibiaseがいるのは間違いないね」(【インタビュー】Cram & Budamunk by ISSUGI | Talk About Beats at FNMNL)とディビアシーの重要性を強調している。今年4月、そのディビアシー、フライング・ロータス、ラス・Gの3人がビート・ミュージックとSP-404について語る映像がYouTubeにアップされ、話題を呼んだ。

Beat Culture & the SP-404 with Dibia$e, Flying Lotus and Ras G

この映像でディビアシーは「ラッパーがロックスターだとしたら、俺達はビートを作る根暗な子供みたいなもんさ」とにこやかに語り、さらにフライング・ロータスも「(音楽を作るためには)たくさんの人はいらない。1人で部屋にこもっても、たくさん作品を作れる」と“個の音楽”としてのビート・ミュージックについて説明する。しかし同時に、ラス・Gを含む3人は――僕の個人的解釈込みで説明すれば――、自分のビートがクラブなどで大音量で鳴った瞬間に“みんなの音楽”になり、そのことが自分自身をも変革していくことに悦びを感じているように見える。つまりこの音楽のダンス・ミュージックとしてのパワーに無限の可能性を感じているように思えるのだ。そして、この考え方はなにも彼らに限ったものではない。こうした考え方がビート・ミュージックの多様なスタイルを生み出してきたわけだ。例えば、トラップは主流派の音楽で、ビート・ミュージックはそうではないもの、とどうしても分けられがちかもしれない。しかし、現実はそうわかりやすくはない。仙人掌とCRAMは語り合う。

仙人掌 CRAMは自分のビートのダンス・ミュージック性についてはどう考えている? ISSUGIもCRAMのビート上(CRAM feat. ISSUGI“Fiend Combo”)でそういうことをラップしていたよね。「踊りたくなるヤツがいてもいいし」って。 CRAM 俺も自分のライヴで人に踊ってほしいですね。だから、ライヴに関してはスウィングしているビート中心にやるんです。 仙人掌 CRAMはトラップについてはどういう意見を持ってる? というのも、リル・ヨッティとかも好きってインタヴューで語っていたのが印象的だったから。 CRAM そのビートがカッコいいと思えば聴くし、気分が乗ったらトラップっぽいビートも作りますね

CRAM feat. ISSUGI“Fiend Combo”

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ところで、CRAMは、カナダのトロントに約1年間住んでいた経験がある。そこで彼は、ビート・ミュージックのグローバルな拡がりを実感したという。

CRAM 「日本と言えば、BUDAMUNKだろ」っていろんな人から言われて。OLIVE OILさんの名前も出ましたね。だから、日本のビート・ミュージックがインターネットを通じてカナダの人にも知られているんだって実感して。 仙人掌 俺もNYのクラブで現地の人に同じようなこと言われた経験がある。Spotifyのプレイリストを見せられて、“こんなにBUDAMUNKの曲が入ってるぜ”って。中国には独自のサンクラがあるんだけど、BUDAMUNKや俺らが知っているような日本人のビートメイカーの曲が聴けたりして、何十万回再生されている曲もあったりする。CRAMの海外とのコネクションは面白いし、柔軟性があるよね。 CRAM 『THE LORD』を作っているときに、自分が大好きなフライ・アナキンとコンセプト・ジャクソン(共にアメリカのリッチモンドのラッパー)にメールをしたんですよね。そうしたら、OKの返事が来ていっしょに曲が作れることになって。 ――SoundCloudで知り合ったというメリーランド州のラッパー、デクスター・フィズも参加していますよね。さらに、あのアンダーソン・パックにもオファーのメールをしたそうですね。 CRAM 普通にシカトされました(笑)。でも、オファーする分には恥ではないですからね。いまそういう考え方ができるのもトロントでの経験が大きいです。日本では良いとされないことが向こうではアリだったり、また日本では良いことが向こうではナシだったり。そういう経験が俺の脳みそを刺激して、“ナシはナシ”っていう考え方になりましたね。 仙人掌 “ナンデモアリ”じゃなくて、“ナシはナシ”っていう考え方が面白いね。

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そんな“ナシはナシ”を信条とするCRAMは『THE LORD』を、YouTubeやレコード、Spotifyといったさまざまなメディアをディグって発見したサンプリング・ソースなどを加工して制作した。スケートボードが路面を擦る音、人びとの会話、車のクラクション、トロントの地下鉄のアナウンスといった環境音もふんだんに盛り込まれた街の息吹を感じられるビート/ラップ・ミュージックに仕上がっている。まるでビートでひとつの物語を紡ごうとしているかのような作品だ。

CRAM “The Lord” feat. BES, ISSUGI & KOJOE”

Aru-2――普段の生活のありのままを表現したい

CRAM、そしてAru-2のロング・インタヴューが掲載された『GG - 01』(2018年11月発行)というビート・ミュージックのジンがある。その、全編カラーのジンの写真・編集・企画・インタヴュアーのすべてをひとりでこなしたのは写真家の前田ユキ。当日RAHのイベントに遊びに来ていた彼女から『GG-01』をいただいた。前田ユキの写真と文章は、ビート・ミュージックが鳴る地下深くにある煙たいローカルなクラブの熱気と同時に、ビートメイカーの孤独を描き出すことで、ビート・ミュージックという芸術の哲学的側面をあぶり出そうとするかのようだ。CRAMやAru-2のことをより詳しく知るためにも必読の一冊だ。

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1993年生まれ、埼玉県川口市出身のAru-2。彼は高校生のころ、自分でラップをするビートを作り始める。当時、ビート・ジャックという発想がなかったためだという。そしていつしか、ラップよりビートを作るのに夢中になっていく。2016年に沖縄で制作した4曲入りの『NANGOKU EP』(2017年発表)では鍵盤を弾き、みずから歌うことにも挑戦している。そして昨年、Notologyというヴォーカル・プロジェクトを立ち上げ、『selfy key』と『A H O』という2枚の作品を発表した。

Notology a.k.a. Aru-2“Rocka Bama Baby / A H O”

仙人掌 Kid FresinoとのEP(『Backward Decision for Kid Fresino』2014年)でも歌っていたし、ライヴでもだいたい歌うもんね。 Aru-2 そうですね。あの作品もフックで歌っていましたね。歌いながらビートを作ったりしますし、ビートを作っていたらメロディが浮かんでくるんです。ライヴで歌うようになった理由は、いろんなライヴの現場を経験するようになって、ただビートを流すだけじゃないライヴをしたいって思ったのがきっかけでした。 仙人掌 『BOY MEETS WORLD -REMIX-』のミックスとマスタリングもAru-2に任せたし、フリーフォームで多才なビートメイカーだと思う・

仙人掌が“多才”と評する通り、Aru-2は『A H O』で、ビートを組み、日本語の歌詞を書き歌うのみならず、エレクトリック・ピアノ、シンセサイザー、ヴォコーダーなどを用い自身の表現をネクスト・レヴェルに押し上げるようなソウルフルなビート・ミュージックをたったひとりで作り上げた。この作品の個性とカッコ良さは、ソウルフルかつジャジーな演奏が、Aru-2節としか言いようのない独特のリズムの訛りと奇妙に心地良く同居している点にある。そして、Aru-2のフリーフォームな制作方法とそのリズムの訛りが今回のリミックスをよりリミックスらしくしたようだ。大半のビートメイカーに仙人掌が楽曲を指定してリミックスを依頼するなか、Aru-2はリミックスする曲をみずから選んだ。彼が選んだのは “Bottles Up”だった。仙人掌が酒瓶を擬人化して物語を紡ぐ1曲だ。

Aru-2 あの曲にしかない役者感を感じたのが、リミックスしたいと思った最大の理由ですね。で、チョップ感のあるビートをラップにハメてみたら見事にハマったので“OK!”って感じで完成しました。 仙人掌 ただ実はリミックスを最初聴いたとき、俺は「あれ!?」って思った。俺のファースト・ヴァースの入り方とビートがズレているのかもしれないと感じて。だから、「これで大丈夫? このビートはこういう解釈で合ってる?」ってAru-2に確認したよね。そしたら、「これで大丈夫です」って返事が来て。原曲にある3ヴァース目もカットされているし、ある意味でいちばんリミックスらしいリミックスを作ってくれたと思う。

BEAT MEETS WORLD x WANDERMAN POP UP in RAH YOKOHAMA REPORT

Aru-2の独創性を物語るエピソードだ。そんなAru-2がこれまでインスパイアされてきたアーティストやビートメイカーや音楽について語る。

「DJプレミア、J・ディラ、マッドリブはもちろん好きですけど、誰よりもサムアイアムは外せないですね。サムアイアムが面白いのはどんどん別のジャンルの音楽を取り入れて、自分の音楽やビートをブラッシュアップしているからなんです。さっき話に出たSP-404の映像になぜサムアイアムが出てこないんだ!?って俺は怒っていたっすね(笑)。あと最近はスティーヴ・スペイセックですね。スペイセックが去年出した『NATURAL SCI-FI』をずっと聴いていますね」

Steve Spacek“Plain Site(feat. Natalie Slade)”

Aru-2は4月にアメリカのポートランドのレーベル、FRESH SELECTSから『Ayakashi Instruments』のカセットテープをリリースした。その作品は配信でも販売されている。今後、〈Dogear Records〉からソロ・アルバムを出す予定だという。

「自分でカセットを100本ぐらい作ってBandcampで買えるようにしたら海外の人からの注文がたくさん入ったんですよね。オーストラリア、中国、ニュージーランド、フランス、イギリス、ドイツ、ハンガリー、アメリカもカナダも、ホントにいろんな国の人が買ってくれて。で、世界各地の住所をプリントアウトして郵便局に行って発送するっていう作業も自分でやる。リリースするたびにお金も入ってくるから生活の柱になっているし、自分の音楽が世界のいろんな人に聴かれているっていう実感がありますね。インターネットでつながっている時代だしその土地特有の音楽的特徴みたいなものはどんどん薄くなっていっているのかもしれないけれど、だからこそ、去年ぐらいから、生活しながら音楽を作っている自分や、そういう普段の生活のありのままを表現したいと思うようになりましたね」

JUN NAGAOSA――スケート、バトルDJ、ビートメイク

普段の生活のありのままを表現したい――そう語るAru-2の表現欲求はトークの冒頭で仙人掌が語った、「いまのビートメイカーはツイッターで呟いたり、インスタグラムに写真をアップするような感覚でビートを制作して発表している側面もあると思う」という見解と一致する部分もあるように思える。共通項は瞬発力と速度ではないか。ヒップホップを出自とするビートメイカーが作り出すビート・ミュージックにはそういう“ノリ”があり、それはその人物そのものから溢れ出すものだ。そして、そういうノリを共有できたときに生まれるラップやビートがある。この日、最後にショート・トークに登場してくれたJUN NAGAOSAに、仙人掌はそのような瞬発力と速度のノリを感じたのではないか。JUN NAGAOSAはスケーターからキャリアをスタートし、バトルDJを経て、現在ビートメイカーとして活動している。仙人掌がJUN NAGAOSAにリミックスを依頼した経緯を語る。

「BUDAくんにリミックス・アルバムの相談をしているとき、早い段階で紹介してもらったビートメイカーがJUNさんなんです。横須賀のスケーターからキャリアを始めているというのも知って、自分たちとノリが近いんだろうなって感じたんですよ。それもあって、JUNさんにはJUMANJIとHITと俺がマイクを回す“Water Flow”のリミックスを依頼したんです。JUMANJIもスケートのシーンと近いグループだから」

BEAT MEETS WORLD x WANDERMAN POP UP in RAH YOKOHAMA REPORT
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“Water Flow”は、3MC & 1DJ/エンジニア/トラックメイカーから成るJUMANJIに所属するRENAとDICE、HIT、そして仙人掌の4人がラッパーのたったいまの精神と魂のリアリティをスピットする曲だ。JUN NAGAOSAは、“水のフロウ=流れ”という曲名に呼応するかのように、ラップを気持ち良く泳がせる浮遊感のあるビートを提供している。JUN NAGAOSAがラッパーたちのノリとライムを見事につかんだリミックスだ。ちなみにJUMANJIは、7月末に『EPIC』という作品を発表する。

JUMANJI - “EPIC”(prod. by YAB)

JUN NAGAOSAが、リミックスを依頼されたときのこと、また仙人掌というラッパーについて語る。

「BUDAくんを自分のイベントにゲストで呼んでライヴをやってもらったことはあったんですけど、そこまで普段から会ったりする関係ではなかったので依頼されたときはびっくりしました。でも昔から仙人掌くんのラップを聴いていて、めっちゃヒップホップな人だなって思っていたから、『やります!』って即答しましたね」

JUN NAGAOSAはビートを本格的に作り出す前は自宅でひたすらルーティンを組むようなヒップホップのバトルDJだった。そんな彼は、LAのビート・ミュージックに触発され、ビートメイクを始めることになる。

JUN NAGAOSA DJ スピンバッドやエクセキューショナーズ(ヒップホップのDJやターンテーブリストたちが集まってNYで結成された集団)のロック・レイダーとかに影響を受けて一時期はひたすらルーティンを組んでいるようなDJでした。それがあるとき、ディビアシーやラス・Gのビートを聴いて、『これはヤバイ!』ってなって、SP-404でビートを作り始めるんです。SP-404の作りやすさのおかげでDJからビートメイカーにすんなり移行できたのはありますね。MPCとかと違ってリサンプリングで直感的にビートを作れるから。 仙人掌 jjjが、SPでビートを作る感覚を“音を手で掴む”って表現していましたね。サンプルをチョップするときも波形を切るんじゃなくて、音を手でざくざく掴んでいく感覚でやるって。

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LAのビート・ミュージックに触発されたJUN NAGAOSAが最初にLAを訪れたのは2012年のことだ。そこでもやはりあの男の名前が出たという。JUN NAGAOSAもまた、ビート・ミュージックを媒介にした海外との直接的なつながりを実感している。

「ちょうど<ロウ・エンド・セオリー>が盛り上がっている時代で、イベントの会場前に若いヘッズがすごい並んでいましたね。ティーブスもそこらへんをうろうろしているし、ギターセンターっていう楽器屋で働いていたマインドデザインと仲良くなって遊んだりしましたね。で、さらに向こうのローカルの子たちと遊んでいると、車でBUDAくんの曲をかけたりしている感じなんですよ。俺も言われましたからね。“お前、BUDAMUNKを知ってるだろ?”って(笑)。そのBUDAくんが俺のビートをチェックしてくれていて、仙人掌くんのリミックスを依頼してくれたことがうれしかったですよ。いま、自分のビートが海外のヤツに聴かれているっていう実感は俺もありますよ。日々発送作業に追われていますから(笑)」

JUN NAGAOSA SoundCloud

1時間あまりのトーク終了後、ILL SUGIがビート・ライヴを始めた。激しく首を振りながら絶妙につんのめったビートを叩き出す。そのプレイを熱心に見つめるヘッズたちの体も自然に揺れる。真っ昼間だというのにすでにビールの空き缶はものすごい量だ。CRAMのビート・ライヴを聴きながら目をつむってさらに激しく首を振るILL SUGIがフリースタイルを始め、そのグルーヴは渦のようにその場の人間を巻き込んでいく。ビートは世界と出会う。そして、ビーツ&ライムは誰にも止められない。パーティは外が暗くなる19時過ぎまで続いたのだった。

BEAT MEETS WORLD x WANDERMAN POP UP in RAH YOKOHAMA REPORT
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取材/文:二木信 写真:Shoichi Tagawa SPECIAL THANKS TO Lil Mercy(WDsounds) RIP Ras G

BOY MEETS WORLD - REMIX

仙人掌

2019.03.20 Label:WDsounds/Dogear Records/P-VINE

TRACKLIST

1. 99'Til Infinity(dhrma REMIX) 2. Boy Meets World(KO REMIX)(Remixed by Yotaro) 3. Penetrate(CRAM REMIX) 4. Darlin' feat. jjj(EYETREG REMIX) 5. Water Flow(Junnagaosa REMIX) 6. Bottles Up(Aru-2 REMIX) 7. Rap Savor feat. MILES WORD(ILLSUGI REMIX) 8. Show Off(BudaMunk REMIX) 9. So Far(Bugseed REMIX) 10. World Full Of Sadness(RLP REMIX/Additional Vocal by SOGUMM) 11. TBA(Prod by NARISK)

The Concept of The Remix Album is Made by BudaMunk & 仙人掌 All Mixed and Mastered by Aru-2

詳細はこちら

仙人掌

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HARLEY-DAVIDSON® × Rei2つのSOULが新たな自由を切り拓く|コラボプロジェクト 「SEEK for SOUL」始動

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SEEK FOR SOUL
新たな自由を求め、これまで数々のコラボレーションを展開してきたハーレーダビッドソン ジャパンによる新しいプロジェクト『SEEK for SOUL(シーク・フォー・ソウル)』が始動。今回のプロジェクトのコラボレーターは、ソウルフルなギタープレイと、卓越した力強いボーカルが印象的なシンガー・ソングライターReiだ。

卓越したギタープレイと力強い歌声をもつReiが描くハーレーダビッドソンの世界

昨年のハーレーダビッドソン主催の<BLUE SKY HEAVEN>や、代官山T-SITEで開催された<FREE[ER]WEEKEND in TOKYO>にも出演し、多くのバイクファンを魅了した。 SEEK FOR SOUL SEEK FOR SOUL
SEEK FOR SOUL
FAT BOY™️
SEEK FOR SOUL
LOW RIDER®
キャンペーン名の『SEEK for SOUL』は、“自己への探求”、“見たことのない景色を探し求める”という意味が込められており、ハーレーダビッドソンのブランドコミュニケーションに沿った展開となっている。音楽を通して常に新しい自分を表現し続けるReiと、自由を求めるハーレーダビッドソンとのコラボレーション。ハーレー×Rei、2つの「SOUL=魂」が切り拓く、新しいハーレーの世界観をぜひお見逃しなく。スペシャルサイトでは今後Reiのインタビューも随時展開予定。 スペシャルサイトではRei’s Selection “H-D×The Rolling Stones”コラボTシャツプレゼントも。音楽シーンに輝き続ける伝説、ReiもリスペクトするThe Rolling StonesとハーレーダビッドソンのコラボTシャツが50名に当たる。 SEEK FOR SOUL SEEK FOR SOUL SEEK FOR SOUL

Rei作詞・作曲のハーレーダビッドソンとのコラボソングを制作中

そして今回、『SEEK for SOUL』プロジェクト全体のアートディレクターとして丸井“Motty”元子を起用。Rei×丸井“Motty”元子のコラボミュージックビデオを公開予定となっている。そしてReiが作詞・作曲のハーレーダビッドソンとのコラボソングも制作中。互いのSOULがぶつかり合い生まれる世界観をぜひ体感してほしい。 SEEK FOR SOUL SEEK for SOUL スペシャルサイト

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今年の<サマソニ>は台湾からのアーティストにも大大大注目!出演者を詳しく紹介&本人からのコメントも

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9m88
8月16日(金)から18日(日)の3日間、東京・大阪の二会場で開催される、国内最大級の音楽フェスティバル<SUMMER SONIC 2019(以下、サマソニ)>。 今年は、RED HOT CHILI PEPPERS、B'z、Perfumeら人気アーティストが出演するほか、東京会場では、トイズファクトリーから新作をリリース予定のタイの国民的スター・STAMPや、韓国国内で高い評価を受けるシンガーソングライターデュオ・赤頬思春期(BOL4)など、アジア各国から多くのアーティストが集結します。 そこで本記事では、台湾から出演する3組のアーティスト、八三夭831(バーサンヤオ)、XIAO BING CHIH(シャオ・ビンチー)、9m88(ジョーエムバーバー)にスポットライトを当て、プロフィールを簡単に紹介します。また、<サマソニ>で演奏予定のセットリストの一部や、日本のオーディエンスへのメッセージなどを独自取材しました! この記事が、台湾のアーティストの予習に役立ちましたら幸いです!それでは本編へ。

<サマソニ>に向けエネルギー全開、台湾屈指の仲良しバンドが登場! - 八三夭831(バーサンヤオ)

八三夭831
写真提供:Taiwan Beats
8月16日(金)Billboard JAPAN STAGEに登場する八三夭831(以下、バーサンヤオ)は、2003年に同じ高校の仲良しメンバー同士で結成した、ボーカル・阿璞(アープ―) 、ギター・劉逼(リウビー) 、ベース・覇天(バーティエン) 、キーボード・小橘(シャオジュー) 、ドラム・阿電(アーディエン)の5人によるロックバンドです。 東區東區 - 八三夭831 2016年には、はじめての来日公演として、<東京国際ミュージック・マーケット(TIMM)>にも出演。キーボードの小橘(シャオジュー) は、「当時は、ほとんどのお客さんが、僕たちのライブに初めて来てくれたと思うのですが、とてもありがたいことに、誰一人としてライブ中にスマートフォンで写真を撮影したりしないんですよ(※)。日本の皆さんが僕たちのライブをしっかりと楽しんでくれたのを感じました!」と、振り返ります。 ※ 台湾では、会場により、ライブ・コンサート中に写真を自由に撮影しても良い文化もあります。(会場により、制限されているところもありますので、現地でライブやコンサートに足を運ぶ際は、係員の方に確認してみてください。) 1stアルバムをリリースしてから約10年目となる今年・2019年は、これまでに発表した4アルバム(『拯救世界』、『最後的831』、『大逃殺』、『生存指南』)から24曲を収録したベストアルバム『一事無成的偉大』をリリースし、台北アリーナと高雄アリーナのライブツアーをSOLD OUT。 現在、上海、香港、シンガポールなどを巡回するワールドツアーの真っ只中で、9月には東京でワンマンライブも行う予定です。 そんな彼らに、精力的に活動を展開するなか、ずっと同じメンバーでバンドを続けられる秘訣を聞くと、「音楽のために努力するのと、学生時代からの仲間として支え合うのが両立できているからです。僕たちは大人になった今でも、同級生のようにふざけ合います!」と、学生時代から変わらず、仲の良い一面を見せます。
八三夭831
写真提供:Taiwan Beats
また、<サマソニ>への印象について、ギターの劉逼(リウビー)は、「実は2013年に、<サマソニ>に行ったことがあります。集まったお客さんは、ライブを見る時、コーラス、モッシュやダンスなど、全身でライブを楽しんでいました。そんな人々の群れの中にいると、強いエネルギーを感じると同時に『ここにいる皆は、本当にロックが好きなんだな……!』と、実感しました」と語ります。 そして、今回の出演については、「これまでにリリースしたアルバムの中から、フェス向きのロックなナンバーを選んで演奏する予定です。いつも台湾のコンサートでファンの方と合唱する定番曲”東區東區”や “搖勒搖勒”で皆さんと盛り上がり、演奏者側として、エネルギーに満ちた空間を一緒に創れたらうれしいです!」と宣言しています! 搖勒搖勒 - 八三夭831

『心からの交流を楽しみにしています。』 - XIAO BING CHIH(シャオ・ビンチー)

XIAO BING CHIH
写真提供:Taiwan Beats
同じく8月16日(金)Billboard Japan Stageに出演するXIAO BING CHIH(以下、シャオ・ビンチー)は、2009年に「廷廷」という芸名でデビューし、台湾の人気バンド・魔幻力量(Magic Power)のメインボーカルとして活躍した、男性シンガーです。 魔幻力量(Magic Power)は、デビュー以来、台湾国内で若者を中心に大きな人気を博したのに加え、2016年に日本デビューも果たし、次世代を担うバンドとして期待を寄せられていました。しかし、メンバーの不祥事などにより、残念ながら活動を休止。シャオ・ビンチー自身も心を患い、しばらくの間、音楽活動から遠ざかります。 しかし、そのような苦しい時期も乗り越え、2018年に1stソロアルバム『凡人 MORTAL』を発表し、ソロシンガーとして再出発を果たしました。 “凡人” – Xiao Bing Chih 1stソロアルバムのリード曲”凡人”の歌詞は、挫折と闇からの希望、そして再生へ向かう道のりを描いたもので、2019年7月時点でYoutubeのMVが770万回再生を突破するなど、高い人気ぶりがうかがえます。 “凡人”が台湾国内で多くの方に受け入れられた理由について、本人は「この曲は、個人的な経験から創られた、意気消沈している人々へ訴えかける楽曲です。個人的な経験から作られた楽曲はいつでも人々の『心』に影響を与えます。台湾のファンの方は、”凡人”を聞くことで、勇気が湧いてくると伝えてくれます」と分析しています。
XIAO BING CHIH
写真提供:Taiwan Beats
そして2019年は、6月に東京で来日ライブを行い、台湾国内でアルバム名を冠したライブ<凡人 Tour>を7月6日(土)から8月31日(土)にかけて展開中です。 魔幻力量(Magic Power)時代以来2度目となる今回の<サマソニ>出演は、1stソロアルバム『凡人』を中心としたセットリストのほか、魔幻力量(Magic Power)時代の楽曲を大胆にリアレンジしたものをバンドセットで演奏予定との情報が入っています。 これまで、多くの困難を乗り越えてきたシャオ・ビンチー。「日本のオーディエンスは(音楽を聴くことに)とてもプロフェッショナルです。アーティストとの交流は、皆さんの心の中からきているのでしょう。僕も、<サマソニ>のステージで、日本の方と、心の交流をするのを楽しみにしています」と、「心」を大事にした前向きなコメントを発表しています!

“Plastic Love”カバー&新アルバムに注目 - 新鋭女性ソロシンガー9m88(ジョーエムバーバー)

9m88
写真提供:Taiwan Beats
8月18日(日)Billboard Japan Stageに登場予定の9m88(ジョーエムバーバー)は台北出身の女性ソロシンガーです。 ジョーエムバーバーは、2015年からニューヨークの名門校「The School of Jazz & Contemporary Music」で4年間ジャズを学び、2018年12月に卒業。今年1月から台北へ戻り活動しています。 そんな彼女が、多くの方に知られる事となったのは、2016年に台湾のヒップホップアーティスト・Leo王とのコラボレーション楽曲”陪妳過假日”を発表したのがきっかけです。 Leo王 - 陪妳過假日 feat. 9m88 初期の活動がコラボレーション中心だった理由について、「当時はニューヨークでジャズボーカルを学んでいましたが、自分で曲を創ることはまだできなかったので、自分自身を励ますために、先輩アーティストたちとコラボレーションをさせてもらいました。Leo王とコラボレーションした後、多くのアーティストから、『一緒に曲を作りましょう』と誘ってもらえるようになったんですよ」と、振り返ります。 2017年12月に〈2manysound〉からリリースされた7インチレコード『九頭身日奈』のカップリングでは、竹内まりやによるシティポップの名曲”Plastic Love”をカバー。 台北で育ち、ニューヨークで学んだ彼女が”Plastic Love”をカバーしたのは、「もともと、”Plastic Love”が大好きで、日本でもレコードを発売する予定があったので、挑戦してみようと思いました」とのこと。この経験について「”Plastic Love”に触れた道のりは魔法のようでした。日本語で歌うのを学び、歌詞を理解しようとすると、私自身が楽曲のストーリーと共鳴し、都市とのつながりを強く感じられるのがわかりました。シティポップが大好きです!」と、語ります。
9m88
写真提供:Taiwan Beats
様々なアーティストとコラボレーションを展開してきたジョーエムバーバー。2019年8月には、ついに本人製作の楽曲を収録したニューアルバム『平庸之上 Beyond Mediocrity』をリリースし、日本・アメリカを含む海外ツアーを予定しています。 そんな彼女は今回の<サマソニ>出演に向け”九頭身日奈”、”Plastic Love”の二曲のほか、ニューアルバムの楽曲が中心のセットリストを組んでいるとの情報も。「私の音楽を聴いてくれる方が日本にいることに本当に感謝し、とても光栄に思っています。今年、<サマソニ>をはじめとしたいくつかの会場で、日本のみなさんの前で演奏する機会を本当に楽しみにしています!」と、コメントしています!

「アジアが熱い」と言われる今、台湾にぜひ注目して

今回は<サマソニ>に出演する台湾のアーティストについてご紹介しました。年々音楽交流が盛り上がる日本とアジア各国。今年は、音楽フェスティバルのほか、各地のライブハウスでも、多くのアーティストが来日公演を行っています。日本でライブが観られる貴重な機会に、ぜひ足を運んでみてはいかがでしょうか?

Text:中村めぐみ Translater:張家綸 Cooperation:TAIWAN BEATS Brien John / 張凱鈞

EVENT INFORMATION

SUMMER SONIC 2019

SUMMER SONIC 2019 2019年8⽉16⽇(⾦)、17⽇(⼟)、18⽇(⽇) 東京:ZOZO マリンスタジアム&幕張メッセ 開場 AM 9:00/開演 AM 11:00 大阪:舞洲 SONIC PARK(舞洲スポーツアイランド) 開場 AM 10:00/開演 AM 11:00 詳細はこちら

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ボタニカルフェスってなに?<Local Green Festival‘19>のコンテンツと魅力を大解剖

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8月31日(土)、9月1日(日)の2日間に渡り、横浜赤レンガ地区野外特設会場で<Local Green Festival’19>が開催! <Local Green Festival>は、2018年からスタートした"MUSIC(音楽)"、"GREEN(緑)"、"WATER(水)" をテーマにしたフェスティバル。「緑が増えれば、もっと楽しく、もっと美味しく、生活が豊かになる」をコンセプトに掲げており、最高のロケーションで観ることができるアーティストのライブはもちろん、日本最大級のグリーンマーケットも魅力の一つ。約50店舗のボタニカルショップやオーガニックにこだわったショップが集結しており、近年注目を浴びているボタニカルアートを堪能することもできます。ライブやショッピングや美味しい食事まで、1日中、楽しむことができるフェスティバルです。今回はそんな<Local Green Festival>の魅力を3つのポイントに絞り、徹底解剖します!

①約50店舗が連なる大型GREEN MARKETと地産地消のローカルフードが集うFOOD AREA

<Local Green Festival‘19>では、植物や雑貨、食事を楽しめるマーケットが目白押し!見て触れて食べて、と五感を使ってフルに楽しむことができるのもこのフェスの醍醐味!

国内最大級のGREEN MARKET

GREEN MARKETには、約50店舗のボタニカルショップや雑貨セレクトショップが集結。大小、多種多様なグリーンを購入できるのはもちろんのこと、子供から大人までが楽しめるスワッグや植木のワークショップも多数開催されます。家族みんなで、友人たちと一緒に、緑に触れながら休日のひとときを過ごすことができますね。

Botanical56

創業65年の造園会社がプロデュースする「Botanical56」は、西海岸からインスピレーションを得たボタニカルショップ。確かな技術と経験豊富な知識を基に、植物を育てるのが苦手な方向けの植物や置きたい場所に合った植物を提案しています。オリジナルポット入り多肉植物やハンギングの他、屋外の植物などバリエーション豊富に取り揃えているので、ボタニカル初心者の方にもおすすめのショップです。

Lani Hawaii(ラニハワイ)

ハワイが好きな人やハワイに興味がある人にぜひ訪れてほしいのが「Lani Hawaii(ラニハワイ)」。ハワイで人気のレイフラワーのプルメリアをはじめ、ハワイアンネイティブプランツが大集合!ハワイアンソングやフラソングに登場するハワイアンフラワーを日本でも育てることができちゃいます。日本での育て方やお花の咲かせ方をしっかり教えてもらえるので安心です。

Smokeywood

「Smokeywood」は、大阪でビカクシダを専門で販売しているという一風変わったお店。1年間の保証制度を取り入れるなど、アフターケアも万全!

JFW

ショップ以外にも、テントなどのアウトドアグッズやアパレル、インテリアやジュエリーはもちろんのこと、栄養食品や果物のお店も軒を連ねます。ウェディングフラワーをメインに手掛けるフラワーデザイナーのお店「JFW」は、リースなどのインテリア雑貨やフラワーモチーフのアクセサリーをメインに販売しています。可愛らしい植物をモチーフとしたアクセサリーを目の前に、時間を忘れて夢中になってしまいそうです。

TRANSHIP

お部屋の模様替えやインテリアに興味があるならぜひ「TRANSHIP」へ足を運んでみてください。大型の観葉植物から小さな多肉植物まで、樹形と鉢にこだわった、インテリアグリーンを取り揃えています。
植物についてまったくの初心者だと、ボタニカルショップは敷居が高く感じてしまうこともありますが、マーケットならお店の人との距離が近く、お話しながら購入することができるので、質問もしやすいはず。また、植物はもちろんのこと、アウトドアグッズやアクセサリーのショップも充実しているので、インテリアや雑貨に興味がある人も楽しめそうですね。気ままに歩いているだけでも楽しくなってしまうGREEN MARKETで、ぜひお気に入りを見つけてみてはいかがでしょう?

全国のクラフトビールと地産地消のローカルフードが集うFOOD AREA

FOOD AREAには、約15店舗のショップが集結!地産地消の美味しいローカルフードや、クラフトビールを楽しむことができます。

EL CAMION BY T.Y.HARBOR BREWERY

「EL CAMION BY T.Y.HARBOR BREWERY」は、全国各地で展開するクラフトビアバー。ブルワリー直送の美味しいビールを味わうことができます。開放的な空間で楽しむビールの味はまた一味違うはず!

THUMBS UP

手作りにこだわった自慢のハンバーガーで有名な横浜にあるライブハウス&レストラン・バー「THUMBS UP」も出店。ケータリングで本格ハンバーガーが楽しめるのは嬉しいですね。

RUBBER TRAMP

千葉駅で 30 年愛され続けた老舗ピザ屋「I LOVE PIZZA」とコラボ企画をしたキッチンカー「RUBBER TRAMP」も!イタリアンの生地を使用した本格的なアメリカンピザはお見逃しなく。
幅広いメニューを取り揃えているので、みんなが楽しめるフードマーケットとなっています。野外で食べるご飯や、飲むお酒はまた格別なはず。家族や友人、みんなで乾杯しながらドリンクやフードを楽しんでください。

②旬なアーティストによるライブミュージックが楽しめるステージ

<Local Green Festival’19>では、旬なアーティストによるライブが楽しめるステージが用意されており、一部のライブパフォーマンスは無料エリアでも楽しむことができます!

8月31日(土)出演アーティスト

1日目の8月31日(土)に出演するのは、デビューわずかながら2017年に<第16回 東京JAZZ>や<SUMMER SONIC>、翌2018年には<FUJI ROCK FESTIVAL>などへの出演も果たしたWONKやNikeのキャンペーンソングを担当したiriiri - Only One また、ヒップホップ界の大御所達から熱い支持を集めるシカゴ出身のアーティストBJ the Chicago Kid、ブラックミュージックをベースとした変幻自在なボーカルスタイルが特徴で、2nd EPは、iTunes/Apple Musicでジャンル別1位を記録したことでも注目を集めたSIRUPらが出演予定。 SIRUP - Do Well さらに、<FUJI ROCK FESTIVAL>をはじめ、アメリカの大型フェス<SXSW>を含む全米ツアーやアジアツアーを行う等、自由奔放にシーンを行き来する新世代バンドTempalayTempalay - どうしよう RachelとMamikoからなるラップユニットchelmicoは、クリエイターからの注目を集め、CMやタイアップのオファーが殺到中でも話題。2人が織りなす個性的なパフォーマンスは必見です! chelmico - Player 他にも、独自の音楽性から多くのミュージシャン、クリエイターから高い評価を受けるAttractionsも登場。90年代初頭のUKロックの雰囲気を漂わせながらも、エレクトロやブラック・ミュージック、80年代の米TOP40ミュージックまでを飲み込んだ、今の世代ならではのミクスチャーサウンドを深化させた作品は要チェック。2020年代のバンドサウンドのトレンドを示唆するような先見性に満ちた仕上がりは見逃せません。 Attractions - Rock'n the Weekend

9月1日(日)出演アーティスト

2日目の9月1日(日)には、R&B界の歌姫としてアメリカの有名アーティスト達が絶賛しているマレーシア出身のYUNA、古今東西さまざまな音楽に影響されながら、旅を続けるロックバンドくるり、テレビドラマやCM・映画音楽の作家としても活動するシンガー大橋トリオらが出演予定。 Yuna - Blank Marquee ft. G-Eazy くるり - 琥珀色の街、上海蟹の朝 大橋トリオ - HONEY 他にも、耳の早いリスナーのみならず多くのアーティストからも注目を集める踊Foot Worksや、メンバー全員が平成生まれの20代というヒップホップチームSANABAGUN.も登場。 JAZZの影響を色濃く感じさせる驚異的に高い演奏力と老若男女問わず熱狂させる高いエンターテインメント性も併せ持つSANABAGUN.はステージを賑わせてくれそうです。 踊Foot Works - GOKOH feat. オカモトレイジ SANABAGUN. - FLASH 新世代のトラックメイカーとしてビートミュージックシーンを牽引する存在であるKan Sanoは、ジャズとクラシックを融合したような独自のスタイルが話題。国籍もジャンルも越えてライブやレコーディングに参加したり、様々な企業に楽曲を提供するなど、様々なシーンに破竹の勢いで浸透中のKan Sanoのパフォーマンスは一見の価値あり! Kan Sano - C'est la vie feat. 七尾旅人 シンガー・ソングライターのJQが(Vo)がトータルプロデュースするNulbarichは、ビートメーカー出身のJQらしいスタイルから生まれるグルーヴィーな音が特徴。既に50ステージを超えたパフォーマンスを国内外で重ねており、ライブパフォーマンスに定評のあるアーティストです。 Nulbarich - NEW ERA
1日中、パフォーマンスを楽しむことができるラインナップとなっているので、これまで聞いたことのない音楽にも触れられるはず。最高のロケーションの下、注目アーティストたちのライブパフォーマンスを楽しんでください!

③みなとみらいで考えるサステナブル(持続可能)な考え方

今回フェスが開催されるみなとみらいは埋立地でありながらも、横浜に寄り添いつつ、海と緑、自然が溢れる環境が魅力の一つ。多くの人が、緑や自然を感じるためにみなとみらいに足を運び、その海や緑を楽しみ、時には癒されていることもあるのではないでしょうか。 「緑が増えれば、もっと楽しく、もっと美味しく、生活が豊かになる」をコンセプトに掲げた<Local Green Festival‘19>では、「サステナブルライフ」の考え方を大切にしています。
山から流れる水が川から街を通り海に広がる。海の水が雨を降らせ山へ還る。 街に住む私たちの生活に緑が増え、街が綺麗になれば海も山も綺麗になる。 緑が増えれば、もっと楽しく、もっと美味しく、生活が豊かになる。
これがまさに、いまある資源を出来る限り有効活用し長く大切にする=サステナブル(持続可能)な考え方。“Local(地元)”の“Green(緑)”を大切にしよう。そしてみんなで楽しむ。自然や緑を感じながら、素敵なミュージックとともに大切な人たちと素敵なひとときを堪能してください。
夏の終わりにグリーンとグッドミュージックに包まれる2日間は、きっと癒しの時間にもなるはず。ぜひ、ボタニカルフェス<Local Green Festival‘19>に足を運んでみてはいかがでしょうか?

EVENT INFORMATION

Local Green Festival’19

2019.08.31(土)、09.01(日) 横浜赤レンガ地区野外特設会場 1日券 ¥8,800(税込) / 2日券 ¥13,800(税込) ※無料エリア有り 詳細はこちら

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振り返るフジロック2019|Janelle Monáe

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<FUJI ROCK FESTIVAL’19> 2019.07.26(FRI) Janelle Monáe@GREEN STAGE

ジャネール・モネイ(Janelle Monáe)、想像以上。初の<FUJI ROCK FESTIVAL(以下、フジロック)>、それもGREEN STAGEを、彼女はいともたやすく自分の色に染めてみせた。

今年のグラミー賞で最優秀アルバム賞にノミネートされた『Dirty Computer』を提げての初来日。さらにアルバムの発売とほぼ同時期にパンセクシャル(全性愛)であることをカミングアウトし、今やオピニオンリーダーとしても崇められる存在となった彼女のステージを、まさか<フジロック>で見られるなんて。

『Dirty Computer』収録の”Crazy, Classic Life”で早速、観客の心を掴むと、続く”Screwed”では民族風衣装で玉座に座り圧巻のラップを披露。さらに、通称「ヴァギナパンツ」を身につけて再登場した”Pynk”でファンは歓喜!

その後も衣装チェンジを繰り返しながら歌、ラップ、ダンス、ギターと変幻自在、縦横無尽。観客は「万華鏡」のように移り変わるジャネール・モネイ・ワールドを堪能した。

さらに終盤の曲の合間にジャネール・モネイは、女性、そしてLGBTQ、黒人、移民といったマイノリティたちの権利のために戦い続けようと観客に呼びかける。その言葉が素直に心に入ってくるのは、彼女が誰よりもマイノリティの当事者であり、彼女しかできない音楽とアートでその逆境を乗り越えようとしているからだろう。

前評判を軽く飛び越えてきたジャネール・モネイ。今日のステージを見た観客にとって、彼女は間違いなく「<フジロック>に戻ってきてほしい」アーティストになっただろう。

Photo by 横山マサト Text by ラスカル(NaNo.works)

FUJI ROCK FESTIVAL ’19

2019.07.26(金)、27(土)、28(日)
 新潟県 湯沢町 苗場スキー場 
9:00 開場 11:00 開演 23:00 終演予定

詳細はこちら

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フジロック現地interview|キュートなステラ・ドネリーを構成する要素とは?

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ステラ・ドネリー

「シリアスなテーマをシリアスな顔で歌うのではなく、ユーモアを交えてポップに歌う。その方が、訴求力の高いメッセージになる得ると考えたの」

世界一美しい街と名高い、西オーストラリアはパース出身のシンガー・ソングライター、ステラ・ドネリー(Stella Donnelly)が、<FUJI ROCK FESTIVAL‘19(以下、フジロック)>3日目のRED MARQUEEに登場した。口いっぱいにヌードルを頬張った、デビューEP『Thrush Metal』のジャケ写が日本でも大きな話題となり、一連のミュージック・ビデオで見せる、キュートかつコミカルな演技に男女問わず多くのオーディエンスを虜にしてきた彼女。それもあってか、会場には多くのオーディエンスが駆けつけていた。 今年3月にリリースされたファースト・アルバム『Beware of The Dogs』には、セカンド・レイプについての楽曲”Boys Will Be Boys”や、不逞の男性を告発する”Old Man”、自身の中絶経験について綴った”Watching Telly”など赤裸々な楽曲が並んでいる。それを、レコーディングにも参加したサポート・メンバーとともに、コミカルな踊りなどを交えて楽しげに歌うステラには、冒頭で紹介した発言のような「意図」があったのだろう。形骸化したパンク・ムーブメントの後に登場したアズティック・カメラ(Aztec Camera)やオレンジ・ジュース(Orange Juice)のアコースティックなサウンドが最高にパンクだったのと同様、お団子ヘアで天真爛漫に歌う彼女の姿は、まさしく「新世代のライオット・ガール」というべき希望の光に満ちていた。 ライブ直後の彼女に、初来日の印象や使用ギターのこと、愛読書や大切にしている映画についてなど、ざっくばらんに話してもらった。

ステラ・ドネリー

Interview:ステラ・ドネリー

──ライブ、めちゃくちゃ良かったです。 嬉しい!ありがとう。 ──バックスクリーンに、子供の頃の写真を投影してましたよね? うん。自分がどこから来たのか、忘れないようにするため。今、こうしてここに立っていられることへの感謝を込めてね。今回のライブで、初めて試してみたことだったの。<フジロック>のためにね! ──初めて日本のオーディエンスの前で演奏してみた感想は? もう、めちゃめちゃ楽しかった。みんなとっても優しくてフレンドリーで……。昨日はものすごい雨だったけど、だからこそ今日の天気を楽しんで、よりハッピーに過ごせているんじゃないかしら。 ──確かにそうですね。ちなみに昨夜はどうしてました? 私たち昨日、ロンドンからここまで来たのだけど、48時間ずっと寝てなかったから早めにホテルに戻り、メンバーとトランプやったりしてすぐ寝ちゃった。今回の滞在はとっても短くて、あまり色んなところへ行けないのが残念。12月にまた来るからその時は東京と大阪をゆっくり探索したいな。

ステラ・ドネリー

──是非! で、今日は「ステラ・ドネリーを構成する要素」についてお聞きしたいなと思って。 OK。自分では大きく2つの要素があると思ってる。一つは「パンク・ミュージック」。色んなバンドを観て、その影響の組み合わせによって出来ているのだけど、中でもパンクからの影響がとても大きい。音楽的にはそう聴こえなくても、自分が思ったことを素直に表明する姿勢というのは間違いなくパンク精神よね。 もう一つは、「これまでの人生経験」。恋に落ちたり、別れたり。女性アーティストとして、この数年間で感じたこと……そのうちのいくつかは、あまりいい思い出ではないけれど、私に歌詞を書くモチベーションを与えたし、書くことによって自分のやっていることに対して自信が持てるようになっていったと思う。そんな自分を見て、若い女の子たちがギターを手に取ってくれるようになって欲しいな。 ──今、ステラが使っているシェルピンクのストラトキャスターは……。 フェンダー・ジャパンよ! バンドのベーシスト、ジェニファーから安く売ってもらったの。ギターは全部で3本持っていて、アコギと、あと1970年製の赤いヴォックス・ストローラーを持ってる。指1本で持ち上げられるくらい軽くて(笑)アルバムのレコーディングでも使っているわ。 ──もともとはアコギから始めたんですよね? そう。私が8歳の時に父が買ってくれて、それでいくつかのコードを教えてくれた。そこから先は独学で覚えていったわ。ラジオから流れてくる曲を聴いて、どうやって弾いているのか必死に調べて。そのうち徐々に上達していったという感じ。 で、あるときアコギを車の中に置きっぱなしにしていたら、誰かに盗まれてしまって。仕方ないから、それまで全然触ったことのなかったエレキを手に取ってみたの。もしアコギを盗まれてなかったら、きっとまだエレキを弾いてなかったと思う。なので、あの時の泥棒には感謝してるわ。「(日本語で)ありがとうございます」あははは!

ステラ・ドネリー

──(笑)。スリーフィンガーでエレキを弾いてるのは、アコギからの名残なんですね。 まさにそう! ──歌の中に笑い声やため息を入れたり、話すように歌ったりする表現は、どこから来たもの? 「正直であること」を、常に自分に思い出させるのにとてもいい方法なの。単にメロディをなぞるように歌っているのだと、アイドルと変わらないというか。自分のストーリーを、まるで話すように歌うことでよりリアルに表現できる気がする。 ──ビブラート唱法も特徴の一つですよね。 ライブのビデオを見返したら「あ、やってる」って感じで、自分でも気づかないうちに習得していたみたい。思い返してみると、風邪を引いてあまり声が出なかった時に、無理やり出そうとしたら出来るようになった気がするな。ただ、エディット・ピアフ(Edit Piaf)は好きだけど、やりすぎは良くないと思っているので、ほどほどに取り入れているわ。 ──ミュージック・ビデオではコメディエンヌっぷりも発揮してますよね? 本当に? でもそれはきっと、編集が上手いからだと思うな(笑)。キャラクターを演じるのは難しくて、最初は苦労したからそう言ってもらえて嬉しいわ。 ──レオタード姿でユニークなダンスをしたり(”Old Man”)、死体やナースを演じたり(”Die”)、ああいうアイデアはどこから生まれるのですか? “Old Man”は映像作家のフィオナ(・ジェーン・バージェス)が全体のテーマを考えてくれたのだけど、ダンスの振り付けは私が適当に思いついたものよ(笑)。ちょっと遊び心があって、奇妙な感じはフランスのヌーベル・バーグを意識してるの。ジャン=リュック・ゴダールとかね。撮影はアムステルダムで行ったから、オランダとフランスの要素がいい具合に混じり合っているんじゃないかな。

Stella Donnelly - Old Man

“Die”はスタジオ・ジラフの作品で、「死」というものを面白おかしく表現したかったの。ちょっとハリウッド映画を意識して、大きな霊柩車に乗ってみたり、棺桶に入ってみたり……(笑)。「死」って語ることをタブー視されているというか、忌み嫌われたものとされているじゃない? オーストラリアを含め、特に英語圏ではそうだと思う。でも国によっては、あるいは人によっては「死」についてオープンに語ったり、「生の一部」として捉えたり、むしろ明るく祝福するものと考えてさえいる。どちらも否定しないけど、私自身は後者の考え方に近いと思う。まだ死にたくはないけどね(笑)。

Stella Donnelly - Die

──僕も、メキシコの死の祝い方がとても気になっています。 「死者の日」ね! ──愛読書や、大切にしている映画を教えてもらえますか? えーっと、そうだな。お気に入りの映画は、アルゼンチンの監督ダミアン・ジフロンの『人生スイッチ(Wild Tales)』(20014年)。「暴力」と「復讐」がテーマで、ありえないような出来事が次々と起こるクレイジーな物語なのだけど(笑)同時に風刺も利いた知的な作品なの。 愛読書は、オルガ・トカルチュクというポーランドの作家が書いた『Flights』。いくつかの短編で成り立っていて、様々な場所が舞台になっているからツアー中に読んでいると、すごく入り込める。2回読んだわ。映画は飛行機の中で観る程度なのだけど、本は大好きで、たくさん買ってしまうから常にスーツケースがパンパン(笑)。なるべく本屋には立ち寄らないよう気をつけてるわ。ちなみに今は、チャールズ・ブコウスキーの『On Love』という詩集を読んでいるわ。 ──音楽や映画、読書以外で関心を持っていることは? 実は今、言語学(linguistic)をオンラインで勉強していて、近いうちにちゃんと大学に通おうと思っているの。私はウェールズ系のオーストラリア人なのだけど、「ウェールズ語」という素晴らしい言語が失われつつあることに心を痛めてるの。それをちゃんと勉強して、残していきたいなって。 ──次のアルバムでは、どんなことをテーマにしようと思っていますか? 「テーマにしたい」と思っていることはまだ決まってないのだけど、テーマに「したくない」ものはもう決まっていて。とにかく「ツアーに関する作品」だけは避けたい。よくあるじゃない? デビュー作を携えツアーに出たミュージシャンが、それに感化されて《I'm on the road, blah-blah-blah〜》(と歌い出す)みたいな曲を作るのって、ありがち過ぎて。 ──(笑)。 ツアーから戻って日常生活を取り戻し、「自分はどこから来て、どこへ向かうのか」にちゃんと向き合いながら曲を作りたいな。 ──ライブの時のあの写真には、そういう意味も込められていたのですね。 その通りよ!

ステラ・ドネリー

ステラ・ドネリー(Stella Donnelly) オーストラリア・パース出身のシンガー・ソング・ライター。ソロ活動の傍ら、Bells RapidsやBOAT SHOWのギタリストとしても活躍。2017年にリリースした楽曲“Boys Will Be Boys”でオーストラリアの音楽見本市、Bigsound 2017のリーバイス・ミュージック・アワードを受賞したことで世界的な注目を集め、〈Secretly Canadian〉と契約。2018年、“Boys Will Be Boys””を収録した『THRASH METAL』EPにボーナストラックを追加しワールドワイド流通で再リリース。2019年3月にデビュー・アルバム『Beware of the Dogs』をリリースする。

Photo by Kazuma Kobayashi Text by Takanori Kuroda

EVENT INFORMATION

ステラ・ドネリー

Stella Donnelly Japan Tour

2019.12.11(水) OPEN 19:00/START 20:00 渋谷CLUB QUATTRO ADV ¥6,000(入場整理番号付、1ドリンク別)

2019.12.12(木) OPEN 19:00/START 20:00 梅田SHANGRI-LA ADV ¥6,000(入場整理番号付、1ドリンク別)

チケットピアローソンチケットイープラス

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『ライオン・キング』とRIRI、新時代を象徴する2つのアイコン

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8月9日公開の“超実写版”『ライオン・キング』。その日本版オフィシャルソング「サークル・オブ・ライフ」の歌唱アーティストに大抜擢されたのが、19歳のオルタナティブR&Bシンガー・RIRI。16歳からL.A.を拠点に数々のプロデューサーのもと活動、日本人離れした圧倒的な歌唱力と存在感で国内外からの注目を集めるシンガーです。今回は、映画本編の見どころや「サークル・オブ・ライフ」にまつわるエピソードを軸に、映画『ライオン・キング』とRIRI、新時代を象徴する2つのアイコンにフォーカスを当てたスペシャルインタビューをお届けします。

Interview:RIRI

——全世界で世代を越えて愛される『ライオン・キング』。もちろんRIRIさんにとっても親しみのある作品かと思いますが、今回公開される“超実写版”、実際ご覧になっていかがでしたか? 本当に超実写版ということを忘れちゃうくらい繊細な部分までリアルに描かれていて。それによって心情的にもすごく引き込まれていくというか、世界観に入り込んでいく感覚があって、すごく感動しました。 ——私もとても感動しました。特に冒頭シーンの圧倒的な迫力と臨場感は、思い出すだけで涙が滲んでくるほどです。そして今回、そのオープニングでも流れる本作に欠かすことの出来ないテーマ「サークル・オブ・ライフ」の日本版オフィシャルソングをRIRIさんが歌われていますが、まずこの大抜擢を受けたときの感想は? スタッフの方から「決まったよ! 」っていうお話を聞いたときは、みんなで喜んだし「がんばりましょう! 」っていう想いがあふれました。私も昔からディズニー作品をたくさん観ているということもあったので、いつかディズニー作品に携わることが出来たらいいなと思っていて。なので、まさかこんな機会がいただけるとは! って。 ——ひとつ夢が叶ったような出来事だったんですね。今回の「サークル・オブ・ライフ」によって、アーティスト・RIRIのスケール感が更に広がったと感じているのですが、ご自身はどんな気持ちでこの曲に向き合っていらっしゃいますか? ありがとうございます。今回、「サークル・オブ・ライフ」のコンセプト、“一人一人が輝く存在で、誰でも一人じゃない。みんな誰かしらといろんなストーリーのなか愛で繋がっている”っていう部分を歌声で表現したいなと思っていて。あとは、太陽が地平線から力強く昇るイメージや、サバンナの壮大な風景を表現出来たらいいなと思いながら心を込めて歌っています。

——「サークル・オブ・ライフ」はもちろん、「ハクナ・マタタ」や「愛を感じて」など本作には名曲と呼ばれる歌が数多く登場しますよね。さらに今回、ビヨンセやドナルド・グローヴァー(チャイルディッシュ・ガンビーノ)、ファレル・ウィリアムスといった名だたるアーティストの参加により、音楽的な面だけを切り取っても話題性の高い作品となっています。劇中の音楽については、どんな印象を持たれましたか? とにかく今回のキャストが世界で大活躍されている方々だというのもあるんですけど、楽曲自体もよりドラマチックさが増すアレンジになっていたり、超実写版に合わせてアップデートされているのをすごく感じていて。特に、劇中で流れるビヨンセの新曲『スピリット』は、歌詞的にも「心の中に眠っている本来の自分の声が聞こえますか?」っていう問いかけであり、「一人一人が輝く花を持っている」っていう強いメッセージが込められていて、そういった部分が物語とリンクして生まれる感動があったり。ビヨンセにしか出来ないような表現がたくさんあったので、そこも本当に素晴らしいなあと思いました。 ——ナラ役で声優としても活躍されていらっしゃいますが、声の演技という点ではいかがでしたか? すごいですよね! 音楽以外でもあんなに表現出来るのが「さすがだなあ」って思いました。ライブパフィーマンスはもちろん、これまでにご出演された映画とかもたくさん観ているんですけど、彼女の尋常ではない表現力は本当にすごく尊敬しています。 ——彼女の持っている強さは、ナラにも重なるところがありますよね。 本当にそう思います。ナラって、シンバを一番に信じていて、力強い芯のある女性というキャラクターなので、ビヨンセのように女性を引っ張っていく世界のディーヴァっていうところと重なる部分がたくさんあるなって思います。

——今回、日本版オフィシャルソングを担当されるということで、ジョン・ファヴロー監督とシンバ役のドナルド・グローヴァーさんに直接会って歌声を披露されたそうですね。 歌い終わったあとに、お2人とも「Yeah!!!!!」って拍手してくださって(笑)。ドナルド・グローヴァーさんは「『ライオン・キング』に出演した方がいいよ! 」って言ってくださったり、帰るときに水を飲みながら「またね! 」って手を振ってくれたりして。お会いする前はチャイルディッシュ・ガンビーノのMVをとか見ていて「どんな方なんだろう」って思っていたんですけど、すごく穏やかで優しい方でした。 ——物語中では、プンバァやティモン、「ハクナ・マタタ」という言葉との出会いがシンバを大きく成長させるきっかけとして描かれています。今回の監督やドナルド・グローヴァーさんとの出会いもそう捉えられるのかもしれませんが、RIRIさんにとって特別な意味を持つ言葉や出会いってどんなものでしょう? 昔からすごく好きで大事にしている、“夢見ることができれば、それは実現できる(If you can dream it, you can do it.)”っていうウォルト・ディズニーの言葉があるんですけど、本当にそうだなって思う瞬間がすごくあって。私は昔から世界で活躍出来るアーティストになりたいっていう大きな夢があって、そこに向かって本気で進んできているし、それなりに大変なこともたくさんあるんですけど、それも将来夢を実現するために起きていることだって感じることが多々あります。それに、自分の身の回りにいる尊敬出来る方たちが力になってくれたりするので、本当に「サークル・オブ・ライフ」じゃないですけど、出会う人に影響を受けたりして、「がんばろう」って思えたりすることもたくさんあります。人と人との愛のつながりの中で素晴らしい影響を受けることがたくさんあるなって、すごく思いますね。

——いい影響を与えあって生きていけたら、それはとても素敵なことですよね。自分で未来を切り拓いていくシンバの姿はRIRIさんにも重なるところがあると感じました。これから新時代のアイコンとしてどんなエンターテインメントをつくっていきたいですか? 私はグラミー賞を受賞するっていう大きな目標があるんですけど、日本人がまだ獲ったことがない4大部門を目指しています。今、アジアの国のアーティストがどんどん世界に出ていっているなかで、絶対に日本人も世界に進んでいけると思うし、日本人アーティストとして世界で活躍したいという想いも強くあるので、そういった意味で新時代をスタートさせるための革命を起こせるようにという気持ちでいつもがんばっています。これからまだまだ道のりは長いと思いますけど、実現出来るようにがんばります!

ライオン・キング 8月9日(金)全国公開

監督:ジョン・ファヴロー  オリジナル・ソング:エルトン・ジョン、ティム・ライス  声の出演:ドナルド・グローヴァ―、ビヨンセ 原題:Lion King   配給:ウォルト・ディズニー・ジャパン ©2019 Disney Enterprises, Inc. All Rights Reserved.

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RIRI

オフィシャルサイト

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フェスレポート|蓮沼執太フィルが切り取る<FUJI ROCK FESTIVAL’19>

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7月26日(金)〜7月28日(日)に新潟県湯沢町苗場スキー場で行われた<FUJI ROCK FESTIVAL’19(以下、フジロック)>。

<フジロック>に出演したアーティスト6組へ、『写ルンです』を渡しアーティストから見たフェスの様子を切り取ってもらいました。

出演者にとって、<フジロック>はどんな風に映っているのでしょうか?

蓮沼執太がコンダクトする、総勢16名が奏でる現代版フィルハーモニック・ポップ・オーケストラ蓮沼執太フィルが切り取った写真をコメントとともにご紹介します。

FUJI ROCK FESTIVAL’19 Photo Report:蓮沼執太フィル

生まれて初めて行くフジロックでした。 音楽を楽しむリスナーとして音楽フェスティバルに対して斜に構えていた部分があった僕でしたが、今回演奏家としてフジロックに参加させてもらったことでその意識がガラリと変わりました。 蓮沼執太フィルのメンバーと色々なステージを歩きライブをたのしみ、たくさんの友達に出会えば挨拶をする。 ユザーンと共にやってきた大雨と暴風も今となっては良い思い出です。 出演した FIELD OF HEAVEN 昼下がりの蓮沼フィル、音が奏でられるにつれてオーディエンスがドンドンと増えていき最後は満員御礼。気持ちを込めた演奏になった、フィル史上上位に入るパフォーマンスでした。 更にはユザーンとのデュオ、ユザーンと勝井祐二さんとのステージに出演させていただき、3ステージで演奏しました。 初めてのフジロックを経て、蓮沼執太フィルはいよいよ8/25(日)日比谷野音公演へと勢いよく突き進みます!

蓮沼執太フィル

PROFILE

蓮沼執太フィル

蓮沼執太がコンダクトする、総勢16名が奏でる現代版フィルハーモニック・ポップ・オーケストラ。5人編成の蓮沼執太チームを母体として2010年に結成。2014年1月にファーストアルバム『時が奏でる』(SPACE SHOWE MUSIC)をリリース。同年、札幌、福島、名古屋、京都、広島、高松にてリリースツアー。2016年2月にスパイラルホール2daysを実施、2017年1月に草月ホールにて単独公演を実施。2018年7月18日にセカンドアルバム『アントロポセン』(日本コロムビア)をリリース。すみだトリフォニーホールでのアルバム発売記念公演「フルフォニー」を皮切りに、名古屋デザインホール、大阪千日前ユニバース、福岡MUSIC CITY TENJIN、札幌OTO TO TABIと全国を巡行。

Twitter公式サイト

EVENT INFORMATION

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日比谷、時が奏でる

2019.08.25(日)
 日比谷野外音楽堂 
OPEN 16:30 START 17:30

出演 蓮沼執太フィル 蓮沼執太フルフィル KAKATO(環ROY x 鎮座DOPENESS) JAZZ DOMMUNISTERS(菊地成孔 & 大谷能生) 砂原良徳 原田郁子 平山昌尚 Licaxxx

料金 前売 A席6,800円 B席4,800円 C席3,800円 スタンディング2,800円 当日 A席7,300円 B席5,300円 C席4,300円 スタンディング3,300円 ※雨天決行荒天中止、小学生以上要チケット、未就学児童無料

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FUJI ROCK FESTIVAL ’19

2019.07.26(金)、27(土)、28(日)
 新潟県 湯沢町 苗場スキー場

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ravenkneeが新たな時代の幕開けと共に鳴らす音とは?ポップとエレクトロの狭間でうまれた“ubugoe”から探る

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7月3日(水)に新曲“ubugoe”を配信リリースしたravenknee(レイベンニー)。デビューEP『PHASES』から約7ヶ月ぶりとなる今作は、ミックスエンジニアに前作同様サカナクション「さよならはエモーション」等々を手掛ける土岐彩香を迎え、平成から令和へと時代を繋ぐようなドラマチックな展開となっている。ポストロックやエレクトロ、シューゲイザーなど、彼らの音楽的ルーツが色濃く散りばめられつつも、ポップへ昇華した“ubugoe”は、新たなravenkneeの幕開けにも感じる楽曲だ。 今回は、この“ubugoe”について、制作背景や楽曲への思いや、8月11日(日)に開催される自主企画についてなどじっくり語ってもらった。

ravenknee - ubugoe(Official Music Video)

INTERVIEW:ravenknee

――7月3 日にリリースした新曲“ubugoe”の評判がとてもいいですね。 松本祥(Vo/Gt以下、祥) 「ポップだけど、革新的なところを突いていて、聴いたことのない感じだった」と言われたのは嬉しかったですね。 松本一輝(Gt以下、一輝) 今までのテイストを加えながらも、聴きやすいように、ポップに仕上げているので、これまでとは違った印象の楽曲になりました。 ――“ubugoe”はみなさんのルーツが散りばめられていて、それが「革新的」と言われる部分に繋がっていると思うのですが、作る上で、どんなことをイメージしましたか?  僕が高校2年生ぐらいの時に、なんとなく一人でいっぱい曲を作ってた時期があって、特に披露をするとかもなく溜め込んでたストックがあるんです。構成も決まってなくて、歌詞もなくて、メロディーとコードだけある曲で、いつかバンドをやる時に、できたらなっていうような。今までそのストックを弾き語り、僕が90%くらいトラックを作り込んだものをみんなに渡してたんですけど、今回は、ギターと声だけで録ったやつをみんなに送って、そこから組み立てていくっていう新しい形で、初めて作ったやつですね。 一輝 自分は“daydreaming”(2017年12月に自主制作にて発表した楽曲)の感じがすごく好きなので、そういう北欧のテイストのギターリフと、それにのっかるようなシンセサイザーのリフを重ねられたらいいなと思いました。祥くんからもらった音源に、その2本だけを1コーラスつけて送り返して、それを元にだいたい90%くらい完成させてもらって、それからメンバー全員で構成を削って、足したりしてという感じですね。  本当は転調してCメロとかあったんですよ。結局、最後はサビが転調するんですけど、元々はCメロっていうまったく別の転調があって、そこで転調してたんですよね。でも、ごっそり思い切って削ってみたり、ひたすら5時間ぐらいバンドでスタジオに篭って、構成を考えながら作りましたね。

――制作にはどれくらいの期間かかったんですか?  弾き語りのボーカルをみんなに送ったのは2月末くらいでした。そこからレコーディング撮り終わったのが4月の半ばです。 一輝 期間的にはそんな経ってないかもしれないですけど、何回もトラックを作り直したり、そういうので結構労力がかかりましたね。 ――東さんと安田さんは初めて楽曲を聴いた時、どんな印象でしたか? 安田照嘉(Ba以下、安田) 弾き語りできたっていうのはすごく新鮮でしたね。祥くんの弾き語りがいいと思って、バンドに入ったというのもあったので。 東克幸(Dr以下、東) トラックが作り込まれてきた時に、それを再現するのがドラムの重要な課題だと思ってたんですけど、フィルの自由さも“ubugoe”の前ぐらいからあがってきてて、色々考えていれられるようになって。鳥が羽ばたいていくイメージを想像しながらプレイしました。

――みなさんの“ubugoe“のイメージは?  まぁ、緑は浮かびました。あくまでポップで壮大で、エレクトロで、空間の広がりがあるようなシューゲイザーまでいかないけど、北欧や民謡系のサンプルを取り入れたり、エレクトロなんですけど、オーガニックなイメージというか。 安田 北欧のお祭りはイメージしてましたね。 一輝 電子音楽に使われている音色は民族楽器だったりとか、自然っぽさを意識してます。 安田 音楽的な面でもジャンル的な面でも、「新しい時代への移り変わり」というのを考えてました。 一輝 ある意味、前から一貫してるよね。“新しいことをやっていきたい”っていうのは。

――確かに5月から年号が令和に変わり、時代の移り変わりは感じますよね。以前、インタビューさせてもらった時は、サーキットフェスの出演を控えていたり、ライブの本数も去年に比べて増えていると思うのですが、そういったことを踏まえて、バンドに何か変化はありますか?  すごくありますね。ライブが楽しくて、自信になってきたというか。 一輝 「やってやったぜ」みたいな感覚がたまにでてきましたね(笑)。 安田 ハプニングを楽しめるようになってきた感じはありますね。  あと、ライブ中にテレパシーが通じるような感覚。メンバー間で目だけで話せるような感じがでてきたような気がします。エレクトロバンドといえど、グルーヴとか、フィジカルを大事にしているところもあるので、そういうのが結構難しい課題ではあったんですけど、エレクトロをメインに、例えばエレクトロユニットだったらほとんど2ミックスで出してる感じでよかったりだとか、他にもユニットの難しさもあると思うんですけど、バンドサウンドはバンドサウンドで生音だけでやってるバンドがあったりする中で、結構エレクトロの2ミックスと生音とのバランスみたいな、中音と外音がこうでみたいなのは、すごく難しい課題なんですけど、毎回、ライブごとに小さい課題を考えている中で、クリアしているような気がしていて、それがこの半年間で、自信と楽しさに繋がってる気がします。 一輝 僕はできるところは全部ちゃんとリアルタイムでやって、ちゃんとドラムとかにもエレクトロの同期とかを返しているんで、たぶんリアルタイム感っていうのは伝わっていて、電子音楽なんだけど、ライブの生感に繋がっていると信じているんですよね。そういうことを追求していって、やっと形になってきたかたな、と思います。  毎回、ライブは少しずつ違いますね。曲の繋ぎとか、セクションのアレンジとか。エレクトロの部分も毎回同じシーケンスが鳴ってる日はないし、エフェクトをかけるタイミングもその日によって違うし。セットリストは決めているんですけど、アレンジは本番でいきなり変わったりとか結構ありますね。

――それに対して、周りのお客さんの反応はどうですか?  こっちが楽しくなるにつれて、反応もいい方向に変わってきている気がしますね。 一輝 ちゃんとやれば伝わると実感しましたね。 ――8月11日には、リリースを記念した自主企画がありますが、どんなライブになりそうでしょうか?  新曲盛りだくさんでいきたいと思っています。まだ音源も公開してないし、ライブもしてないし、本当に誰も聞いたことない曲がたくさんあるんです。ライブでしかやってない曲は結構あるんですけど、それを抜いてもまだ新しい曲がたくさんあるので、そこでお披露目できたらなと思います。 ――楽しみです。今回、企画に出演予定のLucky Kilimanjaro とthe engyとは、どんな繋がりがありますか?  2バンドとも繋がりが深いバンドです。Lucky Kilimanjaroは、revenkneeが結成してから2回目のライブで一緒に共演をしました。初めてあったのはもう少し前ですね。ライブハウスで会ったんですけど、僕、結構コミュ障というか、初対面の人と話が続かない人なんです。そしたらキーボードのまおたき(大瀧真央) ちゃんとかきて、「バンドやってるの?」とか、ただの客だったのに、こっちがすごく質問を受けて。そこからちょいちょいライブハウスで会うようになって、挨拶するようにはなりましたね。the engyは前にやっていたバンドで、2回くらい対バンしましたね。 安田 僕はthe engyは普通にファンだったんですよ。ravenkneeを組んだくらいの時に、このバンドでイベントするなら、the engyを呼びたいっていう話をしていたのは覚えてますね。  その時、YouTubeにEPのトレイラーくらいしかなくて、メンバー不明みたいな感じだったんですけど、それをてるくんがディグって聴かせてくれて、「日本人!?」みたいな印象でした。 安田 そのあと、the McFaddinっていうバンドと仲が良いみたいで、なんやかんや繋がっていたって感じですね。そしたら、同じレーベルに所属することになって、すごく縁の深いバンドになりましたね。  いつのまにかレーベルメイトになってましたね。

─――縁のあるバンドが出演されるんですね。今回の自主企画が一つの区切りとして、ravenkneeの次のステップは?  やっぱり、より大きい会場でライブがしたいですね。 一輝 取り急ぎ、アルバムですね。もう曲は録り終わっているので。 ――どんなアルバムになりそうですか?  今まで通り、エレクトロやクラブミュージック的な方面から攻めるということを意識しながら、ポップの中で新しいことを探そうとしているような局面も持ちつつ、“OCEAN”や“ubugoe”みたいな日本語の壮大なシューゲイザーや僕らのルーツを詰め込んだ作品になると思います。 一輝 今回は今までと違って、メンバー全員が関わっている曲が増えていて、その多様性も生まれていると思います。  一緒に切磋琢磨してゼロペースから作った曲が結構あります。これまでのEPのようにジャンルが違う曲が目まぐるしく変わるんですけど、1つの物語として構成的に流れをつくれたらなと思います。 一輝 より多様性になったから、その間がでてきたって感じですね。いろんな幅がある曲ができたので、その間を繋げる曲ができてきたっていう感じですね。ライブの幅もそれで広がっています。 ――アルバムに収録される曲が、今回の自主企画で聴けるかもしれないですね。楽しみにしてます。

Text by maomao Photo by Hayato Oishi

INFORMATION

ubugoe

2019.07.03(水) ravenknee 収録曲 1. ubugoe 詳細はこちら

The era of turmoil

2019年8月11日(日) OPEN 17:30/START 18:00 東京 clubasia ADV/DOOR ¥3,300(1ドリンク別) LINE UP:Lucky Kilimanjaro、the engy

詳細はこちら

ravenknee

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レポート|Dewar’sプレゼンツのチルアウトフェス、プレオープニングパーティにWyolicaが登場

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チルアウトフェス「Dewar's Highball Crossing Festival」がGINZA PLACE 3階のパノラマスペースcommon ginzaにて8月10日(土)より幕を開けた。これは「ハイボールの起源」とされるデュワーズハイボールを飲みながら、旬なミュージシャンによるLIVEも連日楽しめる期間限定のイベント。銀座はDewar's(デュワーズ)の名誉ブランドアンバサダーの酒向明浩さんの酒向バーがある地。 銀座地区のバーテンダーに“ハイボールに一番向いていると思われるウイスキーとは?”とアンケート調査を行ったところ、デュワーズが1位に。デュワーズにとってホームグラウンドと言える場所。海外からも大勢の方が銀座に集まるお盆シーズン。猛暑が続いてる中、クールな音楽とクールなハイボールを楽しむことができるイベントだ。 ライブの方は「Back to the Origin Live」とタイトルされ、連夜、独自の音楽性を展開している様々なミュージシャンが日替わりで登場。このイベントのコンセプトでもある「ハイボールの起源」に紐づき、出演ミュージシャン各位が自らの「音楽の起源」とも言うべき自身のエポックな曲やデビュー曲、はたまた影響を受けた楽曲のカバー等々を贈るスペシャルなアコースティックライブも展開されていく。 Dewar's Highball Crossing Festival
そんな中、私が伺ったのはオープン前日に催されたレセプションパーティ。その模様を以下に伝えたい。

レセプションパーティへ潜入

私が会場に到着したのは既に会も半ば、みなさん程よく飲まれており、各位談笑の花が各所で咲いている中であった。この日は仕事を終えて帰路前のいい時間帯に加え金曜日の夜。合わせて明日からお盆休みに入る方も多いとみえ、いい意味で気楽そうで、心から楽しそうな雰囲気が既に会場全体に広がっていた。 普段はイベントスペースとして多目的に使われているこのパノラマスペースcommon ginzaだが、この日は一部、デュワーズのスコットランドのアバフェルディ蒸留所へと変身。下には長い毛並みの良い芝生が敷かれ、サイドには丘陵を思わせる腰をおろせるスペースを多分に用意。そこにべたに座ったり、寝っ転がったりもできる、そんなフリー具合も良い。例えば文庫本でも持ち込んで、それを読み読みハイボールも飲み飲みなんて最高そう。また、対照的に場内には銀座の中心地のシチュエーションを活かした外の景色を楽しみながらのテラスも設置。こちらは銀座の街や行き行く人、車の流れを眺め、日本のモードの中心を眺めながらハイボールを味わうのも、この機会ならではの一興となりそうだ。 そんな中、肝心のライブが始まった。このレセプションの日、登場したのは、今春6年ぶりの再結成が報告され、ちょうど数日前の8月6日にベストアルバム『Beautiful Surprise~Best Selection 1999-2019~』をリリースしたばかりのWyolicaであった。 この日は再結成2回目のライブでもあった、ボーカルAzumiと、アコースティックギターSo-toの2人による、このWyolica。その牧歌的なスペースの前方に準備されたステージにまずは2人が現れる。 さながら蒸留場でのウェルカムパーティにアーティストがゲスト出演しているかのようなシチュエーションと雰囲気の中、現れた2人。ハイボールを片手に、みんながステージの方へと集まってくる。Azumiはハイチェアーに座りハンドマイクを、So-toも椅子に座りアコギのフレットの感触を確かめる。 短いながらも、ゆったりのんびりと時間を進めていった彼ら。「Wyolica=草原の民」の造語をユニット名に持つだけあり、その名の真意と本日のシチュエーションや意義とがベストマッチを魅せていく。 「今日は短い時間ですがよろしくお願いします」(Azumi)の言葉の後、ライヴはスーッと始まった。1曲目は「星」。彼らが2007年に発表したシングル曲だ。清涼感のあるSo-toのアコギの爪弾きの上、時にチャームな音を交え、出会えた感溢れる感情を込めて、その伸びやかな歌声を場内いっばいに広げ、歌物語を展開していくAzumi。芝生エリアに集まったお客さんたちも、立ったり座ったり、腰かけたりと、ハイボールを傾けながら、綴られる音物語に自信を佇ませていく。 続く未来に向かって歌がはじけた「スパークル」からは、清々しさの如く場内にちょっとした明るさと弾んだ気持ちが呼び込まれていく。会場の手拍子と共に少し明るめのギターストロークの中、その歌声が弾み広がっていく様を見た。 中盤は新曲たちが贈られた。上述のベストアルバムの中から9年ぶりの新曲となった、ちょっとしたノスタルジックを擁した子守唄にも似た、「Beautiful Surprise」では、シンプルでささやかだけどとても大切な気持ちのこもった♪Beautiful Surprise♪が、繰り返される毎、聴き手毎に、様々な違った意味を帯びて響いた。周りもゆっくりと体に染み込ませるように聴き入っていたのも印象深い。また、So-toがガットギターに持ち替え、Azumiもシェイカーを用い歌われた、歌詞にスコッチというフレーズも出てくるこちらも新曲「ワンルーム」では、ウォームでジャジーな雰囲気の中、アダルティーさが会場を包み込んでいった。 続いてのカバー曲、シンディ・ローパーの“タイム・アフター・タイム”では、切なさとキュンとした気持ちを場内と共有。サビでは感情が込もり、“この気持ちよ届け!!”と言わんばかりにAzumiが歌を進めていけば、So-toのアコギも透明感のある音色からサビに入ると突如力を漲らせていく。そんな彼らならではの独特なカバーへと行き着かせていった 最後は彼らの人気曲“さあいこう”が締めた。時代が僕らを待っている。さあ行こうと歌を通した明るい呼び掛けが、場内に明日への活力を付与してくれ、とても前向きな気持ちにさせてくれた。「最後まで楽しんでいってください」(Azumi)との言葉とどこか暖かい気持ちを残し2人はステージを去った。 その後もしばらくは、その温かさの余韻が場内に残り、その後もみなさんデュワーズのハイボールを片手に想い想いの時間を過ごしていった、この日。同イベントは18日(日)まで、このGINZA PLACE 3階のパノラマスペースcommon ginzaにて行われる。ライブの方もこの12日以降も、KRIS ROCHE、大和田慧、関口シンゴ、西恵利香-acoustic duo-、大比良瑞希、曽我部恵一、birdなどが登場。各夜、自身の様々起源を歌と楽器を通し、綴ってくれるに違いない。 ちなみにこの日、みなさんの片手には握られたデュワーズのハイボール。果たして、その「飲み心地」はどうなのだろう?まずは女性2人組に飲んだ感想を訊いてみた。 「美味しいし、クセがなく最高に飲みやすいです」「私は普段からハイボールをよく飲んでいるんですが、その中でも格別」との答えが。加え、何の料理に合いそうか?を尋ねたところ…。「シーフードなんか相性が良さそうですね。あと、バーベキューやガーデンパーティーにはもってこい」とのこと。「すっきりして飲みやすい。ただしガバガバいきそうで怖い(笑)」なんだそうだ。かくいう私が話を訊いている最中も、お二人共かなり美味しそうに飲んでいたのも印象深い。 対して若い男性の二人組にも話を訊いた。「若い人の中にはハイボールが苦手という方もいる」との話を聞いたことがあるのだが、彼らは実に美味しそうに、そして楽しそうに、デュワーズのハイボールを飲んでいる。「いやー、僕、ハイボール大好きなんです。周りの男にも多いですよ、ハイポ―ルが好きなヤツ。その中でも、このデュワーズはかなりイケてます。是非自分でも色々なものと割って、色々な飲み方を試してみたいです」。そして片やかなり本格派、相棒の彼は、「普段ハイボールが苦手な方も、かなり飲みやすいんじゃないかな。ハイボールが苦手な方には、是非これ(デュワーズのスコッチ)から試すのをおススメします。ポイントとなるのは、やはり割る炭酸の強さでしょう。たぶん、あまり強くない方が苦手な方でも好んでもらえるかも…」と話してくれた。 銀座に突如現れた、スコットランドの蒸留場のガーデンパーティ。ぜひ足を運び、自身の「起源」にも想いを馳せて欲しい。もちろんその際はデュワーズのハイボールを片手に、だ。

text by 池田スカオ photo by fukumaru

INFORMATION

Dewar's Highball Crossing Festival

2019.08.10(土)〜2019.08.18(日) 15:00~21:00 (L.O FOOD 20:30、DRINK 20:45) GINZA PLACE 3階 common ginza(東京都中央区銀座5-8-1) 東京メトロ銀座線・丸の内線・日比谷線「銀座駅」A4出口直結 入場無料 【8月10日(土)出演】Michael Kaneko 【8月11日(日)出演】久保田リョウヘイ/Tomohiro Maeda 【8月12日(月)出演】KRIS ROCHE/MARTER 【8月13日(火)出演】大和田慧 【8月14日(水)出演】関口シンゴ 【8月15日(木)出演】西恵利香-acoustic duo- 【8月16日(金)出演】大比良瑞希 【8月17日(土)出演】曽我部恵一/SUKISHA 【8月18日(日)出演】bird/Furukawa Sarah 詳細はこちら

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フェスレポート|Tempalayが切り取る<FUJI ROCK FESTIVAL’19>

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7月26日(金)〜7月28日(日)に新潟県湯沢町苗場スキー場で行われた<FUJI ROCK FESTIVAL’19(以下、フジロック)>。

<フジロック>に出演したアーティスト6組へ、『写ルンです』を渡しアーティストから見たフェスの様子を切り取ってもらいました。

出演者にとって、<フジロック>はどんな風に映っているのでしょうか?

今回は二度目の<フジロック>の出演となった、同世代のオルタナティヴ・シーンの中でも異彩を放つTempalayが、切り取った写真をコメントとともにご紹介します。

FUJI ROCK FESTIVAL’19 Photo Report:Tempalay

いっこ夢が叶ったと思ったけど、思ったより欲張りでした。 大きいステージでやりたい。フジロックに出続けるためにギンギンであり続けまーす。 小原綾斗 何度も心に残るライブを見せてくれたレッドマーキーに自分達が出られる日が来るとは・・・感無量です。 ただ実際に演奏してみるとあっという間過ぎたので、更なる高みを目指してまたフジロックに戻って来たいと思います。 藤本夏樹 渦巻く熱気と興奮が忘れられないフジロックとなりました。 次はまたひとつ大きなステージで、何度も帰って来れられるように邁進してゆきます。 AAAMYYY

PROFILE

Tempalay

FUJI ROCK FESTIVAL'19出演!アメリカの大型フェスSXSWを含む全米ツアー、中国・台湾・韓国でアジアツアーを行う等、自由奔放にシーンを行き来する新世代バンド”Tempalay”。 15年9月にリリースした限定デビューEP『Instant Hawaii』は瞬く間に完売。16年1月に1stアルバム『from JAPAN』、17年2月に新作EP『5曲』を発売。17年夏にGAPとのコラボ曲「革命前夜」を収録した2ndアルバム『from JAPAN 2』をリリース。18年夏、AAAMYYY(Cho&Syn)が正式メンバーに加わり、新体制後にリリースしたミニアルバム「なんて素晴らしき世界」が各方面から高い評価を得る。19年6月、怒涛の時代をTempalayという新しい音楽の形で表現したNEW ALBUM『21世紀より愛をこめて』が遂にリリース!流行のポップスでも、正統派の邦楽ロックでもない、新たなサウンドに中毒者が続出中!!

InstagramTwitter公式サイト

EVENT INFORMATION

中国巡演増加演出

2019.10.23(水) 東京 Shibuya TSUTAYA O-EAST OPEN 18:00/START 19:00

2019.10.28(月) 名古屋 名古屋クラブクアトロ OPEN 18:00/START 19:00

2019.10.29(火) 大阪 梅田クラブクアトロ OPEN 18:00/START 19:00

前売り ¥3,500(スタンディング・税込・1ドリンク代別途)

□主催者先行:08.06(火)17:00〜08.19(月)23:59  受付URL:https://w.pia.jp/t/t-d-m/ □一般発売:08.31(土)

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FUJI ROCK FESTIVAL ’19

2019.07.26(金)、27(土)、28(日)
 新潟県 湯沢町 苗場スキー場

詳細はこちら

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フェスレポート|TENDOUJIが切り取る<FUJI ROCK FESTIVAL’19>

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7月26日(金)〜7月28日(日)に新潟県湯沢町苗場スキー場で行われた<FUJI ROCK FESTIVAL’19(以下、フジロック)>。

<フジロック>に出演したアーティスト6組へ、『写ルンです』を渡しアーティストから見たフェスの様子を切り取ってもらいました。

出演者にとって、<フジロック>はどんな風に映っているのでしょうか?

今回は<フジロック>に初出演を果たし、最終日の深夜の苗場食堂を盛り上げた東京オルタナシーンの愛されバンド・TENDOUJIが切り取った写真をコメントとともにご紹介します。

FUJI ROCK FESTIVAL’19 Photo Report:TENDOUJI

フジロックはやっぱりさいこうのフェス 友達にもたくさん会えてうれしい記録を

今年銀杏BOYZ、ネバヤンでGREENSTAGEに2度立ったスーパーギタリストかんじさんが観に来てくれた

出番直後のヨッシーとTempalayりょうと

ステージからのお客さん、ほんとにありがとう。楽しそう

横断幕を持ってきてくれた、嬉しや

出番直前、みんな緊張、ドキドキ

グリーンステージってまじでかい、広い

BOYのTOMMYと遭遇

ネバヤン待機のおれ

超クリエイター達、perimetronとmargt

楽しすぎて携帯を紛失した顔

カメラマンの元、いつもありがとう

カブトムシをつかまえた

2日目夜、大雨すごくて部屋に待機

こいつも待機

待機中カワグチジンくんが遊びに来た

苗場到着してすぐjohnなつき、髪型かっこいい

ヨギーのけんごくんとカメラマンのあずと。ぼくフジロックに初めて来た時にヨギーを見て感動してバンドをやり始めました

桃太郎 comments by モリタナオヒコ

PROFILE

TENDOUJI

2014年、中学の同級生で結成。自主レーベル「浅野企画」を設立して、これまで3枚のEPと1枚のフルアルバムをリリース。 類まれなメロディーセンスと90年代のオルタナシーンに影響をうけた爆発力のあるサウンドを武器に、全ての会場をハッピーなグルーヴに包みこむ4人組バンド。2018年には「RUSH BALL」「BAY CAMP」などの国内フェス、そしてアメリカ最大級のフェス「SXSW」にも出演を果たす。2019年2月には、グラスゴーの至宝バンド「TEENAGE FANCLUB」の来日公演のサポートアクトを務める。また「ARABAKI ROCK FEST.19」「VIVA LA ROCK 2019」「COMING KOBE」「百万石音楽祭 2019」など大型フェスに続々と出演し、シーンを席巻。「FUJI ROCK FESTIVAL'19」にも出演が決定。 9/28(土)TENDOUJI Presentsの自主企画『MAKE!TAG!NIGHT!!! vol.3』を、POLYSICS・崎山蒼志を迎えて恵比寿リキッドルームで開催。 東京インディ/オルタナ・シーン屈指の愛されバンド、TENDOUJI。

ホームページTwitterInstagramYouTube

EVENT INFORMATION

TENDOUJI Presents“MAKE!TAG!NIGHT!!! vol.3″

2019.09.28(土) 東京 恵比寿 LIQUIDROOM OPEN 17:00/START 18:00

TENDOUJI 崎山蒼志 POLYSICS

前売り ¥3,200 (+1Drink)

チケット 発売中 e+ / チケットぴあ [P:156-457] / ローソンチケット [L:75991] / LINEチケット INFO HOT STUFF PROMOTION 03-5720-9999

詳細はこちら

FUJI ROCK FESTIVAL ’19

2019.07.26(金)、27(土)、28(日)
 新潟県 湯沢町 苗場スキー場

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フェスレポート|TENDREが切り取る<FUJI ROCK FESTIVAL’19>

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7月26日(金)〜7月28日(日)に新潟県湯沢町苗場スキー場で行われた<FUJI ROCK FESTIVAL’19(以下、フジロック)>。

<フジロック>に出演したアーティスト6組へ、『写ルンです』を渡しアーティストから見たフェスの様子を切り取ってもらいました。

出演者にとって、<フジロック>はどんな風に映っているのでしょうか?

今回は2018年に続き2年連続の<フジロック>出演となった河原太朗のプロジェクト・TENDRE(テンダー)が切り取った写真を、コメントとともにご紹介します。

FUJI ROCK FESTIVAL’19 Photo Report:TEDNRE

今年のフジロックのステージは兎にも角にも熱かったし、いろいろなものが溢れ出てしまった。 お客として前から楽しんでいた苗場にいざ演者として参加するとなると、日本のどのミュージシャンもやはりフジならでは現れる根底の野心、希望、あの高揚はあの場所だからこそ表れ、味わえるものなのだと思うわけです。去年のジプシーアバロンでのステージでのあの心持ちから、この一年でたくさん変化がありました。穏やかにステージに登るも、熱気もさながら、レッドマーキーというメインステージで自ら成したい事や言葉、熱量が存分に出てしまった。そう、出てしまったんですね。でもレッドですからね。シャツの色ちょっと合わせちゃいました。顔色もね。 本番まで体力温存を図った分、本番前後の写真ばかりになってしまいました。 写るすべての人とともに登れたレッドマーキー。目指す次の場所もこのメンバーでという想いを込めて。 TENDRE / 河原太朗

PROFILE

TENDRE

ベースに加え、ギターや鍵盤、サックスなども演奏するマルチプレイヤー、河原太朗のソロ・プロジェクト。YOGEE NEW WAVES、Ryohu、sumika、CHARAなど様々なバンドやアーティストのレコーディングに参加し、共同プロデュースなども務めるなど、その活動は多岐に渡る。数年前よりソロでの楽曲制作を始め、2017年12月にTENDRE名義での6曲入りデビューEP『Red Focus』をリリース。同作がタワーレコード“タワレコメン”、HMV“エイチオシ”、iTunes “NEW ARTIST”、スペースシャワーTV“ミドルローテーション”に選ばれるなど、各方面より高い評価を獲得。2018年10月には、tofubeatsがリミックスを手がけた楽曲「RIDE」も含む1stアルバム『NOT IN ALMIGHTY』をリリース。今年も既にARABAKI ROCK Fest、VIVA LA ROCK、Greenroom Festival、FUJI ROCK FESTIVALなど国内の様々なフェスへの出演が続々と決定しており、そのパフォーマンスは、SOIL & “PIMP” SESSIONSのダブゾンビやパスピエの露崎義邦がSNS上で言及するなど話題を集めている。

InstagramTwitter公式サイト

RELEASE INFORMATION

IN SIGHT – EP

2019年10月2日(水) TENDRE

収録曲 1. SIGN 2. VARIETY 3. ANYWAY 4. SELF 5. IN SIGHT 6. YOU CAN SEE

『IN SIGHT - EP』RELEASE "ONE-MAN" TOUR

2019.10.13(日) 北海道 BESSIE HALL

2019.10.15(火) 宮城県 enn 2nd

2019.10.20(日) 福岡県 THE Voodoo Lounge

2019.11.4(月・振休) 大阪府 Shangri-La

2019.11.5日(火) 愛知県 CLUB UPSET

2019.11.15(金) 東京都 LIQUIDROOM

2019.11.18(月) 東京都 LIQUIDROOM ※追加公演

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FUJI ROCK FESTIVAL ’19

2019.07.26(金)、27(土)、28(日)
 新潟県 湯沢町 苗場スキー場

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Get To Know Vol.2 Alffo Records

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不定期にいま気になるレコードショップへお邪魔し、店主へ直接はなしを聞きにいく新企画「Get To Know」がスタート。第二回目は大阪のAlffo Recordsへ。 インディーロックやダンスミュージックの新譜、独自のセンスで買い付けたレコードなどが、セレクトショップのようなムードの中で選べるAlffo Records。しかし、こちらの特徴はなんと言ってもバーカウンター越しに代表のナカシマセイジさんと話しながら、新しい1枚に出会えるということ。 また、店舗内で様々なDJイベントを開催したり、Isolation Berlin(アイソレーションベルリン)や、MOURN(モーン)の大阪公演(※)を主催するなど、ナカシマさん自身の活動の幅も広く、お店自体のファンも増えている。 ※MOURNはDJイベント<SCHOOL IN LONDON>と共同主催 他のレコードショップにはない角度からアナログレコードの魅力に気づき、日常的に店舗に通うようになったという人も多い様子。“まずは会話から……”そんなAlffo Recordsの始まりと今後をナカシマさんに聞いてみた。

Interview:ナカシマセイジ (Alffo Records)

──Alffo Recordsを始めたきっかけを教えてもらえますか? 18歳からレコードを買い始めて、そこからずっとDJをやっていて今年で20年目なんですけど、それが動機になっています。当時から、今でもレコードが好きなテンションは変わってないですね。色々なきっかけがあって、それを話すと5時間くらいになっちゃうんですけど、今でも僕はレコードも買うしDJもやるし、若い子とかもずっと連綿と続いてレコードを買ってくれているのを見てきて、「そういう子たちにいいものを提供できる場所っていいな」っていうのが根底にあります。 ──Alffo Recordsは元々、通販だけでレコードの販売をしていましたよね。実際に直接お客さんと触れ合うようになって、どんなことを感じましたか? 前の店舗にも来てもらっているんでわかると思うんですけど(以前は雑居ビルの6畳程度の部屋に店舗を構えていた)、あんな雑居ビルでも足繁く通ってくれる人たちを見てきて「やってて楽しいなぁ」っていうのはあります。通販のみでやってた時はそういう出会いってほぼなかったので、やっぱり店舗に来てくれるのは嬉しいですね。 ──直接顔を見てお話をしたり、コミュニケーションをしっかり取れるのはいいですよね。 そうなんですよ。話しているうちにこっちの熱量とかが伝わったんだろうなぁっていう時に、「これ買おうと思って来たんですけど、やっぱりこっちにしますわ」みたいなことがたまにあるんですよ。思っていたものと違うものを買って帰ってくれるとすごく嬉しいです。

──お客さんにはどんな風におすすめをしてるんですか? 単刀直入に「どんな音楽好きですか?」とか「一番好きなアーティストは?」って聞きます。でも、大抵は「色々ですね」っていう答えが返ってくるので、そこからは自分がその時に推してる人から始まって、それが全然違うんだったら「だったら、こっちどうですか?」みたいな、結構探り探りですね。診断していくって感じに近いかな。 ──そうやってナカシマさんのおすすめでレコードを購入してくださった方から、実際に「よかったです」みたいな反応もらったりとかも? 後日、そういうフィードバックがあると「そやろ」って思いますね(笑)。シメシメみたいな(笑)。そういう風にして常連さんの好みが分かってくると、「あ、これあの子好きそうやな」って思って、仕入れが変わってきたりもします。それはやっぱりネットだけじゃ分からないですね。 ──お客さんと親密な関係が築けそうですね。 はい、喋るのは前の店舗の癖なんですけどね。前の事務所はいまの3分の1くらいの広さで、喋らないとどうしようもない空間だったので。

──店舗をここに移転してから、レコードの販売と合わせて、バーを始めた理由やきっかけはありますか? 僕がDJをやっていて、クラブも含めて「ベストな場所が無い」っていう思いがあったんです。入りづらかったり敷居が高かったり。それで1年半くらいずっと場所を探していたんですけど、懇意にしてる不動産屋が「やっと出てきました!」って条件の合う場所を見つけてくれたので、見て即決しました。 ──そうだったんですね。 やっぱり「集まれる場所」が欲しかったんです。僕自身がインディーミュージックに特化しているというか……ダンスミュージックとかも大好きなんですけど、レコ屋だけをやってるとコミュニティが固まってきてしまうので、もっと幅広く色んな人と交わりたいなっていうのがありました。 ──店舗内でイベントもやってらっしゃいますもんね。 おかげさまで週末は結構イベントが入ってますね。イベントに遊びに来るついでにレコードを見て買ってくれたり、お酒飲んでくれたりとかしたら、すごく有難いです。

──今後、イベント以外で何か新しくやってみたいことはありますか? 音楽のイベント問わず、ファッション系のポップアップとか、フリーマーケットとかもやりたいですね。それもレコードだけじゃなくていいし。 ──なるほど。普段レコードに興味がない人がお店に訪れることによって、レコードに興味を持ったり、自分の知らない音楽を聴くきっかけにもなりそうですね。お店に立っていて、一番楽しいと思う瞬間はどんな時ですか? 全然知らない人がカウンターで隣同士に座って、盛り上がった瞬間ですかね。そこを上手く繋げるのがカウンター内の人間の役割だと思っていて。そういう繋がりが連鎖していけば、より輪が大きくなるんじゃないかなと。いまだに「緊張する」っていう人もたくさんいるので、そういう「圧」はなるべく取っ払いたいと思っています。 ──改めて、「レコードの魅力」はどんなところだと思いますか? 「大きさ」。たぶん音楽ソフトとしては一番大きいですよね。あとはやっぱり、レコードに針を落としてそこから音が流れるって、一番ライブに近い感覚というか。DJとしてこんなこと言っていいか分かんないですけど、いちDJとしては「モノ」というか「ツール」としか思ってないんですよ。でも、安心感はある。そこに「モノ」としてあるっていうことは消えることはないし、触っていると可愛くなるし、磨けば綺麗な音が出るし、逆に雑に扱うと傷ついちゃう。やっぱり「モノ」としてあるっていうのは、良いですよね。しかも、好きな「モノ」に囲まれるとなおさら良いですよね。

──確かに。新作、新譜も扱っていると思うんですけど、扱う上で心がけている事とかありますか? もちろん音源は聞くんですけど、MVの作り方とライブは絶対見るようにはしてます。音源だけ聞いても分からないポイント、どれだけ本気でどのくらいパッションがあってやっているのかとかが、パフォーマンスで見えてきたりするんです。それを見た上で「これは推したい」っていうのを決めています。そういう意味では、もちろんルックスもすごく大事ですね。アーティストのパッションが高いと、こっちもパッション高くお客さんに伝えられるので、生の映像とか、どれくらい美意識もってやってるのかとか、どのくらいコンセプトもってやってるのかとか、色んな動画を見たりしますね。音だけ聞いても分からないことって、たくさんあるんですよ。 ──ナカシマさんが音楽に夢中になる瞬間ってどういう時ですか? 例えば本とか小説とか映画とかにも言えると思うんですけど、「これ聴いた事ないけどヤバいな」みたいな時ですね。映画だと観た事ないようなショッキングなシーンとかありますけど、それって「アイデア」だと思うんです。そういうのが盛り込まれてるとテンション上がりますよね。逆にいうと、毎日の様に音源をチェックしていると色んな音楽に対して不感症になってくるんです。そんな中で、どこの国か分からないけど「やたらカッコいいな」って人が出て来たりすると、どうしたらこれを売れるんだっていうのは調べて、そのカッコよさがお客さんに伝わると、嬉しさが倍増します。 ──DJとして現場に立つ事もすごく多いから、感覚も磨かれてきますよね。 確かに。自分ももっと、自分の周りのイベントだけじゃなくて、メインストリームのヒップホップのパーティーとか行かないとダメなんですけどね。若い時とかは、それで感覚を磨いて来たので。もうちょっと余裕できたら人雇って遊びに行く様にします(笑)。

──今後どんな風に発信をしていきたいですか? やっぱり人により多く集まってもらうっていうのが一番大事なので、食事も出したり、もうちょっとレコードを見やすくするとか。難しいですよね、「発信」って。俺が教えて欲しいですもん(笑)。あ、グッズ作りたいですね。色んな人に知って貰えるきっかけにもなるので。それが今一番やりたい事かなぁ。 ──海外だとレコーショップがオリジナルのトートバッグを作ってたりしてますよね。 そういうロゴがメインのデザインのグッズも、もちろんいいんですけど、もうちょっとデザイン性の高いものも作ってみたいですね。映画もすごく好きなので、とあるワンシーンをオマージュしたようなデザインとか、他でやってないようなことを、頭を使って色々やりたいなとは思っています。

Text by mao oya Photo by Kazma Kobayashi

SHOP INFOMATION

Alffo Records

〒550-0013 大阪府大阪市西区新町1-2-6 ニュー新町ビル 3F 詳細はこちら

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