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フジロック現地レポート|「進化するフジロック」by SoftBank

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FUJI ROCK FESTIVAL ’19
FUJI ROCK FESTIVAL ‘19>(以下、<フジロック>)の開催に先駆けて、現地で役立つ情報が満載の「FUJI ROCK ’19 by SoftBank 5G」と、会場に足を運ばなくても現地の雰囲気を楽しむことができる「FUJI ROCK’19 EXPerience by SoftBank 5G」という2つの画期的なアプリがリリースされたことはご存知だろうか? 7月26日(金)〜28日(日)に開催された<フジロック>のオアシスエリアにはその2種類を楽しめる特設ブース「5G VR STUDIO」が登場。第5世代移動通信システム(以下「5G」)をいち早く体験できるプレサービスが実施された。連日の悪天候に見舞われた今年の<フジロック>はYouTube配信を活用したり、状況確認のため現地でもあらゆるサービスを活用した人も多いのではないだろうか。今回はそんな過酷な状況をも快適にしてくれたSoftBankサービスより現地の「5G VR STUDIO」の様子をレポートする。 ―― エントランスゲートから、オアシスエリアに入ってすぐの場所に設置されたソフトバンクの特別ブース。待ち合わせ場所にも最適なオアシスエリアへの玄関口にあるこのブースにはなにやら楽しそうな仕掛けが。 FUJI ROCK FESTIVAL ’19 まず目に飛び込んできたのは、ブース一面を全て使用して設置された巨大なスクリーンだ。このスクリーンには、GREEN STAGE、WHITE STAGE、RED MARQUEEに設置したカメラが撮影した会場の模様が、5Gネットワークを通して1~5分ごとに配信されている。この「5G LIVE CAM」の機能は「FUJI ROCK ’19 by SoftBank 5G」に採用されたものと同じもの。その模様を大画面で見ることができるため、より鮮明に分かりやすく各会場の混雑状況が確認できる。誰もがここで立ち止まり、これからどこに向かうかを勘案している様子だ。 FUJI ROCK FESTIVAL ’19 巨大スクリーンのすぐ横に展開された「5G VR STUDIO」では、5Gネットワークを通してCGで再現したVR空間にアバターになって入場し、ライブ映像を視聴することができる体験型のブースが。VRヘッドセットを付けると、デジタルな質感で再現された<フジロック>の会場が目の前に。前方には、YouTube公式チャンネルのライブ映像が映し出される巨大なステージがお目見え。オアシスエリアにいながら、別ステージのライブパフォーマンスを体感できるというわけだ。なんだか不思議な感覚だが、これまでにない新体験がここに。 FUJI ROCK FESTIVAL ’19 FUJI ROCK FESTIVAL ’19 アバターは目線だけでなく手などの動きも連動していて、近くにいる人とコミュニケーションを取ることも簡単。また、<フジロック>期間中には、東京・六本木で開催されている「テレビ朝日・六本木ヒルズ夏祭り SUMMER STATION」でも同じVR体験ができるソフトバンクブースが登場していたため、そこでVR体験している人も同じVR空間を共有することができた。苗場と六本木という、およそ200km以上も離れていながら、同じ空間をシェアできるというなんとも近未来的な瞬間が体験できるのだ。

♬SoftBank music project | オンガクサイコー Music Video | DJ FUMIYA,BIGYUKI, 長岡亮介, ハトリミホ, MIYACHI, Naz

このVR空間では、<フジロック>のYouTube公式チャンネルで配信されたライブの他に、ソフトバンクが今年の<フジロック>用に用意したCMを視聴できる。このCMは、「音楽」を軸としたさまざまな企画を展開する「♬ SoftBank music project」の一環として制作されたもので、鮎川誠、Creepy Nuts、崎山蒼志、澤部佑(ハライチ)、Licaxxx、BiSHなど、<フジロック>に所縁の深い人々が多数登場。さらにCMに使用された楽曲「オンガクサイコー」は、DJ FUMIYA、BIGYUKI、長岡亮介、ハトリミホ、MIYACHI、Nazという6名の才能あふれるアーティストが集まり、セッションを通して制作された特別な一曲に。<フジロック>だからこそ実現できるこの豪華共演は興奮必至だ。 FUJI ROCK FESTIVAL ’19 「5G VR STUDIO」では、VR体験をした方に先着でオリジナルグッズをプレゼントする企画も実施。「オンガクサイコー」のキャッチフレーズをデザインしたステッカーの他、POP、ROCK、CLUBをテーマにした3種類のオリジナルTシャツも数量限定で配布された。さまざまな著名なアーティストへのオマージュが詰まったデザインのお父さんTシャツを求めて、VR体験コーナーには朝から行列が。 FUJI ROCK FESTIVAL ’19 このソフトバンクブースは、3日間を通して多くの方が来場し、これまでになかった新体験を楽しんでいたようだ。その展開と事前に公開された2つのアプリは、<フジロック>をより一層楽しむための必携アイテムになる予感が。来年以降の開催ではもしかすると、誰もがこの2つのアプリを活用しているかも……?

text&interview by 青山晃大 Rewrite by Qetic編集部 photo by Nozomu Toyoshima

【あわせて読む】ハリー杉山が体験!ソフトバンク提供の5Gを活用したフジロックアプリ誕生。会場に行けない人も楽しめる革新的な体験アプリとは?

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都会と自然を自由にシフトする!コロンビアが打ち出す新シューズをNYにて発表。アンバサダーZEDDの独占インタビューも!

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昨年80周年を迎えたブランド・コロンビア(Columbia)より、多様化するこの時代にふさわしい新シューズ「SH/FT(シフト)」が発表された。都会と自然、それぞれの場面を自由にシフトするというコンセプトでデザインされた「SH/FT」。従来のハイキングシューズの「ゴツい」、「重い」というイメージを払拭し、ハイキングシューズの機能性とスニーカーのデザイン性のバランスをとり、様々な場面で活躍するというのが今作の特徴だ。日本ではブラックとベージュのメンズ2色、ローズウッドのウィメンズ1色に加え、蛍光色を施したアトモス限定カラーの計4色を取り扱う。コロンビア直営店とアトモス各店舗、公式オンラインストアにて手に入れることが可能だ。なおアトモス限定カラーは数量限定なのでお急ぎを。 また、これに際してニューヨークの<1 Hotel Brooklyn Bridge(ワンホテル・ブルックリン・ブリッジ)>にて新作「SH/FT」の発表会が行われた。今作のコンセプトにも沿うニューヨークの摩天楼とイースト河が見渡せる絶好の場所で行われた今回のパーティー。新作の展示はもちろん、今作のアンバサダーとして招かれたゼッド(ZEDD)も出席し、コロンビア商品部役員のピーター・ルピーらによるパネルディスカッションも行われた。

コロンビアのピーター・ルピーによれば、(日本の音楽フェスティバルのシーンでも見られるように)若者のハイキングに代表されるアウトドアアクティビティへの参加が増える昨今、彼らにとっての1番の課題は、「高価なアウトドアウェアやシューズをそのためだけに購入すること」であると感じた。そこでコロンビアはボーダーレスで様々な場面で機能するシューズ「SH/FT」を開発するに至ったという。シティとネイチャーをシフトするーー機能性を落とすことなくデザイン性にもこだわった、2つの強い側面を兼ね備えた新シューズは、コロンビアの知見と経験が生みだした新たなアイコンとなるだろう。

この日、アンバサダーとしてイベントに登場したゼッドはお気に入りのアトモスカラーの「SH/FT」を着用。1年に約100~150日ツアーに時間を費やすゼッドは荷物を最小限に抑えるため靴を多くても2足しか持ち歩かないという。そんな彼が靴に最優先に求めることは、いかに快適か。「9月から始まる2ヶ月半に及ぶツアーでは1日約100分間毎日ステージ上でジャンプすることになる(笑)。ライブでは常にアクティブに動くから靴が対応しきれず足が痛くなったり疲れてパフォーマンスに集中できないということがこれまでにあったんだ。でも「SH/FT」を試した時に快適さと耐久性、そしてユニークなデザインにとにかく惹かれたよ。」と話すゼッド。

Qeticでは「SH/FT」のイベントにて、ゼッドに独占インタビューを実施! 音楽制作面についてはもちろん、都会や自然を行き来する視点からみた「SH/FT」について、そして彼の現在のライフスタイルについてなど幅広く話を聞くことができた。

Interview:ZEDD

──今回コロンビアから発表されたSH/FTの”Shift”という言葉は「変化する(To Change)」「どこか違う場所に動く(To Move)」など様々な意味を持ちますが、ゼッドさんのDJ/Producerとしての次なる挑戦(=Shift)は何でしょうか? 音楽制作においてはこれまでも今でもシフト(Shift)の連続だよ。ある程度スタイルを確立して、ファンからあらかじめ何か期待されはじめるときが、常にシフトであり変化のタイミングだと思っている。最初はクラシック音楽から入って、ジャズ、ファンク、フュージョン、そしてしばらく経ってからロック、ハードロックに没頭し、16~17歳のときエレクトロニック・ミュージックを始めたんだ。それまでに触れたとことのない数少ない音楽の1つでもあったことからね。 最初は複雑にレイヤーを重ねるように制作していたのだけど、ファンがそれに慣れてきて期待しはじめたら「いやいやいや、自分は自分のやりたいことをやる」と思うようになった。そして、シンプルに1つのベース音を使うことを試し始めたんだ。その流れで、ある時ポップをやろうと思い、そのきっかけが”Clarity”のベースラインを完成させたんだ。エレクトロニック・ミュージックだけどベース音が重視ではない。歌い手メインで、メロディー重視の曲を作りたくてね。それをまた人が期待するようになってからはBPMを落として勢いやベース音ではないまた違った要素でダイナミックなサウンド作りに挑戦したり、僕の制作の過程は常にシフトの連続だよ。

──では今、現在のあなたのシフトや新たな挑戦は何でしょうか? 今は間近に控えるツアーの準備をしている最中なんだ。これまで使用してきたS4というDJコントローラーに代わり、今回のツアーでは初めてCDJを使う。プロダクションにおいてもゼロからカスタムでプログラミングし、ステージでの映像やライティングは全く新しいものを披露する。だから、次のツアーそのものが新たな大きなチャレンジであり、シフトでもあるんだ。制作面でも、次に出る新曲はこれまでの中で一番気に入っている曲と自信を持っていえる。子供の時、音楽を始めた瞬間から今まででの中でね。今までの集大成とも言える曲だ。クラシック音楽を学んだときから今まで、全ての影響がその曲には詰まっている。 ──今回の「SH/FT」はあらゆるシュチュエーションでも機能し、特にNature(アウトドアー、自然)⇄ City(都会)の2面性の使い分けが要となっています。DJにおいてもミックスすること、様々な要素を繋げることが重要です。また、クラシックミュージックからジャズと様々な影響を受けているおっしゃっていましたが、様々な要素を繋げる、ミックスすることの重要性についてお聞かせください。 ミックスするということはこの世の中で1番に面白く興味深いことだと思うんだ。例えばステーキが好き。フレンチフライも好き。サラダも好き。それぞれを別に食べるのではなくて、一緒に食べることで初めてそれぞれの可能性が引き出される。美味しいハンバーガーは肉だけじゃない。肉とスパイスの組み合わせや、野菜のコンビネーションがあって美味しいハンバーガーができる。音楽も同じ。この世に存在する全ての曲の裏には何百、何万、何億と膨大な音の影響が隠されている。それはある日いた駅の雑音かもしれないし、友達の携帯から聞こえた音かもしれない、遊びに行ったクラブかもしれないしね。そこで各人の脳にある情報が無意識の中でアウトプットされることで楽曲が出来る。不思議でありとても素晴らしいことだよ。 僕のコラボレーションにおいても意外な人と組むことを意識しているんだ。例えばカントリーとエレクトロニックなんて誰も合わないと思うだろ。だけどそれこそ挑戦でありエキサイティングなことなんだ。新たなコンビネーションを「ミックス」すること、違った要素を掛けあわせることはどんな場面でもとても重要なことなんだ。

──制作においてどんな環境を好みますか? 都会の喧騒、自然の静寂、それとも何気ない日常なのか・・・。 その時々でいつも変わるね。実は都会に住んだこともあって、その後、人口2000人の森の中の小さな町で暮らしたこともある。家から徒歩10秒で森に着くような場所にね。だから、どちらのライフスタイルも経験したことはあるんだ。今はロサンゼルスの閑静な場所に自宅がある。平和である程度静かな環境を必要としているから正直、今は都会には住めない。ニューヨークはザ・都会だよね(笑)。でも言ったように常に変化はあるから、もしかしたらニューヨークに住みたい日が来るかもしれないし、忙しい日常を求める日がある日突然、来るかもしれない。でも今は家の前に芝生があってピクニックできるような場所が必要なんだ。 ──技術の発達のおかげでこの世の中はますます便利になり、ますます速いペースで時間は流れています。これは時代においての”Shift”でもあります。あなたが今後この技術によって望むこと、また望まないことをお聞かせください。 テクノロジー(=以下:技術)は最高なものだし同時に最低なものだと思うんだ。まず技術によって人間の寿命はウンと長くなったよね。過去であれば即死するような病気でも今の技術のおかげで治せるものが沢山ある。技術はたくさんのことを教えてくれるし、Googleで検索すれば数秒で学べることが山ほどある。でも技術は同時に間違って使われることも多々ある。特にAI(人工知能)に関しては素晴らしい方法で活用されることももちろんあるんだけど、人間のエゴによって間違った形で乱用されることを心配している。でも基本的に技術には期待しているし、これからもエキサイティングな分野だと思う。例えば、将来いつか別の星に住むことが可能になり、生命の可能性を広げることを想像するなんてめちゃくちゃ楽しい。でも同時にAIのこともとにかく心配している(笑)。

──今回の「SH/FT」はあらゆるシュチュエーションでも機能し、特にネイチャー ⇄ シティの2面性の使い分けが要となっています。ゼッドさんのDJ/Producerが一面だとしたらもう1つの裏の顔は何でしょう? Qetic独占で教えてください。 ビデオゲーム! ──(笑)!? ビデオゲームは小さい頃から好きなんだ。たまにツアーにゲーム用のラップトップとヘッドセットとマウスを持っていくことだってある(笑)。 ──多忙な中、どのタイミングでビデオゲームをプレイしているのですか? 最近、人生はバランスが全てだと感じている。というのもバランスがない生活が過去に何年も続いたことがあるんだ。1日12時間働いて趣味の時間もなければ新たな人に会うこともない。起きたらすぐにスタジオでに行き、12時間ぶっ通しで作業して少しジムで運動して、そして寝る。そこにバランスなんかないよね。効率よく作業が出来るのは間違いなくバランスが取れているとき。例えば今試していることで、朝起きたら体を動かす。そして食べる。ヘルシーに。そこでやっとスタジオの作業に6時間ほど入る。そして数時間ビデオゲームを楽しむ。自分の目の前の目標だけではなくて、たまには違うことにも目を向けて楽しむことがバランスを取るんだ。人生、生活においてバランスをとるということがとても重要だと常々強く感じているよ。 ──ありがとうございました。 ARIGATOU!

Photo & Text by Taisuke Yamada

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アウトドアフィールドと街をシームレスにつなぐ 新コンセプトフットウェアコレクション『SH/FT(シフト)』

コロンビアオンラインストアにて販売スタート 詳細はこちら

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フジロック現地interview|Tychoが見据える神秘的な景色について

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Tycho

<FUJI ROCK FESTIVAL 2019>の1日目、26日(金)WHITE STAGEに登場したTycho。苗場の天気は例年通り不規則に変化し、雨が降ったり止んだりを繰り返していたが、時間になると雨は止み、会場は完全な静寂に包まれていた。そして日が沈み始めた頃に彼らのライブは始まった。 今回のトピックは、最新作『Weather』に大きくフューチャーされているセイント・シナーことハンナ・コットレルがライブに参加していることだろう。エレクトロニック・サウンドを基調としながらも、バンドセットでライブを行ってきたTychoにとってそれは大きな進化であり、中心人物のスコット・ハンセンは常にその可能性を探ってきたという。 印象的なシンセサイザーのメロディーと気怠いベース、タイトなドラムにゆっくりと引き込まれていく“A Walk”で幕をあけると、冷気の立ち込んでいた空間には瞬く間に神秘的な景色が広がる。電子音楽とオーガニックサウンドが大自然の中で融合し、Tycho独特の温度感が会場を包みこむと、ボーカルのハンナの声がそこに感情を流し込んでいく。雨が降り続いていたこの日、ライブの最中だけは雨具を滑り落ちる水玉をどこか温かく感じることができた。 ライブ直前のスコットはとても落ち着いた様子で、インタビューに応えてくれた。

Tycho
Tycho
Tycho

INTERVIEW:TYCHO

──〈Ninja Tune〉に移籍された理由はなんですか? 今回のアルバムは全く異なった作品にしたかったのが大きな理由の一つだね。〈Ninja Tune〉はすごく好きなレーベルの一つで、追求したい音を作るには持ってこいの環境だと思ったから。BonoboとODESZAにはずっと影響を受けてるよ。今回のアルバム『Weather』では違うチャンネルを使いたかった。今作を作る上で、ボーカルのHannah Cottrellをフューチャーすることで違った解釈を取り入れることがトピックだったんだ。 ──今回のライブでもバンドで登場しますよね。最新作にはテーマとして人間性を挙げていますが、バンドで演奏することと「人間性」にはどのような関係があると思いますか? 2010年からフルバンドでメンバーも変わっていないんだけど、ライブでは生音でよりオーガニックなサウンドを意識してる。音楽も言ってみればかなりチルな音になっているから、視覚的にもインパクトがあるバンドで演奏しているんだ。 2011年に『Dive』のツアーでバンドで演奏したとき、レコードに比べて音の変化がめまぐるしかった。その変化を抽出して、音源したのが2014年にリリースした『Awake』で、ライブバンドの音をより多く取り入れた。バンドで演奏することによって、人間性が楽器を通じて現れてくるんだ。その音楽がどこからきたのか、それがいかに変化していくのか、より深く感じることができるよ。

Tycho
Tycho
Tycho

──TYCHOさんの音楽はクラブでも盛り上がるダンストラックとしての側面があると思いますが、それらを<フジロック>の大自然の中でプレイすると、響が変わってきますよね。 野外だと音もいいし、クラブのように暗い場所で演奏するよりかは自然の中で演奏する方が好きだよ。演奏する場所を考えるのは改めて大切だと思うし、その空間と音には切っても切れない関係がある。 ──今回のパフォーマンスも含め、異なった場所で演奏することは次の作品にも影響がありそうですよね。 ボーカリストと一緒に回る今回のツアーでは、ライブの文脈の中でボーカルがいかにオーディエンスと繋がっていくかが重要な点になる。加えて1年半一緒に演奏していくことでバンドメンバーとの関係や毎晩オーディエンスとコミュニケーションしていくこと、それが演奏に反映されていくことで、次の作品に生きていくものがあることは間違いないよ。 ──苗場はいかがですか? 天気が不規則に変わっていったり......。 最高だよ。僕の故郷であるサンフランシスコも天気が常に変わるんだ。1分晴れたと思ったらすごい霧が出て、大きな雲が来たり。それが僕の音楽、今回の作品『Weather』においても言えることで、自分がコントロールできないものを変えるのではなく、それを受け入れていく。ベストを尽くして、適応していくんだ。 2006年に初めて日本に来たときは驚いたこともあったけど、回数を重ねていつも楽しんでるよ。でも、今回大きい蛇を見たよ。変な虫は見ることはあったけど、蛇は見たことなかったな(笑)。 ──最後に、一番好きな天気はなんですか? 雨だね。本当に美しいよ。雨が降ると、全ての景色が変わっていく。室内で作業している時も、雨を見るのが好きだよ。雨の中でハイキングに行くのが好きなんだ。今日の天気は完璧だね。

Tycho
Tycho

Photo by 横山マサト Text by Qetic・船津晃一朗

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Tycho

Weather

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Tycho

スコット・ハンセン率いるエレクトロニックミュージック・プロジェクト、ティコ。2002年にセルフ・リリースされた『The Science of Patterns EP』でデビュー。レトロでローファイなエレクトロニカ〜アンビエント〜ドリームポップ〜ポストロックまでを股にかけるサウンドは多岐に渡るリスナーに支持されており、これまでにリリースされた『Dive』(2011)、『Awake』(2014)、米ビルボードのエレクトロニックチャートで堂々の1位に輝いた『Epoch』(2016)といったアルバム作品を通じて幅広いファンを獲得し、グラミー賞にもノミネートされた。2019年にはThe Cinematic OrchestraやBonobo擁する〈Ninja Tune〉へと移籍し、様々な点において今までのキャリアの集大成となった待望の最新アルバム『Weather』を7/19にリリースする。そして、今回のライブでは長年の共演者であるザック・ブラウン(ベース/ギター)、ロリー・オコナー(ドラム)、ビリー・キム(キーボード/ギター/ベース)、そしてボーカリストのセイント・シナーらがスコット・ハンセンと共にステージに上がることとなっている。

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フジロック現地interview|Quanticにとってミニマリズム、オーガニック・サウンド、人間性とは?

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Quantic

FUJI ROCK FESTIVAL 2019>、3日目のRED MARQUEEの深夜帯<SUNDAY SESSION>に登場した音楽家/プロデューサー/DJ、ウィル・ホランド、またの名をQuantic。 ソロ名義では5年ぶりアルバム『Atlantic Oscillations』をリリース。世界各地のグルーヴを研究している彼の最新作はニューヨーク州のブルックリンにある彼の新たなレコーディング・スタジオ「Selva」にて制作され、レジデントで参加してる隔月開催のイベント<Good Room>でそのリアクションを反映しながら磨かれていった作品だ。Abletonでブループリントを描いた後に、ライブミュージシャンたちと録音できることに気づいたといい、エレクトロニック・サウンドとオーケストラを融合させてウィルらしい芸術性を反映させている。 <フジロック>のステージには、貴重なソロ・ライブ・セットで出演、90分間飽きることのないダンス・ミュージック・ジャーニーを魅せてくれたQuanticに、会場で出演直前インタビューを行った。

Quantic

Interviwe:Quantic

──今回ソロ・ライブ・セットで登場されるということで。どのようなセットになるのか楽しみです。 このセットは最近始めたばかりなんだ。<フジロック>も初出演だから、いつも通りのDJではなくて新しいことを試してみたかった。ソロでやってる方が共感を得れるというか、自分の演奏がそのままオーディエンスにリアルタイムで評価されるからね。DJでは人の曲を流すことが多いからどうしても空気感が違ってるのもあって、ソロ・ライブ・セットを試してみたい。今回はほとんど新曲で、そのうち20%くらいしか発表してないんだ。だからオーディエンスの反応が楽しみだよ。反応が良かったらリリースするつもり(笑)。ファンテストだね。 今回のセットはどちらかというと、テクノ寄りになる。最近はミニマリズムにこだわっていて、シンセサイザーの数も少なくしてる。あと、自分のバンドでやってる音楽はかなりロック寄りな要素も取り入れてるよ。 ──今回の演奏で反応が良ければ、テクノのリリースもあるかもしれないと。 かもしれないね(笑)。望んだ通りに作っちゃうかもしれない。 ──オーガニック・サウンドでダンスミュージックを作っているプロデューサーは数少ないかと思います。なぜその音を意識しているのですか? いつもエレクトロニック・ミュージックを作ろうとしてるんだけど、制作過程でギターを入れてみたり、フルートを入れてみたりして、気づいたらオーガニックなサウンドになってるんだ。60年代の音楽がすごく好きで、そのオーガニックさ、人間的な要素はすごく意識してる。どんな音楽を作っても人間味を引き出したい。あと、機材(マシン)は私たちのために働いてくれるものであるべきで、私たちが機材のために働くべきではないって思ってる。 ──自然な音を作ろうとしてなくても、どんどん自然になって行くと。 母親がシンガーで、父親はバンジョーやギターを演奏していて、プロデュースされたような音楽を聴いたのは10歳ぐらいの時だった。無意識にオーガニックな音楽で育った感覚が残っていて、音楽である以上はより自然に音楽的であった欲しいと感じるようになった。 キューバやコロンビア、ブラジルなどの南米の音楽は昔から高度なポリリズムが主軸になっていて、他のジャンルや他国の音楽には見つけられないものだから、すごく興味深いよ。いろんなキューバのミュージシャンと仕事をしてきたけど......、“Sol Clap”という曲でトランペットを演奏しているミュージシャンがキューバ出身なんだ。キューバのミュージシャンのクオリティはすごく高いよ。

──日本の音楽でお好きなのはありますか? 最近はあまり聴いてないんだけど......、DJ KRUSHには影響受けているよ。あと去年<フジロック>に出演していた民謡クルセイダーズとか。彼らはスカやコロンビア、キューバのリズムを取り入れながら「民謡」をやってるんだよね。 ──日本にはちょっと前から来ているんですよね。 美しいよ。先々週くらいから日本に来ていて、香川県の直島に行ったよ。 ──直島は芸術が有名で。 いろんな所を観に行ったよ。建築は半端なかったね。 ──最後の質問です。<フジロック>でもしDJするなら、絶対掛けたい1曲は? NickodemusでThe Illustrious Blacksが客演してる“FUNK THAT”かな。

Nickodemus feat. The Illustrious Blacks - FUNK THAT [OFFICAL VIDEO]

Quantic

Photo by Kazma Kobayashi Text by Qetic・船津晃一朗

『Atlantic Oscillations』

Quantic(クァンティック)

RELEASE:2019.06.21 LABELS:Tru Thoughts

TRACKLISTING 01. Divergence 02. Incendium 03. September Blues 04. You Used To Love Me feat. Denitia 05. Atlantic Oscillations 06. Now Or Never feat. Alice Russell 07. Orquídea feat. Sly5thAve 08. Tierra Mama feat. Nidia Góngora 09. Motivic Retrograde 10. La Reflexión 11. Is It Your Intention 12. Atlantic Oscillations(Disco Dub)[Bonus Track for Japan(BRC-599)]

Quantic

ラテン・グルーヴを取り入れ空前の大ヒット作となったクァンティック・アンド・ヒズ・コンボ・バルバロ、ファンク&ソウルのクアンティック・ソウル・オーケストラといった代表的プロジェクトをはじめ、ジャズ、ダブ、エレクトロニックなど、様々な音楽ジャンルに取り組んでいる音楽家/プロデューサー/DJであるクァンティック。ソロ名義としては5年振りとなる最新アルバム『Atlantic Oscillations』では、コロンビア〜LA〜NYを経てきた彼自身の経験と、その旅の中で磨いた音楽の影響力を見事に融合させている。ニューヨークのブギーや70年代のフィラデルフィアのサウンドやさまざまな音楽体験を経てダンスフロアへと戻ってきたクァンティックは、いま新たな全盛期を迎えようとしている。10年前に『Tradition In Transition』と出会ったときのような新鮮な驚きを覚えるだろう。

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はじめてのファイプロ(STARS編)

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みなさん、こんにちは! 突然ですが、僕世代のプロレスファンが子供の頃夢中になったテレビゲームといえば『ファイヤープロレスリングシリーズ(以下、ファイプロ)』ですよね! シリーズとして毎回クオリティー上げていき、2018年に新日本プロレスとのコラボで話題を呼んだPS4版『ファイヤープロレスリング ワールド』では、新日レスラー達が実名で登場。子供の頃夢中になったファイプロで忠実に技などを再現された実名選手を使えるなんて、本当に嬉しくて久々にゲームに明け暮れました。 実は今回、日本を代表する女子プロレス団体「スターダム」とファイプロのコラボが実現したということで、メーカーのスパイクチュンソフトさんと一緒に実際に選手に体験して頂く「はじめてのファイプロ」という企画を開催させて頂きました。 僕も実際にファイプロでスターダムの選手を使ってみたんですが、入場曲やボイスを含め、その再現度の高さにびっくり! スターダム選手の中から10名が登場となりますが、声も実際に本人ボイスが収録されていて、大技の前にアピール等ができるのもファンとしては嬉しいですね。 それでは「はじめてのファイプロ(STARS編)」スタートです!!

第1章:先ずは選手の意気込みを

最初に、今回の企画にご参加いただく2名の選手をご紹介。 「スターダムのアイコン」岩谷麻優選手と、「シャイニングスター」星輝ありさ選手です! そして、今回2人のヘッドコーチとしてスパイクチュンソフトのファイプロ総監督、松本さんにもご参加頂きました。 いや〜さすがプロレスラー。ゲームとはいえ気合がみなぎっていますね。 それでは、コラボの感想や意気込みなどを聞いてみましょう。 ――まずは、今回のコラボに関して率直な感想を伺えますか? 岩谷 「プロレスといえば」のゲームに出られることが本当に嬉しくて。自分がキャラクターになって自分自身を操作できるっていうことも嬉しいし、たくさんの方に自分を操ってもらって、勝利を重ねていってほしいと思います。 ――けっこう先にコメント言われちゃった感ありますが、星輝さんいかがですか(笑)? 岩谷 先に言ったもん勝ち言ったもん勝ち(笑)! 星輝 そうですね(笑)。小さい頃にゲームをよくやってて、色々なキャラクターを操作するのが好きだったんですけど、だからこそ自分を操作するとどうなるのかすごく楽しみですね。いろんな得意技とか必殺技が登録されていると思いますが、何の技が登録されているのか、その技の時に自分がどういう動きをするのか、その辺がすごく楽しみです。 ――松本さん、その辺のレスラーチェックはメーカーさんが1番緊張するところですよね(笑)。 松本 そうですね。実際、本当に緊張する瞬間です(笑)。 星輝: でも、今できる中で最大限の再現をしてくれてると思いました! ――おぉ、星輝さんから最高の褒め言葉が! 星輝 私、IT系の学校に通っていたので、ゲーム科の友達がゲームとか作っていて…… 松本 (大きな声で)だからゲームを作る大変さが分かると! あーーーありがとうございます!! ――松本さん、めっちゃ保険かけにいってるじゃないですか(笑)!。 岩谷&星輝 (笑) 星輝 でも、本当にすごく楽しみなので。人によって私をどういう風に操ってくれるのか気になるし、今後誰かがプレイ動画をネットにあげたりしていたらめっちゃ見たいって思います! ――では……今日の対戦の意気込みを! 岩谷 自分は星輝ありさにデビュー戦で負けてるんですよ。 星輝 あっ、言われた〜〜(笑)。 岩谷 あの時はブラジリアンキックで負けてしまっているし、実はそれ以降ってシングルやっていないので、今回が2度目のシングルになるんです。リベンジということで、今日こそは勝ちたいと思います! 星輝 麻優ちゃんが言った通り、今日が8年ぶり2度目の対戦になります。麻優ちゃんは8年間ずっとやってきて、私は何年もブランクがあるので負ける可能性も少しは考えてしまいますが、でも今は私がシングルのベルトも持っているので、ここは負けられないなと思います。 ――2人とも、ちゃんと本当の試合前っぽいコメント(笑)。 星輝 V4……V4.5くらい? を目指して頑張ります(笑)。

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振り返るフジロック2019|THOM YORKE TOMORROW’S MODERN BOXES

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THOM YORKE TOMORROW'S MODERN BOXES

<FUJI ROCK FESTIVAL’19> 2019.07.26(FRI) THOM YORKE TOMORROW'S MODERN BOXES@WHITE STAGE

THOM YORKE TOMORROW'S MODERN BOXES フジロック
THOM YORKE TOMORROW'S MODERN BOXES フジロック
THOM YORKE TOMORROW'S MODERN BOXES フジロック
THOM YORKE TOMORROW'S MODERN BOXES フジロック
THOM YORKE TOMORROW'S MODERN BOXES フジロック
THOM YORKE TOMORROW'S MODERN BOXES フジロック
THOM YORKE TOMORROW'S MODERN BOXES フジロック
THOM YORKE TOMORROW'S MODERN BOXES フジロック
THOM YORKE TOMORROW'S MODERN BOXES フジロック
THOM YORKE TOMORROW'S MODERN BOXES フジロック
THOM YORKE TOMORROW'S MODERN BOXES フジロック
THOM YORKE TOMORROW'S MODERN BOXES フジロック

Photo by 横山マサト

フジロック現地インタビュー STELLA DONNELLYTYCHOQUANTIC

フジロック直前インタビュー 君島大空SANABAGUN.TENDOUJI

FUJI ROCK FESTIVAL ’20

2020.08.21(金)、22(土)、23(日) 新潟県 湯沢町 苗場スキー場

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ブルガリアン・ヴォイスが織り成すハーモニーの歴史|生の声の中に錯覚的にデジタルな質感が聴こえる響きの奇妙さ

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ブルガリアン・ヴォイス(Bulgarian Voices)はその名前の通りに、ヨーロッパの国ブルガリアで歌われている民族音楽で、歌ものの合唱音楽だ。 このブルガリアン・ヴォイスを説明するのにとてもわかりやすい映画がある。それは今年、日本でも公開されたパヴェウ・パヴリコフスキ監督による映画『COLD WAR あの歌、2つの心』。ブルガリアではなく、東ヨーロッパの北側に位置するポーランドが舞台だが、そのストーリーは実に興味深く、ブルガリアン・ヴォイスと繋がっている。

映画『COLD WAR あの歌、2つの心』本予告 6月28日(金)公開

『COLD WAR』の舞台は1940年代からの東西冷戦直前のポーランドから始まり、主に冷戦下のソ連の支配下に置かれたポーランドと、亡命先のパリ。クラシックやジャズに精通したピアニストで作曲家の主人公ヴィクトルがオープンリールのレコーダーを車に積んでポーランドの農村を回りそこで歌い継がれているフォークソングを採集するところから始まる。その後、彼は国営の民族舞踊団に雇われ、そこで彼は自身が集めた素朴なフォークソングを舞踏団向けにアレンジし、その曲をポーランド各国から集まってきた精鋭の少女たちが歌い、踊った。その民族舞踊団にオーディションを受けにきた才能ある女性シンガーがもう一人の主人公のズーラで、そこで出会った二人が恋に落ち、くっついたり別れたりを繰り返すわけだが、そこに冷戦下の事情が絡んでくる。 これはおそらくポーランド国立民族舞踊団シュロンスクがもとになっている。1953年に作曲家スタニスワフ・ハディナが設立したこの舞踏団は、ポーランドのシュロンスク地方の歌や踊りを中心に、ポーランドの様々な地域のフォークソングを集め、そこにクラシック、オペラや宗教歌などをミックスした独自のアレンジの音楽を歌っていて、設立のために一万人を超える候補者を募りオーディションをしたとのこと。 これはまさにブルガリアン・ヴォイスの歴史そのものだ。1950年代にブルガリアの作曲家フィリップ・クーテフがブルガリアの各地の古いフォークソングを集め、それをアレンジしたものを、国営テレビ局の合唱団などが歌うようになって、現在のブルガリアン・ボイスのスタイルが完成されている。しかもブルガリアン・ボイスも女性を中心にした合唱団。つまり民間で歌われていた農村のフォークソングやダンスを採集して、それをブラッシュアップさせて、その国や民族を代表するような芸術として昇華させることを国家がサポートして、推し進めていたという意味では全く同じような現象で、それが社会主義化に置かれた東欧の国で起きていたわけだ。 ちなみにこのブルガリアン・ヴォイスは冷戦終了にともなう東西の交流の開始により、西側諸国に発見されて一気に広まった。それはルーマニアの村で演奏されてきたブラスバンドが発見されて世界中に注目されたジプシー・ブラスと同じ構造だ。ジプシー・ブラスに関していえば、ファンファーレ・チョカリーアやタラフ・ドゥ・ハイドゥークスと言ったバンドがベルギーのクラムドディスクやアメリカのノンサッチといった有名レーベルの手で、世界中へと広められていった。東欧の音楽が80年代以降に突如発見されてブームになったのには、そういった政治的な理由があったのは実に興味深い事実だ。

英国のレーベル〈4AD〉よりアルバムがリリースされ、世界的大ヒット

ブルガリアン・ヴォイスを紹介したのはイギリスのレーベル〈4AD〉だ。スイスの音楽プロデューサーのマルセル・セリエが15年かけて集めたブルガリアの民族音楽を〈4AD〉に持ち込んだのがきっかけで、1986年に『Le Mystère des Voix Bulgares』(日本では、1987年に「ブルガリアン・ヴォイス/神秘の声」というタイトルでリリース)としてリリースされて、大ヒットした。とはいえ、1980年代にバウハウス(Bauhaus)、コクトー・ツインズ(Cocteau Twins)、デッド・カン・ダンス(Dead Can Dance)、ピクシーズ(Pixies)などなど、イギリス中心に、アメリカも含めロック系のバンドをリリースしていたレーベルがなぜ、ブルガリアの民族音楽をリリースしたのかと考えると不思議ではあるが、その双方の音楽を聴いてみればすんなり納得できる。

80年代の〈4AD〉を代表するアーティストたち

Bauhaus - In The Flat Field 1978年にイギリスのノーサンプトンのアートスクールの仲間によって結成。 デビューアルバムに収録されている楽曲。

Cocteau Twins - Pearly Dewdrops' Drops (Official Video) 1979年にビン・ガスリー(ギター)とウィル・ヘッジー(ベース)でバンドを結成。その後、エリザベス・フレイザーがボーカルとして加わった。1984年に発売された12インチ・シングル『The Spangle Maker』に収録されてる楽曲。

Dead Can Dance - The Carnival Is Over (Official Video) ブレンダン・ペリーとリサ・ジェラルドを中心に、1980年にオーストラリア・メルボルンにて結成。 1993年に発売されたアルバム『into The Labyrinth』に収録されている楽曲。

 

もはやサイケデリック!ブルガリアン・ヴォイスの電子音のようなハーモニー

一つは独特な歌唱法でモンゴルのホーメイを思わせる歌の音色、そしてもうひとつは不協和音満載の独特なハーモニーだ。その2つを組み合わせたサウンドは、教会音楽や聖歌のようなものと明らかに違う独特の響きと質感をもたらす。ホーメイのような喉声の非人間的な声質にまっすぐなビブラート無しの声をわざと不協和を生むようなやり方で、にもかかわらず音をぶつけるというよりは柔らかく幾重にも重ねて、ここでしかありえないような絶妙な響きを発生させると、その声の波は人間の声と共に、まるでサイン波のようなデジタルの音色にも聴こえてしまう。つまり、その不協和音は、現代の耳からするとそれはエフェクトをかけた声、もしくはもはやシンセサイザーの音色のように響いてしまう。そして、それは独特の空間性を生み出す。もはやコーラス・グループがハーモニーだけで作っている音楽とはとても思えないもはやサイケデリックなものだ。

The Bulgarian Voices ANGELITE - Dumba

そのまるで電子音のような音色やエフェクトを使ったような空間性が生む幻想的なサウンドは〈4AD〉で言えば、コクトーツインズのようなグループや、〈4AD〉のオーナーのアイヴォ・ワッツ=ラッセルによるプロジェクトのディス・モータル・コイル(This Mortal Coil)あたりのサウンドがシンセを幾重にも重ねて作った浮遊感たっぷりの神秘的なサウンドのサイケデリアに通じるものがある。アイヴォ・ワッツ=ラッセルはマルセル・セリエがブルガリアン・ヴォイスを持ち込んできて時にすぐにリリースを決めたそうだが、この自身のレーベルが扱っていたバンドとは全く異なるジャンルのサウンドから、共通するものをかぎ取ったのだろう。

This Mortal Coil - Song To The Siren (Official Video) 〈4AD〉の創始者アイヴォ・ワッツ・ラッセルによる〈4AD〉所属のアーティスト集結した音楽プロジェクト。1984年に発売された第1作目のアルバムに収録されている楽曲。

This Mortal Coil - Kangaroo (Official Video) 同じく1984年に発売され第1作目のアルバムに収録されている楽曲。

またブルガリアン・ヴォイスに幻想性や神秘性をもたらしているのはブルガリアという土地が生んだ音楽ゆえの「無国籍感」もあるだろう。ブルガリアという国は黒海に面していて、南にギリシャ、北にルーマニア、東はイスタンブールを挟んだらもうトルコ。ヨーロッパの東側にあり、旧ソ連もすぐそこにあり、地中海や中東の文化とも近い場所だ。その地理的な状況に加え、歴史的にオスマン帝国化に置かれたこともあるので、ギリシャ、スラブ、オスマン帝国、ペルシャなど、様々な文化の影響を受けているのがブルガリアの特徴だ。例えば、ブルガリアン・ボイスが歌う曲の旋律ひとつとっても、ヨーロッパのものにも聴こえるし、アラブの要素も感じる。リズムにしても、ブルガリアの音楽を聴いていると、5拍子、7拍子が聴こえるが、9拍子や11拍子なども少なくないそうで、奇数拍子が当たり前とのこと。このあたりはほとんどイスラエルなどの中東のジャズのようでもある。そんなあらゆる文化が入り混じっているブルガリアの音楽は、ある意味でミクスチャー的であり、その地域性がはっきりと掴めないという意味では無国籍的な未知の国の音楽のようにも思えるし、それは架空の国の音楽のようなファンタジックさとも言えるもので、おそらくそれが神秘性にも繋がっているのだろう。そんな圧倒的な個性がブルガリアン・ヴォイスを世界中に広めた理由になったわけだ。

The Bugarian Voices ANGELITE - Jenala e Diulber Jana

The Bulgarian Voices Angelite: Kalimanko Denko

現代に響くブルガリアン・ヴォイス

そんな80年代にブレイクしたブルガリアン・ヴォイスを今、フレッシュに聴く方法を教えてくれたのは三宅純だった。2016年のリオ五輪閉会式の日本パートの音楽を担当した三宅は“君が代”をブルガリアン・ヴォイス的なコーラスにアレンジして世界を驚かせた。ブルガリアン・ヴォイスをベースにしながら、不協和音による電子音的な響きの面白さは残しつつも、ビブラート無しの割合を増やしてより透明感を増やしているように思えた。

【NHKリオ】2020へ期待高まる!トーキョーショー

改めて、これを聴いてみると、2000年代だったらシンガー・ソング・ライターのイモジェン・ヒープ(Imogen Heap)の“Hide And Seek”、2010年代だったらチャンス・ザ・ラッパー(Chance The Rappe)の“Summer Friends”だったり、フランク・オーシャン(Frank Ocean)の“Close to You”に聴かれるようなハーモナイザーで作ったデジタルなハーモニーの質感にも似ているように僕は感じた。ここにボン・イヴェール(Bon Iver)やカニエ・ウエスト(Kanye West)、ジェイムス・ブレイク(James Blake)といったヴォコーダーやハーモナイザーを駆使したシンガーやラッパーを加えてもいいかもしれない。

Imogen Heap - Hide And Seek(Official Video) 2007年グラミー・アワード新人賞にノミネートされているUK出身女性シンガー/ソングライター。 2005年に発売されたアルバム『Speak for Yourself』に収録されている楽曲。

Chance The Rapper - Summer Friends (Coloring Book) アメリカ・イリノイ州シカゴ出身のヒップホップ・アーティスト。 2016年に発売されたアルバム『Coloring Book』に収録されている楽曲。

Frank Ocean - Close to You 米ルイジアナ州ニューオーリンズ生まれのR&Bシンガー・ソングライター/ラッパー。 2016年に発売されたアルバム『Blonde』に収録されている楽曲。

それと並べて、シンガーのジェイコブ・コリアー(Jacob Collie)がハーモナイザーや多重録音で作り上げた挑戦的なハーモニーを並べて聴いてみるといい。近年、自身が提唱するネガティブ・ハーモニー理論を駆使したパフォーマンスで音楽シーンを席巻するジェイコブはそのハーモニーで誰も聴いたことがないような未知の音楽を聴かせてくれる天才だ。例えば、彼が歌う“Moon River”を聴けば、声を重ねたことで生まれる不協和音の響きが生む面白さと独特の情感をわかりやすく感じることができるはずだ。

Jacob Collier - Moon River 様々な楽器を操るシンガー、作曲家、アレンジャー、プロデューサーとして、2度のグラミー賞に輝いている天才マルチ・ミュージシャン。今年発売をした『Djesse Vol. 2』に収録されている。

今だとジェイコブ・コリアーともコラボレーションしているベッカ・スティーブンス(Becca Stevens)や、ベッカの作品にも参加しているローラ・マヴーラ(Laura Mvula)、もしくはベッカやジェイコブともコラボしている大御所デヴィッド・クロスビー(David Van Cortland Crosby)のように刺激的なハーモニーを組み込むことで音楽をフレッシュに聴かせているミュージシャンたちと比べてみるのもいいかもしれない。 そういった現代的なハーモニーを通過してからブルガリアン・ヴォイスを聴き直してみると、ブルガリアン・ヴォイスが持つ生の声の中に錯覚的にデジタルな質感が聴こえる響きの奇妙さをより感じられるようになるだろう。

ブルガリアン・ヴォイス・アンジェリーテ来日公演2019

今回、来日するブルガリアン・ヴォイス・アンジェリーテは上記の国営テレビ局の合唱団メンバーらを中心に結成されたブルガリアを代表するグループだ。1993年の『From Bulgaria with Love』グラミー賞にノミネートされるなど、ワールドワイドに活動している。彼女たちが目の前でその声を響かせる時に、僕らはどんな響きを耳で、肌で、感じ取ることができるのだろうか。声が生むその響きは生で聴くと録音されたものとは全く違う触感や雰囲気を空気の振動で伝えてくれるはずだ。 今ほど、ブルガリアン・ヴォイスを「東欧の民族音楽」ではなく、「現代の音楽にも通じる異形のハーモニー音楽」として聴くのに最適なタイミングもないだろう。一度体験すれば、間違いなく、新たな扉が開かれるはずだ。 また9月29日(日)には、特別公演として笙アンサンブル「星筐-Hoshigatami-」とのコラボレーションも聴くことができる。「笙は雅楽でも使われる古くからある日本の楽器でなぜこの楽器が?」と思う人も少なくないだろう。しかし、このコラボレーションは決して突飛なものではない。むしろブルガリアン・ヴォイスと笙のサウンドを知っていれば自然な組み合わせであることがわかるはずだ。 例えば、大友良英が率いるONJO(Otomo Yoshihde Jazz Orchestra)には笙の奏者である石川高がメンバーに加わっていた。あくまで僕の印象だが、ここで笙は雅楽の楽器としてではなく、その特殊な音色を求められ、使われていた。動画等で笙の音色を確認してもらうとわかるが、その音色はまるで電子音のような響きに聴こえるときがある。アコースティックの楽器によるサイン波のようでもあり、それがサックスやトランペットなどの管楽器の中にあるとその不思議な質感が際立って聴こえて実に面白い。ちなみにONJOにはサイン波を演奏するSACHIKO Mもいることでまた興味深い作用が生まれている。 その笙の音色はまさにブルガリアン・ヴォイスが不協和音を発生させた時に生まれる響きとよく似ている。僕にとって、あの三宅純によるリオ・オリンピックでの君が代が面白かったのは、ただ単に君が代が面白い響きに生まれ変わっていただけでなく、僕の耳にはまるで笙のように、つまり刺激的なハーモニーの中に実に日本的な音が立ち上ってくるような気がしたからだ。 このブルガリアン・ボイス アンジェリーテ(The Bulgarian Voices Angelite)と笙アンサンブル「星筐-Hoshigatami-」のコラボレーションでは、あのリオ・オリンピックの時のサウンドに感じたものを目の前で体感できるのではないかと言う期待を僕は勝手に寄せている。そして、東欧のコーラスと日本の雅楽の楽器の響きが繋ぐものの中に、僕がジェイコブ・コリア―などを聴きながら感じている何かを読み解くためのヒントが聴こえてこないか、にも期待しつつ。

Text by 柳樂光隆

EVENT INFORMATION

ブルガリアン・ヴォイス・アンジェリーテ特別公演 大地と天を繋ぐ、調和への祈り~ブルガリアン・ヴォイス×笙の響き~

2019.09.29(日) 17:30開演(16:30開場) すみだトリフォニーホール S席(1F、2F)6,000円/A席(3F)5,000円/中学生以下2,500円(税込) ※当日券各500円増 ※未就学児の入場はご遠慮くださいゲスト:笙アンサンブル 星筐-Hoshigatami- 主催・問:地球音楽プロジェクト実行委員会 03-3498-2838ブルガリアン・ヴォイス 詳細はこちら

ブルガリアン・ヴォイス・アンジェリーテ来日公演2019

2019.09.21(土) 15:00開演(14:30開場) 茨城 つくば・ノバホール 一般5,000円/友の会4,500円 取扱い:ノバホール 029-852-5881 問・予約:つくば文化振興財団 029-856-7007 詳細はこちら

2019.09.27(金) 18:45開演(18:15開場) 愛知 豊田市コンサートホール 一般4,000円/学生2,000円 問・予約:豊田市コンサートホール 0565-35-8200 詳細はこちら

2019.09.28(土) 15:00開演(14:30開場) 東京 三鷹市芸術文化センター 風のホール SOLD OUT 作曲・編曲・トーク:光田康典 問:三鷹市芸術文化センター 0422-47-5122 詳細はこちら

2019.10.01(火) 19:00開演(18:15開場) 福井県立音楽堂 ハーモニーホールふくい 一般5,000円/ペア券8,000円/小~大学生半額 問・予約:ハーモニーホールふくい 0776-38-8288 詳細はこちら

ブルガリアン・ヴォイス・アンジェリーテ

1952年に結成された国営テレビ局の合唱団が前身。現在は指揮者 KATYA BARULOVA の指導の下、全国から才能あふれる約20人の歌い手を集め、活動している。1987年にドイツのレーベル「JARO」と契約、国際的な活動を本格化させる。1993年にアルバム『From Bulgaria with Love』がグラミー賞にノミネート。ノーベル平和賞記念コンサート(1996ノルウェー)やモスクワ建都850年祭(1997ロシア)のほか、オランダやデンマークの皇族を前にしたパフォーマンスなど、世界的に注目度の高いイベントや催しに招かれ、名声を高める。1995年に初来日。阪神・淡路大震災の復興イベント参加や、和太鼓「鼓童」と共演するなど、大きな話題となった。 2019年は、日本・ブルガリア交流開始110周年、外交関係樹立80周年、外交関係再開60周年の「3つの周年」にあたる。この特別な記念の年に、最新作『ヘリテージ』を携え、来日ツアーを行なう。

RELEASE INFORMATION

『ヘリテージ ~未来への遺産』

2019.05.26 ブルガリアン・ヴォイス・アンジェリーテ 解説:松山晋也 VIVO-473/税抜2,500 01. カヴァルの音色/Kafal Sviri 02. 眠たげなヤナ/Na Yana Se Dremka Dreme 03. 森よ芽吹け/Listni Se Goro 04. さぁ、おいで/Mori Aida, Aida 05. ショップ地方の歌/Shopska Pesen 06. 美しきヤナ/Diulber Jana 07. ギゴ、私の息子よ/Gigo, Mamin Gigo 08. 眠りに落ちて/Zaspalo E Chelebiyche 09. 独身のおじいさん/Ergen Deda 10. 嫁の嘆き/Besrodna Nevesta 11. 同胞のための祈り/Molitva Za Blijnija 12. 聖母/Borogorodiza 13. あなたはチューリップ…?/Lale Li Si ...? 14. 3羽のナイチンゲール/Tri Bulbula Peyt 15. 聖ラザロの日のための2つの歌/Dve Lazarski Pesni 16. タパンを叩いて/Tapan Bie 17. メフメティオ~私の愛/Mehmetio 詳細はこちら

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初めてのコーチェラ現地レポート|チケットの取り方から現地のオススメ情報まで

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アメリカ最大の音楽フェス<コーチェラ(Coachella Valley Music and Arts Festival)>に行く女子2人、「ようたー姉妹」が現地レポートを執筆しました!出発前の準備から、帰国するまでを体験記として展開させていただきます。 行ったことのない未知の海外フェス、女子ならではの気になる点、不安な点もいろいろあると思います。少しでもそういった方の今後の参考にしていただくべく、女子2人の目線で詳しくレポートしていきます! 今回の記事を作成するにあたり、Twitterでハッシュタグ「#ようたー姉妹のコーチェラレポート」を使用し、<コーチェラ>現地でたくさんのツイートを投稿しています!そちらでも、より現地の雰囲気を味わえるレポートを見られますので、ご興味のある方はぜひご覧になってみてください! Twitterでのレポートはこちら

ようたー姉妹とは

ayane、yumotoの2人からなるB2Bユニット兼酔っ払い。酔ってないのにDJ用パソコンを忘れたり、オープンDJなのにDJ中の記憶を吹っ飛ばすayane。酔って外で寝てしまったり、職場に差し入れとして酒が持ち込まれるyumoto。渋谷周辺によく出没し、酔うと「ようたー」と連呼しはじめる。 共通点はミュージック&酒ラバー、同い年、異常なフットワークの軽さ、1秒でも暇があれば予定を詰め込む、楽しく飲みすぎて記憶を飛ばしてしまいがちなところ。どっちの方がまともか、どんぐりの背比べ的議論をよくしている。最近はカバンを何回無くしたかという何とも低レベルな議論をして周囲から飽きられる始末。

自己紹介

yumoto 音楽とお酒が好きな20代美容師です。 音楽は母親の影響でクイーン(QUEEN)から入り、後にHipHopやダンスミュージックと出会いオールジャンル好きになりました、DJもそんな感じのプレイをさせて頂いています。平日休日問わないスタイルでよく働きよく飲みよく遊ぶので周りのみんなに早死にしそうとよく言われます(笑)。 ayane 音楽とお酒と映画が大好きな20代社会人です。メーカーでマーケティングのお仕事をしています。 昔からオールジャンルを聴きますが、一番好きなアーティストはビートルズ(The Beatles)。UKロック畑で育ったものの、ここ数年はずっと四つ打ちがマイブームです。夜はクラブやDJ、休日はフェスやライブで楽しくお酒にまみれ遊んでいます。旅行が好きでよく海外に飛びます。

ようたー姉妹が<コーチェラ>に行くまで

1、なぜ<コーチェラ>に行くことになったのか?

毎年4月といえば、世界有数のビッグフェスティバル、<コーチェラ>の配信とタイムテーブルを肴に友人たちと盛り上がるのがお約束。でも……どこか遠い遠い世界のような気がしていて。<フジロック>や<サマソニ>のような国内フェスには毎年行っているものの、あの<コーチェラ>に行く! なんて今まで考えたこともありませんでした。 今回、ようたー姉妹のふたりが<コーチェラ>に行くことになったのは、ちょっと渋谷に飲み行くか、くらいのノリと勢いがきっかけでした(笑)。今年の始めに<コーチェラ>のラインナップが発表されたとき、まさに「今」観たい旬なアーティスト揃いで。 「あ、行きたい!」と思いました。ビビッと来た。 「自分の目で、このライブを観たい!」と思ったんですよね。 思わずTwitterに「<コーチェラ>行ってみたい」とつぶやいたところ、お互いに同じことを思っていたみたいで、すぐLINEで連絡しあいました(笑)。 すると、たまたま今回同行した友人からもyumotoに連絡が来て、どうやら、今夜がチケット発売らしいと分かって。「宿や航空券は後からでもどうにでもなるから、買うなら今日決めるしかない!!!」という状況でした。「それなら、もう行っちゃおっか!」「とりあえずチケット取っちゃお!!!!」とすぐに2人で結論を出しました。

2、チケット獲得!

<コーチェラ>は、weekend1とweekend2、2週に分かれて同じアーティストが出演するのですが、weekend1のほうが人気でチケットがなかなか取りづらいと聞いていました。今回は我々2人とも初めてということもあり、weekend2を狙い撃ちすることに。アメリカ現地時間10時からの発売だったので時差の関係で日本は早朝4時。寝ないようにして必死に公式サイトにアクセス……待つこと20分ぐらいでしたか、やっとアクセス権を得て、無事にチケット購入に至りました。途中でayaneは寝落ちしてしまったため……yumotoがかわりに2枚購入。(ありがとう……)英語を読解しながら住所やクレジット情報を記入しました。会場まで行き来しているシャトルバスのチケットもあわせて確保。ちなみにyumotoはここで自宅の配送先住所を間違えて入力してしまい、後日配送先変更の申し込みをするハメに……。最先端のフェスかと思いきや、チケットはアナログに国際便で届きました。こんなかんじで可愛い箱にリストバンドとバスのパス、卓上カレンダーとステッカーも入っていました!

3、出発までの準備

今回は、ようたー姉妹の2人と、共通の友人1人、彼の友人3人、あわせて6人で一緒に行くことになりました。航空券は各自で取ったので、次に必要なのは現地で泊まる宿。会場にはキャンプ施設もあるんですが、人数も多いため、<コーチェラ>会場のあるPalm Springsで、6人で泊まれる場所を探すことになりました。以前<コーチェラ>に行ったことのある友人が綿密に調べてくれ、綺麗で広くて安い宿をエクスペディアで予約してくれて……本当に有り難かったです。宿の決め手はというと、Palm Springsの市街地近くでスーパーやコンビニも近くにあり、会場行きのシャトルバス乗り場も徒歩10分ほどの便利な場所だったこと。シャトルバス乗り場は色々な場所に点在しているんですが、地図で見るよりも実際はかなり距離があるので、宿は乗り場から簡単に行ける場所を探したほうが良いと思います。それ以外で、事前に準備したことといえば、強い日焼け止めを買ったり、夏服を用意したりくらいでした。むしろラインナップの予習はしっかりと(笑)。2人とも<コーチェラ>のポスター風のネイルにしたりして、あとはワクワク待つだけでした。

ようたー姉妹、<コーチェラ>到着!

1、ホテル到着〜<コーチェラ>までの道中

まず、LA空港で朝10時くらいに現地集合!日本と違ってLAはカラッとしており、30℃くらいでしたが気持ち良い暑さです。日差しが強いので、サングラスと帽子は必須ですね。みんな集まったところで、レンタカーでさっそくPalm Springsへ向かいました。 道が混んでいたのもあり、宿まではだいたい4時間くらいだったかな。近くのレストランで夕ご飯を食べて、明日から始まるフェスの準備をちょこちょこと。最寄りのスーパーで買ったビールで乾杯して、就寝しました。

2、<コーチェラ>アプリで事前準備

<コーチェラ>はオフィシャルの専用アプリがあって、タイムテーブルや場内MAP、インフォメーションなどを確認できるようになっています。海外フェスだとこういうアプリって良くあるんですが、割としっかりしているし、便利で親切で良いなぁと思います。 入場するためには、事前に郵送されていたリストバンドをアクティベートしておく必要があります。リストバンドに記載されているコードをアプリ内で入力することで、アクティベートできるようになっていました。あと今回、「コーチェラコイン」という謎のオンラインコインシステムが新しく登場していました(笑)。郵送されてきたコインカードをアプリのスキャンカメラで読み込むと、いくつかコインが手に入ります。会場内のいろんな場所に設置されているQRコードをスキャンしたりしてコインを貯めると、オフィシャルのタオルやバンダナを買えたり、観覧車に乗れたりするという仕組み。結局、ライブに夢中でコインの存在は忘れていたので、私たちは誰も貯められませんでした……(笑)。

3、会場へ、そして到着!

次の日、お昼頃にシャトルバスに乗って会場に向かいました! 1時間くらいかかったかな、バスの中では楽しげな音楽がずっと流れていてワクワクムード。バスを降りてから、少し歩くとリストバンドチェックや持ち物チェック(バッグの中はちゃんと1人1人見られます)があり、それを抜けるとあっという間に会場へ! 突然、目の前に「あの知っている<コーチェラ>の景色」が広がって、おー!! とひとしきり感動タイム……!!「ついに来たー!」とテンション爆上がり!!!!

ファッションについて

現地はとにかく暑くて、日差しが尋常じゃありません。砂漠のド真ん中ということもあり、湿度はないですが太陽が肌をガンガン攻撃してくるのがわかります。サングラスと帽子は必須、できればUVストールとかもあれば便利かなと思います。それと、鼻と口元をおさえるバンダナをつけている人が多かったです。私たちはそこまで気になりませんでしたが、砂塵がすごいときはバンダナ(会場でも売ってます)があると身を守れます。私たちは連日、半袖かノースリーブのワンピース、Tシャツで過ごしていました。砂漠とはいえ、会場は公園のようになっていて芝生が敷き詰められているので、2人ともスポーツサンダルでしたが、まったく問題なく動けました。むしろ涼しくて身軽だし、オススメです。周りの女子たちは、ほぼ水着って感じの服装が多かったですねー。暑いから納得。その上に申し訳程度の編み編み透け透けのスカートやトップスを合わせてる子が多かったです。かなりの率だったので、フェスのトレンドファッションなのかも?もちろんTシャツやタンクトップ、キャミソールにショーパンといった普通のカジュアルな服装も見かけました。<コーチェラ>って、めちゃくちゃオシャレで派手派手なファッションスナップのイメージが強くて、こんな普通の格好で行って浮くかなと思ってましたが、意外とみんな普通の人は普通の服装だったので、あんまりそのへんはこだわらなくても大丈夫そう。足元はスニーカーが多かった気がします。よくスナップで見るウエスタンブーツを履いている子もいました。 ただし、夜は結構冷えます!! とくに風が強い日だとかなり寒暖差がきついので、少し厚めの上着を持っていったほうが良いです。寒がりのayaneは夕方の時点で結構半袖だとしんどかったです。会場には事前にレンタルできるロッカーがあるので、私たちはそこに上着や買ったものを預けて、寒いなーと思った時に取りに行ったりしていました(こういうシステム、便利で助かりますよね)。

お酒について

ようたー姉妹といえばお酒、お酒といえばようたー姉妹。 と、いうことで非常に気になるアルコール情報ですが、なんと<コーチェラ>はお酒が飲めるエリアが隔離されています!! <フジロック>や<サマソニ>に慣れている我々としては衝撃的でした。初日にパスポートなどのIDを持参すると、指定のエリアでIDチェック済リストバンドを付けてもらえます。それを見せれば、お酒エリアに入ることができ、エリア外には持ち出し不可という仕組みです。 たしかに、このおかげで酔っ払いからビールをぶっかけられることもありませんでしたし、乱痴気騒ぎが起こることもなく、治安が保たれていた気がします。でも、この気候の中でお酒を飲みたくならないわけがなく、アーティストの合間合間でお酒を買いに行って飲んでは移動し、飲んでは移動し……を繰り返していました(笑)。ちなみに価格はまあまあ高いです。ビールはハイネケンでしたが、普通に1000円ちょいします。ステージによっては、アルコールエリアが隣接されていたりすることもあるので、少し遠くからアクトを眺めつつ飲む……ということもできました。 そうはいっても移動していると喉が渇きますので、そのへんで売っているミネラルウォーターは定期的に摂取して熱中症対策をしっかりしておりました。マイボトルさえ持っていれば、中身の水の入れ替えは無料でできますが、列に並びたくない場合は2ドルで新品のボトルを購入することもできます。時間が惜しかったため、結構新品を購入してしまいましたが、塵も積もれば……なので、列に並んで補充してもらうのもアリかと思います。

お目当のアーティストについて

yumoto

ビリー・アイリッシュ(Billie Eilish)、アンダーソン・パーク(Anderson.paak)、チャイルディッシュ・ガンビーノ(Childish Gambino)、テーム・インパラ(Tame Impala)、ザ・ガーデン(The Garden)、ニーナ・クラヴィッツ(Nina Kravitz)など。 今見たい! なアーティストはもちろん、地元がカリフォルニアなアーティストは現地でどんなライブになるんだろう! と楽しみでした。

ayane

ビリー・アイリッシュ、チャイルディッシュ・ガンビーノ。次点で、the 1975、チャーチズ(Chvrches)! ほかにもブラッド・オレンジ(Blood Orange)やアンダーソン・パーク、昨年サマソニで見逃したテーム・インパラなどなどたくさん観たいアーティストはいましたが、特にビリー・アイリッシュに関しては、2019年の今アメリカで見ずしていつ見る! 今しかない……といった強い気持ちで臨みました。それとなかなか日本には来てくれない、ルーファス・デュ・ソル(RÜFÜS DU SOL)も観たいアクトの一つでした。 [現地レポート(yumoto編)] <ここでページが分割されます>

yumoto 1日目/2日目/3日目レポート

1日目

GOBIステージにてビーチ・フォッシルズ(Beach Fossils)から! ご飯を食べつつ、さわやかでインディな音が暑い<コーチェラ>の気候にぴったりでした。日本に中々来ないバンドだったので見ることができてよかったです! そのあとはお隣のMOJAVEステージでSG ルイス(SG Lewis)。ライブも上手いし曲も良くて、ちょうど彼のリミックスを良く聴いていたので楽しかったです。 GOBIステージ、MOJAVEステージ、SONORAステージは並んでいてめちゃくちゃ近いので、本当に3分で移動できます(笑)。お目当てのアーティストが被っていてもツマミ食いをしやすくて便利でした!その後は、少し大きめOUTDOORステージへ移動してゴーゴン・シティ(Gorgon city)。この問答無用で踊れる四つ打ち! 最高ですね……ゲストのシンガーも入れ替わり立ち替わりで豪華。そしてメインのCOACHELLAステージでいよいよアンダーソン・パーク!一緒に行動していたメンバーは暑さと時差ボケでダウンして芝で寝ていたので(笑)、1人でグングン前に行って見ました!いやもう、泣きましたね……アルバム『MALIBU』の名曲はもちろん、新しい曲もやっていたし、アンダーソン・パークのドラムは本当にバカテク(笑)。 あの変拍子を叩きながらどうしてラップできるんだろう(笑)。 バックバンドのフリーナショナルズ(Free Nationals)のホーンセクションも気持ち良い……みんな笑顔で楽しそうで、<コーチェラ>の夕暮れ景色ともバッチリハマっていて最高でした……。その後はYUMAステージというテクノやテックハウスのDJが集結するダンスステージで踊り、再びOUTDOORにてルーファス・デュ・ソルを。ayaneも言っていますが、海外では人気なのに日本ではあまり知名度が上がらないアーティストなのでここで観ることができてよかったです。“Treat you better”、名曲。そのあとはニーナ・クラヴィッツ! なんかガラガラだったので最前待機。ステージの上にはテーブルやソファやカーペットが……? 今回のライブは、テクノを使った能楽みたいな内容でした(笑)。隣にいたアメリカンなお兄さんに、「おまえも彼女のライブはDJ setが観たかっただろ?(泣)。」と話しかけられました(笑)。 そして最後はチャイルディッシュ・ガンビーノ! 圧巻のステージでした。バックバンド、ゴスペル隊も引き連れて、まるで映画を見ているような世界観。彼の歌声もめちゃめちゃソウルフルで気持ちよかったです。“This is America”は歌詞が深い曲ですが、アメリカの土地でアメリカの人々とともにこの曲を生で聴けたのはすごいことだなと。 そんなかんじで1日目は終了です!

2日目

2日目は遅起きしての出発! 宿にプールがあったので朝プールしたりしました。まずはOUTDOORステージにてマック・デマルコ(Mac DeMarco)。すでに17時過ぎでサンセット気味の景色にめちゃくちゃ合って良い感じでした。フジロックでも来日していましたが、その時とはまた違った雰囲気で、見る国と環境、人々が違うと同じ曲も聴こえ方が変わるなぁとしみじみ。VJが(ファミコンの)Motherの映像でした! 日本好きなんですね〜。お次はボブ・モーゼス(Bob Moses)。元々すごく好きで、曲はダークでしっとり系エレクトロな印象でしたが、生で見たらライブバンドでびっくり! ギターもドラムもバキバキで、そこに乗っかるエレクトロサウンド……曲によってはカサビアン(Kasabian)のごとく踊れました(笑)。日本にはDJ setで来日していますが、ライブではなかなか観ることができないのでよかったです。お次はSONORAステージへ移動してザ・ガーデン。カリフォルニアのポストパンクバンドです。来日公演も行ったぐらい好きで、代官山UNITで見たときも盛り上がっていましたがさすが地元バンド、暴動でした。 モッシュ、サークル、ダイブの連続!! このためにサンダルやめてスニーカーで行ってよかった……と心の底から思いました。そのあとはフォー・テット(Four Tet)のDJを見ながら腹ごしらえして、COACHELLAステージのウィーザー(Weezer)へ! もうベストアルバムさながらのセットリストで大盛り上がりでした。昔NYにちょびっと滞在していたときに、ウィーザーのライブがあったから行こうと思ったらチケットはソールドで転売価格が200ドル越えという価格だったのを思い出しました……。アメリカで愛されすぎて、この日「ウィーザーはアメリカのSMAP」という名言が産まれました(笑)。“Island in the sun”の大合唱、アーハ(a-ha)のカバーもやってくれて大満足。そしてビリー・アイリッシュへ移動!始まる前から満員でぎゅうぎゅうでした。3番目に大きいOUTDOORステージでは収まりきらない人々……。ドキドキしながら待って、ついにビリー・アイリッシュ登場! お客さんのワーーッという歓声で地鳴りするぐらい、本当に地面が揺れてました(笑)。カリスマ性がすごくて途中でビリーコールも起きていました。生歌は声がめちゃくちゃ綺麗でヒップホップ調なライブにメランコリーなメロディで世界観に引き込まれました。VJもかっこよかった……。あっという間の50分。今のアメリカのカリスマ歌姫は間違いなくビリー・アイリッシュ。このタイミングで見ることができて現地のお客さんと共有できて本当によかったです! 最後はテーム・インパラ。のっけから“Let It Happen”で最初から最高潮。レーザービームにカラフルなVJ、マリファナの匂い(カリフォルニア州は合法)が入り混じって、サイケデリックで完璧なステージでした! 新曲も旧曲もやってくれました。オーストラリアのサイケロックバンドが<コーチェラ>のトリでこんなに盛り上がるのもすごいことですね! 最後にシークレットのステージでは再びフォー・テットのDJset! 昼間とはうって変わって、アリアナ・グランデ(Ariana Grande)やジャスティン・ビーバー(Justin Bieber)の曲を流したりするフォー・テット。今年のダンスミュージックアンセムとなった“Only Human”で爆踊りして、何故か“ビビディ・バビディ・ブー”で締め! そんなかんじで2日目終了。空き時間にYUMAステージでテクノを聴いたりもしていたのでジャンルはかなり多岐にわたる1日となりました。

3日目

さすがに疲れがたまってきたぞ……なテンションで目が覚めました(笑)。というのも、トリのアクトが終わってバスで宿に帰ると午前2時ぐらい。そこからシャワーを浴びて、感想を言い合って、飲んだりしていたので毎日午前4時ぐらいに就寝していました。興奮覚めやらないのと寝れないのと時差ボケなどで、完全に体内時計はぶち壊れてしまっていましたね……(笑)。最初はまったりボーイ・パブロ(Boy Pablo)からスタート。インディローファイなSSWです! アンセムの”Feeling Lonely”で大盛り上がり。キラキラなギターの音がとても気持ちよかったです。その後はアイスエイジ(Iceage)を観に行きました。北欧ポストパンクの彼ら、日本で見た時は攻撃的なパフォーマンスに尖った曲のセットリストでしたが、アメリカの雰囲気に合わせたのかガレージロックっぽいセットリストに。まるで違うバンドみたいだ……。これもまた他国で見る面白さですね!そのあとはYUMAステージへ移動してダスキー(Dusky)のDJへ! 無限に踊れるテックハウスは最高! キンク(KINK)のダスキーリミックスも流れてフロアの熱がすごい。近くにいたディーヴァなお姉さまと一緒に爆踊りしてました。その後はOUTDOORステージへ移動して、アンノウン・モータル・オーケストラ(Unkowon Mortal Orchestra)とブラッド・オレンジを連続で観ました。ヤシの木とサンセット見ながら、レモネード飲みながら聴いたアンノウン・モータル・オーケストラの“Hunnybee”は最高でした。ブラッド・オレンジはアルコールOKエリアから飲みながら見ていました。チルな雰囲気に帰りたくなさがここでマックスに(泣)。 そのあとはSONORAステージで韓国出身のヒョゴ(HYUKOH)。“Love Ya!”は大合唱で、このステージはライブハウスっぽい、こじんまりとした作りなのですが、ピースフルな空気でいっぱいになってました。その後はYUMAステージに戻りテックハウスでひたすら踊り、ここで<コーチェラ>来て初のテキーラを……。酔ってきた……(笑)。 そしてPerfumeへ! 日本人として誇らしいぐらいの盛り上がり。日本語の歌詞ですが、アメリカ人のオーディエンスもみんなノリノリ! プロジェクションマッピングを駆使したアートなパフォーマンスがすごく綺麗でした。3人が頑張って英語でMCして、それにレスポンスが巻き起こり感動……。そしてジョン・ホプキンス(Jon Hopkins)のDJをチラ見しながら最終アクト、アリアナ・グランデへ! この時、疲れと時差ボケとテキーラが効いてしまって、旅中で最も酔った状態でした。酔いの中で“7rings”を聴きながら、3日間での楽しかったことを思い出しまくり、1人でエモモードに……。アリアナの歌声は透明感がすごくて美しかったです。ジャスティン・ビーバーもゲスト出演し、こんな豪華なサプライズは<コーチェラ>ならではですね……。本当にあっという間すぎて、夢のような3日間でした! 帰りのバスで写真を見返してすでに寂しい気持ちになりながら宿に到着。爆睡です。 [現地レポート(ayane編)] <ここでページが分割されます>

ayane 1日目/2日目/3日目レポート

1日目

朝、プールでゆっくり遊んだりしていたせいで(笑)、本当はロス・フロム・フレンズ(Ross From Friends)から見たかったけど、ギリギリ間に合わなくてウォーカー&ロイス(Walker & Royce)からのスタートに……(笑)。 彼らのいるYUMAステージは、新木場コーストくらい巨大なクラブ会場で、昼間でも真っ暗な中DJがガンガンに低音を鳴らす最高の場所!永遠ここにいれるなと思った第一印象(笑)。まずは乾杯ということで、ここでお酒を1杯飲んで景気付けしました。 そのあと楽しみにしていたキング&プリンセス(King & Princess)へ。おっきいソファーのセットに座ったキング&プリンセスが大人気で、めちゃめちゃ可愛かったなぁ。 このへんでお腹が空いたのでピザを買って食べながら、キャエルファット(Camelphat)をちょい見。あとから振り返ってみると、このピザが一番外れなく美味しかったです(笑)。そのあとはメインステージでアンダーソン・パーク!<フジロック>で観たとき、最高に楽しかったので、今回も楽しみにしていました。イエローの衣装でそろえたフリー・ナショナルズのジャジーな演奏、笑顔でドラム、ダンス、ラップ、歌と広いステージを我が物に駆け回るアンダーソン・パーク! 本当この人は天才だわと驚嘆の気持ちでした。夕暮れが似合う素晴らしいステージでした! ブラックピンク(BLACKPINK)は事前にweekend1の配信を見ていたので、なるほどこんな感じか、どうせならほかの被りを見ようかな、なんてぶっちゃけちょっと思っていました……。もちろん画面で見る限り、ライブはめちゃめちゃカッコよかったんですが。それでほんのちょっと覗いてみたら、とんでもない人だかりが!!ちょっと覗くどころか全然真ん中まで行けなくて、びっくりしました。Saharaステージの照明がつき音が鳴った瞬間、観客たちの「ワーーーッ」という大歓声!! 度肝を抜かれて、その流れで登場。“DDU-DU DDU-DU”が始まったときの彼女たちの宝石みたいに輝く笑顔と自信にみなぎる身のこなしに目を奪われました。配信で満足、なんて思っていた自分を恥ずかしく思うくらい、生で観るブラックピンクはカッコよかったし、美しかったし、とにかく会場中の熱狂を全身に感じました!! K-POPの枠を超えて世界に羽ばたいていくのも納得というか、彼女たちが今売れている理由がはっきりと理解できた圧巻のステージでした。彼女たちを観たあと、急いでメインステージに移動して、the 1975を。今年の新譜がすごく好きで何度も何度も聴いていて、これは絶対に生で観たいと思っていた矢先の念願のステージ!正直、昔1stアルバムを出したとき以来、the 1975のライブを見ていなかったのですが、あの頃のポップなエレクトロバンド時代とはもはや規模が違いすぎて……。比較するのも申し訳ないくらい、彼らの成長っぷりに感動してずっと泣いてました(笑)。新譜にあわせたVJ演出がとっても美しくて、ポップで、せつなくて、エモーショナルで、彼らの世界観にがっちりハマっていました。 1stアルバムを出した時から一皮も二皮も向けて、気づけばこんな大きなステージを盛り上げるパワーを兼ね備えたバンドになって……。その軌跡を今目撃してるんだと思ったら、ゾクゾクが止まらず。とにかくボーカルのマシュー(Matthew Healy)がお茶目でカッコよくてカリスマ性に溢れていて、魅力的すぎるエンターテイナーだったなあ。世界中の女の子が恋に落ちてしまうわ、こんなの。事前に配信で見ていた背景の映像が連動するピカチュウベルトコンベアーダンス(笑)も生で観ることができて嬉しかったです。the 1975終了後は、ルーファス・デュ・ソルを途中から! ルーファス・デュ・ソルのことはずっと前から密かに好きで聴いていて、たまにDJで流したりしていたんですが、来日もしないし話題にものぼらなかったりで、あんまり知ってる人がいないのかなあ……、こんな良いのに……、と内心寂しく思っていたアーティストでした。彼らのアクトを見ることが、今回<コーチェラ>に行く! と決めた理由のひとつでもありました。夕闇の中、だいすきな“Underwater”のイントロが響いたときの胸がきゅーっとなる感じ……。たぶんずっと忘れられないです。次にいつ観ることができるか分からないからこそ、しっかり1つ1つの音を耳に焼き付けてきました。 さすがに22時ともなると、辺りはすっかり暗くなり、ステージが煌々と輝くなか、少しずつ風も強く冷えてきました。そして、ついにヘッドライナーのチャイルディッシュ・ガンビーノ! 結構遠くから見ていましたが、その盛り上がりっぷりは歴然。ぼんやり白く浮かび上がるステージ、靄の中からゆっくりと現れたチャイルディッシュ・ガンビーノの姿は、まるで後光がさしているようで、まさにステージコンセプトでもある教会そのもの。「スマートフォンは片付けて、俺とのこの瞬間をただ感じてくれ! それがルールだ!」と告げ、静かに観客が見守るなか歌い始めた彼は、なんだか孤高のヒーローのようでもあり、崇められる教祖のようにもみえました。私の語彙力では表現しきれないのが悔しいところですが……、アメリカという国で若者たちに囲まれ“This is America”を歌うチャイルディッシュ・ガンビーノをみていて、エンターテイメントライブというよりも、彼の心からの訴えを直に感じ取るための空間である気がしました。 1日目はとにかく観たいものを観て回りたくて、機敏に動き回っていたので、かなりクタクタの状態で一日を終えました(笑)。

2日目

前日の疲れが取れず、夕方からの遅めスタートになった2日目……。バスも渋滞にはまり、なかなか進まず、会場まで2時間くらいかかってしまいました。 とりあえずシェイクシャックでハンバーガーなんかをつまみつつ、マック・デマルコ! 快晴の中、そよ風が吹いていて、マックもお客さんも楽しそうに踊っていて、すごーーくピースフルな空間でした……。 そのままアウトドアステージでボブ・モーゼスをちょい見して、踊り狂いながら今度はMojaveステージにてザ・ガーデンを。Mojaveステージは比較的ちいさなステージで、昔の恵比寿ガーデンホール時代の<Hostess Club Weekender>の会場のような感じ。ステージのすぐ横でグッズを売っていたり、手作り感のある装飾もあったりと、インディーの雰囲気がぷんぷんしていてめちゃくちゃ居心地が良い場所でした(笑)。ザ・ガーデンは知らないバンドだったけど、超楽しめました。2人組のポストパンクバンドで、びっくりするくらい激しいモッシュモッシュモッシュの嵐!!2人ともクレイジーな動きで騒いだり弾いたり観客に飛び込んだり、とにかく自由に暴れまわる! 度肝を抜かれたけど、ライブハウスでの激しいライブってやっぱり楽しい!! と思い出させてくれました。 大きなステージが多い中、こういうアクトもあるってところが<コーチェラ>の良さですね。息つく間もなくフォー・テットを観に行ったんですが、どうも彼のキレが悪くてイマイチだったので(笑)、ごはんを食べながらウィーザーを観ることに。この時、食べたのは謎のチキンパエリアだったんですが、とんでもなく味が濃いのと、量が多すぎで、喉がからっからで死ぬかと思いました……。ビールと一緒に食べることを強くお勧めします(笑)。 ウィーザーは今回のヒップホップやエレクトロがメインの<コーチェラ>メンツの中で、明らかになんでラインナップされているんだろうって感じの異色さを放っていました、正直。けど、やっぱりウィーザーとともに育ったエモ世代の我々、本国アメリカで観ないわけにはいかないということで……。まあしかし、そんな心配も杞憂に終わりました。実はウィーザーを生で観るのは初めてだったんですが、まさかあんなにかっこよくて、イカしたライブだなんて! ティーンエージャーもおじさんもお姉さんも、みんなとにかく踊るわ、騒ぐわの大盛り上がり。これが国民的バンドの力ってやつか、と納得しながら“Island in the Sun”をハイテンションでシンガロングし、そのままの勢いでついにお目当てのビリー・アイリッシュ!!!正直、この日はビリー・アイリッシュを観にきてる人がほとんどだったんじゃ? と思うくらいに、会場中の人がみんなビリー・アイリッシュを観に集まっているような感じでした。まだ全然始まってもないのに、すでにステージはたくさんの人々で埋まりかけていて、ビリー・アイリッシュのパワーを感じざるを得なかったです。照明が変わり始まったのは“Bad Guy” 。彼女が現れた途端、ものすごい観客の熱量でした。地雷のような歓声と大合唱。イントロ、Aメロ、コーラス、合唱、合唱、大合唱!!あまりのすごさに泣きました。震えました。頭が真っ白になりました。2日間の中で最もステージ中が一体になっていたと確信できます。そのなかで私も一緒に歌っているんだということがとても信じられなかったです。ビリー・アイリッシュはあんなに小さい体をしているのに、ライブがはじまったと思えば禍々しいほどの巨大なオーラでその場を圧倒していました。噂には聞いていたし、映像でも見ていたけど、こんな大きなステージでこんなたくさんの群衆に囲まれながら、たった1人で堂々たるパフォーマンスを見せるビリー・アイリッシュは、想像よりももっともっと激しくカリスマ性に満ちていて……。これぞまさに、今この瞬間アメリカの地で観るべきアーティストで、この瞬間はもう2度と訪れないのだと強く感じました、大袈裟に聞こえるかもしれないですが……(笑)。私の中で、<コーチェラ>史上もっとも記憶に残るベストアクトです。残る熱を引きずりながら、ビリー・アイリッシュのあとはテーム・インパラの音と光線を浴びたあと、サプライズ出演のフォー・テットのDJを観て最高に楽しく踊り明かし、2日目があっという間に終了しました。

3日目

すっかり疲れきった3日目。 レッドブルで体を覚醒させながら、ポキに似た韓国風ライス(タイ米)をお昼にいただきました。日本食っぽい雰囲気のミールを売っているテントがあって、ヴィーガン向けのものやヘルシーなものが色々取り揃っていて面白かったです。(抹茶レモネードという謎のドリンクがありましたが、怖くてチャレンジできず)そのあとローファイ系シンガー、ボーイ・パブロからスタートし、あまりの可愛らしさにハッピーな気分に……。 ふらふらとYUMAでダスキーのDJを観たり、夕暮れのブラッド・オレンジでエモ死んだり(帰りたくない気持ちが最高潮に……)、それと観たいと思っていたヒョゴがすごくよかった! 小さいステージでしたがお客さんも盛り上がっていたし、彼らもすごく楽しそうだったのが印象的でした。そのあとは会場内を散歩しつつ、Perfumeへ。これが私にとっての初めてのPerfumeだったんですが、かなり間近で観ることができ、とても楽しむことができました!今までのライブ映像などで観る以上に、<コーチェラ>のステージに合わせたバキバキのテクノ寄りアレンジセットリストで、映像演出も非常にクール!特に、“だいじょばない”でめちゃくちゃ盛り上がっていましたね。英語でのMCもかわいかったーー。彼女たちと楽曲のポテンシャルの高さ、もっと世界へ広めていくべきじゃないかなあ……。 そしてそして、2月の単独来日も参加したチャーチズを初めてアメリカの地で観ることができました!!(大ファンなんです)人だかりがすごくて一番前までは行けなかったけど、なんとか前の柵まで辿り着いてかじりつくように応援しました(笑)。黒いチュールスカートのローレンちゃん(Lauren Mayberry)は、<コーチェラ>のステージではいつも以上に凛として輝いてみえて、完全に「かわいい」でなく「かっこいい」チャーチズ節をかましていました!!なんだかそんな姿を広大なアメリカまで観に来れたことが嬉しくて、またもや号泣……(笑)。海外でライブを観る良さって色々あるけれど、何時間もかけてお金もかけて見知らぬ地にたどり着き大好きなアーティストのライブを観ることのできる感動って計り知れないと思っていて、その一瞬のために苦労して稼いで毎日頑張ることができるんだよなあ、と改めて実感してしまいました。余談ですが……。 ラストはヘッドライナーのアリアナ・グランデで締め。すごく楽しみにしていたんですが、途中からお酒のせいか、やや記憶がない……(笑)。あと、風が強くて寒すぎて意識が遠のいていました。それと人だかりがすごすぎて、豆粒みたいなアリアナしか見られませんでした(笑)。それでも彼女の伸びやかで美しい歌声はちゃんと後ろまで届いてました!!“Thank u, next”はもちろん、大好きな“One Last Time”が聴けて感涙……。ただやはり疲れてしまって、そろそろ帰ろうかなとステージをあとにしようとした瞬間、歓声が聞こえ、何かと思ったらまさかのジャスティン・ビーバーが降臨!!めちゃくちゃびっくりしました(笑)。こんなことあるんだ、さすがアメリカすごすぎる……、という驚きと感動と。アリアナとのコラボ曲“Sorry”の生デュエットという超超贅沢なステージで締めることができました……!!長ーーくなりましたが、こんな感じで3日間、駆け抜けるように過ごしておりました。 [ようたー姉妹、コーチェラ後記] <ここでページが分割されます>

ようたー姉妹、<コーチェラ>後記

1、<コーチェラ>終了から、日本へ帰還するまで

全日程終了後、チェックアウトしてレンタカーでロス市内へ帰還。サンタモニカビーチや、おしゃれなお店が多いアボットキニー通りなどの観光スポットでのんびり過ごして、みんなで最後の晩餐を。 ベニスビーチ近くのAirbnbで1泊ということでしたが、ayaneだけ仕事のため先に空港へ向かい、一足早く帰国しました。急に1人ぼっちになってしまい、心が虚無に襲われてました(笑)。<コーチェラ>が終わってからは本当一瞬でしたね……。あっという間に祭りが終わった気分で、異常な喪失感。楽しかったが故の反動でした。

2、実際行ってみてどうだったか

yumoto

初めての海外フェスでしたが、<コーチェラ>は気候が最高! 日が長くて気温も良くて、朝と夜はしっかり涼しいから日中火照った身体もクールダウンできました。雨も降らない! そんな最高の気候の中で、ひたすら音楽に囲まれて、フードやお酒を持って遊んで、天国みたいな感じでした。ayaneも書いていますがほんとうにみんな笑顔!! カリフォルニアの土地柄もあってか始終ピースフルな雰囲気でした。 正直お金も時間もかかりますが、人生一度きり、死ぬまでに1回は行ってみたいってずっと思っていた<コーチェラ>、思い切って(あとノリで(笑))行く決断をして本当によかったです。海外フェス行きたいかも……、な方々がいらしたときのために、実際にかかった費用をざっくりですがまとめておきます。
チケット(3日間 + シャトルのパス) 約6万円 飛行機 約9万円 宿 約4万円 現地でのレンタカー 約1万3千円
単純な<コーチェラ>費用だと合計20万ちょっとぐらいでした! 後は飲食代(お酒にかなり費やしました……(笑))やグッズ代、お土産代などです。GW前の平日発着便だったので飛行機が安く取れたのと、6人で行動していたので宿(Airbnbで泊まりました)とレンタカー代を割り勘できたのでそこはかなり安く済みました。ありがとうございます(泣)。見てみると意外と手に届きそうなお値段……。ちなみに他国のフェスに行ったことある人と話した結果、チケット代は<コーチェラ>が最も高いそうです。さすがセレブフェス……。日本のフェスは色々行きましたが、同じアーティストでも国内で観るのと国外で観るのは全然違うし、アメリカならではのハッピーな空気をめいっぱい吸い込めて幸せでした! また行きたいです……。

ayane

とにかくピースフルの一言!!!心配事をぜんぶ投げ捨てて、音楽と太陽だけに染まれる場所。みーーんな笑顔。本当にほんとうに夢みたいな3日間でした。それと正直な感想。<コーチェラ>って、「本当に行けるんだ」でした(笑)。今まで、<コーチェラ>というだけでハードルを高く設定しすぎていたかもしれません。雑誌やSNSの上だけの世界……。セレブがオシャレにきめてる夢の場所……。そんな風に考えていたのかも。こんなに楽しいならもっと早く知りたかった、行っておけばよかったと今なら思えます! その理由として、まずは思っていたよりも断然過ごしやすかったこと。全体的に綺麗だし、トイレやフード、シャトルバスなどの列でもあまり並ばず、非常にオペレーションがしっかりしていました。キャッシュレスですべて支払いできるから、お金をじゃらじゃら持ち運ぶ必要もなし。(すごく助かります) 全体的にタイムテーブルの被りがすごかったので、絶対に観たいものを決めてから、そこを軸に動いた感じでしたが、会場全体がそんなに広すぎないので、ステージ間を移動するのは結構楽ちん。ちょっと観てから他のアーティストを観る、っていうことがしやすくて、そういう意味では<フジロック>よりかなり気楽に回れた気がします。観たいときは観る、ゆっくりしたいときは芝生でごはんを食べたり、音漏れを聞いたりする。そういうことがしやすい空間だったという印象でした。世界でも有数のフェスであり続けている理由がわかった気がします。そして、なによりも<コーチェラ>の地で、今をときめくアーティストたちのライブをこの目で見て耳で聴いてオーディエンスと一体になれることの素晴らしさを体感できたこと。すごくすごく幸せでした。 もし<コーチェラ>に限らず海外フェスに行ってみたいなあ……、とこっそり思っている方がいたら、私は是非一度行ってみることを強くオススメします。もちろん、そんな簡単に行けたら苦労しないよ! と思われる方も多いと思います……。でも……、もし学校や会社のお休み期間さえ確保できるのであれば!!費用に関してはyumotoがまとめてくれていますが、意外と死ぬほど高くつくってこともないです。だから、ちょっと不安があったとしても、行ってみてほしい!例え1人は不安でも、だれかお友達を誘ってみたり、お友達のお友達を紹介してもらったり……。きっと一度会場に足を踏み入れたら、ああ来てよかったと絶対思えるはず!そしてまた誰かにその話が伝わって、また誰かの初めての体験につながったらとても嬉しいなあ……、と思います。 また絶対に行きたいし、一生残る素晴らしい思い出になりました! ますます音楽が好きになった!そしてなによりも、今回一緒に旅をしてくれたyumotoと友人全員にひたすら感謝です!!

まとめ

たくさん思ったことがありすぎて、ぎゅうぎゅう詰めにレポートさせていただきました。でも、それくらい楽しかった気持ちを伝えたいと思い、一生懸命執筆させていただきました。女子2人ならではの目線からということで、もし少しでも興味のある方に参考にしていただけたらとっても嬉しいです!! ここまでお読みいただき、ありがとうございました。

EVENT INFORMATION

Coachella Valley Music and Arts Festival

weekend 1 2020.04.10(金)、11(土)、12(日) weekend 2 2020.04.17(金)、18(土)、19(日) Empire Polo Club(エンパイア・ポロ・クラブ) 詳細はこちら

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思い出のミュージック・シーケンサー、ヤマハ『QY20』のサウンドと魅力

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QY20
QY20 突然ですが、1992年にヤマハから発売されたコンパクト・サイズのミュージック・シーケンサー『QY20』(キューワイ・ニジュウ)ってご存知ですか? VHSのビデオ・テープとほぼ同じサイズに作られた黒いボディーに、大き目の液晶ディスプレイとゴムのミニ鍵盤などが所狭しと配置され、内部には生楽器のようなリアルなサウンドが特徴の「AWM音源」とシーケンサーを内蔵。バリエーションが豊富なシンセサイザー、ドラム音源などを使って打ち込みができ、パームトップ型の音楽制作ツールとして90年代にとても人気があった製品なのです。 乾電池を入れてイヤホンを接続すれば、これ一台だけでどこにでも持ち運んで音楽を作れましたので、筆者は当時、喫茶店に『QY20』を持って行き、打ち込みをしていた事がありました。まだノートパソコンやDAWを使った音楽制作がポピュラーになる前でしたので、外出先で打ち込みができるという事がとても新鮮でした。 若いみなさんから見たら少し旧式に見えるかもしれませんが、筆者と同世代の方でしたら同じ使い方をされていたかもしれません。 「QYシリーズ」は90年に初代モデルの『QY10』が発売され、その後、持ち運びに便利なパームトップ型の『QY20』『QY8』『QY22』『QY70』『QY100』と、机の上で使うデスクトップ型の『QY300』『QY700』などが登場し、世界的に大ヒットしました。2000年に最終モデルの『QY100』が発売されるまで「QYシリーズ」は10年以上に渡り人々に活用され、一世を風靡したハードウェア・シーケンサーなのです。 あれから時が経ち、最近ではDAWソフトを使った音楽制作が主流になりましたが、今回、思い出深いポータブル・シーケンサーの名機、ヤマハ『QY20』を久しぶりに手に取り、その使用感や魅力についてレポートをお届けしたいと思います!

全体の配色、ディスプレイ、ボタンの位置、大きさなど、どこをとっても計算されたバランスの良いデザイン

QY20 こちらがヤマハ『QY20』です。 ザラっとした表面処理が施された黒いボディーに大き目の液晶画面、ゴムで作られたミニ鍵盤などが整然と配置され、90年代を感じさせるやや武骨なデザインは見ているだけで再び愛着が湧いてきます。 このデザインは当時のスキーブームを意識し、「スキーバスの中で手軽に曲作り」という開発コンセプトで作られたのだそうです。久しぶりに本製品をまじまじと眺めてみたのですが、それ程古さを感じません。画面の上の方に書かれた『QY20』のロゴや、全体の配色、ディスプレイ、ボタンの位置、大きさなど、どこをとっても計算されたバランスの良いデザインだと感じます。 手前の方に配置されたミニ鍵盤に、大き目のディスプレイを組み合わせたボディーは、ひと昔前のパームトップPCのようにも見えるルックスで、今見ても十分にカッコいいです。 最近は使わなくなっていましたが、筆者は20年位前に本製品をとても大事に活用していました。乾電池で駆動し外出先で曲が作れるのと、寝転がって楽な姿勢で打ち込みができたのは、他に似ている機材がなかったため大変魅力的だったのです。大袈裟に聴こえるかもしれませんが、当時は、何か自分専用の小型コンピューターを手に入れたような心躍る気持ちで活用していました。今思えば画期的な小型シーケンサーだったと思います。

内蔵された「AWM音源」による、リアルでバリエーションに富んだサウンド

QY20 本製品は90年に発売された初代モデルの『QY10』の上位機種として発売されました。 100種類の音色と、8種類のドラムキットを内蔵。プリセットのパターンが600種類内蔵されていて、自分で新たに100種類のパターンを作って本体に保存する事が可能です。 最大同時発音数は28音で、音源部分には「AWM音源」が内蔵されています。「AWM音源」というのはヤマハが「FM音源」の後に開発したもので、サンプリングした生楽器の音を電子楽器の音源として使用し、本物の楽器に近いリアルなサウンドが特徴でした。迫力のある生ドラム、ピアノ、ギターなどの生楽器系から、テクノ、ハウス系のアナログ風ドラム音色、エレクトロニック系のシンセ音色まで、幅広いサウンドが収録されています。 今聴くとやや懐かしい雰囲気の音色ですが、90年代にオールインワンのシンセと同じ構造をここまでコンパクト・サイズにまとめたヤマハの技術とアイデアに敬服します。 本製品は特定のジャンルに特化しているのではなく、単体で様々なジャンルの曲を作れるのが強みです。 どんな音色が入っているかというと、アタック感があり生々しい「ピアノ」、「グロッケン」、「マリンバ」、「オルガン」や、生バンド風の楽曲に使えそうな「アコースティック・ギター」、「エレキギター」、「エレキベース」、「スラップベース」、そして「バイオリン」、「ストリングス」、「ブラス」などの音色に加え、最近では殆ど聴かなくなった「ジャン!」という「オケヒット」など、懐かしいサウンドが多数収録されています。 それだけでなくピコピコ系のシーケンスに使えそうな「スクウェアリード」、「ソウリード」と、それぞれニュアンスの違う数種類の「シンセベース」、そして柔らかな「シンセパッド」の音色などを組み合わせれば、エレクトロニック系の楽曲も作る事ができます。 さらに本製品には8つのドラムキッドが収録されています。それらはロック、ポップ系のパワフルでリアルな生ドラムや、TR-808、TR-909に似たダンス・ミュージック系音色、ブラシのドラムスティックで叩いた音色や、ジャズに合いそうなサウンドまで、バリエーションが豊富です。 これらの音色をプリセットから選び、ゴムで作られた25個の「ミニ鍵盤」を弾くと音が出ます。この「ミニ鍵盤」は和音入力も可能で、キーボードを接続しなくても単体ですぐに打ち込みができるのがとても便利です。 一体どんなサウンドなのか気になるかと思いますので、『QY20』に収録されている懐かしい音色を使って一曲作ってみました。動画をお楽しみください! YAMAHA QY20 Original Song by Falcon-106

「64×128ドット」の大型液晶ディスプレイを搭載し、多くの情報を見ながら作業できる

QY20 艶消しの黒いボディーに対して、液晶画面は艶のある透明プラスティックでカバーされています。この部分はいつもピカピカに磨きたくなります。 本製品は「64×128ドット」の大型液晶ディスプレイを搭載し、多くの情報を見ながら作業できます。このディスプレイには、ややドットの荒い文字やグラフィックスで、データやミキサー画面などが表示され「コントラスト」のダイアルを回せば画面表示の濃さを調節できます。バックライトが付いていないので暗がりで使用するのにはやや難ありですが、明るい場所で使う分には全く問題ないです。 様々な操作を実行する時は「カーソル・キー」「エンター・キー」を使います。これはパソコンの画面をマウスで操作するのとは違って、ひと昔前のハードウェア機材ならではの操作感覚です。ドットの液晶画面や旧式の機材に関心のある方なら、いじりがいがあって楽しめると思います。 こちらのディスプレイは大きく分けて3つのモードに切り替える事ができます。 まず「パターン・モード」で4小節のパターンをいくつも作ります。「シーン・モード」でそれらのパターンを組み合わせて曲の展開を作り、新たにメロディーなどを追加して楽曲にするのです。「ミキサー・モード」ではミックス・バランスやパンを調節します。 本製品はリバーブ、ディレイといったエフェクトは内蔵されていないので、細かい所まで楽曲を作り込むというよりも、ざっくりとしたデモ曲を作るのに適していると思います。沢山のパターンを組み合わせて一曲のソングを作るという制作の流れは、AKAIの『MPC2000XL』に内蔵されているシーケンサーに近いものを感じます。

様々な操作を実行すると画面に『QY20』のキャラクターが表示され、結果を教えてくれる

QY20 本製品はリアルタイム、ステップによるレコーディングだけでなく、コードやパターンをリアルタイムで録音したり、エディット・モードでMIDIイベントを入力できるなど、様々な方法で打ち込みができます。 『QY20』のデータ容量は「約28000音」。一つ旧式のモデル『QY10』の容量が「約6000音」でしたので、それの4倍以上のデータを記録できる余裕の容量に改善されています。 打ち込んだパターンに対して「パターン・ジョブ」機能を使えば、データをコピーしたり、クオンタイズをかけたり、音程、音の強さ、音の長さを変更する事も、パターンに好きな名前を付けたり、トラックやパターンを消去できるなど、様々な操作を行う事が可能です。 「パターン・エディット」機能では、それぞれのトラックに打ち込まれたMIDIデータをイベント単位で細かく修正したり、リアルタイムやステップで打ち込みした後に、入力しきれなかったデータを新たにインサートする事ができます。 これらの操作を実行すると画面に顔の描かれた『QY20』のキャラクターが表示され、結果がうまくいったかどうかを教えてくれます。細かい事かも知れませんが、こういった遊び心が音楽を作る上で意外と大事なのではないかと思います。

単三乾電池6本で駆動し、ヘッドフォン端子を装備しているので、どこにでも持ち運んで曲が作れる

QY20 本製品を上側から見たところです。 こちら側から見たルックスも気に入っています。 『QY20』のロゴがヤマハの製品らしくキリリと引き締まっていてカッコいいです。 本製品の端子類をざっとご紹介します。 向かって左側から外部スピーカーやミキサーに接続するための3.5mmのステレオ「ラインアウト端子」、その隣には「MIDIイン端子」「MIDIアウト端子」を装備しています。「コントラスト」と書かれたダイアルを操作すれば液晶ディスプレイの表示の濃さを調節でき、「DC IN端子」には純正の電源アダプター「PA3」を接続して使用します。裏側の電池ボックスに単三乾電池6本を入れて駆動させる事も可能です。右側面には3.5mmのステレオ「ヘッドフォン端子」と音量調節のための「ボリューム・スライダー」が、左側面には、電源をオン・オフするための「パワー・スイッチ」が付いています。 コンパクト・サイズでありながら「MIDIイン・アウト」の両方が装備されているので、「MIDIイン端子」にMIDIキーボードを接続すれば『QY20』のシーケンサーに打ち込みをしたり、後述する「オートベースコード」機能を使った演奏が簡単にできるようになります。「MIDIアウト端子」から外部のMIDI機器に接続すれば『QY20』に打ち込んだMIDIデータで、外部のシンセサイザーなどを鳴らしたりする使い方も可能です。 単三乾電池6本でも駆動し、ヘッドフォン端子を装備しているので、どこにでも持ち運んで曲が作れるのが本製品ならではのストロング・ポイントだと思います。

ゲーム機のように本体を掴み、寝転がりながら楽な姿勢で打ち込みができる

QY20 本製品は机の上に置いて打ち込みをしたり、好きな場所に持ち運んで曲を作る事ができますが、楽な姿勢で打ち込みができるという点も強みだと思います。 例えば寝転がりながら思い付いたメロディーを打ち込んだり、パターンを組み立てたりといった使い方ができるのです。これは他の機材では中々できない必殺技だと思います。 その場合はゲーム機を持つように両手で本製品を掴み、親指でボタンを操作してシーケンスを組んだり、左手で本体を掴み、右手でミニ鍵盤を弾いて打ち込みをします。これが机に向かって作業するのとは違い結構快適です。黒いボディーはザラっとした処理が施されているので、両手でベタベタ触っても手のあとがあまり目立たないのが嬉しいポイントです。 本製品は最初から本体に内蔵されている様々なジャンルのパターンを組み合わせ、コードネームを指定するだけで簡単に伴奏を作る事ができます。収録されているジャンルは、ディスコ、テクノ、ハウス、ワルツ、ロック、ファンク、ロックンロール、ジャズ、サルサ、ラテン、サンバ、ボサノヴァ、ルンバ、タンゴ、マーチなど様々で、ファンキーでアップテンポなリズムから、アコースティックでダウンテンポなパターンまで、本当に幅が広くどれも完成度が高いです。 これらのバッキング・トラックのパターンを並べてソングの骨格を作り、その上にメロディーやハーモニーを重ねるようにして楽曲を作る事ができます。 このバッキング・パターンは「イントロ」「ノーマル」「バリエーション」「フィル1」「フィル2」「エンディング」などの6つの展開に分かれていて、合計600種類ものパターンが内蔵されています。これらの順番を組み合わせて伴奏を作り楽器の練習に活用したり、パターンをそのまま流用してオリジナル曲を作る事もできるのです。

簡単なボタン操作で、楽曲のルート、コードタイプを変更できる

QY20 本製品は簡単なボタン操作で、楽曲のコードを変更する事ができます。 「パターン・モード」と「ソング・モード」画面の一番下にある、コードネームが表示されている項目に「カーソル・キー」を使ってカーソルの位置を動かしたら、ミニ鍵盤で「ルート」(根音)「コードタイプ」を設定し、「エンター・ボタン」を押すとコードが切り替わります。 ミニ鍵盤の一番左側から中央までが12種類の「ルート」を設定するボタンで、中央から一番右側までが、ルートに対して、メジャー、マイナー、セブンス、テンションなど、25種類の「コードタイプ」を設定するボタンになります。ミニ鍵盤の数が限られているため、あらゆる「コードタイプ」が一つの鍵盤に対して2種類割り当てられています。 この機能を使って、打ち込みしたパターンの「ルート」や「コードタイプ」を変えてやると曲が予想外の表情を見せ、作曲のアイデアを得たり、楽器練習のための伴奏を作れるなど、本製品ならではの面白い機能なのです。 もしこの機能を使わない場合は、「C」と書かれたミニ鍵盤を押してルートを「C」にしてから、一番右から2番目の「- - - dim」と書かれたミニ鍵盤を2回押します。「dim」はディミニッシュ・コードの事で少し不安な響きになってしまうのですが、同じボタンを2回押して「- - -」にします。すると液晶画面の一番下に「C- - -」と表示され、何も「コードタイプ」が反映されていない普通の響きのまま楽曲を鳴らす事ができます。

MIDI接続した外部のキーボードでコードを弾くと自動的にコード変更ができる、便利な「オートベースコード」機能を搭載

QY20 続いて『QY20』に搭載されているとっておきの機能、「オートベースコード」をご紹介します。 これは、MIDI接続した外部のキーボードでコードを弾くと、どのコードが押さえられたのかを『QY20』側が判定し、自動的にパターンのコードが変更されるのです。 この機能は『QY20』のユーテリティー・モードに入って「オートベースコード」のゾーン(鍵盤の範囲)を指定する事によって使えるようになるのですが、このゾーンを低い鍵盤まで設定してやれば、オンベースといって、自動演奏のベースラインをコードのルート以外の音で演奏できるのです。 もっと簡単に言うと、左手で押さえるベースと、右手で押さえるコードをそれぞれ違うものを弾けば、分数コードの曲が自動的に演奏できるという事です。本体に収録されているボサノヴァのパターンを鳴らしながら「オートベースコード」を実際に試してみたのですが、接続したキーボードでコードを弾くと、打ち込まれている楽曲のベースラインやコードが自動的に切り替わり、なんとも不思議な感覚です。 この機能だけでオリジナル曲が簡単に一曲作れてしまいそうに感じました。陽気なラテンや、洒落たボサノヴァ風のナンバーを作る事も、それ程難しくないかもしれません。鍵盤を弾ける方にとっては、前述しましたボタン操作で「ルート」や「コードタイプ」を変更するよりも直感的に使えると思います。

『QY20』は、どこにでも持ち運んで音楽が作れるいう大きな夢を与えてくれた、思い出深いミュージック・シーケンサー

QY20 『QY20』の使用レポートいかがでしたでしょうか。今回久しぶりに『QY20』を手に取ってみて、機能的に限られている部分があると感じたものの、やはり使っていて楽しいシーケンサーでした。内蔵されているシンセやドラムの音色は少し時代を感じさせますが、ミニ鍵盤付きだから単体ですぐに打ち込みができるところや、持ち運んだり、寝転がって曲が作れるなど、ざっくりと楽曲のラフスケッチを作るのにはもってこいのシーケンサーだと思います。 90年代にデザインされた本製品のルックスは、最近のノート・パソコンや音楽機材にはない魅力を感じます。厚みがあって持ちごたえがある黒いボディーや、ドットの荒い単色の液晶画面などは、ひと昔前のパームトップPCか、ゲーム機のデザインに近い雰囲気があり、見ているとついいじりたくなるのです。 最近は使っている方をあまり見かけないので多少注目されるかもしれませんが、本製品を喫茶店や旅に持って行き、いつもとは違ったシチュエーションで曲を作るのも楽しそうですし、あえて今『QY20』だけでアルバムを一枚作り上げるのも面白いのではないでしょうか。 本製品の優れた点をたくさん書いてきましたが、最後に注意して欲しい点を書いておきます。もし中古品の『QY20』をネットで探して購入しようと考えている方は、ジャンク品ではなく動作確認済の物を探して購入してほしいのですが、さすがに古い製品ですので、購入した直後は使用できたとしても、そのうちに内蔵バッテリーが切れたり、液晶画面が写らなくなったりする故障がよく起きるそうです。 実は筆者の『QY20』も、この原稿を書いている最中に液晶ディスプレイに縦の線が入り、表示が怪しくなってきました。それさえなければ大々的におすすめできるのですが、もし本当に興味があって使ってみたいという方は、いずれ故障する可能性が高い事、修理が必要になってくる事などを覚悟した上で中古品を探してみてください。 ヤマハ『QY20』はオールインワン・シンセと同じ構造をコンパクト・サイズに落とし込み、どこにでも持ち運んで音楽が作れるという大きな夢を与えてくれました。生産が完了した現在でも愛着をもって活用したいという気にさせられる、筆者にとって思い出深いミュージック・シーケンサーなのです。 『QY20』の詳細はコチラ

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PHOTO REPORT|HAPPY「HIGH PLANET CRUISE TOUR 2019」

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High Planet Cruise Tour Photo by YUU UMEMOTO(SUPERFUZZ)

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High Planet Cruise Tour Photo by big "guru" west(Paint Groove)

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HIGH PLANET CRUISE TOUR 2019

2019.09.12(木) OPEN 19:00 / START 19:30 東京 新代田FEVER TICKET ¥3,000 LIVE:HAPPY

2019.08.23(金)宮城県 enn 3rd 2019.08.27(火)福岡県 THE Voodoo Lounge 2019.08.29(木)大阪府 Shangri-La 2019.08.30(金)愛知県 CLUB ROCK’N’ROLL 2019.09.12(木)東京都 新代田FEVER

チケット購入はこちらから

HIGH PLANET CRUISE

Release

2019.08.07

Tracklist

01 In nowhere... 92 Naked Mind 03 Gold 04 yeses(Speeding on Landscapes) 05 50 Century Song 06 Jesus Bach 07 Soothing Waltz 08 Ice Age Summer 09 I Go 10 Country Tears 11 WOWWOW 12 Indianwalk

詳細はこちら

HAPPY

京都府綾部市出身、幼馴染み5人組により2012年1月11日に結成。全員が複数のパートを担当し自由な発想で創られた楽曲がライブハウスシーンとSNSによる口コミで広まり、デビュー前にして2013年SUMMER SONIC出演をきっかけに注目が集まる。2014年3月3日、初流通シングル「SUN」(TOWER RECORDS限定)リリース。MTV [HOTSEAT]に選出され、タワーインディーチャート初登場1位(総合チャート3位)を記録。同年3月12日からアメリカテキサス州オースティンで開催される世界最大の音楽見本市”SXSW”への 出演も含めたUSツアーを行う。計8都市10公演に出演し各地で大盛況となった。 2014年8月6日、1stアルバム「HELLO」をリリース。収録曲がSPACE SHOWER TV [POWER PUSH!]やFM802 [邦楽ヘビーローテーション]等に選出され、各誌・サイトの2014年ベストディスクにも多数選ばれる。数々の大型フェスや国内ツアーを経て、2014年末にはバンド初となるワンマンツアー(東阪公演ソールドアウト)を開催。2015年2月からのスペースシャワー列伝 JAPAN TOUR 2015ツアーに参加。(全9会場ソールドアウト)同年5月13日、1stEP「To The Next」をリリース。全18本の全国ツアーを開催。 2016年1月Sound Cloudに新曲「CYM」をUP。同年3月自主企画「ELECTRIC FLOWER CARNIVAL」を新代田FEVERにて開催(ソールドアウト)。同年4月初の台湾ツアーを開催。(ソールドアウト)同年6月GAPミュージックプロジェクト「1969 RECORDS」とのタイアップアーティストに選出。同年8月自主企画「PERMANENT VACATION」を大阪・東京で開催。Photo ZINE「Mellow Fellow」発売。(現在完売)同年10月自主企画「HAPPY HALLOWEEN」開催。Photo ZINE第二弾「HEY」発売。 2017年6月FLAKE SOUNDSより7inchシングル「Mellow Fellow / Hey」を発売。大阪JANUS・東京渋谷O-nestでリリースパーティーを開催。同年7月自主レーベルよりMini Album「STONE FREE」を発売。リリースワンマンツアーを東京新代田FEVER・大阪梅田NOON・名古屋クラブロックンロールで開催。

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JAMESON×グッドモーニングアメリカ|金廣真悟が語る、お酒と音楽の関係性と<JAMESON HALLOWEEN FES 2>に向けて

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アイリッシュウイスキーのブランド「JAMESON」が人気ロックバンド3組とコラボレートした音楽プロジェクト<JAMESON HALLOWEEN FES 2>が、9月17日(火)から開催される。

本企画は、JAMESONと注目のロックバンドがともにハロウィンを盛り上げるイベントで、昨年初めて開催された。第2回となる今年は、豪華プレゼントが当たるスマホ音楽ゲームの限定リリースや、渋谷の音楽バーで行うスクラッチキャンペーン、そして、このフェスのメインイベントとしてグッドモーニングアメリカ、DATS、FINLANDSの3組によるスペシャルライブが 10月30日(水)に渋谷WWWで開催。スマホ音楽ゲーム『BEAT!BEAT!BEAT!』に挑戦した方の中から抽選で、スペシャルライブのチケットをはじめ、サイン入りフェンダー製エレクトリックギターや、「ジェムソン」オリジナルグッズがプレゼントされる。

JAMESON HALLOWEEN FES 2 公式サイト
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本記事では、ライブに出演するバンド3組の代表者にインタビューを行い、お酒と音楽の関係や、スペシャルライブイベント<JAMESON HALLOWEEN LIVE>に向けた意気込みを語ってもらった。またその際、特別に『JAMESONを飲む時に聴きたいプレイリスト』も作成してもらった。 なお、本記事は隔週に分けて展開する予定。初回はグッドモーニングアメリカの金廣真悟(Vo.&Gt. 以下、金廣)が登場。ぜひ、JAMESONを味わいながら読んでください。

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INTERVIEW:金廣真悟(グッドモーニングアメリカ)

JAMESONは、コッテリ肉料理にぴったり

──普段、どんなお酒を、どれくらいのペースで飲んでいますか? 金廣 普段は日本酒をメインに多くて週1くらいで飲んでいます。家ではあまり飲まないので仲の良いお店で飲みます。 ──JAMESONを飲んだ感想、特にシグネチャーカクテルであるジェムソン ジンジャー&ライムはどうでした? 金廣 美味しくて飲みやすくてびっくりしました。カイペリーニャに似た甘さとスッキリのバランスに感じたので、ご飯にも合うと思いました。 ──ちなみに、どんな飲み方が好きですか? 金廣 ウイスキーならストレートと言いたいですが、ソーダ割りをよくします。 ──料理が得意な金廣さんだからこそ聞きたいのですが、ずばり、JAMESONに合う料理やおつまみは何でしょう? 金廣 ジェムソン ジンジャー&ライムならシュラスコに合う気がしました。コッテリ肉料理にはピッタリな気がします。 ──アイリッシュウイスキーならではの良さなどはありますか? 金廣 他のアイリッシュウイスキーを飲んだ覚えが無いのでわからないですが、JAMESONはウィスキーのスモーキーな印象よりは、甘く芳醇な蜂蜜のような風味が印象的でした。 ──楽曲制作にお酒が活きることもあるのでしょうか? 金廣 普段は飲みながら製作はしないので、いつもと違う曲や歌詞が作れるのは間違いないです。 ──ちなみに、アイルランドに行ったことは? 金廣 アイルランドに行った事は無いので行ってみたいです。

グッドモーニングアメリカ金廣が選ぶ 「JAMESONを飲む時に聴きたい楽曲」

──「JAMESONを飲むときに聴きたい楽曲」で選んでいただいた5曲のタイトルと理由を教えてください。

1、グッドモーニングアメリカ “一陽来復”

1軒目に飲んだなら元気な曲、2軒目以降ならこういう曲が聴きたいですね。

グッドモーニングアメリカ - 一陽来復

2、Elvis Costello & The Imposters “Don't Look Now”

真っ先にウィスキーを飲んでいる時で思い浮かんだ曲。単純に好きな曲なので(笑)。

Elvis Costello & The Imposters - Don't Look Now (Official Audio)

3、Snow Patrol “Signal Fire”

アイルランド出身との事なので好きな曲を。JAMESONを片手にスピーカーで大音量、もしくはヘッドフォンを付けて、サビへ向かう高揚感を味わって下さい。

Snow Patrol - Signal Fire

4、Manu Chao “Clandestino”

なんとなくですが。夜が更けてきたら聴きたい瞬間がある曲。一緒に飲んでいる人と秘密でも共有しあって下さい。

Manu Chao - Clandestino

5、浅川マキ “夜が明けたら”

ウィスキーが似合うイメージのアーティスト。夜が明けて店を出るまでフルリピートでも良いくらい好き。

浅川マキ - 夜が明けたら

Spotifyプレイリストで聴く

仲間との輪が結ばれるきっかけをつくれたら

──今回のキャンペーンの話が来た時、率直にどう思いましたか? 金廣 なんでうちが誘われたのだろうと思いました(笑)。お酒はとても好きなので嬉しいです。 ──グッドモーニングアメリカ流、ハロウィンの過ごし方は? 金廣 俺はお家でひっそりと過ごします。 ──<JAMESON HALLOWEEN FES 2>は今年で2回目の開催ですが、このイベントにはどんな印象を持っていますか? 金廣 インタビューを受けるまではお酒×ハロウィンという事でとてもパーティ感のあるイベントだと思っていました。 ──共演するFINLANDS、DATSにはそれぞれどんなイメージを持っていますか? 金廣 FINLANDS、DATSともに歌詞や歌い方に痛みがあり共感が出来るバンドだなぁと思っているのでライブが楽しみです。 ──このイベントでどんなライブをしたいですか? 金廣 お酒と音楽を通して、昔からの仲間や新しい仲間との輪が結ばれるきっかけを作れるライブが出来たらと思っています。 ──ちょっと気が早いですが、グッドモーニングアメリカは来年以降、どんなビジョンを描いているのでしょうか? 現メンバーになって10周年&メジャーデビュー5周年からの<『!!!YEAH!!!』ツアー>が終わり、今は次の段階への移行段階なのかな、という気がしていますが。 金廣 このバンドを始めてから、いろんな事を経験して来ました。音楽、バンド、ライブ、グッドモーニングアメリカを自分自身、更に好きになれるような、ずっと続けていけるような、そんな未来を捉えて安心立命して行く所存です。

オンラインスマホ音楽ゲームに挑戦して、ライブのチケットなどをゲットしよう

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さて、キャンペーン期間中は無料オンラインスマホゲーム『BEAT!BEAT!BEAT!』もリリースされる。ドラマーになりきって制限時間内にスネアドラムをできるだけ多くタップしてその数を競うゲーム。ゲームをプレイした人の中から抽選で、ライブチケットやコラボバンドのサイン入りフェンダー製エレクトリックギター、JAMESONオリジナルグッズなどが当たる(10月14日(月)まで)。

キャンペーンサイトはこちら

タップ数が多ければ多いほど当選確率が当たり、期間中は何度でもチャレンジできるそう。ぜひトライして、グッドモーニングアメリカのパフォーマンスを見届けよう! 次回のインタビューはDATSの早川知輝(Ba.)が登場予定。お楽しみに。

Text by Sotaro Yamada

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グッドモーニングアメリカ 東京都八王子市出身のロックバンド。メンバーは、金廣真悟(Vo・G)、渡邊幸一(G・Cho)、たなしん(B・Cho)、ペギ(Dr・Cho)。2001年、「for better, for worse」として結成。2007年7月に現バンド名へ。2013年5月、アルバム『未来へのスパイラル』でメジャーデビュー。2015年11月、初の日本武道館公演を実施した。2010年よりコンピレーションアルバム『あっ、良い音楽ここにあります。』を主宰。2016年より主宰フェス「八王子天狗祭」を開催。

EVENT INFORMATION JAMESON HALLOWEEN FES 2

オンラインスマホ音楽ゲームに挑戦して、 ライブチケットをはじめ豪華プレゼントなどをゲット!

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応募期間:2019.09.17(火)〜10.14(月)   スマートフォンでキャンペーンサイトにアクセスいただき、オンラインゲーム『BEAT!BEAT!BEAT!』に挑戦。ドラマーになりきって制限時間(30秒)以内にスネアドラムをできるだけ多くタップします。ゲーム参加者の中から抽選で、コラボバンド3組が出演するスペシャルライブのチケットをはじめ、コラボバンドのサイン入りフェンダー製エレクトリックギターや、「ジェムソン」オリジナルグッズが当たります。タップ数が多いほどプレゼントの当選確率が上がり、期間中何度でもチャレンジ可能!   ※ プレゼントのご応募にはゲーム終了後に所定のご登録が必要です。 ※ ご応募は1メールアドレスに対し1賞品のみとなります。 ※ プレゼントは予告なく変更になる場合がございます。予めご了承ください。

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プレゼント賞品 A賞 1名様 コラボバンドのサイン入りフェンダー製エレクトリックギター B賞 100組200名様 <JAMESON HALLOWEEN LIVE>のライブチケット C賞 50名様 「ジェムソン」オリジナルグッズセット (サングラス、ジャケット、ジェムソン スタンダード 700ml 商品1本)キャンペーンサイトはこちら

渋谷の音楽バーでも ライブチケットを当てよう!

開催期間:2019.09.17(火)〜10.30(水) 渋谷の音楽バーを中心に25店舗でスクラッチキャンペーンを開催。対象店舗で「ジェムソン」ドリンクを1杯ご注文いただくと、スクラッチカードを1枚進呈。当たりがでたら、スペシャルライブのチケットや「ジェムソン」のミニボトルなどを、各店舗にてその場でプレゼントします。 対象店舗はキャンペーンサイトをご参照ください。 プレゼント賞品 A賞 1組2名様 <JAMESON HALLOWEEN LIVE>のライブチケット B賞 10名様 「ジェムソン」ミニボトル C賞 25名様 「ジェムソン」ステッカーキャンペーンサイトはこちら

日本でもアイルランドでも大人気 おすすめカクテル 「ジェムソン ジンジャー&ライム」

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「ジェムソン」の豊かでスムーズな味わいに、ジンジャーエールとライムのテイストがマッチした、さわやかなカクテルです。「ジェムソン ジンジャー&ライム」を片手にハロウィンで盛り上がろう!

「ジェムソン」について

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18世紀のアイルランドはウイスキー発祥の地として知られ、ダブリンのウイスキーは当時世界最高と見なされていました。「ジェムソン」は、スコットランドからアイルランドへ渡ったジョン・ジェムソンにより1780年に造られました。ピートを使わず、大麦、モルト、グレーンの3つを原料とし、3回蒸留によって造られる「ジェムソン」の豊かな香味とスムーズな味わいは、No.1アイリッシュウイスキーとして世界中で愛されています。 日本では、フラッグシップの「ジェムソン スタンダード」と「ジェムソン カスクメイツ」「ジェムソン ブラックバベル」「ジェムソン ボウ・ストリート 18年」を展開しています。 ※ 「ジェムソン ボウ・ストリート 18年」は世界的な供給数量に限りがあるため、品切れの際はご容赦ください

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Seiho、東京カルチャーリサーチにて「靉靆」アーカイブ展『霖雨』を開催

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霖雨 Seiho
Seihoが中心となって立ち上げた、様々なクリエイターやアーティストと共に表現を追求するプロジェクト「靉靆(あいたい)」。そのアーカイブ展<霖雨(りんう)>が9月20日(金)から10月20日(日)の1ヶ月の期間、六本木・東京カルチャーリサーチにて開催される。

プロジェクト「靉靆」

2019年3月15日に公演場所非公開で行われたにも関わらず、満員御礼となった<靉靆>を皮切りにスタートした本プロジェクト。 同年6月15日に文化庁メディア芸術祭と、Yahoo! JAPANのWebメディア「FQ(Future Questions)」がコラボレーションしたイベント<Future Questions SESSIONS ~アートから見る未来とは~>にて<雲霓(うんげい)>が開催、合計2公演が実施されている。

<霖雨>

今回開催される<霖雨>は、今もなお成長し続ける<靉靆><雲霓>公演の記録に加え、Seiho、KOURYOU、TAKAO IWASAWA、Yohsuke Chiai、森崎進、工藤雄一らと共に新たな意思が創造された作品になっており、都市に生きる私たちに、時間と向き合う空間を与えてくれる。 「靉靆」を一度観ただけではその全貌が掴めなかったはず。断片的に自分の頭でつなぎ合わせると、みえる世界は180度変わってくるはず。参加料は無料。公演を見逃した人も、Seihoの新しい表現を覗きに行こう。
画面上の地図をくる指が、ふと滑って 海の青だけが映し出された   私はいまにも足下から 崩れていってしまいそうな気がした   慌ててもとに戻そうとするけれど いくらスクロールしても ただ海の青が現れるばかりで 顔も上げられないまま   ゆっくりと、くずれていく   Seiho
▼あわせて読む レポート「靉靆」|Seiho原案「内容非公開」で予測不能のコラボレイション

EVENT INFORMATION

霖雨

霖雨 Seiho 2019.09.20(金)〜10.20(日) 10:00 - 22:00(最終入館 21:30) 東京カルチャーリサーチ(六本木ヒルズ森タワー52階 THE SUN & MOON 内の小展示スペース) 参加料:無料 ※ ただし、展望台への入館料(一般1,800円他)が必要です。 ※ 3階チケットカウンターで参加券をご提示の上、 展望台の入場券と引き換え後、52階受付までお越しください。 主催:東京カルチャーリサーチ 企画:Seiho 協力:比留間太一/株式会社ツドイ/Qetic Inc./つむら工芸 詳細はこちら

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Reiの最新シングル「Territory Blues」配信開始&MVも完成!ハーレーダビッドソン × Rei によるコラボ・プロジェクト<SEEK for SOUL>オリジナル楽曲

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rei SEEK for SOUL LIVE SHOWCASE
ハーレーダビッドソン ジャパンが掲げる「SEEK for SOUL=新たな自由を切り拓く」のメッセージを軸に、様々な取り組みが展開されているコラボプロジェクト<SEEK for SOUL>。これまでSANABAGUN.やAttractions等、数々のアーティストとコラボを行ってきた本プロジェクトを今回タッグを組むのは、シンガーソングライター/ギタリストのReiだ。 Reiが作詞・作曲を手掛けるコラボ・ソングのタイトルは「Territory Blues(テリトリー・ブルーズ)」。このプロジェクトの背景をイメージして作られた楽曲は、疾走感あるギターリフとソウルフルでReiらしい力強いボーカルが印象的で、歌詞にはハーレーを象徴するワードが各所に散りばめられている。“Territory Blues”はユニバーサルミュージックより配信となり、キャンペーンサイトでは同時にMVも公開された。 rei SEEK for SOUL LIVE SHOWCASE rei SEEK for SOUL LIVE SHOWCASE rei SEEK for SOUL LIVE SHOWCASE

「Territory Blues」についてコメント by Rei

自分にとって特別な場所=“テリトリー”として表しています。音楽が好きな人も、例えばバイクが好きな人も。人に邪魔されることのない神聖な場所、人それぞれの特別なテリトリーがある。それはライブハウスであったりバイクを磨くガレージの中であったり。そういうテリトリーをイメージして作りました。そしてテリトリーを大事にしながらもその領域を越えていく、自分の挑戦という意味も込められています

★スペシャルサイトでは「Territory Blues」楽曲制作の背景を語ったインタビューが公開中

「Territory Blues」MVはSEEK for SOULスペシャルサイトで公開中!

SEEK for SOUL

「Territory Blues」MVのアートディレクターに丸井"Motty"元子

ミュージックビデオのアートディレクターに起用されたのは、丸井"Motty"元子。東京をベースにグラフィックアーティスト、アートディレクターとして活躍する彼女は、国内外のファッションブランド、広告ビジュアルやCDジャケットなど多岐に渡るシーンへのアートワークを手掛けてきた。 今回のMVのメインセットにはFAT BOY™とLOW RIDER®のハーレー2台を使用。すべて手作業で複数のライティングを組み、独特な色の世界を再現。丸井"Motty"元子ならではの表現であるコラージュのシーンや、謎のダンサーが登場するなど、エッジーでシュールな世界観で、<SEEK for SOUL>=新たな自由を切り拓く、このプロジェクトで今までにない斬新な映像世界を作り上げた。
rei SEEK for SOUL LIVE SHOWCASE
FAT BOY™
rei SEEK for SOUL LIVE SHOWCASE
LOW RIDER®

代官山UNITにて<SEEK for SOUL LIVE SHOWCASE>開催!

10月23日(水)に代官山UNITで開催されるイベントでは、ハーレー×Reiとのコラボソングをライブで初披露する。そして、スペシャルゲストとして田島貴男(ORIGINAL LOVE)を迎え、珠玉のギタリスト二人による弾き語りのツーマンショーが実現。両者のSOULが火花を散らすスペシャルな瞬間をお見逃しなく! また近日、スペシャルサイトにて対談インタビューも掲載予定となっている。
rei SEEK for SOUL LIVE SHOWCASE
田島貴男(ORIGINAL LOVE)
Rei
Rei

EVENT INFORMATION

SEEK for SOUL LIVE SHOWCASE

seek for soul 2019.10.23(水) OPEN 18:30/START 19:30 東京・代官山 UNIT ADV ¥3,000/DOOR ¥3,500 LINE UP: 田島貴男(ORIGINAL LOVE)、Rei 詳細はこちら

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NEHANNインタビュー|ポストパンク×グランジのありそうでなかった音像が生み出された理由とは?

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NEHANN

ジョイ・ディヴィジョン(Joy Division)やキュアー(The Cure)、エコーアンドザバニーメン(Echo & the Bunnymen)、といった80年代ポスト・パンクの美学を正しく受け継ぎながら、90年代グランジ~オルタナティヴ以降のセンスをちりばめた現在進行形のアンサンブルを奏でる、ここ最近のジャパニーズ・インディーシーンにはありそうでなかった5人組NEHANNが今、都内のライブハウスを中心に話題を集めている。 今年2月に結成されたばかりの新人ながら、ステージを重ねるごとに飛躍的な成長を遂げている彼ら。中でもボーカル、クワヤマの持つカリスマティックな存在感と、2本のギターが奏でるモダンなオーケストレーションは、まだまだ荒削りながらも高いポテンシャルを感じさせるものだ。 そこで今回Qeticでは、バンド・メンバー全員にインタビューを行い、結成の経緯や音楽的ルーツ、曲作りのプロセスなどたっぷり語ってもらった。これがメディア初登場という、フレッシュな姿をお届けする。

NEHANN

INTERVIEW:NEHANN

──まずは、NEHANN結成の経緯から教えてください。 クワヤマ 僕とオダは同じ村の出身で、高校生の頃から「一緒にバンドやりたいね」って話をしていて。高校卒業後に僕がしばらくアメリカに留学していて、帰国後上京してから一緒にバンドを始めたんですけど、それはあまり上手くいかず、すぐに解散しました。その後、留学中にルームメイトだったイノくんが東京に来るというので、彼と一緒にバンドを組んでまた少し活動していたんですけど、それも方向性が自分の中で見えなくなって辞めてしまったんですよね(笑)。 ──どちらもうまくいかなかったのは何故だったんでしょう? クワヤマ もともと僕はミュージシャン志望だったんですけど、オリジナリティとかにこだわりすぎて、そこまで音楽に精通している訳でもなかったのに、「自分の中から出てくるものじゃなくちゃ」って信じ込んでいたんですよね。それでやっていても、自分で何がやりたいのか、そもそも何をやっているのか分からなくなるのは当然で(笑)。 例えばギターで曲を作っても、それをどうやってアレンジしていいか分からないわけですよ。それで、1年半くらい前から現行の音楽など、様々なジャンルを聴いたり勉強したりするようになって。それから段々と自分の中でやりたいことも見えてきたんです。 ──なるほど。 クワヤマ ちょうどその頃、またオダくんともよく遊ぶようになって。彼とは一緒に組んでいたバンドを辞めてからも、互いに音楽や映画を教えあったりしたりと昔から趣味が合うので、もう一度一緒にバンドをやろうかという話になりました。そこから前のバンドで一緒だったイノくんも誘いました。リズム隊は友達のWaaterというバンドでベースを弾いているワタナベくんと、知り合いのナラくんを誘い、今年2月に今の5人で結成しました。 ──ちなみに留学したのは、どんな理由からだったのですか? クワヤマ ちょっと普通じゃない生き方をしたかったんですよね。高校までは割と普通だったんですけど、僕以外の生徒全員が大学へ行くか浪人するかみたいな感じの時に、僕はそのレールに乗りたくなかった。それで、自分が本当にやりたいことは何かと考えた時に、やっぱり「音楽」だなと。それもアメリカやイギリスの音楽を聴いて育ったし、ミュージシャンになりたいという夢もあったので、まずはその本場の地へ自分の足で行ってみたいってことだったのだと思います。そこでたまたまシェアハウスでルームメイトだったイノくんと仲良くなりましたね。 ──留学先でも音楽活動をしていたのですか? クワヤマ 留学先のロサンゼルスに、サンタモニカ・サード・ストリートというストリート・ミュージシャンもよく集まるショッピング街の通りがあって、そこでアコギと歌だけで、ストリートライブをやっていましたね。ニルヴァーナ(Nirvana)やボブ・ディラン(Bob Dylan)、ビートルズ(The Beatles)など、ほとんどがカヴァーでしたけど。その時に、オーディエンスにしっかり届く歌ということを意識するようになりました。メンタルや声量などの技術面等を鍛えられたし、色々と勉強になる良い期間になったなと思っています。 ──確かに、クワヤマさんのボーカルにはカリスマティックな要素がありますよね。特に影響を受けたボーカリストは? クワヤマ カート・コバーン(Kurt Cobain)やエディ・ヴェダー(Eddie Vedder)などグランジのボーカリストですかね。中学生の時にニルヴァーナの『Nevermind』を聴いて、90年代のグランジシーンにドハマりして、アリス・イン・チェインズ(Alice in chains)やサウンドガーデン(Soundgarden)なんかもよく聞いていましたね。 ──バンド名の「NEHANN」はもう、ニルヴァーナ愛をストレートに表しているんですね(笑)。 クワヤマ それもありますね。(笑)。あとはバンド名に日本語を入れたいというのもあったし、「NEO東京」みたいな感じというか。『AKIRA』とか『ブレード・ランナー』とかサイバーパンクの作品が大好きですし、せっかく東京に住んでいるならその世界観も出したいなと思って。それで何かハマる日本語はないかなと思っていろいろ言葉を並べた中に、涅槃があったんです。もちろん、最初の着想はバンドのニルヴァーナ(涅槃=NEHANN)から来ているんですが、僕は哲学とか精神世界とかにすごく興味があった時期があって、古本などを漁って読んだり、「涅槃寂静」の境地に想いをはせたり空想するのが好きだったりしたので、そういうところともリンクするかなと思ってこの名前に決めました。 ──そもそも何故クワヤマさんは、ミュージシャンになろうと思ったんですか? クワヤマ 元々は親が音楽好きというか、ビートルズオタクみたいな感じだったんです。それでギターを弾いてみたいという気持ちは小さい頃からあったんですけど、中学2年生の時に初めてギターを買って弾き始めた時から音楽へのめり込んでいきましたね。

NEHANN

──他のメンバーの皆さんは? ワタナベ 僕は日本のパンクにハマったのがキッカケでした。高校の学園祭で先輩がグリーンデイ(Green Day)などのコピーをしているのを観て「カッコいいな」と思って、それで大学に入ってからバンドサークルに入ったんです。最初はギターを買ったんですけど、あんまり上手くできなくて。そのタイミングで先輩に「うちのバンドでベース弾かない?」って誘われ1年半くらい前にベースに転向しました。それがWaaterというバンドです。 オダ 僕は高校の時に軽音楽部に入ってベースを弾いたりしていました。中学生くらいに日本のインディーロックばかり聞いてしましたが、いつの間にかガレージリバイバル系のバンドを漁ったり、レディオヘッド(RADIOHEAD)とかニルヴァーナなどオルタナ、グランジにどっぷりハマっていましたね。 ──今日はポーティスヘッド(Portishead)のTシャツを着てますね! オダ はい、ポーティスヘッド愛してます。日本のバンドだとTHE NOVEMBERSやGEZANが好きです。楽曲や演奏だけでなく、魅せ方とか姿勢がすごくクールだと思います。 ナラ 僕は2歳の時からずっとピアノを習っていました。ドラム教室へも行かせてもらうようになったんですけど、そこがなぜかジャズドラム教室だったのですぐ辞めちゃったんです。 中高はドラムを時々叩くくらいの感じだったのですが、大学に入ってからバンドを組んで、そこから本格的にドラムを叩き始めました。MIHARAYASUHIROというブランドでアパレルのバイトをしていたんですけど、デザイナーの三原さんがカート・コバーンが大好きだったというのもあって、その辺を掘り下げて聞いていくうちにどんどんバンドにハマっていきましたね。 イノ 僕は音楽好きな従兄弟の影響でギターを始めました。僕自身はなんでも好きで聴いていますね。 クワヤマ 彼がエフェクターを駆使して作り出す、ちょっと不気味なサウンドとか、そういうのがバンドのアクセントになっているかも知れないですね。このバンドのコンテンポラリーな装飾を担ってくれているというか。

NEHANNNEHANN

──先日のライブを拝見したところ、ポスト・パンクからの影響が強いのかなと思ったのですが、その辺はコンセプトとしてありましたか? クワヤマ そうですね。さっきも話したように、自分でちゃんと音楽を勉強しようと色々聴くようになってから「ポスト・パンク」というジャンルが特に好きになって。そこからの影響はかなり大きいと思います。 オダ 夜な夜な高円寺の駅前とかで飲みながらザ・ホラーズ(The Horros)ばっかり聞いてたよね(笑)。 ──曲作りの手順はどのようなものですか? クワヤマ 僕が家で作ったデモを、まずオダくんに聴かせて意見をもらってから、スタジオへ持っていってみんなでアレンジを詰めていくパターンが多いですね。中でもイノくんは、ギターも上手いし音の重ね方の知識やノウハウを持っているので、その辺のアドバイスをもらいつつ仕上げていく感じです。ダンサブルな曲が好きなので、最近はドラムとベース、特にベースラインからデモを作ることが多いかも知れないです。 ──歌詞のモチーフはどんな時に思いつくのですか? クワヤマ やっぱり、フラストレーションが溜まった時が多いですかね(笑)。僕は常に「ピースフルでありたい」と考えている人間なんですけど、その領域を守りたいからこそ、干渉されたり侵害されたり、あるいは自分の中にある執着心のようなものがもたげてきたりした時に、フラストレーションが溜まるというか。そういうことって、多かれ少なかれ誰しも感じることだと思うんですよね。そういう時の心の動きから歌詞を書くことが多いかもしれないです。 ──今回3曲のデモ音源(“Labyrinth”、“Under the Sun”、“HAZARD”)をもらったんですが、それぞれどんなことを歌っていますか? クワヤマ まず“Labyrinth”は、歌詞がストーリー仕立てになっているのですが、社会の中で悩みを抱えているある男が、あるとき犯罪を犯してしまう。そうやって社会のレールから外れたことにより、「自分とは一体なんなのか?」「生きているってどういうことなのか?」という、形而上学的な視点から自分を俯瞰し始める内容です。何かしらの悩みを抱えた時に広く大きな視点から自分を眺めることで救いになることって多いんじゃないかなと思います。 “Under the Sun”は、理想や空想と現実のギャップについて書いた曲です。現代人は自己愛が強いというか、個人主義的なところがあり過ぎると思う時があるんです。「ポジティブ・イリュージョン」という言葉を知っていますか? 自己を過大に肯定的に知覚したり、自己の将来について、非現実的なほど楽観的に想像したりする状態のことなのですが、それって自分にも当てはまるなあと思ったんですよね。

NEHANN – Labyrinth

NEHANN – Under the sun

──なるほど。 クワヤマ そうやって自分自身と向き合い、見つめ直したのが去年や一昨年なんですけど、その時の体験を基にして書いたのが“Under the Sun”です。今の世の中、将来についてあまりにも現実的に考え過ぎると絶望してしまうし、逆に自己肯定感が強過ぎるのも非現実的だし……。自分の中のイリュージョンと現実とのバランス感覚が大切なのかなって思いますね。 “HAZARD”は、オダくんが作った曲に僕が歌詞をのせました。自殺についての曲です。年間80万人以上の人が、世界中で自殺しているという話を聞いたのと、バイトで電車に乗ると、毎日のように人身事故が起きていることについて、色々と思うことがあったのでこの曲はそんなテーマで書きました。 ──ところで、ライブではアイスエイジ(Iceage)の曲をカヴァーしているとか。 クワヤマ もともと僕は、ギターから音楽に入ったので、ああゆうノイジーなギターが入るバンドに弱いんですよね。もちろん、電子楽器が入っているポスト・パンクも好きなんだけど、彼らのように敢えてシンプルな編成で、当時のポスト・パンクを体現しているのがものすごくストイックだなと思ったんです。 ──他にもカヴァーしている曲はありますか? クワヤマ ダイヴ(DIIV)の“Doused”もカバーしました。今はジョイ・ディヴィジョンの“Ceremony”もカバーしていますね。まだバンドを結成して間もないですし、ルーツをみんなで認識するためというか、あとはアレンジの練習も兼ねてやっています。

"Doused" // DIIV(OFFICIAL VIDEO)

──最近聞いている音楽は? クワヤマ ソフト・ムーン(The Soft Moon)、ソフト・キル(Soft kill)、Cold Showers(コールド・シャワー)などの現行ポストパンク、ダークウェイブや〈Cult Record〉周辺ですね。あとはエレクトロニックも好きで、ライバル・コンソール(Rival Consoles)やベン・フロスト(Ben Frost)なんかを聞いてます。最近はNo waveという80年代ニューヨークのパンクロックサブカルチャーシーンを掘り下げて聞いていますね。 ワタナベ 僕はドリームポップやシューゲイザーが好きで、ライド(RIDE)やスロウダイブ(Slowdive)やコクトー・ツインズ(Cocteau Twins)とかずっと聴いていますね。去年のビーチハウス(Beach House)の新譜は最高でしたね……。 オダ あれは最高だった……! 他にも、シェイム(Shame)とかノヴェル(N0V3L)とかめちゃめちゃかっこいいなと思いますし、DYGLやthe fin.、KikagakumoyoとかBO NINGENとか、海外でも活動している日本のバンドには刺激を貰います。

NEHANNNEHANN

──今後、NEHANNはどんなバンドになりたいですか? クワヤマ まだまだ模倣の域を出ないと思っているので、今後もっとオリジナリティを探求していきたいです。よく正統派ポスト・パンクって言われるんですけど、あまりそこに固執しているわけではなくて。今後も様々な物事にインスピレーションを受けながら、NEHANNにしかない世界観を作り上げていきたいです。

Photo by Kodai Kobayashi Text by Takanori Kuroda

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RELEASE INFORMATION

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Under The Sun

2019.09.20 Spotifyで聞く

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JAMESON×DATS|早川知輝が語る、お酒と音楽の関係性と<JAMESON HALLOWEEN FES 2>に向けて

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アイリッシュウイスキーのブランド「JAMESON」が人気ロックバンド3組とコラボレートした音楽プロジェクト<JAMESON HALLOWEEN FES 2>が、9月17日(火)から開催される。

本企画は、JAMESONと注目のロックバンドがともにハロウィンを盛り上げるイベントで、昨年初めて開催された。第2回となる今年は、豪華プレゼントが当たるスマホ音楽ゲームの限定リリースや、渋谷の音楽バーで行うスクラッチキャンペーン、そして、このフェスのメインイベントとしてグッドモーニングアメリカ、DATS、FINLANDSの3組によるスペシャルライブが 10月30日(水)に渋谷WWWで開催。スマホ音楽ゲーム『BEAT!BEAT!BEAT!』に挑戦した方の中から抽選で、スペシャルライブのチケットをはじめ、サイン入りフェンダー製エレクトリックギターや、「ジェムソン」オリジナルグッズがプレゼントされる。

JAMESON HALLOWEEN FES 2 公式サイト
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本記事では、ライブに出演するバンド3組の代表者にインタビューを行い、お酒と音楽の関係や、スペシャルライブイベント<JAMESON HALLOWEEN LIVE>に向けた意気込みを語ってもらった。またその際、特別に『JAMESONを飲む時に聴きたいプレイリスト』も作成してもらった。 なお、本記事は隔週に分けて展開する予定。初回のグッドモーニングアメリカに続き、DATSの早川知輝(Ba. 以下、早川)が登場。ぜひ、JAMESONを味わいながら読んでください。

INTERVIEW:早川知輝(DATS)

JAMESONは、TPOを選ばずに楽しめるお酒

──普段、どんなお酒を、どれくらいのペースで飲んでいますか? 早川 ほぼ毎日、ビールやウイスキーを飲んでいます。たまに日本酒やワインなども。基本的にお酒はどれも好きです。 ──ウイスキーを飲むのはどんな時、どんな場所ですか? 早川 ウイスキーは一人の時でも多人数の時でも、ゆっくりと話しながら飲むことの出来るお酒だと思っています。 ──JAMESONを飲んだ感想、特にシグネチャーカクテルであるジェムソン ジンジャー&ライムはどうでした? 早川 爽やかな中にもウイスキーらしい味わいがあり、TPOを選ばず楽しめるお酒という印象です。 ──ちなみに、どんな飲み方が好きですか? 早川 僕はハイボールが特に好きです。 ──楽曲制作にお酒が活きることもあるのでしょうか。 早川 ライブや楽曲制作後にメンバーとお酒を飲みながら話した内容などが次の楽曲のキーワードになる事もあります。 ──ちなみに、アイルランドに行ったことは? 早川 僕はありません。リスペクトしているアーティストが生まれた国なので、機会があれば是非行きたいです。 ──DATSの音楽はウイスキーと相性が良い気がします。この意見についてどう思いますか? 早川 自分自身も音楽を聴きながらお酒を飲むことが多いので、素直に嬉しく思います。

DATS早川が選ぶ 「JAMESONを飲む時に聴きたい楽曲」

──「JAMESONを飲むときに聴きたい楽曲」で選んでいただいた5曲のタイトルと理由を教えてください。

1、DATS “Patagonia”

自分たちの曲でどれが合うかなと考えた時、この曲が浮かびました。壮大な大地を思い浮かべながら聞いて欲しいです。

DATS - Patagonia

2、Kula Shaker “Govinda”

インド音楽のスケールって不思議とお酒と合うように感じます。

Kula Shaker - Govinda (Official Video)

3、The Stone Roses “Fools Gold”

聞きながらどんどん深く潜っていけるような、そんな曲。ついお酒がすすみますね。

The Stone Roses - Fools Gold (Official Video)

4、The National “Light Years”

こういう静かな曲を聴きながら夜中に一人でウイスキーを飲むのも良いですよね。

The National - 'Light Years'

5、Stimming “prepare”

ハウスミュージック × ウイスキー、五感を総動員して音楽を聴いていられるようなストイックな感じがして好きです。

stimming – prepare

Spotifyプレイリストで聴く

ハロウィンならではの特別なライブができたら

──DATS流、ハロウィンの過ごし方は? 早川 昔はなんとなくメンバーで町に繰り出してみたりもしていました(笑)。今年はライブなので、何かその日ならではの特別なことが出来たらな、とは思っています。 ──今回のキャンペーンの話が来た時、率直にどう思いましたか? 早川 ウイスキーはメンバーみんな好きなので純粋に嬉しかったです。あと、ウイスキーを貰えるかな、とか(笑)。 ──共演するグッドモーニングアメリカ、FINLANDSにはそれぞれどんなイメージを持っていますか? 早川 グッドモーニングアメリカさんは、ライブでの共演はありませんが、うちのボーカルのMONJOEが一度シンセで楽曲に参加していたり、実は繋がりがあったりします。陽のオーラを持った力強いバンドというイメージです。FINLANDSさんは、フェスやサーキットライブなどでニアミスする事が多いのですがお話ししたことはなく、当日お話し出来たらなと思います。非常に芯の強い歌を歌う方だなという印象です。 ──DATSには、ステージドリンクというものはあるのでしょうか? たとえば、マック・デマルコ(Mac DeMarco)はいつもビールをクーラーボックスごとステージに持って来たり、ジェムソンのストレートを飲んだりしていたりします。早川さんはライブ本番だけでなくリハ中もビールを飲んでいるようですが……。 早川 最近は、基本的にライブ中は飲まないですね。でも例えば、深夜のクラブやアルコールが身近にあるフェスなど、お客さんもお酒を楽しんでいる環境の時は、こちらも会場の雰囲気に合わせようと飲む事もあります。 ──最近のDATSはより生音を重視した熱いロックバンド的側面が強くなっていますが、このイベントでどんなライブをするのでしょうか? 早川 自分たちらしく、自由に、周りのメンバーの出す音に感化されながら、その日限りの演奏を出来たらなと思います。 ──早川さん自身はどんなパフォーマンスをしたいですか? odolを脱退してギタリストからベーシストに専念する変化のタイミングだと思いますが。 早川 より「バンドの中のベーシスト」として、歌を、グルーヴを支えつつ躍動させるような演奏を心掛けています。でも決してギターを辞めるつもりは無く、機会があればまた人前でも誰かの作る曲の上で弾いてみたいなと思っています。

オンラインスマホ音楽ゲームに挑戦して、 ライブのチケットなどをゲットしよう

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さて、キャンペーン期間中は無料オンラインスマホゲーム『BEAT!BEAT!BEAT!』もリリースされる。ドラマーになりきって制限時間内にスネアドラムをできるだけ多くタップしてその数を競うゲーム。ゲームをプレイした人の中から抽選で、ライブチケットやコラボバンドのサイン入りフェンダー製エレクトリックギター、JAMESONオリジナルグッズなどが当たる(10月14日(月)まで)。

キャンペーンサイトはこちら

タップ数が多ければ多いほど当選確率が当たり、期間中は何度でもチャレンジできるそう。ぜひトライして、DATSのパフォーマンスを見届けよう! 次回のインタビューはFINLANDSの塩入冬湖(Vo.& Gt.)が登場予定。お楽しみに。

Text by Sotaro Yamada

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DATS トラックメイクを手掛けるMONJOE(Vo./Syn.)を中心に2013年結成されたロックバンド。結成翌年には「出れんの!?サマソニ」にてクリマン賞を受賞。2015年には2度目の<サマーソニック>に出演を果たし、デビューEP『DIVE』をリリース。2017年には、砂原良徳氏をマスタリング・エンジニアに迎えたデビュー・アルバム『Application』を発表。その直後に開催された<FUJI ROCK FESTIVAL>をはじめ、次々と国内の大型フェスに出演し、その圧倒的なパフォーマンスが各方面より高く評価される。2018年6月、SMEレコーズより、本編の全曲リミックスを付属したダブルアルバム『Digital Analog Translation System』でメジャーデビュー。2019年5月にメジャー第2弾となるEP『オドラサレテル』をリリースする。

EVENT INFORMATION JAMESON HALLOWEEN FES 2

オンラインスマホ音楽ゲームに挑戦して、 ライブチケットをはじめ豪華プレゼントなどをゲット!

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応募期間:2019.09.17(火)〜10.14(月)   スマートフォンでキャンペーンサイトにアクセスいただき、オンラインゲーム『BEAT!BEAT!BEAT!』に挑戦。ドラマーになりきって制限時間(30秒)以内にスネアドラムをできるだけ多くタップします。ゲーム参加者の中から抽選で、コラボバンド3組が出演するスペシャルライブのチケットをはじめ、コラボバンドのサイン入りフェンダー製エレクトリックギターや、「ジェムソン」オリジナルグッズが当たります。タップ数が多いほどプレゼントの当選確率が上がり、期間中何度でもチャレンジ可能!   ※ プレゼントのご応募にはゲーム終了後に所定のご登録が必要です。 ※ ご応募は1メールアドレスに対し1賞品のみとなります。 ※ プレゼントは予告なく変更になる場合がございます。予めご了承ください。

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プレゼント賞品 A賞 1名様 コラボバンドのサイン入りフェンダー製エレクトリックギター B賞 100組200名様 <JAMESON HALLOWEEN LIVE>のライブチケット C賞 50名様 「ジェムソン」オリジナルグッズセット (サングラス、ジャケット、ジェムソン スタンダード 700ml 商品1本)キャンペーンサイトはこちら

渋谷の音楽バーでも ライブチケットを当てよう!

開催期間:2019.09.17(火)〜10.30(水) 渋谷の音楽バーを中心に25店舗でスクラッチキャンペーンを開催。対象店舗で「ジェムソン」ドリンクを1杯ご注文いただくと、スクラッチカードを1枚進呈。当たりがでたら、スペシャルライブのチケットや「ジェムソン」のミニボトルなどを、各店舗にてその場でプレゼントします。 対象店舗はキャンペーンサイトをご参照ください。 プレゼント賞品 A賞 1組2名様 <JAMESON HALLOWEEN LIVE>のライブチケット B賞 10名様 「ジェムソン」ミニボトル C賞 25名様 「ジェムソン」ステッカーキャンペーンサイトはこちら

日本でもアイルランドでも大人気 おすすめカクテル 「ジェムソン ジンジャー&ライム」

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「ジェムソン」の豊かでスムーズな味わいに、ジンジャーエールとライムのテイストがマッチした、さわやかなカクテルです。「ジェムソン ジンジャー&ライム」を片手にハロウィンで盛り上がろう!

「ジェムソン」について

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18世紀のアイルランドはウイスキー発祥の地として知られ、ダブリンのウイスキーは当時世界最高と見なされていました。「ジェムソン」は、スコットランドからアイルランドへ渡ったジョン・ジェムソンにより1780年に造られました。ピートを使わず、大麦、モルト、グレーンの3つを原料とし、3回蒸留によって造られる「ジェムソン」の豊かな香味とスムーズな味わいは、No.1アイリッシュウイスキーとして世界中で愛されています。 日本では、フラッグシップの「ジェムソン スタンダード」と「ジェムソン カスクメイツ」「ジェムソン ブラックバベル」「ジェムソン ボウ・ストリート 18年」を展開しています。 ※ 「ジェムソン ボウ・ストリート 18年」は世界的な供給数量に限りがあるため、品切れの際はご容赦ください

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レイチェルの全然ファイトクラブ Vol.08 『ワンス・アポン・ア・タイム・イン・ハリウッド』の感想

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レイチェルの全然ファイトクラブ Vol.08 『ワンス・アポン・ア・タイム・イン・ハリウッド』の感想

TV、ラジオ、雑誌など、あらゆるメディアがこぞって取り上げたクエンティン・タランティーノ監督最新作で、9作目の長編『ワンス・アポン・ア・タイム・イン・ハリウッド』が8月30日に公開されました。その豪華キャストと細部まで映画愛溢れる映像、監督定番のストーリーは好評を得、現在も絶賛ロードショー中です。 その内容の濃さに「2回目も観ちゃった!」というリピーターの方も多いはず。Qeticでコラムを連載中のレイチェルさんもその一人。昨年の<爆音映画祭>で『デス・プルーフ in グラインドハウス』の感想を書いていただいたように、生粋のタランティーノファンでもある彼女は、公開初日の朝に劇場へ向かい、翌週にまた観に行ったようです。 Twitterを見ていたところ「(『ワンス・アポン・ア・タイム・イン・ハリウッド』を観て)大泣きした」とレイチェルさんのツイートを確認。昨年の『カメラを止めるな!』以降、コラムを更新していなかったレイチェルさんに早速連絡を取ってみると「コラムを書くのダルいから」という理由で呼びつけられ、編集部が到着したときには、すでにビールをぐびぐびと、杯を乾かしていました。

コラム更新が滞っていた理由についてお伺いすると「映画は観てたんだけど、書くのが怠くて書いてなかった。あと、最新作を観れてなかった。Netflixとかレンタルとか観てた。あと、試写会とか行けなかった......」と続けます。と言いつつ、知らない間にラザニア頼んでるし......。 ……ということで、「レイチェルの全然ファイトクラブ Vol.08『ワンス・アポン・ア・タイム・イン・ハリウッド』の感想」はじまります!(作中の細かい描写に言及している箇所がありますので、ネタバレにご注意ください)

レイチェルの全然ファイトクラブ Vol.08『ワンス・アポン・ア・タイム・イン・ハリウッド』の感想

映画『ワンス・アポン・ア・タイム・イン・ハリウッド』予告 8月30日(金)公開

──「大泣きした」ってツイートしてましたよね。あと、事件について知っておくべきとも。 どこから話そうと思ったんだけど、まず、私はもう2回観てるのよ。で、1回目は公開当日にどうしても観たくて朝イチの回に行ったの。それでプレミアムシートを取ってゆったりと観たんだけど、最高だったし、なんか泣いたよ。 まず前提として、タランティーノの作品には押さえておくべき情報がたくさんあるじゃないですか。オマージュネタとかは山ほどあるんだけど、これから観る人に伝えたいのはシャロン・テート殺害事件(以下、事件)について知っておくべきってことね。ついでに『マインドハンター』(Netflixオリジナルシリーズ)も観ておいた方が良い。 事件について知っておかないと、ただ面白かっただけで終わっちゃうの。だから、もしシャロン・テートのことを知らないで観に行ってしまった人がいるのだとしたら、もう一回調べてから、また観に行って欲しい! ──2回観ても全然飽きない映画ですよね。映画愛に溢れているというか。 この映画、最初っからタランティーノのこれ大好きなんだっていうのが伝わってくるじゃん。いまどきそういう作品ってないなって思って。ウエスタンもハリウッドの感じも好きだし、映画好きだし、映画の中で映画撮っちゃえば良いんじゃね? 全部やっちゃお! と。そんなのが通用するのって、本当に大好きな人が撮ってるからだなって思ったの。だから最初のシーンから私は泣いてしまったよ。白黒で始まって、「バンティーロー!」ってやつから。好きなことやってんじゃんまた〜〜〜!! 

<ハリウッド1969>編 『ワンス・アポン・ア・タイム・イン・ハリウッド』特別映像 8月30日(金)

レイチェルの全然ファイトクラブ Vol.08 『ワンス・アポン・ア・タイム・イン・ハリウッド』の感想

──その時点でニヤニヤしちゃいました。 あんなに映画愛溢れてるピュアなことってさ、ネットでどう書かれるとか気にしてあんまり派手な動きができなかったり、思ったことを言えなかったりするじゃん。それなのに好きなことをやるっていうのをまだ続けてる。タランティーノってずっとそう。最初のシーンで車からカメラが離れていって、オープニングクレジットがバシッと決まってさ。それからずーっとカッコいいんだよね、全員。カットも絵も。 でね、もしかしたら英語をわかる方が笑えるのかなって思った。タランティーノのセリフってすごいリズムが良いから、最初のプロデューサー(アル・パチーノ演じる)との会話もすごい面白いんだけど、あんまり笑いが起きてなかったから、もしかして字幕だとそういうことなのかなって。 ──悪い言葉吐きまくりながら泣いちゃうみたいなシーンもありましたよね。 最初の方のシーンでリック・ダルトン(レオナルド・ディカプリオ)が泣きながらクリフ・ブース(ブラッド・ピット)にサングラスを渡されるシーン、可愛かった〜〜!! 「もう泣いてやるよ!!」って。この映画のディカプリオは超キュートだった。絵になるってああいうことなんだ。

<男の友情>編 『ワンス・アポン・ア・タイム・イン・ハリウッド』本編映像 8月30日(金)公開

──レイチェルさんはどこで泣きましたか? たくさんあるけどさ、シャロン・テート(マーゴット・ロビー)が映画を観に行って喜ぶシーン。泣いちゃったよ。私も映画観るとき眼鏡かけるんだけど、彼女もそうだった。それで「私じゃん!」って。それでまた涙が出ちゃった。 事件のこと知ってると、彼女が被害者だと思って観るじゃん。でも映画の中では、本当に、ピュアネスが出てる。ニコニコした笑顔で周りが笑ってるのを聞いたりして「へへへ」とか、可愛いんだよ!!! ──シャロン・テート含め、映画に出てた女の子全員が可愛すぎました。 そう! タランティーノは足の裏が好きじゃん。それもやっちゃっててさ、ラブが詰まってるんだよな〜〜〜。本当に女の子がチャーミング。だからシャロン・テートも、ヒッピー役で出てたあの彼女もそう! 名前、あとで付け足しといて。あんなのさ〜〜! なにそれ〜って!! 可愛すぎ。 ──以前コラムに書いてもらった『デス・プルーフ』の女優さんも出てましたね。 また名前ど忘れしちゃった......。『デス・プルーフ』でボンネットに捕まる女性が、スタントマン・マイク(『デス・プルーフ』に登場する殺人鬼)を演じてたカート・ラッセルの嫁役でこの映画に出てるの。自分の作品いじりっていうかさ、すごい良いよね。タランティーノの中でスターシステムを採用してるというかさ。ちょっとディズニーっぽいなって思ったりもした。女優さんの名前、忘れてないていで書いておいて! それで、ディズニーを褒めるシーンが出てくるじゃん。子役の女の子が。ランサー......、なにランサーだっけ。マイメロ・ランサー? だっけ......。思い出せない......ひどすぎる......。 ──註に書いておきます。 あのめっちゃ可愛い子が「演技がちょっとでも良くなるなら本番前にご飯食べない」とか言ってたじゃん。私もそうなのよ。こんなに小さい女の子がそれをやってるって......! 私がそれわかるようになったの最近だよ! 偉くない??? しかもリックの隣であんなこと言ってさ。しかもリベンジ戦の時にも、10歳なのにあんなことまで......。一個一個が全部可愛いの!

註:ヒッピー役で出てたあの彼女......マーガレット・クアリーのこと。 『デス・プルーフ』の女優さん......ゾーイ・ベルのこと。 子役の女の子......役名はトルディ・フレイザー。演じているのはジュリア・バターズ。

<ハリウッド女優シャロン・テート>編 『ワンス・アポン・ア・タイム・イン・ハリウッド』本編映像 8月30日(金)公開

<謎の集団 マンソン・ファミリー>編『ワンス・アポン・ア・タイム・イン・ハリウッド』本編映像 8月30日(金)公開
ディカプリオ&天才子役の『ワンス・アポン・ア・タイム・イン・ハリウッド』共演シーン

──女の子は可愛いし、男も様になってましたね。 ブルース・リーがクリフと揉めるところね。クリフまじでカッコ良すぎでしょ〜〜〜!!! 描き方が良いよね〜!  言ったらさ、リックはキャリア的に結構うまく行ってるわけじゃん。でも勝手に落ち込んでる。現時点ではそんなことないのに、必要以上に悲観してるなって思ったの。でも、本当にそういう人いるなって。俺はもうダメだ、おしまいだ、落ち目だっていう。そんなのまだまだ分からないのにさ......。対照的にクリフは、こう言うと語弊があるけど、リックほど輝かしい仕事をしてないのに、超カッコいい。 ──やっぱマッチョ最強だな! って思っちゃいました。 フィジカル強い奴が結局人生に対するQOLが高いみたいなさ。面白くない?? ちゃんとお金持ってていいもの食べてる彼よりも、マカロニチーズ食べてるクリフの方が飄々と自分の人生に納得を持って生きてる。満足していて、自信ある人がカッコいいん。それは今結構知りたかったことでもある。 コミューンのシーンもさ、昔の知り合いだっていう人は死んでんじゃないかって思わなかった? 骨だけになってて、部屋に入った瞬間に振り返ったら、後ろで赤髪が銃でも構えてんじゃないかって。でも本当にジジイが寝っ転がってるっていうさ(笑)。

レイチェルの全然ファイトクラブ Vol.08 『ワンス・アポン・ア・タイム・イン・ハリウッド』の感想

──そうなってもマッチョだから大丈夫だろうねって、謎の安心感もありました。そのあと一人ボコボコにして(笑)。 そのシーンで、馬で駆けつけたけどギリギリ間に合わなかったテックスもカッコよかったなぁ〜〜〜。でも、なによりブラピが全編に渡ってカッコよかった。ブラピ無双だったよ。大好きなブラピ。このブラピが観たかった。 ──ブラピ、今55歳です。 え、ブラピ55歳なの? ありえん。あの屋根の上で無駄に服を脱いでるシーンはヤバくなかった? ただのサービスショット。あの時立ち上がりそうになったよ。ハァァって。正直、2回目観に行ったときはうとうとしてたけど、またびっくりしちゃったよ。はぁ〜〜〜、ほんとに、フィジカル強いやつが今の時代さ、良いんだよ。 アーティストのライブを観てても思う。結局、ラッパーもバンドもそうだと思うけど、ステージ上で体力ある人には惹かれる。疲れてる人とかよりも、汗かいててケモノのような人って見応えがあるんだよね。今はインドアな人が多いし、そういう人ももちろん良いんだけど、ムキムキのブラピを観た後だと、カラダだよね!! って。余裕ある人はカッコいい。

ブラピのサービスショットと話題シックスパックが解禁/映画『ワンス・アポン・ア・タイム・イン・ハリウッド』本編映像

──マカロニチーズも豪快に食べるし。映画観たあとお腹空きませんでした? 私、マカロニチーズ大好きなの。それで、クリフがマカロニチーズを作るシーンあるじゃん。家に母から直送されてたのがあるんだけどさ、映画観たあとに帰ってすぐ作ったわ!!! しかもあの食べ方するの。映画とかテレビ観たりしながら鍋ごと食べる。ずっと同じ味だけど一生食べてられるじゃん。あーー、もう考えただけで食べたくなっちゃった!! ワンちゃんにドボンってやるのもすごい好きなシーンよ。 あと、事件の当日に飛行機で戻ってきたあと、夜の街でライトがパパッとつくだけのシーンが続くんだけど、そこも大好き。なんかはじまるぞっっ!!! ってさ。ネオンライトも素敵だし、本当に感動した。雰囲気作りが上手いよね〜〜〜〜。タランティーノのこと、好き。好きになっちゃった。毎回過去最高記録を更新してくるから、なんなのお前!? って、ちょっとイラつきもした(笑)。また更新してくるじゃん......って、みんなイラついてたと思う。 ──それで最後のシーンに向かっていって......。 最後のシーンもやばかったね。『ストレンジャー・シングス3』に出てた女の子(マヤ・ホーク)が一人帰っちゃうのが最高だった。ナイフ忘れちゃったから、ちょっと行くわ、先行っててね! って、超良い役。

それで事件が起こるわけだけど、タランティーノ映画定番のストーリーに流れていくわけよ。ボコボコにするのも、事件を知ってる人からしたら──アメリカの人は相当多くの人が知ってるんだろうけど──すっごいスカッとする。それはどうなのって思うかもしれないけど、言葉にするのも難しい事件だから、火炎放射器まで出して、あそこまでやるとさ。 しかも終わったあとに、「なんだったのあれ?」って隣人が話しかけてくるじゃん。そこからもう涙。入口で話してたら、インターホンで「隣人って、リックのことでしょ? 私ファンなの。そこにいるの?」って、喋り方もすごくチャーミングだった。それで、4人で、みんなで飲もう! って。そしたらもう泣くじゃん〜〜〜!! 

<全部 観タランティーノ>編 『ワンス・アポン・ア・タイム・イン・ハリウッド』8秒予告 8月30日公開

──リックが火炎放射器を倉庫から持ってきたとき、「あのシーンのだ!」って思うじゃないですか。同じにようなことを隣人さんも、ニコニコしながら話して。 そう。リックもすごい悩んでたわけで、隣にロマン・ポランスキー監督とシャロン・テートが引っ越してきて、「チャンスだ!(笑)」みたいな感じで言ってたら、実は彼らが自分のファンで「火炎放射器」だけでいろんなことを分かってくれたりさ。あんなの救いしかないよね。超感動しちゃった。 でも終わったあと、劇場の様子が「面白かったね! スッキリしたね」って感じだったから「おい!」って思って、だから私はTwitterで情報を発信したの。知らない人がいるんだったら、これだけは知っておいてほしいと。冒頭でも言ったけど、タランティーノの細かいネタは知ってれば知ってるほど面白いけど、わからないことの方が多いのであればとりあえず一回置いて、それだけでも知ってれば全然違うよって思った。

レイチェルの全然ファイトクラブ Vol.08 『ワンス・アポン・ア・タイム・イン・ハリウッド』の感想
レイチェルの全然ファイトクラブ Vol.08 『ワンス・アポン・ア・タイム・イン・ハリウッド』の感想

──2回目観たときに印象変わりましたか? 気づきがありました。この映画はもしかしたら途中で寝たりトイレに行きまくった方が面白いんじゃないかって。長いじゃんこの映画。知った上で観てみて、そんな気がしてたから通路側に席を取ったの。大成功。トイレじゃんじゃん行きまくったよ。 映画って安くはないじゃん。2,000円近く払って、3時間はしっかり観なきゃって思っちゃう。そんなんじゃない。平日のガラガラの通路側。この映画はそれが正解です。私、解を導き出した。トイレ行きたいときにいつでも行けるくらいのテンションで観た方が、ちょー楽しいから。素晴らしい映画で心が震えたけど、その見方をしたら娯楽として超A級。ご飯とかジュースをズビズビいきながら。映画の中の人がそう楽しんでるように、っていうくらいに。あれはもう居眠りしたりトイレ行くためにある映画といっても過言ではない。っていう結論に達しました。トイレを我慢しなきゃって苦しんでる人に、行ってもいいんだよって。真ん中の席だと迷惑かけちゃうから、通路側を取っときなって思っちゃう。 ──大きいスクリーンで見るとなお良しですね。 私のオススメは「TOHOシネマズ 六本木ヒルズ」かな。それで後ろの方で観る。いろんなところに見所があるから、すごい観察させられるし、見方によって楽しみ方が変わる。本当に私が言いたかったのはそれだけ。トイレに行って、居眠りするだけの映画。結論出ました。いいのよもう、観なくても。観たら超楽しめるけど。もう伝わったでしょ。愛ゆえよ。ちゃんと観てもいいし、観なくてもいいけど、最悪トイレに行けるように通路側を取るのがオススメです。以上! 終わりです!

p.s. ワンハリって呼ぶのなんか変じゃない? ピース!

ワンス・アポン・ア・タイム・イン・ハリウッド 8月30日(金) 全国ロードショー

レイチェルの全然ファイトクラブ Vol.08 『ワンス・アポン・ア・タイム・イン・ハリウッド』の感想

レオナルド・ディカプリオ/ブラッド・ピット/マーゴット・ロビー/エミール・ハーシュ/マーガレット・クアリー/ティモシー・オリファント/ジュリア・バターズ/オースティン・バトラー/ダコタ・ファニング/ブルース・ダーン/マイク・モー/ルーク・ペリー/ダミアン・ルイス/アル・パチーノ 配給:ソニー・ピクチャーズ エンタテインメント

<ストーリー>

リック・ダルトン(レオナルド・ディカプリオ)は人気のピークを過ぎたTV俳優。 映画スター転身の道を目指し焦る日々が続いていた。そんなリックを支える クリフ・ブース(ブラッド・ピット)は彼に雇われた付き人でスタントマン、そして親友でもある。 目まぐるしく変化するエンタテインメント業界で生き抜くことに精神をすり減らしているリックとは対照的に、 いつも自分らしさを失わないクリフ。パーフェクトな友情で結ばれた二人だったが、時代は大きな転換期を迎えようとしていた。

そんなある日、リックの隣に時代の寵児ロマン・ポランスキー監督と 新進の女優シャロン・テート(マーゴット・ロビー)夫妻が越してくる。 今まさに最高の輝きを放つ二人。この明暗こそハリウッド。リックは再び俳優としての光明を求め、 イタリアでマカロニ・ウエスタン映画に出演する決意をするが―。 そして、1969年8月9日-それぞれの人生を巻き込み映画史を塗り替える【事件】は起こる。

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INFORMATION

chelmico

Rachel(レイチェル)とMamiko(マミコ)からなるラップユニット。 2014年に結成、2016年に1st Album「chelmico」、昨年9月には「EP」をリリース。 等身大のリリックのおもしろさは勿論、そのかわいらしい容姿から想像を絶するラップスキルと、キャッチ―なメロディーに乗せる滑らかなフロウが音楽業界の全方位から大評価を受ける。さらに、HIP HOPという枠に捉われないPOPセンスと2人の自由気ままなキャラクターが、クリエイターからの注目を集め、新人ながら企業のCMやwebCMのオファーが殺到! 2018年8月にワーナーミュージック・ジャパンアンボルデからメジャーデビュー。2019年1月にリキッドルームを含む自身初の東名阪ワンマンツアーを行い全会場SOLD OUT!ライブも精力的に行われている一方で、音楽のフィールドを超え様々な方面で活動中!

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レイチェルの全然ファイトクラブ

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black midi初来日インタビュー|彼らが世界に衝撃を与えたその理由を紐解く

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ポストパンクやノイズ、プログレ、ブルース、ファンク、サイケデリックなどありとあらゆる音楽的要素を孕みつつ、インプロビゼーションとコンポジションの狭間で縦横無尽のアンサンブルを奏でる4人組バンド、ブラック・ミディ(black midi)。 英国の名門校ブリット・スクールにて結成された彼らは、その演奏力と表現力によって瞬く間に世界中で話題沸騰。今年6月に老舗レーベル〈ラフ・トレード(Rough Trade)〉からリリースされたファースト・アルバム『Schlagenheim』は、早くも2019年ベスト・アルバム候補に名を連ねるなど、インディー・シーンの「希望の光」として大きな注目を集めている。そんな彼らの来日ツアーが9月、東京、大阪そして京都にて開催。 本インタビューは、その直前に渋谷某所にて行われたものである。ジョーディ・グリープ(Vo.&Gt.)とともにバンドを立ち上げたマット・ケルヴィン(Gt.&Vo.)と、グルーヴの要であるモーガン・シンプソン(Dr.)に、ブリット・スクール時代に学んだこと、楽曲制作のプロセス、日本の音楽についてなど、ざっくばらんに話してもらった。

black midi

Interview:black midi

──ブラック・ミディはブリット・スクールで出会った4人によって結成されたグループだと聞きました。数ある音楽学校、アート・スクールの中で、お二人がブリット・スクールを選んだ理由からまず聞かせてもらえますか? マット・ケルヴィン(Vo.&Gt. 以下、マット) 小さい頃から音楽が大好きで、自分でも作ってみたいと思っていた。それも、自分一人で作るだけでなく色んな人と創作活動をしてみたかったんだ。その点ブリット・スクールは、パフォーマンス・アートとメディア教育のみに焦点を絞った英国唯一の無償学校だったし、自分がやりたいことをとことん追求できる場所だと思ったんだよ。 モーガン・シンプソン(Dr. 以下、モーガン) 実をいうとブリット・スクールの中身のことは、あまりよく知らなかったんだ。仲の良い友人がそこに応募していたのをみて「じゃあ、俺も受けてみようかな」と思ったくらいで(笑)。 ──そうだったんですね(笑)。キング・クルール(King Krule)は「ブリットでようやく社会と上手くやっていけるようになった」と述懐していたり、アデル(Adele)は「チームワークを教えてもらった」と述べていたり、結構ユニークな学校なのかなと思っていたんです。 モーガン 確かに独特な雰囲気はあったね。言葉で表すのはちょっと難しいんだけど。 マット とにかく若いクリエーターが集まって、自分が知っている様々なことをシェアする空間があるので、様々なチームワークが生まれやすい。 モーガン そうだね。とても安心して学べる場所というか。 マット みんないいやつばっかりだったよね(笑)。

black midi
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──ブリット・スクールで学んだことは、ソングライティング以外のことも含めてブラック・ミディの活動にどう生かされていますか? マット まず、学校の設備がとても充実していてさ。リハーサルスタジオは予約すれば、いつでも無料で使うことができる。ランチの後でも放課後でも、空いてる時間に集まって一緒にプレイをしていた。おかげでバンドとしての表現力も飛躍的に向上したよ。 モーガン 何よりも、ブリット・スクールに入ってなかったら、僕らは出会うこともなかったから、ブラック・ミディ結成にも大きな影響を与えているね(笑)。ただ、最初はまず友達づきあいから始まったんだ。気の会う仲間どうしで集まって、リハーサルルームで楽しくジャム・セッションをやっていたら、気がついたらバンドになっていたという感じでさ。今もその延長線上にあるんだよ。 マット そういう意味でもブリット・スクールでの日々は、僕らにとって非常に大切なものだった。一人、ベッドルームで音楽を作っていたら、今のような状況には絶対にならなかっただろうからね。 ──もともとブラック・ミディは、ジョーディ・グリープとマットの出会いから始まったと聞きました。当時、やりたい音楽の方向性はあったのですか? マット ジョーディと2人だった頃は、当時好きだったノイズ〜ドローン・ミュージックに影響されたインプロをやっていたね。各自が家で考えてきたリフなどアイデアの断片を持ち寄って、リハーサルルームで発展させていくという。なので、いわゆるジャム・セッションとは違った。その後、モーガンが加入し彼のアイデアも加わったことで、1曲が20分を超えることもあったね(笑)。 モーガン そのうちに、もう少し構成やアレンジを練るようになっていって。最後にキャメロン・ピクトンが加入した頃には、ファースト・アルバム『Schlagenheim』にも入っているような楽曲が、ある程度は作れるようになっていた。ただ、まだまだ楽曲の中はブラッシュアップする余白のようなものがあるので、今でもそれを違ったアプローチで演奏してみるなど常に模索中だよ。そうやって自分たちの音楽を、常に変化させていることも楽しくて仕方ないんだ。

black midi – ducter

black midi - speedway (12" version) + remixes

──ジャム・セッションやインプロビゼーションをするときに、何か意識していることやテーマなどはありますか? マット ときには「このリフからやってみよう」って始まることもあるけど、95パーセントくらいはいつやるかも何も決めず、各自メンバーがスタジオに入ってきて、機材をセットアップして最初に音を出した人からインプロが始まるっていう感じなんだよね。 モーガン ほとんど言葉も発しないよね(笑)。 マット インプロが会話そのものというか。お互いのプレイに反応して、用意が済んだメンバーから次々に音を重ねていくんだ。 ──どの楽曲もインプロビゼーションとコンポジションの狹間で鳴らされているような、混沌と秩序の絶妙なバランスが魅力です。実際、それぞれのバランスをどのように考えていますか? マット うーん……。 モーガン バランスなんて、考えたこともなかったよ(笑)。 マット やってみて、「こっちの方がしっくりくるよな」とか「ここはもう少し練った方が良さそうだ」みたいに、曲ごとにただ決めてるだけだよね。演奏していると分かるんだよ。「ちょっとだらけてきたな」「ちょっと技巧的すぎるぞ」みたいに。 モーガン そうそう。「この曲は75パーセントをコンポジション、35パーセントをジャムにしよう」なんて決めてるわけじゃないよ(笑)。

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──そりゃそうですよね(笑)。ただ、例えば”Western“のアレンジ、構成は非常にデザインされていて、緻密なエディットやポストプロダクションも行われているように感じるのですが。 モーガン うん、それはその通りだよ。 マット “Western”もとっかかりはジャム・セッションだったのだけど、君のいうように後からエディットやポストプロダクションをかなり施している。おそらく、アルバムの中で一番そこに時間をかけたんじゃないかな。オーバーダビングも相当しているしね。 モーガン ただ、それも闇雲に重ねているわけじゃなくて、必要最低限のパートを補完していく感じだったよ。 マット アルバムのレコーディングは、ライブでの演奏とは少し切り離して考えていたので、この曲は壮大なアレンジに振り切ってみたんだ。 ──そういうやり方って、マイルス・デイヴィス(Miles Davis)とテオ・マセロ(Teo Macero)の関係にも似ていますよね。 モーガン 不思議だな。というのもさっき、ちょうどマネージャーとその話をしてたところなんだよ(笑)。マイルスの『On The Corner』って、最初に聴いた時は一切エディットなんて加わってないと思ったから「いやすげえな!」ってびっくりしたんだけど、実はテオ・マセロの鋏が随所に入っているんだよね。それを知った後に聴いてもやっぱり「クールだ」と思えたのは、テオがやっていたことがちゃんと意味のあるエディットだったからなんだよね。曲の中に曲が入っているような、入れ子状態というかさ。ジャム・セッションをコピペして、全く新しい楽曲に作り変えるっていう。 ──なるほど。しかもブラック・ミディの場合、そうやって緻密に作り込んだ楽曲をライブでは再び人力で再現しているところがすごいんですよね。 モーガン ふふふ、その通りだよ(笑)。

black midi - Full Performance (Live on KEXP)

──ジョーディを筆頭に、メンバー全員が相当な音楽通だと思うんですが、ブラック・ミディの音楽にはエレクトロ・ミュージックからの影響をあまり感じさせないですよね。それは戦略的に敢えて避けてるのか、それとも単純に興味がないのか、どちらなんでしょう? マット もちろんエレクトロ・ミュージックが好きだよ。今後、ブラック・ミディの音楽にもその要素は加えていきたいと思っている。今はまだそれが形になっていないけど、今後はもっと色々実験していくつもり。エレクトロ・ミュージックに限らず、あらゆる音楽に対してオープンでありたいしね。 モーガン 編成がドラム、ベース、それから2本のギターという編成に、どうやって加えていくのかは課題だね。 マット どうなっていくだろうね(笑)。

black midi
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──楽しみです(笑)。以前、ジョーディは「J・ディラ(J Dilla)は、エレクトロニックの機材に、ヒューマンエラーや、その他の人間味の要素を合わせて音楽を作るという才能があった」と、ヒップホップという音楽の意義について語っていたのも印象的でした。 モーガン J・ディラに関しては面白い話があってさ。先日、スラム・ヴィレッジ(Slum Village)の“Yum Yum”という曲をYouTubeで聞いたんだけど、そこで使われているサンプリング元が何かを調べたら、なんとカーペンターズ(Carpenters)の“Bacharach/David Medley”なんだ。それがすごく衝撃的で。J・ディラはヒップホップのプロデューサーなのに、カーペンターズまでネタのストックに入っているんだ! って。 ──ちなみにお二人は、エレクトロ・ミュージック界隈ではどんなアーティストが好きですか? マット 僕はホーリー・ハーンドン(Holly Herndon)の一連の仕事が好きなんだ。特に『Platform』(2015年)と、今年リリースされた『Proto』はよく聴いたね。 モーガン 僕はフローティング・ポインツ(Floating Points)が好きだな。 マット 他にもソフィー(Sophie)やナイフ(The Knife)……。本当にいろんな音楽を聴いて楽しんでいるよ。 ──本当にあらゆる音楽的要素をブラック・ミディから感じていて、さっきおっしゃったようにどんな音楽に対してもオープンな姿勢がこうして話していても伝わってくるんですが、逆に「どうしても受け付けない音楽」ってあります?(笑) マット ハハハ、どうだろうなあ。 モーガン これもブリット・スクールで学んだことなのだけど、何かを「好き」でいる必要はないというか。その作品を「好き」であることと、その意義を「ちゃんと評価できる」ことは別だと思うんだよね。そうやって考えていくと、「嫌い」という理由で作品に向き合わないのはもったいないし、たとえ、その作品を聴いて感動したり興奮したりしなくても、その「素晴らしさ」や「美しさ」は分かるはずなんだ。 マット それって、聴き手がどれだけ教育を受けているかによるのかも知れないね。一方で、アートというのはとても主観的なもので、作品に甲乙つけるのは難しい。個人的な意識が大きく影響されるだろ? だからこそ、何かに触れる時は最初から先入観を持ってしまったり、興味がないと突っぱねたりはしたくない。受け手がオープンであれば、何かしらの良さは見えてくるはずなんだ。 ──心から同意です。 モーガン ありがとう(笑)。 ──ところで、日本の音楽はどんなのが好きですか? マット 僕はおとぼけビーバーが大好き。新しいアルバム『ITEKOMA HITS』もすごく良かった。ボアダムズももちろん好きだし……。 モーガン 僕はルインズが好きだな。 ──ちなみに日本では、「toeっぽい」という感想がSNS上にたくさん見受けられました。 モーガン へえ! 知らなかった。聴いてみるよ(笑)。

black midi

Photo by Kazumichi Kokei Text by Takanori Kuroda

black midi ブラック・ミディは、ジョーディ・グリープ(vo、g)、キャメロン・ピクトン(b、vo)、マット・ケルヴィン(vo、g)とモーガン・シンプソン(ds)の4人で構成され、メンバー全員が19歳か20歳で、アデルやエイミー・ワインハウス、キング・クルールらを輩出した英名門校ブリット・スクールで出会ったという。ゲリラライブを敢行するなど精力的にライブ活動を行い、常に変化するセットリストやその演奏力とオリジナリティー溢れる楽曲から、噂が噂を呼び早くも完売ライブを連発。結成されてからわずか約1年であることから未だに謎が多いが、今最もアツい新生バンドという評判を早々に確立した。最近では、米SXSWや北米各地でライブを行い、SXSWでは最も目立ったアクトとしてその名が挙がったほか、初のNYでの2公演も完売させた。米音楽メディアPitchforkは“不気味なほど正確でストイック”と評し絶賛している。

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RELEASE INFORMATION

Schlagenheim

2019.06.21(金) Rough Trade ストリーミングはこちら

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熱気と湿度に包まれた実験音楽の最高峰<Berlin Atonal>現地レポート

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Berlin Atonal 2019

真っ暗闇に覆われていたインダストリアルな秘密基地は、冷淡なエクスペリメンタルサウンドにも余裕で勝る暑さと湿度によって、普段は開かずの扉さえ全開となり、全身ブラックの装いに変わりはないものの肌の露出が多く、様々な熱気に満ちた異例の<Berlin Atonal 2019>。 今年も8月28日から9月1日の5日間に渡り、Kraftwerkをメイン会場に開催された同フェスの現地レポートをお届けしたい。

REPORT: Berlin Atonal 2019

Berlin Atonal 2019

Photo by Frankie Casillo

パフォーマンス終盤、“Love Inna Basement(Midnite XTC)”のオープニングが流れた瞬間、時がピタリと止まり、何も聴こえなくなった。たった0.1秒にも満たないその出来事の直後、“ハレルヤ!!”と割れんばかりの歓声が沸き起こった。オーディエンスたちが最高沸点に達し、会場内が一体となった瞬間だった。その頭上を殺気に満ちたレーザーライトが高速で飛び交い、何発ものLEDライトが激しく発光し合い、ステージ全体を光が覆った。

Berlin Atonal 2019

土曜日のメインステージのトリ、今年のハイライトであり、個人的ベストアクトとなった、ObjektことTJ HertzがビジュアルアーティストのEzlla Millerと共に見せた圧巻のパフォーマンスである。光に包まれたステージ上の表情はほとんど見えなかったが、“してやったり”と言わんばかりのいたずらっ子のような笑みを浮かべた瞬間だけ手に取るように分かった。

Berlin Atonal 2019

Objekt + Ezra Miller ©️Helge

一辺倒なテクノに飽きていたのか、それまで楽しんでいたOHMのダブやドラムンベースが場違いだと感じてきたのか、Tresorは閉塞感にやられて長時間はいれない、とにかく好みのビートを心底欲していたのだと思う。縦長の巨大スクリーンを背負い、向き合いながらプレイするObjektとEzlla Millerのステージは紛れもなくAtonalである。しかし、目を瞑ればそこは90年代のUKレイヴカルチャーの現場へとタイムスリップした。個人的にピッタリハマる程よいBPM120から突如160にジャンプアップ、テクノを背景に、アシッドハウス、ブレイクビーツ、ダブステップ、エレクトロと、ジャンルの垣根をぶっ壊しながら再構築していく。Objektの手によってアレンジされつくした唯一無二のトラックたちは、終始、万華鏡のようにキラキラした魅力を放ちながら予想不可能な変化を遂げていった。 エモーショナルも入り混じるまさに究極のオールドスクールを身体全部で受け止めた。圧倒され過ぎて、言葉が“やばい”しか出てこなかったが、終わった後もしばらく“やばい”ままの放心状態が続いた。好き勝手にやっているようで、完璧主義なことでも知られる彼は全てにおいて緻密に計算しつくしているのだろうと、ニヤリと笑ったObjektの端正で神経質そうな顔を思い浮かべながら思った。

Berlin Atonal 2019

Objekt + Ezra Miller ©️Helge

このままでは、“Objektレポート”になってしまうため、フェスの話に戻そう。今年は、2日目の木曜日から参加したが、とにかく終始ビートを求めては彷徨い、湿度にやられては外へ空気を吸いに出るといった行動を繰り返し、残念ながらあまり音に集中出来なかった。深夜になっても外に人集りが出来ているという異様な光景が忘れられない。勝手なことを言わせてもらえば、例年のように”涼しくて、全然夏の風物詩じゃないじゃん!”と文句が出るぐらい冷んやりした空気の方が同フェスには合っている。 それでも、どうにかハンドタオルと扇子片手に全てのステージを網羅することが出来た。それらを貴重な写真とともに紹介したい。 毎年、日本人アーティストの活躍が目立つが、今年はアムステルダムで開催されていた<DEKMANTEL>にも出演していたChee Shimizuが2日目のOHMでアンビエントセットを披露。フロアーには大きなビーズクッションが敷かれ、寝っ転がりながら聴くというユニークで贅沢なスタイルだった。

Berlin Atonal 2019

Chee Shimizu ©️Helge

Atonalファンからも熱い支持を集めている日本を代表するアーティストの一人、Yousuke Yukimatsuが4日目のStage Nullに登場。彼のプレイを一目見ようとオープニングからフロアーはほぼ満員状態の中、僅かなビートを刻むアンビエントからゆったりとスタートした。立ち振る舞いそのものから隠し切れない武士道オーラが溢れ出し、彼の表情と共に徐々に激しくなっていくビートに日本語ラップが入り込み、いよいよブレイクの瞬間を迎えるであろうその緊張感だけで鳥肌が立った。大歓声が上がる中、今後ますます世界各地での活躍が広がっていくだろうと感じた。

Berlin Atonal 2019

YousukeYukimatsu ©IsabelOToole

2日目のメインステージのトリ、Shapednoiseと気鋭の映像作家Pedro Maiaによるオーディオビジュアルライブ。彼ら目的のオーディエンスも多い中、機材トラブルで1時間近く押してスタートしたが、ステージの前方と後方にスクリーンを設置し、Shapednoiseがプレイする目の前にPedroの映像が投影されていくというインスタレーションのようなパフォーマンスは待った甲斐があったと言える完成度の高いものだった。Shapednoiseのサウンドに合わせたカラフルでアヴァンギャルドな七色の光やフィルムのコラージュのようなアナログ映像、ミニマルなモノクロームの世界とスクリーンに釘付けとなった。深夜1時過ぎ、ようやく“Atonalが始まった”と感じた瞬間である。

Berlin Atonal 2019

ShapedNoise+PedroMaia ©IsabelOToole

Berlin Atonal 2019

Shapednoise ©️Helge

Atonalは、最もベルリンらしく、インテリジェンスでコマーシャルを一切排除したどこまでもストイックな実験音楽の祭典である。これほど会場で音楽関係者と遭遇するフェスは他にはなく、業界関係者からの注目度も非常に高いのも特徴である。そのため、よほどのノイズやポストクラシック好きでない限り、一般的にはやや難解で、何を求めて参加するかによって楽しみ方や感じ方が変わってくる。すでに4年参加している私だが、毎年趣向を凝らし、綿密にプログラムを変えてくる同フェスは、予習なしではまだまだ理解し切れない未知の領域である。

Berlin Atonal 2019

Huerco S ©️Helge

Berlin Atonal 2019

Shackleton ©️Helge

Berlin Atonal 2019

Vladislav Delay ©️Helge

Berlin Atonal 2019
Berlin Atonal 2019

Photo by Frankie Casillo

最後は、例年よりスポーティーで露出度の高さが目立った“ミニマルブラックファッション”を会場スナップと共にご覧頂きたい。

Berlin Atonal 2019

”フラッと見に来た。”というDJ/プロデューサーのLawrenceをキャッチ。 

Berlin Atonal 2019
Berlin Atonal 2019
Berlin Atonal 2019
Berlin Atonal 2019
Berlin Atonal 2019

Photo by Frankie Casillo、Helge Mundt、IsabelOToole、Ari Matsuoka Thanks to Nicolina Claeson Text by kana Miyazawa

宮沢香奈さんの記事はこちら

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TAWINGSインタビュー|海外インディーと共振するオルタナティヴなマインド

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TAWINGS

2016年の結成以来、前向きな「ほんとに日本のバンドなの?」というリアクションを度々引き起こしてきたTAWINGS。現行の海外インディーと共振するようなガレージ、ポストパンク、ニューウェーブなどの要素を消化したバンドサウンドは、ローファイというより、どこか危うい雰囲気をまとった純度の高いものだ。 これまでザ・レモン・ツィッグス(The Lemon Twigs)、ハインズ(Hinds)、ジャパニーズ・ブレックファスト(Japanese Breakfast)など数多くの海外アクトのサポートアクトを務め、2018年には<SXSW>にも出演。リリースもデジタルリリースと7インチやカセットというこだわりを見せ、アーティスト写真やMVなどのビジュアルもアンニュイかつDIY精神に富んだオリジナリティをナチュラルにまとっている。そんな彼女たちが以前オムニバスに収録されていたルー・リード(Lou Reed)のカバーを8月に単曲でデジタルリリース。さらに11月には全貌が見えそうな1stアルバム『TAWINGS』もリリース予定。 個人的には80年代のニューウェーブ・バンドが持っていたような、業界の慣習にとらわれない、オルタナティヴなマインドのアーティストを思わせるサウンドと佇まいを持つTAWINGSが20代であることに謎を感じずにいられないのだが、その謎も含めて彼女たちの現在地を探ってみた。

Interview:TAWINGS

━━20代でこういう音楽をやってらっしゃるのが新鮮で。そもそもどんなきっかけで結成したんですか? Cony Plankton(Vo./Gt. 以下、Cony) 最初は海外の現行のインディーに憧れて始めました。 ━━どんな出会いだったんですか? Cony eliyちゃんはタワーレコードのバイトで出会って、「やりたい」って一瞬で言ってくれました(笑)。Yurikaちゃんは結婚式の三次会で紹介してもらいました。 Yurika(Dr.) もともと顔見知りではあったんです。 ━━いわゆるガールズバンドっていうくくりじゃなくて、音楽を0からやってる感じがしたんですよ。 Cony そうですね。日本の女の子がバンドをやるとアイドル視されて、そのせいでビジュアル先行みたいになるとすごくもったいないな、と思ったんで、そこはストイックにバンドのブランディングとして意識しました。 ━━現行の海外のインディーもですが、80年代のニューウェーブ感もありますね。 Cony 私は完全に親の影響なんですけど、タワーレコードの仲間が、割とニューウェーブ、ポストパンクが好きで。基本80年代がすごく好きなんです。80sに影響を受けている現行のバンドを見つけるとすぐにハマります。

TAWINGS - Listerine (Official Audio)

━━UKやUSで女の子たちがDIYで始めた頃のニュアンスをすごくみなさんに感じるんですよ。 eliy(Ba.) 嬉しい。実際にすごく意識しているし、曲以外でもアートワークやMVの一つ一つにもこだわりをもってやっています。 ━━少なくとも日本のバンドをコピーしている感じはないから。 Cony あ、でもゆらゆら帝国とかはすごくリスペクトしてます。 ━━8月にルー・リードのカバー“MAKE UP”をデジタル・リリースしましたが、その理由は? Cony カバーはもともとお世話になっているイベントをやっている方が、カバーアルバム(V.A.『RHYMING SLANG COVERS』2017年)を作る際に誘ってくださって提供した曲なんです。何の曲をやるかちょっと迷ったんですけど、友達の勧めでこの曲を聴いた時に、ルー・リードの歌い方が、私の発声と一致したというか、歌いやすかったんです。アップテンポな歌モノはあんまり私に合わない気がしたので、ルー・リードの語り口調みたいな歌い方が良くて選びました。その上、歌詞が割とガーリーな内容でそこもポイントでした。

TAWINGS - Make Up (Lou Reed Cover)

━━ところで3ピースになってからバランスは変わりました? Yurika サポートはいるんですけど、視覚的に3人だから1人1人の責任感じゃないですけど(笑)、それは出てきたのかな。 Cony 単純にルックス的に3人組ってかっこいいよね、と思います。笑 ━━3ピースといえばスリッツ(The Slits)とか。 Cony うん。スリッツも大好きです。 ━━サウンドももちろんですけど、スタンスも、お手本が今の時代にはないタイプの音楽だと思います。 Cony そうですね。もうその時その時でやりたい曲の雰囲気も全然違って、なんだろ? ジャンルにとらわれない音楽性って、すごく良い言い方で表現してもらうことが多いんですけど、1つのジャンルにまとまることができないんですよ、飽きっぽい性格なので。 Yurika ジャンルで聴かれると難しいよね。 Cony 新曲を作りながら気付いたんですが、プレイスタイルはミニマルな方向を目指したほうが自分たちの良さを表現できるなと思いました。

TAWINGS - Invisible (Official Video)

━━そのミニマルさが音楽としてアウトプットする際、純度の高さに繋がっていると思います。 Yurika ドラムについては、自分が今好きな感じのドラマーは、坂本慎太郎バンドのドラムの菅沼雄太さんなんですが、坂本慎太郎バンドの時は菅沼さんも手数が多いわけじゃないけど、素敵フィルをいい具合に入れている気がしていて。そういうのが好きなのかなという気がしますね。 ━━現在はアルバムを制作中なんですか? Cony はい。2019年内に出る1stアルバムを頑張って作っています。単純に曲を作るのが遅くて、前回のシングルリリースからもかなり時間が経っているんですが、その間に自分の音楽性に変化があって、曲のテイストがばらばらなんです。それを1つのアルバムにまとめるのがすごい大変ですね。 ━━皆さん、1つのバンドをやっているように見えないぐらい、各々の個性があるのが面白くて。それは音楽で繋がっているからですか? Cony うん、そうだと思います。 eliy そうだね。みんな好きなものははっきりしてるけど、色々吸収し合ってもいるのかなって思います。 Cony 3人とも違いますけど、共通言語はすごくあります。 ━━新曲はいろんなタイプが? Cony 音楽性は結構変わったと思います。たとえば今作っている曲とかは、ある意味、これまでと全然違うことをやろうと思っています。みんなに愛される普遍的なメロディを作ってみたくて、今まで全然気にしなかった部分に着目して書き進めています。 ━━そして近々のライブがphewさんとの共演で、すごいことですね。 Cony やばいですよ! ━━どういう経緯で共演することに? Yurika mmm(ミーマイモー)with Emerson Kitamuraさんの企画で呼んでいただきました。 ━━phewさんはもう活動歴35年ぐらいの日本のニューウェーブの元祖的存在で。 eliy オープニングアクトみたいな感じではなく普通に3マンみたいな感じなんですよ。信じられないけど、かなり気合いが入ります。 Cony もともと私がphewさんを好きだったんです。phewさんのアルバムを何枚かレコーディングしているコニー・プランク(Conny Plank)というプロデューサーがいるのですが、私のコニープランクトンという名前はそこからきています。phewさんの曲をきっかけにコニー・プランクを知ったくらいなので、ついにお会いする時が来たなと思って……、緊張します。

Phew Live - SuperDeluxe Tokyo 2014

━━そしてLuby Sparksとのダブルヘッドライン的な企画<DREAMTOPIA>もありますね。こちらはゲストがjan and naomiというすごい顔ぶれで。 Cony 初めての企画です。Luby Sparksは昔から親交が深い盟友で、いつか何か一緒に作りたいと思っていたので相当気合い入ってます。 ━━彼らを盟友と思う理由は? Cony 結成時期も一緒で、お互いライバル視しながらやってきました。特にNatsuki Katoが、ものすごい気にしてくるんですよ。「バンドどうなんですか、最近」って(笑)。なので私も会うたびにガサ入れしてます。 Yurika 観察力がすごい(笑)。

Luby Sparks | Look on Down from The Bridge (Live at Shibuya WWW X)

━━この2バンドでやる意義を感じます。 Cony 感じます。そして悩んだ結果のjan and naomiさんという豪華ゲストです。 ━━すごく精神的な世界が高いイベントになりそう(笑)。 一同 ははは。 Cony 思想がすごい(笑)。

Jan and Naomi MUSIC SHARE#40 @ Red Bull Studios Tokyo

━━全員ストイックな感じですね。 Cony それぞれのブランディングがぶつかり合って3者3様になっていくと思います。 eliy でも来てくれるお客さんもそれを気に入ってくれるんじゃないかな? Cony もちろん。この3マンだと、まだうちらはポップな方だよね。基本、テンション低い人しかいない(笑) Yurika 確かに。 ━━今年後半は楽しみなライブもありますし、本格的にバンドの全貌が見えそうなアルバムリリースも楽しみにしています。 Cony アルバムが出たら多分、いろんなことが変わると思うので丁寧に過ごしていきたいと思います。

Artist Photo by toki Other Photo by 山本華(Hana Yamamoto) Text by 石角 友香

TAWINGS

TAWINGS Cony Plankton(vo, g)、eliy(ba)、Yurika(dr)   2016年結成の3人組バンド。ガレージ、ポストパンク、ニューウェーブなど様々な要素を飲み込んだサウンドで、東京を拠点に活動。2017年5月に1stシングル『Listerine/Dad Cry』を7インチでリリース、その後2018年1月に2ndシングル『Invisible/UTM』をカセットでリリース。The Lemon Twigs、Hinds、Japanese Breakfastなど多くの海外アーティストのサポートを務め、2018年の SXSW に出演、初の海外公演を行った。2019年10月15日にLuby Sparksとの共同企画<Dreamtopia>を WWWで開催。2019年11月20日には1stアルバム「TAWINGS」をリリースが決定。 HPTwitterInstagramFacebook

RELEASE INFORMATION

TAWINGS

水仙

2019.10.02(水) TAWINGS Digital Release ONLY 配信/ダウンロードはこちら

TAWINGS | 水仙 (Official Music Video)

1st Album 『TAWINGS』

2019.11.20(水) TAWINGS DDCB-12112 AWDR/LR2 ¥2,400(+tax)

EVENT INFORMATION

TAWINGS

Luby Sparks & TAWINGS Present <Dreamtopia>

2019.10.15(火) OPEN 18:30/START 19:30 Shibuya WWW ADV ¥3,000/DOOR ¥4,000(1ドリンク別) LINE UP: Luby sparks TAWINGS jan and naomi TICKET:

チケットぴあローソンチケットイープラス

詳細はこちら

IN OUR BONES

2019.10.5(土) OPEN 12:15/START 12:30 下北沢THREE ADV ¥3,000/DOOR ¥3,400(1ドリンク別) LINE UP: phew TAWINGS Mmm with Emerson Kitamura TICKET: wakanahosoi@gmail.com 詳細はこちら

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1人になったthe chef cooks me・下村亮介が辿り着いた先で見つけたバンドマジック

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the chef cooks me(以下、シェフ)が少し前より実質メンバーが下村亮介1人になっていることは知っていた。 そして近年、断片的に届けられていた主にDAWを駆使し制作された楽曲群を聴くにつけ、全てのエクイップメントを自身で担う「the chef cooks me=下村亮介ソロ」の世界を歩んでいくのであろうと勝手に予想していた。 そんな中、シェフから実に6年ぶりとなるニュー・アルバム『Feeling』が届けられた。きっと自身一人で作り上げられた下村亮介独自のワールドが繰り広げられた楽曲群なのだろう……と、予想しスタートボタンをプッシュ。 クレジットに目を通した。そして驚いた。 耳にした作品印象からも、目を通した参加アーティストのクレジットからも、予想していたソロ作品の趣きがなかったからだ。DAWを用いて、完璧な箱庭ポップスを作りあげるとの自身の予想に反して、ゲストやコラボも含め多くのミュージシャンたちと、ほぼ全体的に生楽器を用いて作り上げた今作。 かなりフレキシブルかつ参加アーティスト各位がノビノビとプレイし、その特性が注ぎ込まれた、極めて「the chef cooks me =下村亮介= プロデューサー気質」な作品に仕上がっている。逆に下村亮介当人は自身の得意楽器以外の演奏面をあえて他のミュージシャンに委ね、従来のシェフ同様バンドマジックや化学変化にも期待し制作されたと思しき制作方法も興味深い。 そんな下村亮介をキャッチ。今作への経緯や作品のメカニズムを解いてもらった。

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Interview:the chef cooks me

━━実質的に現在のシェフは下村さん1人が在籍するグループなわけですが、下村さんの場合、自分で打ち込みやマニュピレートも出来る関係上、てっきり今作もDAW等を駆使し自分一人で作り上げ完結させる作品を予想していました。しかし実際は色々な方と一緒に、しかも生音で制作されていたのが少々意外でした。 なるほど。 実は最初の段階では、ほとんどの曲が打ち込みで既に完成していたんです。しかし、それらを改めてざっと並べてみた際に、自分の中で、「はいはい、私です」って、いかにも自分然とした作品に映って。その時に、パーマネントのバンドメンバーが居ないということは、裏を返せば誰と一緒にやっても、どのような形でやっても自由なわけで。 だったら、この自由さを味方に、過去、特にこの6年間で知り合った音楽仲間たちや、「この人とやってみたい」「一緒に音楽を作ってみたい」という方々と一緒に是非この曲たちを完成させてみようとなったんです。やはりバンド形式でセッションする方が、より肉体的で、化学変化もおきやすくかつ面白いだろうなと思いました。 ━━では今作は、「これが下村亮介です!」というよりかは、シェフというグループとしての作品意識の方が強くなっていった結果だと? 結果、最終的にバンドの方を選んだという感じです。 これまでも下村亮介個人として楽曲を作ったり、ライブを何度かしたりはしました。そんな中、この屋号(シェフ)を下ろすことも可能だったわけですが、この屋号のまま1人で続けていくとどうなっていくのか? を続けてみよう。そんな例が今までなかったのであれば、あえて自分がやってやろう。そんな気概で押し進めていきました。 ━━楽曲毎にけっこう贅沢にみなさんに参加してもらっていますもんね。 結果、アルバムに参加して下さったミュージシャンの人数はシェフ史上最多になりましたから(笑)。 ━━不思議です。せっかく1人になったのだから、自分の頭の中で鳴っている音をより確実にそのまま作品に出来る機会でもあるのに。 前作アルバムの『回転体』以降、自分はサポートミュージシャンとしてやるべきか? はたまたシェフを続けるべきか? でかなり悩んだ時期があって。 ある時、自分が中心にすべきものが、どちらか分からなくなっちゃったんです(笑)。でも、考えているうちに、結局、“どっちも全部自分だな”と思えるようになったんです。

the chef cooks me Album 『Feeling』 Trailer Movie

━━この6年間、ASIAN KUNG-FU GENERATION(以下、アジカン)やチャットモンチー等のサポートも精力的に行ってきましたもんね。 サポートをしてきたことが、今作を作るにあたってはかなり役に立ったところでもあって。 ━━それは? サポートミュージシャンは基本、凄く俯瞰してプレイしたり、全体を見ながら自分のプレイをする存在だと思っていて。 特に自分の場合は、元々鍵盤が存在しない音楽に鍵盤を入れる仕事が多かったこともあって。 例えば、「これは自分が弾くよりも、他の方に弾いてもらった方がより映えるものが出来る」など、主観と客観の両方を養えるようになったんです。 ━━それは言い換えると、プロデューサー的な立ち位置で作品制作出来るようになったと? 言われるとそうかもしれません。俯瞰して、適材適所でミュージシャンの方々に色々と手伝ってもらって完成に至ったところを考えると。 ━━自分の中では、シェフはずっと自身の音楽性の根底に至福感を擁して楽曲を制作してきた印象があります。で、今回はまさにその至福感をこれまでとは違った形で現しているのも興味深くて。中でも特に今回は非常にヒップホップ性を感じたし。それが意外でもありました。 その辺りの要素が前面に出ているのが、今作の特徴の一つかもしれません。 自分は中学生ぐらいの頃、アメリカのマサチューセッツで短い期間ではありましたがホームステイをさせてもらっていたことがあったんです。そこのホストファミリーのお兄さんが、当時のウータン・クラン(Wu-Tang Clan)やア・トライブ・コールド・クエスト(A Tribe Called Quest)、デ・ラ・ソウル(De La Soul)、ビースティ・ボーイズ(Beastie Boys)等をコンパイルしたテープを聴かせてくれて。そこからヒップホップが好きになりました。 日本に戻ってきたら今度は姉がJ-RAPを聴いていたので、そんなに詳しくはないけど身体には入っていましたね。 実際、シェフも昔は全曲英語詞でテンポが100を超える曲って実はないんです。その頃はポストロックとか音響的な括りをされていました。 そんな中、ここ数年でまたヒップホップ関連が面白いなと気づき始めたんです。一番大きかったのは2015年頃、チャンス・ザ・ラッパー(Chance the Rapper)が参加しているドニー・トランペット&ザ・ソーシャル・エクスペリメント(Donnie Trumpet & The Social Experiment)の“Sunday Candy”という曲を聴いた時に、「おおっ! これはすさまじい音楽だ!」と感心したことでした。 そこからもう一度ヒップホップの面白さに気づいたんです。

Donnie Trumpet & the Social Experiment - Sunday Candy "Short Film"

━━個人的にはシェフが2015年に発表されたミニアルバムの『RGBとその真ん中』。そこに収録されていた“エメラルド”という曲が今作に向かう転機になったのかな? と捉えています。 確かにあの曲が今作に大きく紐づいてはいます。 その間も実はSoundCloudで試聴できたり、内々で楽しむ音源として、このようなタイプの曲は作ってはいました。ゴッチさん(ASIAN KUNG-FU GENERATIONの後藤正文、シェフが作品リリースをしていたインディーズレーベル〈only in dream〉の主宰者でもある)がリミックス用にパラデータを開放していたので、それを自分なりにもう一度組み上げてリミックスをしてみたり。 それらを経て、思いがけずこれまでのことが繋がって今作に向かった感じはありますね。

the chef cooks me – エメラルド

━━それをあえて打ち込みで構築するのではなく生でやっているのが今作の興味のある部分です。以前、発表されて、今作に収められている曲たちも、元々はもっと打ち込み要素が高かったものが、今回はリメイクされてほぼ生楽器に差し替えられているのも興味深いです。 その辺りは、人力や人間ならではのグルーヴ感やセンス、その辺りを交えたかった部分が大きいです。 これらの曲に限らず他の曲でも、全部自分で打ち込んだり、トラックメイカーに全てお願いするという選択ももちろんありました。 でも、それよりも今回の方法論の方が確実にいいものが作れる確信があったんです。 自分はやはりバンドミュージックで勝負をしてきましたし、レコーディングのノウハウも少しずつ知識を得て蓄えてきた自負もありました。 あとは、今作の生ドラムをほぼほぼ叩いてもらっている伊吹文裕くんという29歳の若いドラマーの彼との出会いがすごく大きかったです。 ━━その伊吹さんとはどのような形で知り合わられたんですか? 数年前の年末のカウントダウンフェスで僕はアジカンで出演していたのですが、伊吹くんはボカロPの「じん」さんのバックバンドでドラムを叩いていました。 その時に彼がわざわざ僕に「シェフの『回転体』が凄く好きなんです」って話しかけてきてくれて。 そこからセッションをしてみることになったんです。そうしたら、本当にすごくて。軽々と自分の想像を超えるクオリティで叩いてくれました。 ━━ボカロPのドラムと今作での音楽性でのドラミングとのリンク性が全く見えてこないのですが……。 確かに(笑)。 元々、彼は音楽大学のジャズ科に居たんです。それがアジカンを機にロック好きになって。 70年代から現代まで幅広く、すごく音楽知識も持っていて。絶対音感も持ってはいるんだけど、「和音には触れたくない!」っていうひねくれ者でもあったり(笑)。 その辺りも面白くて、急速に親密になっていきました。彼と出会えたことで「生音で彼のビート感を活かしたい!」との思いが強くなっていった面もあります。 ━━ロックバンド畑の方のドラミングであれば、きっと想像の範疇だったでしょうが、そこに4ビートや16ビートに長けている方が加わることで、かなり科学変化や想像の範疇を超えるものが生まれたんでしょうね。 そうなんです。 あと、メインストリームというか、今のムーブメントとかも好きですし、リスペクトもしています。 だけど、絶対に変化するタイミングも訪れる。もちろん時代性が見える音楽も、それはそれで面白いだろうけど、自分が追っていくのはそっちじゃないなって思ったんです。 天邪鬼まではいかないけど、自分は自分の求めたいものを求めていけばいいやってかなと。なので、自分以外で今作みたいな音楽は作れないだろうとの自負は持っています。

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━━今作に於いては、伊吹さんのようにすべての楽曲でパーマネントに叩いている方もいれば、かたや楽曲毎にプレイヤーをフレキシブルに代えられている部分も見受けられて。その辺りのチョイスにも興味があります。 特に「この曲にこの人が……」というよりかは、自分が個人的にその人のプレイのファンであったり、昔からの朋友のようなミュージシャンたちに手伝ってもらいました。 そこに仲間とも呼べるミュージシャンがいて、自分も共感できる音楽を作っている人がいる。その人たちに声をかけ、その人のらしさを各曲で出してもらった感じです。海外のコライト的なノリに近いですね。 ━━参加ミュージシャンにしても、かなり各人に任せたり委ねたりされている面も不思議でした。 僕からしたら、その辺りこそ昨今の海外のコライトのようなものだと捉えているんです。 アリアナ・グランデ(Ariana Grande)には作家が何十人もいて、とか(笑)。全部、自分でやるのではなく、他の方に任せられるのであればそこは任せる。それで面白いものが出来るのであれば、そっちの方が今っぽいというか。全部自分1人でやるというのは良くも悪くも日本的だなと僕は感じていて。 ━━なるほど。ちなみに今作のラストにはアジカンのカバー “踵で愛を打ち鳴らせ” も入っています。最初に聴いた時、このオリジナル曲を思いだすまでに時間を要しました(笑)。かなり独自性と自己解釈のあるカバーだったので。 実は、今回この曲は録り直したんです。 元々は2年前にアジカンのトリビュートがリリースされた際に、僕もこの曲で参加させてもらったんです。その際は〈only in dream〉というゴッチさんのレーベルの仲間やゴッチさんやアジカンのメンバーと繋がりのあるミュージシャンにサポートしてもらいながら作りました。 それはそれでいいアレンジで、自分たちのライブでもやってました。そこから僕らのバージョンをライブで聴いてアジカンに興味を持って好きになって下さった方も少なからず現れたんです。 それで、「自分も役に立てることがあるじゃん」と思ったんです。しかも、ライブでやっていくうちにどんどん楽しくなって。そのうち自分の中でも、まるで自分たちの曲のように浸透してきて。せっかくいいアレンジなのに、あの作品でしか聴けないのはもったいないな、と思い始めたんです。

ASIAN KUNG-FU GENERATION 『踵で愛を打ち鳴らせ』

━━このバージョンのアレンジのコンセプトは何かあったんですか? ゴッチさんが当時好きだったチャンス・ザ・ラッパーやL.A.の音楽でした。以前のアレンジは、「このようなアレンジにしてもアジカンの曲は絶対に成立するし、元々メロディや歌詞が強いので、たぶんこんなアレンジにしたらこうなります」という僕なりの愛を込めています。 そこで今回は、ゴッチさんを招いて歌ってもらったらもっと面白くなるだろう、と。 と、言うのもこの6年、ずっと音楽を一緒にさせてもらっていたのはアジカンさんだけだったので。アジカンさんへの愛とリスペクトも込めてやらせていただきました。 彼らがいなければきっとシェフを続けていなかっただろうし、そうなるとこの作品も出せていなかったと思います。ゴッチさんはずっと僕のことを見守ってくれていたので、感謝の気持ちを込めました。 ━━しかもオールスターキャストというのが素晴らしいです。 おかげさまでいい広がりが出来ました。海外の人はリアルタイムで流行っている曲のカバーをバンバンされているじゃないですか。自分はそれを聞くのが好きで。 あれがもっと日本のミュージシャン同士で、「いい曲だからカバーしたよ」とかやっていけたらもっと音楽的に広がりが生まれたり、交流やフックアップにも繋がるんだろうなとは常々感じています。きっと、もっと日本の音楽業界も楽しくなるだろうし。 カニエ・ウェスト(Kanye West)といった海外の「才能を見つけて、全然違うフィールドでもフックアップする文化」ってあると思うんですけど。あれは素晴らしいことだと感じています。 僕の中でゴッチさんはカニエ・ウェスト的な存在なんです。もちろんあそこまでの危うさはないですけど(笑)。しっかりと若いミュージシャンとか色々な音楽に目を向けている。その辺りも非常に尊敬しています。

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━━今一度、作品内容に話を移させていただくと。今作からは非常に抒情性やたゆたった面も感じられました。その辺りご自身的にはいかがでしたか? 歌詞に関しては悩みました。途中で留まったときもありましたね。 自分が今、こういったタイミングでどんなことを歌うのか? という点では非常に迷うところもあって。そんなときに、最果タヒさんの詩に出会って開いてもらった部分がかなりありました。彼女の詩が凄く自由で面白いなと感じて。 彼女は音楽も好きで、音楽における詩について書かれている文章を拝見したことがきっかけでした。 それまでは物語を作り上げていく緻密な歌詞作りを心がけていたのですが、それを読んで以降は、なんとなく自分が感触で思い浮かんだ言葉等を並べていってもいいんだと解釈して。そこからはもうパーッと書けました。 なので、今作ではその辺りが強く関係し、感じてもらえるんじゃないかなと思っています。 ━━確かに今回の歌詞に関しては、これまで以上に情景の念を感じました。 意識して大事にはしてきませんでしたが、結果的に大事になっていたんだなとは思います。 言葉遣いに関してはこれまで以上に吟味しました。例えば、どうやって今自分が感じている感触や気持ちを伝えるかを、これまでは聴いてもらう人を想像しながら作っていたんです。どうやったら感動してもらえるか? とか。元気出してもらえるか? とか。 自分のことを歌ってはいるんだけど、他人にも響くような観点で作っていたんです。とは言え、実はすごく内省的に書いてもいて。 対して、今作の歌詞は、極力難しい言葉は排除して、フワッと聞いて、「これ楽しい」って感触を抱いてもらえる。そんなことを意識して書きました。分かってもらえなくても全然かまわないけど、五感やテンポ、言葉の速度感や強さや抑揚を考えて作っていったというか……。そういった意味では、よりサウンドに近い歌詞や歌になったのかなと思います。

━━分かります。凄く耳障りがいいんです。だけど、しっかり引っかかるものがある。 「よくよく聴いたら……」とか、改めて歌詞を見た際に、「そうだったんだ!」って発見がある。その辺りは意識して歌詞は書きました。なので、パッと聴いてスッと理解できる、そういった歌じゃないかなと。 初めて出会った方が聴いて、どのような感想を持つのかにももちろん興味はありますが、今回知りたいのはまた別のところだったり。 ━━そのあたり、周りの反応とかはいかがですか? 周りのミュージシャン仲間に聴いてもらい、「ループして聴けるし、聴けば聴くほど新しい発見や解釈が出来る作品だ」とか、「何回か聴いて自分たちの中に入ってきた」といった感想をもらうことが多いです。 でも、それでいいんだろうなって。永く聴いてもらえる作品になってくれたら嬉しいです。 ━━リリースタイミングで東名阪を回るライブも行いますね。 ワクワクしています。まずはしっかりと時間をかけてこの東名阪をやって感触を掴んで、次はもっと色々な場所に足を延ばしたいと考えています。 今回7人編成で演奏する予定なのですが、うち2人はジャズマンでもあるので、いい意味で各楽曲をまた作品とは違ったものにブチ壊してくれることを楽しみにしていて欲しいです(笑)。 それからこの作品に入らなかった曲たちもまだまだあるので、それらも合わせて披露出来たらなと。なので、この作品とそれ以降のシェフをそこではお見せできると考えています。楽しみにしていて下さい。

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Photo by Aoi Haruna Text by 池田スカオ

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the chef cooks me 下村亮介(Vocal, Keyboards, Programming, Songwriting, etc...) 2003年結成。ASIAN KUNG-FU GENERATION、Gotch(後藤正文)、チャットモンチーなどのサポートメンバーとしても活躍するシモリョーこと下村亮介によるバンド。 幾度かのメンバーチェンジを経て、管楽器/コーラス/鍵盤などサポートメンバーを迎えた10人編成のポ リフォニックなバンド・サウンドとなり2013年9月、後藤正文プロデュースのもとonly in dreamsより3rdアルバム『回転体』をリリース。各方面から大きな反響を得、金字塔を打ち立てたと絶賛された『回転体』はロングセラーを記録。アルバムをひっさげて約5年ぶりの全国ツアー<回転体展開 tour2014>を実施し、ファイナルは東京キネマ倶楽部公演でファンの大歓声の中、幕を下ろした。 その後もRECORD STORE DAY2014での7inchEP『ハローアンセム』のリリースや、各地の夏フェスにも出演、更なる編成変更をしながら常に前に進み続ける。2016年4月には待望の『回転体』をアナログレコードでリリースし、<Return to the Focus Tour 2016>を東名阪で開催。東京は初のホール Mt.RAINIER HALLでの1日2公演を実施。 同年10月には “間違いなく自分の中で新しい扉が開いた” (シモリョー)という新曲「最新世界心心相印」を含むTurntable Filmsとのスプリットシングル『Tidings One』をリリース。 2018年2月には新曲「Now’s the time」を配信限定でリリース。クールなサウンドに心を打つメッセージがのせられたシェフのニューアンセムは、来るべきアルバムへの期待感を感じさせる作品となった。 10月2日に前作『回転体』から約6年振りとなる待望のオリジナルアルバム『Feeling』をKioon Musicよりリリース。

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RELEASE INFORMATION

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Feeling

2019.10.02(水) the chef cooks me KSCL-3179 ¥2,545(+tax) 初回仕様:デジタルブックレット 詳細はこちら

EVENT INFORMATION

「Feeling」Release Show

2019.11.09(土) OPEN 17:30/START 18:00 Adv ¥3,500/Door ¥4,000(1ドリンク別) 名古屋Live & Lounge Vio ※ 一般発売:10月5日(土)10:00〜   2020.01.13(月・祝) OPEN 17:30/START 18:00 Adv ¥3,500/Door ¥4,000(1ドリンク別) 梅田Shangri-La ※ 一般発売:12月7日(土)10:00〜   2020.01.17日(金) OPEN 17:30/START 18:00 Adv ¥3,500/Door ¥4,000(1ドリンク別) 渋谷WWW ※ 一般発売:12月7日(土)10:00〜   詳細はこちら

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